2009年07月14日
夏の月(なつのつき)
夏の月(なつのつき)【月涼し】《季 夏》
夏の月見ゆる公衆電話かな 赤木範子
先日、携帯電話を家に忘れて公衆電話を探すのに苦労しました。コンビニの前でやっと電話を見つける事ができましたが、ふと、学生時代にまだ携帯電話もなく、十円玉を何十枚も握りしめて下宿近くの公衆電話から夏の星空を見上げて長電話していた、あの頃の夜を甘酸っぱく思い出しました。(秋桜歳時記)
夏の月(なつのつき)
夏の月(なつのつき)【月涼し】《季 夏》
夏の月見ゆる公衆電話かな 赤木範子
先日、携帯電話を家に忘れて公衆電話を探すのに苦労しました。コンビニの前でやっと電話を見つける事ができましたが、ふと、学生時代にまだ携帯電話もなく、十円玉を何十枚も握りしめて下宿近くの公衆電話から夏の星空を見上げて長電話していた、あの頃の夜を甘酸っぱく思い出しました。(秋桜歳時記)
2009年07月13日
含羞草(おじぎそう)
含羞草(おじぎそう)【ねむりぐさ】《季 夏》
マメ科の多年草。ブラジル原産。日本には江戸末期に渡来し、観賞用に一年草として栽培される。葉は夜になると閉じる就眠運動をするほか、触れられたりして刺激を受けると急に閉じて垂れ下がる閉葉運動を行う。夏、淡紅色の小花が球状に群がり咲く。ネムリグサ。(三省堂「大辞林」第二版より)
風ふれし葉を半たたみ含羞草 向井曽代
小学生の頃、通学路の途中に含羞草の木が植わっていて、お辞儀をする動きを不思議に思いながら遊んだ記憶がありますが、風になぜられただけでもお辞儀をするんですね。
通学路では他にも赤い花の蜜を吸ったり、さくらんぼや枇杷を食べたり、田舎に育ったお陰で子供の頃はいろんな楽しみがありました。(秋桜歳時記)
2009年07月12日
炎天(えんてん)
携帯版『秋桜歳時記』 炎天(えんてん)【炎日 炎天下 炎昼】《季 夏》 真夏の焼けるように暑い日差しの天気。また、その空。(三省堂「大辞林」第二版より)
炎天下での作業も安心!水だけでひんやりが持続!クールキャップ
炎天や別れてすぐに人恋ふる 稲田眸子
恋人と過している時の時間というものは本当にアッという間に過ぎ去ってしまい、そして別れてからもすぐにまた会いたくて胸が切なくなってしまいます。次に会うまでが我慢できなくて電話をかけて、話題がなくなってお互い無言のままの時間が流れても、相手と繋がっていると思うと、それだけで幸せな気分に浸れるのです。(秋桜歳時記)
2009年07月11日
蜘蛛(くも)
蜘蛛(くも)【女郎蜘蛛 黄金蜘蛛 脚長蜘蛛】《季 夏》 クモ形綱真正クモ目に属する節足動物の総称。体は頭胸部と腹部とからなり、胸部に四対の歩脚がある。腹端に紡績突起があって糸を出す。普通、八個の単眼をもち、複眼はない。頭部には脚の変化した触肢がある。糸を出して巣を張るオニグモ・ジョロウグモなどと、巣を張らないジグモ・ハエトリグモなどがある。分類上は、昆虫よりサソリ・ダニなどに近い。(三省堂「大辞林」第二版より)
くもの糸一すじよぎる百合の前 高野素十
先日、蜘蛛が巣を張っている現場を偶然目撃しました。黙々と糸を絡めていく作業を私は飽きもせず眺めていました。せっかく出来上がったばかりの蜘蛛の巣に、私は蜘蛛をからかってやろうと、虫にみたてた小さく千切った木の葉を巣の上に放りこんで、蜘蛛が駆け寄る光景に面白がっていましたが、蜘蛛に相手にされなくなった時には蜘蛛の巣は葉っぱまみれになっていて、今思うと蜘蛛に申し訳ないような気がします。(秋桜歳時記)
2009年07月10日
夕立(ゆうだち)
夕立(ゆうだち)【ゆだち よだち 白雨 夕立雲 夕立風 夕立晴 夕立前】《季 夏》
夏の午後から夕方にかけ、にわかに降り出すどしゃぶり雨。雷を伴うことが多く、短時間で晴れ上がり、一陣の涼風をもたらす。ゆだち。白雨(はくう)。(三省堂「大辞林」第二版より)
大夕立来るらし由布のかき曇り 高浜虚子
由布岳は大分県の湯布院と別府市の境にある、二つ瘤の特徴ある山頂を持った山です。数年前に友人と連れ立って登った事があるのですが、その時私も山頂に着いて間もなく突然の夕立に遭遇しました。まさに一天にわかにかき曇り大粒の雨に打たれてしまいました。はるか眼下に晴れ渡る湯布院の町を臨んでいた雄大な景色もみるみる濃い灰色の雨雲の奥に閉ざされてしまい、自然の大いさを実感しました。(秋桜歳時記)
