2022年10月18日

今年の来場者数の報告

第15回 関西クィア映画祭 2022 は、大阪会場・京都会場をあわせて1162 名の方にご来場いただきました。

入場者数の報告_page-0001

フルスペックでの開催を目指した今年でしたが、コロナ禍の前の水準まで回復する事ができました!今年も無事開催でき、たくさんの方と時間を共にすることができたこと、とても嬉しく思います。ご来場くださった皆様、そして、様々な形で映画祭の実現のために尽力、ご協力いただいた方々全てに、心よりお礼申し上げます。

来年もぜひ開催したいと、実行委員会は動き出しています。今後とも関西クィア映画祭の応援をぜひよろしくお願いします!  

Posted by kansai_qff at 12:38

2021年10月06日

映画祭の反省会のお知らせ

秋らしい日々になってきました。
先月の関西クィア映画祭から、2週間が経ちましたが、いかがお過ごしでしょうか。

恒例ですが、映画祭の反省会をもちます。
今年の映画祭は、これまでとはずいぶんと変わった点もあり、ちゃんと反省会をして、来年度以降につなげていければと思います。
京都の、河原町駅近くの民間スペースで開催します。
会場の関係で、事前申込制となっていますので、参加される方は、早めに映画祭までご連絡ください。
https://kansai-qff.org/contact/input.php

京都会場の終了後には、何人もの方から「実行委員をする!」との声を聞きました。
次回映画祭の第1回実行委員会から参加、でも構わないですが、お時間あれば、ぜひ反省会にもご参加下さい。

●映画祭の反省会
日付 10/20(水)
時間 18時開始〜21時くらいを目処
※18時集合ではなく18時開始です。
会場 京都市内の貸し会議室(阪急「京都河原町」駅から徒歩数分)
★要事前申し込み  
Posted by kansai_qff at 12:28

2021年09月27日

第14回 関西クィア映画祭 2021 成功裏に終了

9/18〜20の三日間にわたって大阪と京都で開催され、9/26までオンラインで開催された「第14回 関西クィア映画祭 2021」は、514人の参加者を得て、成功裏に終了しました。
直前まで、開催できるかどうかが不確かな状況でしたが(※注)、直前のPCR検査は全員が陰性、みんなで一緒に映画祭を成功させることができました。
(※注)PCR検査でシアターセブンのスタッフが陽性になると、休館の可能性があった、など。

映画祭自体が二年ぶりで、あちらこちらで「お久しぶり!元気だった?」も繰り広げられ、実際に『みんな』で集まることの力と重要性を、改めて実感できました。

参考 コロナ禍における関西クィア映画祭について(声明)

映画祭の内容も、今年は例年以上にトークが充実し、監督や来場者も含めてたくさんのコミュニケーションができました。また、映画についての感想などを自由に書いてもらった小冊子(ZINE)も作成し、いろんな角度から映画について考える機会を、作ることもできました。その意味でも、映画祭らしい映画祭にできたと思います。
追って、写真や映像などの形でご報告できると思いますので、もうしばらくお待ちください。

とはいえ、いつもは6日間の日程を半分の3日間にし、席数も定員の50%まで。実際の来場者数も例年の約半分強の514人となりました。一定以上の規模を前提に組み立ててきたこれまでのやり方が、コロナ禍ではできませんでした。ここは正直に言うなら、満席でも赤字確定のイベントとなり、今後のあり方に課題も残しました。(今年は文化庁の補助金に応募もしていますが、応募者の半数程度しか通っていません。現在結果待ちです。)
今後、イベント構造の再検討を進める一方で、「関西クィア映画祭をサポートする会について」のように映画祭を財政的に継続的に支える仕組みも設けています。
また、1回限りのご寄付/カンパも、どうぞご検討下さい。

今後とも、関西クィア映画祭へのご支援を、どうぞよろしくお願いします。

ひびの まこと

KQFF2021来場者数


  
Posted by kansai_qff at 19:57

2020年04月05日

第2回実行委員会 4/11(土)

以下の通り第2回実行委員会を開催します。

●日時

4/11(土) 13時〜17時(会議)

●場所

京都市内(参加連絡を頂いた方に詳細をお知らせします)

●議題

・次回映画祭開催に向けた実行委員集めのための、関西クィア映画祭の新歓企画について
・新型コロナウィルスに関連して、今後の進め方

●参加費

・1人500円ずつ出し合って、遠方からの会議参加者への交通費補助に充てます。

★要事前申込★

参加希望の方は、4/9(木)24時までに、以下までメールでご連絡ください。
info@kansai-qff.org
4/10(金)24時までに映画祭からの返信が来ない場合はメール事故の可能性があります。その際は以下までお電話頂き、留守電を残して下さい。
080-3820-2731


