2009年11月07日
基地内の銃乱射事件
米テキサス州フォートフッド基地でニダル・マリク・ハサン少佐が銃を乱射し12人殺害というニュースを聞いて、この事件を改めて調べてみましたら、なかなか興味深いものがありました。
「無口で人付き合いが苦手で、自衛隊を出てからも社会でうまくやれるか不安を感じていた」「人付き合いが苦手なことから同僚に悪口を云われて、どうにでもなれ、誰でもいいから撃ってやろうと思った」と、動機をかなり分析的に自分から語っています。
25年前の加藤智大といった感じです。三人の兄は優秀なのに、自分は大阪経済法科大学を中退して工場勤めなんかもしたけどうまくいかず、いろいろ鬱屈もあったのでしょう。鬱病による心神喪失で不起訴処分となりました。
その場に居合わせた上官は、銃を持ったままの2等陸士を基地外に逃がしてしまったことで処分を受けています。演習中にいきなり後ろに向かって撃ちだした相手を逃がすなというのはなかなか酷な要求ですが、一般人を殺したりしたらえらいことですから致し方ないでしょう。なんせ、銃だけではなく新しい弾倉もひとつ奪ってから逃走してます。
警務隊はとにかく山口市街への侵入だけは阻もうとそちらのほうに網を張ってるあいだに、中学校の裏山で警察に逮捕されたということです。
2年前に外出して6日間部隊に帰ってこなかったという職場放棄で一度自衛隊をクビになってるんですが、1年前にまた優秀な成績で自衛隊に入ってまして、一度クビになったという前歴は隠したまま事件が起きるまでバレなかったんですな。
なんというか、自衛隊への引きこもりで、家庭内暴力のようなものです。職場放棄も一時の家出のような感じもします。
国会でも大問題になってますが、こんな事件があったことなんか、もうみんなきれいに忘れ去ってますな。
いまはどこでどうしているんでしょうか。また前歴を隠してどこかに潜り込んでいたりするのかもしれません。
なお、自衛隊での発砲事件はこれよりずっと前から頻発してまして、上官を撃ち殺したりといろいろあります。
もともと、日本軍は下克上が伝統で、戦時中から上官を撃ったり殴ったりする事件がよくありました。上官の云うことに素直に従ったりする者は「サラリーマン」とか呼ばれて笑われたりもしておりました。不思議なところです。
| 昭和59年(1984).2.27〔21歳自衛官が銃乱射して同僚4人死傷〕 山口県山口市の自衛隊山口駐屯所の演習場で、2等陸士(21)が射撃演習中に六四式小銃を乱射、隊員4名を撃ち1等陸士(18)を殺害、1人重体としてジープで逃走、5時間後に逮捕された。 |
「無口で人付き合いが苦手で、自衛隊を出てからも社会でうまくやれるか不安を感じていた」「人付き合いが苦手なことから同僚に悪口を云われて、どうにでもなれ、誰でもいいから撃ってやろうと思った」と、動機をかなり分析的に自分から語っています。
25年前の加藤智大といった感じです。三人の兄は優秀なのに、自分は大阪経済法科大学を中退して工場勤めなんかもしたけどうまくいかず、いろいろ鬱屈もあったのでしょう。鬱病による心神喪失で不起訴処分となりました。
その場に居合わせた上官は、銃を持ったままの2等陸士を基地外に逃がしてしまったことで処分を受けています。演習中にいきなり後ろに向かって撃ちだした相手を逃がすなというのはなかなか酷な要求ですが、一般人を殺したりしたらえらいことですから致し方ないでしょう。なんせ、銃だけではなく新しい弾倉もひとつ奪ってから逃走してます。
警務隊はとにかく山口市街への侵入だけは阻もうとそちらのほうに網を張ってるあいだに、中学校の裏山で警察に逮捕されたということです。
2年前に外出して6日間部隊に帰ってこなかったという職場放棄で一度自衛隊をクビになってるんですが、1年前にまた優秀な成績で自衛隊に入ってまして、一度クビになったという前歴は隠したまま事件が起きるまでバレなかったんですな。
なんというか、自衛隊への引きこもりで、家庭内暴力のようなものです。職場放棄も一時の家出のような感じもします。
国会でも大問題になってますが、こんな事件があったことなんか、もうみんなきれいに忘れ去ってますな。
いまはどこでどうしているんでしょうか。また前歴を隠してどこかに潜り込んでいたりするのかもしれません。