2009年07月09日
鬼灯市(ほおずきいち)
鬼灯市(ほおずきいち)【四万六千日 千日詣】《季 夏》
七月九、一〇日、四万六千日の縁日に東京浅草の浅草寺境内で開かれる、鉢植えのホオズキを売る市。(三省堂「大辞林」第二版より)
風吹いて鬼灯市の鈴のなる 上田芳子
数年前にある調べ物で図書館に行っていた時、ふと「鬼灯花の美は赤いよ」という本に目が止まりました。
それは遊廓での女郎さん達の苦労話を聞き書きした本だったのですが、暫く本来の仕事も忘れてその本を読み始めていました。
それ以来、鬼灯を見るとなんとなく悲しい気持ちが湧いてくるのです。(秋桜歳時記)
2009年07月08日
紫陽花(あじさい)
紫陽花(あじさい)【七変化 四葩 手毬花】《季 夏》
ユキノシタ科の落葉低木。ガクアジサイの改良品種。高さ1.5メートル内外。葉は卵形で対生し、粗い鋸歯(きよし)がある。初夏、枝先に小花が密に集まり、大きな半球形の花序を形作る。花は萼(がく)が花弁状に発達した中性花。花色が淡空色・青紫色・淡紅色と変わる。七変化(しちへんげ)。四葩(よひら)。(三省堂「大辞林」第二版より)
紫陽花の道やわらかき風の道 吉田沙希
先日ホームセンターに入った途端、レジの脇に飾られている彩り鮮やかな紫陽花の一群が目に飛び込んできました。そばに行くまで、それが造花だとは思えない出来栄えで、これがまたプラスチックの水滴までついている憎らしさでした。(秋桜歳時記)
2009年07月07日
星祭(ほしまつり)
星祭(ほしまつり)【牽牛 織女 星祭る 星迎 星合 二つ星 夫婦星 彦星 織姫 星今宵 星の夜】《季 秋》
五節句の一。七月七日に行う牽牛星と織女星を祭る行事。庭に竹を立て、五色の短冊に歌や字を書いて枝葉に飾り、裁縫や字の上達などを祈る。奈良時代に中国から乞巧奠(きつこうでん)の習俗が伝来し、古来の「たなばたつめ」の伝説と結びついて宮中で行われたのに始まる。近世には民間にも普及。また、盆の習俗との関連も深い。七夕祭り。しちせき。(三省堂「大辞林」第二版より)
家系みな女ばかりや星祭 橋詰一石
しばらく空梅雨が続いていたにもかかわらず、七夕の今日、京都は生憎の雨模様。このまま夜になって天の川は拝めないのかな?。どうか夜には晴れますように!(秋桜歳時記)
2009年07月06日
夏木立(なつこだち)
夏木立(なつこだち)【夏木陰】《季 夏》
暑い夏の日ざしを遮って立つ、生い茂った木立。(三省堂「大辞林」第二版より)
α波 1/fのゆらぎ 小鳥たちのさえずり 木立の中で/清里高原
托鉢の僧つづきくる夏木立 小田部杏邨
天空へ向けて高々と伸びている杉の木立が思い浮かびます。その杉林では先程まで蝉時雨がせわしなく大合唱をしていた筈ですが、いつしかその音が托鉢僧の読経の声に変わり、僧侶達の唸るような低音の声が、今、大地をも揺るがしています。(秋桜歳時記)
2009年07月05日
竹落葉(たけおちば)
竹落葉(たけおちば)【竹散る 笹散る】《季 夏》
夏に新葉が生えるとともにそれまでのものが枯れ落ちた竹の落ち葉。(三省堂「大辞林」第二版より)
風のなくなりし空より竹落葉 江藤都月
風も止み、時間までもが止まってしまったかのような静寂です。そこに舞い降りてくる竹落葉。そのスローモーションで描かれる軌道に柔らかな風が生まれているようです。(秋桜歳時記)
2009年07月04日
蟻(あり)
蟻(あり)【蟻の道 蟻の塔 蟻塚 蟻の列】《季 夏》
膜翅目アリ科の昆虫。体は頭・胸・腹の三部に分けられ、胸部と腹部の間が細くくびれている。大部分は2〜10ミリメートル。体色は黒か赤褐色。女王アリを中心に雄アリ・働きアリ(不完全な雌)が地中や朽ち木に巣を作り、多数で社会生活を営む。糖分を含む食物を好む。全世界に分布し、種類が多い。(三省堂「大辞林」第二版より)
蟻二匹ゆくあてありて右左 安楽つねみ
炎天下を黙々と進んでいく二匹の蟻。
左右に別れてしまったのでしょうか?