お願い

・熱があったり体調がすぐれない場合は参加を見合わせてください。
・会議前後の手洗いにご協力ください。  
Posted by kansai_qff at 00:50

2018年12月27日

謹賀新年、そして映画祭の新しい組織のあり方

明けましておめでとうございます。
今年も、秋に、京都と大阪で「第13回関西クィア映画祭2019」の開催を予定しています。
変わらぬご支援を、どうぞよろしくお願いします。

さて、昨年2018年11月に開催された総会で、映画祭の組織の在り方に関わる規約の改定が行われました。
具体的には、「映画祭を開催する実行委員会」と「映画祭の組織を維持する理事会/組織委員会」に役割をわけ、これまでの実行委員会に加えて、理事会/組織委員会を新たに実働化させました。
(「理事会/組織委員会」の組織名称は意見が分かれているので、これから1年間かけて決定します)

これまでは事実上、「実行委員会」だけが常設の意志決定機関という一元体制だったのですが、映画祭の活動も広がり、映画祭に関わるすべてのことを実行委員会だけで決めていくのには無理がでてきました。これからは、役割を分担しつつ、進めていければと思います。

役割を分けたことで、実行委員会は映画祭の開催に集中できます。単年度組織で運営していた時代の、誰でも気軽に参加でき、徹底的に話し合って合意を作ろうとする作風もメリットとして活かしていきたいです。

「理事会/組織委員会」の組織名称もこれから決めるという映画祭らしい緩さですが、試行錯誤もしながら進めていきたいと思います。
これからも、ご支援をよろしくおねがいします。
(ひびの まこと)

改訂後の規約ダウンロード(PDF 221KB)

▼理事/組織委員(11月の総会で選任)
・あやこ
・かりん
・じゅんぺい
・ちょんかんす
・ひびの まこと
・Maki Suehara
・もじ
・よりー

▼代表(継続)
・ひびの まこと  
Posted by kansai_qff at 21:14

2018年07月01日

ボーナスの時期に、ご寄付のお願い

ボーナスがある人は、夏期ボーナスの季節となりました。
関西クィア映画祭を応援したい、でも、実行委員会に参加したり、実務作業を引き受けたり、ミニ企画に行ったりする時間的な余裕がない、そんな方に、ぜひ「お金」という形で映画祭を応援してほしい、とのお願いです。

昨年の関西クィア映画祭は、2会場ともに台風の直撃があり、過去最低の来場者数(662人)となりました。約41万円の赤字は、スタッフからのカンパや借入でしのいでいますが、このままでは、映画祭を今までのように継続して開催できません。
「映画祭が続いて欲しい」「映画祭を応援したい」というあなたの思いを、形にしてください。お願いします。

fullsizeoutput_c561万円 缶バッチ2コをお礼に進呈
5万円 缶バッチ2コと、映画祭のフリーパス1枚をお礼に進呈
10万円 缶バッチ2コと、映画祭のフリーパス2枚をお礼に進呈。
      映画祭公式パンフレットに「カンパ・寄付」としてお名前を記載
      (本人ご希望の場合)。

ご寄付は、以下の銀行口座に直接お振り込み下さい。
お振り込み後、7/31までに、お礼の送付先住所を、メールフォームからお知らせください。

三菱UFJ銀行(銀行コード0005)
西陣支店(店番441)
普通 0014049
カンサイクイアエイガサイ

クレジットカード(VISA/MasterCard/AMEX)での対応も可能です。
メールでカード決済用の請求書をお送りしますので、ご寄付頂ける金額を明記の上、こちらからご連絡をお願いします。

▼お礼は、8月上旬に、公式パンフレットと併せてお送りします。
 お礼の送付先住所を7/31までにご連絡頂けない場合は、お礼は受け取れませんのでご注意ください。

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Posted by kansai_qff at 10:30

2018年06月23日

ミニ企画1報告【トイレはどうあるべきか―「LGBTトイレ」や、「トランスジェンダーのため」「性同一性障害者に配慮して」のトイレではなく】

mini1-25月6日(日) に、京都大学の吉田寮食堂ホールで開催したミニ企画1の報告です。
ミニ企画の告知記事


 当日は、まず、関西クィア映画祭の過去上映作品『トイレのレッスン』『ジェンダーバスターズ』を鑑賞しました。その後、ひびのまことから、【トイレはどうあるべきか「LGBTトイレ」や、「トランスジェンダーのため」「性同一性障害に配慮して」のトイレではなく】という題で、問題提起がありました。提起では、過去に、関西レインボーパレードのアフターパーティーや、クィア学会、関西クィア映画祭などのイベントで、既存の設備しかない場合にどのような対応を行ってきたか、また吉田寮新棟の取り組みから、新しいトイレを1から作る時にどうするのが一番良いかを、問題提起しました。