なお、自衛隊での発砲事件はこれよりずっと前から頻発してまして、上官を撃ち殺したりといろいろあります。
もともと、日本軍は下克上が伝統で、戦時中から上官を撃ったり殴ったりする事件がよくありました。上官の云うことに素直に従ったりする者は「サラリーマン」とか呼ばれて笑われたりもしておりました。不思議なところです。
Posted by 管賀江留郎 at 23:58│Comments(3)│TrackBack(0)
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この記事へのコメント
賀江留郎様どうも。
いつもブログ興味深く読ませていただいております。
もちろん「戦前の少年犯罪」も読みました。
実際旧日本軍の軍紀がしっかりしていれば、2.26事件の
ようなことは起こりえなかったはずですよね。
昔、軍隊には「後ろダマ」(上官を後ろから撃つこと)という
隠語があったと、旧軍隊に関する本で読んだことがあります。
しかし反面「上官の命令は天皇の命令と思え」と、徹底的に
服従を叩き込まれた。鉄拳制裁は日常茶飯事だった。等という
記述も多く、昔の日本軍というのは、いったいどういう組織
だったのでしょうか。
体罰教師と、不良生徒が同居する底辺校みたいな感じだったの
でしょうか。
謎は深まるばかりであります。
いつもブログ興味深く読ませていただいております。
もちろん「戦前の少年犯罪」も読みました。
実際旧日本軍の軍紀がしっかりしていれば、2.26事件の
ようなことは起こりえなかったはずですよね。
昔、軍隊には「後ろダマ」(上官を後ろから撃つこと)という
隠語があったと、旧軍隊に関する本で読んだことがあります。
しかし反面「上官の命令は天皇の命令と思え」と、徹底的に
服従を叩き込まれた。鉄拳制裁は日常茶飯事だった。等という
記述も多く、昔の日本軍というのは、いったいどういう組織
だったのでしょうか。
体罰教師と、不良生徒が同居する底辺校みたいな感じだったの
でしょうか。
謎は深まるばかりであります。
Posted by ウゴウゴ太郎 at 2009年11月15日 18:08
ウゴウゴ太郎さん、どうも。
日本の軍隊では鉄拳制裁は絶対禁止でしたから、鉄拳制裁をすること自体が命令違反で、上官に対する反逆です。
あれは軍がやっていたと勘違いされている方が軍隊経験者にも多いみたいなんですが、校内暴力やいじめと同じものです。軍の秩序を破壊する行為です。
戦争が泥沼になってなかなか故郷に帰れない兵たちの不満がつのって暴れるようになって、軍も抑えきれなくなっていたということです。上官への暴力も同じ構図です。
鉄拳制裁が見つかれば軍法会議にかけられて厳罰をくだされてました。と云っても罰金刑ですが、しかし、下っ端の兵隊にはそれなりに痛い額ではあります。
日本の軍隊では鉄拳制裁は絶対禁止でしたから、鉄拳制裁をすること自体が命令違反で、上官に対する反逆です。
あれは軍がやっていたと勘違いされている方が軍隊経験者にも多いみたいなんですが、校内暴力やいじめと同じものです。軍の秩序を破壊する行為です。
戦争が泥沼になってなかなか故郷に帰れない兵たちの不満がつのって暴れるようになって、軍も抑えきれなくなっていたということです。上官への暴力も同じ構図です。
鉄拳制裁が見つかれば軍法会議にかけられて厳罰をくだされてました。と云っても罰金刑ですが、しかし、下っ端の兵隊にはそれなりに痛い額ではあります。
Posted by 管賀江留郎 at 2009年11月16日 03:35
最近は似たような事件があっても、”鬱病による心神喪失で不起訴処分”というのは聞いた事がありませんが、報道されないだけなんでしょうか。
それとも、地下鉄サリン事件や酒鬼薔薇事件以降、被害者遺族のコメントや手記がマスコミに大きく取り上げられるようになり、不起訴処分では許されない雰囲気になってきた、と言う事でしょうか。
それとも、地下鉄サリン事件や酒鬼薔薇事件以降、被害者遺族のコメントや手記がマスコミに大きく取り上げられるようになり、不起訴処分では許されない雰囲気になってきた、と言う事でしょうか。
Posted by mu200136 at 2009年11月17日 22:11


