『冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』刊行記念として、
橘玲氏と対談させていただきました。

冤罪から陰謀論まで 〈道徳感情〉で世界を読み解く【管賀江留郎×橘玲 特別対談】

相変わらずに壮大なる風呂敷を拡げるだけではなく、千切っては投げ千切っては投げして、ぶちまけております。
はたしてこれで『冤罪と人類』のプロモになるのか。
結局のところ、私は犯罪や冤罪にはまったく興味がなく、人類が数百万年掛けて形成してきた、あるいはそこから遁れようと足掻いてきた世界認識を突き詰めようとしているわけです。
犯罪や冤罪もその一部ではあり、また犯罪や冤罪を追究して書いているうちに、こういうことが視えてきたことも間違いないのですが。
そのため本書も元々、犯罪や冤罪は単なる素材で、人間の認識が生み出してしまうこの現実世界について書いておりますし、文庫化に当って、そういう方面をより強調するための書き替えをしているつもりです。
まだ、もろもろ未分化のごった煮ではありますが、理路整然と洗練されていないがゆえの旨味妙味もあるかと思いますので、対談も文庫もご笑覧いただければ。
こんな無茶苦茶な対談に三時間もお付き合いいただいた橘玲氏には感謝しかありません。
犯罪や冤罪抜きで、人間の歴史全体をすべて解明しようとする連載も、いよいよ完結させて本にせねばなりません。