ミニ企画1_公開用_表紙当日に投影したスライド
(PDF・8.3MB)
←ダウンロードできます。


2015年に吉田寮新棟を建てる際に、大学当局と何度も交渉を重ね性別指定のない個室トイレを獲得した具体的な経緯を寮生の方々から聞きました。
  続きを読む
Posted by kansai_qff at 18:47

2017年10月26日

【西部講堂】仕込み2,3日目が終わりました!

今週は月曜から西部講堂の仕込みに入っています。


まずは…

客席作り!


平台を固定します。
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湿気と砂埃対策に段ボールと新聞紙を敷き、
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やわらかくなるように布団を敷き、
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あたたかくなるように断熱シートやホットカーペットを敷きます。
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大量の布団を運ぶ様子
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西部講堂の外のスペースで休憩したり、雨除けにするために、テントを立てました。
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お客さんの待機スペースとして活躍予定です


また、ティピも立てました。
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本番期間中、ティピの中では素敵な企画が行われる…カモ(


東大路通沿いに、上映作品紹介のラミネート看板を出しました

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そして!!
なんと火曜日からスタッフの食事が出るようになりました

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いよいよ仕込みも明日が最終日!
素敵な映画祭にできるよう、スタッフ一同がんばります。

みなさん、皆さまのご来場心待ちにしています  
Posted by kansai_qff at 04:53

2017年10月24日

【西部講堂】仕込み1日目が終わりました!

いよいよ今週末は京都会場!
ということで、本日10/23(月)より西部講堂での仕込みが始まりました!

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これは西部講堂横のサークルボックス棟に貼ってある、関西クィア映画祭のポスター



今日は初日だったので、まず西部講堂内の掃除から始めました。

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頑固な砂埃を掃き取るために、濡れた新聞紙を活用します





続いて、布団・ござ干し!

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少しでも快適な客席を作るために、布団やござ、そして今年はホットカーペットを活用します。


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干し終わったら回収





それから、客席を平台で組みます。

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ガタガタしないように、踏んでしっかり確認します。





そして肝心な! スクリーンを張る作業です。

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このスクリーンはもともと、西部講堂で上映会イベントをされていた他の団体さんが作成されたものなのですが、1年半の時を経て、汚れたり破れたりしていたものを修復し、張り直しました。


じゃーん

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ピンッと張れました

とっても嬉しいですね






また、スタッフの食事を準備する炊事場の掃除をしたり、

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階段を修理したり、
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差し入れの黒ごま団子を食べたりして、
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会場の形がほぼできあがりました!




明日以降は、さらに客席が組み立てられ、照明や上映機材のセッティングなどを行う予定です





前売り券まだまだ販売中!(26日まで)
ぜひ、西部講堂の会場を見に来てくださいね  
Posted by kansai_qff at 03:09

2017年10月11日

百万遍に立て看板を設置しました


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立て看板を作りました!

実行委員だけでは手が足りないな、今年はタテカン無理かなぁ…と諦めモードになっていたところ、9/30の当日スタッフ説明会に来てくれたスタッフが頑張ってくれて、タテカンが完成しました! 感謝!
現物は百万遍南東角にあります。
ぜひ見てください(o^^o)


写真は設置された立て看板と、制作風景(@西部講堂前)です。
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Posted by kansai_qff at 23:18

2017年05月23日

5/21(日)【兵庫クィア上映会】姫路会場終了報告&アンケート速報

先日5/21(日)に、姫路・納屋工房で開催いたしました、
兵庫クィア上映会 姫路会場
が終了いたしました。

当日は、延べ35人の方にご来場いただきました。
お越しいただいた皆さま、ありがとうございました。

「いつも、京都、大阪でしか見られない関西クィア映画祭の上映作品を、地元でも上映したい!」
という思いで始めた上映会。

当日会場にいらっしゃったお客さんとお話ししていても、
同様の思いを抱えておられる方がたくさんいらっしゃったことが印象的でした。

「ぜひまた姫路で」という声も多く、私もまったく同じ思いです。

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さて、今週末5/28(日)はいよいよ、新開地・神戸アートビレッジセンターにて
兵庫クィア上映会 神戸会場
の開催です。
http://kansai-qff.org/2017/hyogo2017/koube.html

姫路会場に来ていただいた方も、
姫路には行けなかったけど神戸なら行けそうだという方も、
皆さま、お待ちしております!