しかしながら、たとえ互いが別々の道に進むとしても、その先にそれぞれの目標があるのでしょう。(秋桜歳時記)
2009年01月11日
初化粧(はつげしょう)
初鏡(はつかがみ)【初化粧】《季 新年》
新年に初めて鏡に向かって化粧すること。初化粧。(三省堂「大辞林」第二版より)
髪豊かなるも母似や初鏡 浅田伊賀子
この週末、大雪の地域もあったりと一気に冷え込んできました。元日の朝、テレビで山頂に雪化粧を施した富士山の頂上から初日の出が現れる姿を見ました。それは本年、私が目にする富士の初化粧でした。その黄金色の初茜に染まる姿も印象的ではありましたが、やはり高校時代の修学旅行中にバスの車内から見た夕日に染まる赤富士の姿が忘れられません。あの高貴な紫色は関東ローム層の成分によるとバスガイドの方の説明がありましたが、私は一目で惹きつけられてしまいました。赤富士を見たのは今現在あの時が最初で最後となっています。(秋桜歳時記)
2009年01月10日
十日戎(とおかえびす)
十日戎(とおかえびす)【初恵美須 宵戎 福笹 残り福 吉兆 戎笹】《季 新年》
とおか-えびす【十日戎/十日恵比須】正月一〇日に行われる初恵比須(はつえびす)の祭礼。いろいろな宝物を枝先につけた縁起物の笹を売る。兵庫県の西宮神社・大阪の今宮戎・京都建仁寺門前の蛭子(えびす)神社などの祭りが名高い。えびす【恵比須/恵比寿/夷/戎/蛭子】七福神の一。商売繁盛・福の神として広く信仰される、兵庫県西宮神社の祭神。蛭子(ひるこ)とも、事代主(ことしろぬしの)神ともいわれる。古くは豊漁の神として漁民に信仰され、また農神としても信仰された。狩衣(かりぎぬ)・風折り烏帽子(えぼし)姿で右手に釣り竿、左手に鯛(たい)を抱えた神像に描かれる。夷(えびす)三郎。(三省堂「大辞林」第二版より)
西宮限定商品宮水仕込み 純米酒えべっさんの酒 500ml 10蔵飲み比べセット 12本入り
前をゆく人の福笹顔にくる 山田静雄
「商売繁盛笹もってこい!」今年も福を求めて多くの人々が参詣する事でしょう。景気回復が実現できるよう願ってやみません。(秋桜歳時記)
2009年01月09日
福寿草(ふくじゅそう)
福寿草(ふくじゅそう)【元日草】《季 新年》
キンポウゲ科の多年草。日本・東シベリアなどに分布、多くの品種がある。葉は細裂してニンジンの葉に似る。花は頂生し黄色で多数の花弁があり、径約4センチメートル。正月用の鉢植え・盆栽などにするが、野生のものは三月ごろ咲く。有毒で、全草が強心・利尿薬となる。(三省堂「大辞林」第二版より)
美しき老にありたし福寿草 串上青蓑
元日草とも呼ばれている福寿草は1月1日の誕生花であり、花言葉には“長寿”や“永遠の幸せ”という意味があるのだそうです。一ヶ月10万円以下で心豊かに暮らせる町を紹介しているテレビ番組を見ました。そこに登場している方々の多くは定年後、都会を離れて終の棲家を地方に求めていたのですが、地域の人たちとの交流も順調に進み、新天地での生活に溶け込むことができており、スローライフを満喫しているその姿には羨ましさを覚えました。日本で地方税や保健料が最も低い自治体はどこなのだろう?また最も高い自治体は?そこに暮らす人々の生活満足度の違いは?ただ生活費が安いというだけではなくて、暮らしていく上で必要な、福祉、文化、娯楽等の充実度も含めての判断が必要となるでしょう。もっとも趣味嗜好は十人十色なので理想の暮らしも千差万別であり、どの街が一番だとは決まらないでしょう。そして一番を決めることに大した意味があるとも思えません。やはり人生は人それぞれなのですから、個人の満足が得られればそれでいいのだろうと思います。(秋桜歳時記)

夏の月 十六夜
『金子みすゞ大全集』










