2020年07月02日

8路上の見物人-1






















8 路上の見物人

コバルト色の建物、金のふちどりをした窓枠、朝日に輝いている修道院…。一行はゆっくり見学している。

私は先回りして、バス停の前でスケッチを始めた。緑の樹の間に見える一階あたりの明るい色どりを描いていたら、後ろに数人の人が立ち止まって、何やら話し台っている。私の方を見て親指をグッと出している。上手上手というサインなのだ。

その中の一人に、あの建物の名前はと聞くと、私のボールペンを持って、左手の建物に、『ナンバー6』と書いた。これはアパートの番号であった。

道展会員 金子誠治

(c)kanekoseiji2011


1984(昭和59)年5月12日〜6月18日に北海タイムスに掲載
-k41-
2016/03/23

再掲2020_0630




kanekoseiji_ag_1 at 03:00コメント(0)スケッチと文「ウクライナの旅」 

2020年07月01日

7キエフの寺院-1




















7 キエフの寺院

瞬天、快瞬…。夏でも寒いのでは、と厚着をして行った私たちは、冷房のきかないバスの中から飛び出したのである。そこにはなんと美しい緑が…。

白い壁の寺院、エメラルドの塔頂、その上の黄金の十字架、だれもがため息をついている…。 記念写真もそこそこに一目散に走り出して塔の下に集まった。

この前方には、本当に広々とした平野が広がっている。歴史的には、ここに大変なドラマが展閲されたのである。

数百年前に建てられたこの寺院は、五年前には、見ることが出来なかった。だが、完全に復元されて、今美しく人々を迎えている。

道展会員 金子誠治

(c)kanekoseiji2011


1984(昭和59)年5月12日〜6月18日に北海タイムスに掲載
-k41-
2016/03/22

再掲2020_0629



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2020年06月30日

6修復を待つ!-1






















6 修復を待つ!

キエフは、人ロ二百万人の都市で、ウクライナ地方唯一の緑豊かな穀倉である。

ヨーロッパと交流しながら独自の文化を築いて来た。しかし、建都以来15世紀の間に、歴史的事件を経験し、その破壊、廃墟の中から文化遺産の修復と復元をして来たのだろう。

ドニエブル河畔から見える美しい建物の数々を、私たちはため息をつきながら、その美しさに酔っていた。それらは、ほとんど修理、復元されたものであることを聞かされ、改めて民族の力強さを感じた。

修復を待つ寺院…。逆光の中で見た黒々とした壁を見ながら、昔日の回想にふけりながら、サインペンでのスケッチである。

道展会員 金子誠治


(c)kanekoseiji2011


1984(昭和59)年5月12日〜6月18日に北海タイムスに掲載
-k41-
2016/03/21

再掲2020_0628



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2020年06月29日

5キエフの風車-1




















5 キエフの風車

修復された教会を多く見て来たので、少々バテ気味の一行が、歓声をあげたのがこの大きな風車である。

この地方の古い建物を集めて四方四キロにわたって配置されている野外博物館というべきものである。かつてそれらが使われていた状態のまま工夫され、今にも住んでいた人びとが出て来そうな気がする。この風車は一番目についた。『オランダみたいだね』という人もいた。

一行はこの広い会場を見学に出かける。私は足が悪いので残り、タップリ時間をかけて、スケッチ出来た。塔の屋根の形の良さ…はしごで登ったベランダ風のデッキで、かつての農夫が立っている姿を思い浮かべてみた。

道展会員 金子誠治


(c)kanekoseiji2011


1984(昭和59)年5月12日〜6月18日に北海タイムスに掲載
-k41-
2016/03/20

再掲2020_0627



kanekoseiji_ag_1 at 03:00コメント(0)スケッチと文「ウクライナの旅」 

2020年06月28日

4朝もやの中の寺院-1






















4 朝もやの中の寺院

キエフは最もロシア風の街である。着いた翌朝、ホテルの屋上に出て、四方を見渡すと、小高い丘一面のスカイラインに、寺院が建ち並んでいる。淡緑、白、コバルト、そして窓枠には金色のふちどり…。

尖(せん)塔の黄金の十字架に、雲間からもれる朝日が輝き、その美しさに思わず感嘆の声を出してしまう。

朝食を済ませて、バスで出かけ一番に着いたのが、早朝屋上から見たコバルト色の教会である。ロマノフ王朝時代、貴族の娘さん達が集まった修道院とのことである。

この作品は、かつての優雅な雰囲気を偲びながら、柔らかで気品にみちたムードを表現したくてモノタイプ版画に仕上げてみた。

道展会員 金子誠治

(c)kanekoseiji2011


1984(昭和59)年5月12日〜6月18日に北海タイムスに掲載
-k41-
2016/03/19
再掲2020_0626


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