本試験型 漢字検定準1級試験問題集〈’11年版〉


使いやすさ:

★★★★★

問題の量:

★★★★☆

付録:

★★★★☆

試験に出る度:

★★★★☆

難易度:

★★★★★

総合:

★★★★★

 漢検準一級を受験するに当たって、まず初めに多くの受験者が手をつけるであろう問題集が“完全征服”。しかして、その次に手を出す参考書の筆頭としてあげられるのがこの“本試験型 漢字検定準一級試験問題集”、通称:成美堂であろう。ここでは、その利用法・長所・短所等を書き記していく。
  

○問題集だからこそ役に立つ?

 最初に断っておくが、私は成美堂の社員でもないし提灯記事を書くつもりもない。そう前置きしたのは、前の批評と違って明らかに褒めている部分が多いからだ。
 まずは問題量。漢検準一級に準拠した形式で18回分用意されている。18回分も用意されていれば、さすがに少ないと愚痴をこぼす不逞の輩もいないことだろう(もちろん吝嗇な筆者のことだ)。
 とりあえずは、完全征服を一通り終えて成美堂の第一回の問題に目を通す人が多いと思う。逆に、完全征服をやらずにこの問題集に取り組んだ人はたいていカウンターパンチを浴びせられることになる。この成美堂の問題集、本番試験と同様かそれ以上に難易度が高いのである。したがって、カウンターを浴びせられた者は意気消沈して準一級への挑戦を諦めてしまう可能性だって考えられる。もちろん、反骨精神あふれる人なら逆に意欲をわきたたせられることもあるだろう。とにもかくにも、この問題集に挑戦する前には完全征服をやるか当ブログに目を通したほうがよいだろう。ただ、自分の実力を試したいというM気質な方はお止めしないのでどうぞチャレンジして玉砕してほしい。
 なんて言いつつも、中には余裕で8割とれるくらいの試験問題もあることはある。2011年度版に関して言えば、5回目と10回目だろうか。この二つはそれなりに易しい。きっと自信を付けさせるために成美堂サマが問題を易しくしてくれているのだろう。
 閑話休題。この難易度からいって、全部の回の平均が8割を超えれば合格にかなり近付いたと思って間違いないだろう(筆者はぎりぎり8割越え…危なかった)。もちろん最初の方が実力不足で取れなくても後半になるにつれ、8割越えを連発していれば平均が8割とかは関係ない。閑話休題などと言いつつ、また話はそれるが、合計点を書き記す空欄の下に評価基準みたいなことが書かれてある。そこに書いてある言葉がなかなかに辛辣で筆者は少しばかり笑ってしまった。99点以下に至っては受験級を考え直しましょうと書かれてある。いやいや、考え直す必要は全くないと私は思う。おそらく100点以上で猛勉強しましょうとなっているので、それ以上が思い浮かばなかっただけだとも見受けられるが。死ぬ気で勉強しましょうとかはどうだろうか? ノリが軽すぎるから駄目か。
 さて、次は付録に目を向けてみよう。巻頭には、最重要と重要の読み・書き一覧が掲載されている。とりあえずは一通り目を通すことをおすすめする。そこに書かれてある問題が割と18回の中のどれかに問題として出てくるのだ。もちろん本番で出る可能性が大いにあるのは言わずもがな。
 今度は問題集の後ろについている付録について見ていく。チカラがつく資料と銘打たれた40ページほどの付録があるのだが、これがなかなか便利なものだ。最初の配当漢字表から始まる3つは征服と重複しているのではっきり言うとどうでもいいが、最後の準一級に出る四字熟語が秀逸。なかなかツボを押さえた選択となっており、全てしっかりと憶えれば本番でも9割以上は堅い。筆者もこれで本番の四字熟語は完璧に解けた(たまさか問題が簡単だったからだが)。ただし、後ろに載っているのを見て丸暗記するのは効率が悪い。それで字の細かい部分まで完璧に憶えられる人ならよいが、大多数はそうではないはずだ。そこで当ブログの四字熟語一覧を活用して勉強してもらえればはかどると思う。
 自分のブログの宣伝はおいておいて、この参考書の批評に戻ろう。
 中の問題に目を向けてみると、見たことのない問題が時折見られる。その傾向が顕著なのが表外音訓の読みだ。どうやったらそんな読みをするんだ、みたいなのがいくつも見受けられた。そういう問題は出ないだろうと高をくくりつつ、やっぱり憶えてしまうという習慣が自然とついてしまう。それくらいで丁度いい。出ない問題なんてないのだから。それと同じように本番でも解けない問題は絶対に出る。初めて受験する人なら間違いなくあるに決まっている。だからこそ、こういう出なさそうな問題も潰していけば自信がつくというものだ。……なぜか自己啓発的な文章になってしまった。

○総評

 ここまで長々と駄文を書き連ねてしまったが、結局言いたいことはこの問題集の最初にも書かれてある通り、18回まで全てやりきり、一度間違えた問題を二度と落とさないことだ。基本的なことが一番難しい。その基本が完璧にできれば、合格はすぐ手の届くところにあると気がつくはずだ。

(2010/11/02)