2016年11月10日

ミニ企画「わたしたちの性教育プログラムへの第一歩」を開催しました

寒い京都の冬が近づいてきていることを実感する今日この頃。
みなさんお元気でしょうか、実行委員の西木です。

先月10月22日(土)に「わたしたちの性教育プログラムへの第一歩」というテーマでミニ企画を開催したので、その報告をします。
そもそも、なぜ私がこのようなテーマで企画をしたいと思うようになったのか、この企画を通して何をしたかったのか、最初に少し説明したいと思います。

まず私は、今の社会において、性について「ふつう」とされている様々な事柄に違和感を持っています。
例えば……

●何も言わなければ、異性が恋愛対象だと思われること
●人の性別を「男」か「女」のどちらかに振り分ける習慣
●「女はこうあるべきだ」「男はこうあるべきだ」といったステレオタイプ
●「女」として見られた際に、日々受ける様々な扱い
●恋愛やセックス(それもチンコの挿入が前提のセックス)をすること、子どもを産むことが当然だと思われていること
●「恋愛、結婚、出産、家庭生活」という一連の流れを「愛する一人の人」と経験することが「幸せ」として度々提示されること

こういったことが、まるで暗黙の了解のごとく「当たり前」とされがちな世の中に私は違和感があります。こういったことに対する指摘抜きに、「性はグラデーションみたいに十人十色なのだから、多様な性のあり方を尊重しよう」と、セクマイ(セクシュアルマイノリティ)を描写することに対しても疑問があります。

「当たり前」となっていることは、指摘していかないと、「当たり前」のままになってしまう。だからこそ、何が「ふつう」や「当たり前」になっているか、ということを暴き出し、向き合っていけるような、そんな性教育を自分で、わたしたちで、作りたい。こういう意識があって、今回の企画を開催しました。

今回の企画の開催には、もう一つ理由があります。
それは、私自身大学生であるということもあり、まずは大学生以上の年齢の人を対象とした性教育を作りたい、と思ったことです。

「性教育」と聞くと、学校教育のことを思い出します。でも、果たして「性」について学ぶことは義務教育や高校で終わることなのでしょうか。
私はそうは思いません。「性」は生涯に渡って、私たちが関わり続けることであり、考えなければならない事です。そして「性」は学校教育の中で教えられるほど、簡単なものではないと思います。「二次性徴では男女で体つきが変わってきます」、「思春期を向かえると、異性に興味を示し始めます」、「コンドームをつけましょう」、「DVはいけません」……たったこれだけの性教育を受けただけで、「性」について学んだと言えるほど、わたしたちの生きる「性」は単純なものではありません。

でもなぜか、学校教育を終えて以降、「性」について考えたり、学んだりする場がぐんと減る気がします。学校で性教育を受けている人だけでなく、大学生以上の年齢の人にも「性」について考えてもらいたい。今回の企画には、このような背景もあります。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、企画当日の話に移りたいと思います。
参加者は実行委員を含めて12人、開催場所のプロジェクトQボックスが程よく埋まる人数でした。
最初にウォーミングアップとして、「今までどんな性教育を受けてきたか」そして「今後の性教育には何を求めるか」という二つの事について意見交換をしました。下の写真はそのまとめです。

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その後、3人の発表者が「性教育」に対する自分の意見をプレゼンしました。


〈発表者1: 西木〉
「自分のことを自分で決めることができる権利」について。「この権利の実行は一瞬簡単に思えるが、社会の中に存在する不平等な権力構造ゆえに、意外と難しいのでは」という話をしました。発表後の意見交換の中には、「自己決定できない人もいるし、しない選択をする人もいる。みんな自己決定ができて当たり前であるという考え方は楽天的」という意見や「不利益(リスク)を引き受ければ、何をしてもいい。ただ、特定の選択をすると、一方的に不利益を被る社会をなんとかしないといけない」という考えなどが出ました。

〈発表者2: 斬〉
性教育について考える際に、サポートになる素材を提供するような発表でした。「セクシュアルマイノリティのいろいろな説明のしかた」という題で、5つのモデルを提示。これらのモデルを単独で用いるのではなく、組み合わせることで、より丁寧に多様な性のあり方を説明できるのでは、という話でした。

〈発表者3: あい〉
発表の題は「性は『教育』できるのか?」。「性教育」は一歩通行にただ教えるのではなく、相互に対話する形を取るべきだ、という意見でした。性について話すのは難しいけど、自分の言いたいことは結局自分しか言ってくれない。そして、みんながみんな思っていることを一から十まで丁寧に説明してくれるとは思わないでほしい。そういった主張が印象的でした。参加者からは、自分の言いたいことを相手に伝えることはもちろん大事であるが、その際の相手のケアも必要なのでは、という意見が出ました。

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話に花が咲き、企画が終わったのは18時。企画後は、ごはん会兼実行委員の誕生日会を開きました。

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今回の企画で、それぞれが思っていることを言語化でき、いろんな人の意見が聞け、「わたしたちの性教育」を作ることに一歩近づけたのではないかと思います。この企画を踏まえて、現在11月20日の企画で発表する内容を考え中です。(まとまるか不安……)
10月22日の発表からどれだけ進展できるかわかりませんが、性教育に興味のある人・一緒に考えたい人はぜひ11月20日の企画にお越しください!

(文責:西木)

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