それでは、神戸会場開催に先立ちまして、
姫路会場で参加者の方々にご記入いただいたアンケートより、上映作品の感想を一部公開いたします。


『R/EVOLVE-結婚と平等とピンクマネー』
http://kansai-qff.org/2017/hyogo2017/himeji.html

・理想と現実(カネ)の間には常に問題がつきまとう。その中で衝突しながらも自分たちの道をさぐっている人々の姿が良かった。

・同性婚をどう考えたらいいのかは悩しかったのでヒントをもらえました。

・この映画祭がなぜクィア映画祭なのか、分かった気がした。

・社会運動にはお金が必要 社会や企業と当事者側との違い。



『艶子 TSUYAKO』
http://kansai-qff.org/2017/hyogo2017/himeji.html

・昔の日本の家系とかなわない古風な恋愛が美しかった。



『TOO MUCH PUSSY!フェミなあばずれ、性教育ツアーで大暴れ』
http://kansai-qff.org/2017/hyogo2017/koube.html
神戸会場第3枠でも上映

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・むきだしで純すいで、ライブをみてる気分だった。泣いた。

・自分の性器をどういう風に向きあったらいいのかは悩しかったのでヒントをもらえました。
Too much Pussyはとても刺激的で面白かったのですが、ピンを体に刺すなどの描写もあったので、ちょっとアナウンスがほしかったです。💦

・一生忘れんと思う。

・ショーガールのクィアを受け入れて前向きに生きている姿が芸術的だった。



『トイレのレッスン』
http://kansai-qff.org/2017/hyogo2017/koube.html
神戸会場第1枠でも上映

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・みた人同士で話し合いたい作品だと思った。

・MTX当事者なので、トイレや更衣室の利用に困った事があるので、オールジェンダートイレが良い。



『何でも聞いてみよう』
http://kansai-qff.org/2017/hyogo2017/himeji.html

・みた人同士で話し合いたい作品だと思った。

・子供のセクシャリティーの考え方や、まっすぐなトランスのとまどい等が、良かった。



アンケートにご協力いただいた皆さま、ありがとうございました


(兵庫クィア上映会運営チーム・あい)  
Posted by kansai_qff at 12:30TrackBack(0)

2017年03月24日

西部講堂前に立て看を設置しました

いつも京都の本祭会場として使っている京大西部講堂の前に、映画祭の立て看を設置しました。
開催に向けてスタッフ募集中です!(切実)


制作風景
1503立て看制作



今年の実行委員長係が映画祭のイメージをデザインしました
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Posted by kansai_qff at 18:28TrackBack(0)

2016年12月22日

【報告】関西クィア映画祭試作の性教育プログラムを実演しました!

11月20日(日)に、京都大学11月祭の一環として、ミニ企画「わたしたちの性教育をつくろう!」を開催しました。

この企画は、10月22日(土)の企画「わたしたちの性教育プログラムへの第一歩」を踏まえた上での開催だったので、よければまずはそちらの報告記事(http://blog.livedoor.jp/kansai_qff/archives/52204352.html)をご覧ください。

当日は、出入りが多少はあったものの、合計で20人の方が参加してくださいました。

最初に、「私の性は私のもの アナタの性はアナタのもの!」と題して、毎回映画祭の各プログラムの前に行われている3分間スピーチの映像を6本流しました。この3分間スピーチには、女性・男性・トランス・レズビアン・ゲイ・バイなどの、性によるカテゴライズを思わせるような言葉を用いずに自分の性を説明してみよう、という狙いがあります。当日流したスピーチのテーマは、本当に多岐に渡っており、我ながらイイ6本を選んだなぁ、と思いました(笑)

YouTubeにあがっているので、興味のある人はぜひ見てみてください!
●2012年
https://www.youtube.com/watch?v=V48BG_PZK-k&list=PLu5PwSeYu_-PpvmTWSV1BZxZP0NJ09JW-
●2013年
https://www.youtube.com/watch?v=2nHJzyn4_6c&list=PLu5PwSeYu_-MaCXUxgxixTmv4scnA6mqp

その後、いよいよ本題の性教育プログラムの実演。
「『差別なんてしたくない』そう思っているあなたのための性教育プログラム(まだ途中)」と題して、私(にしき)が発表しました。タイトルからわかるように、この性教育プログラムはまだ作成中で、途中経過を発表する形となりました。

関西クィア映画祭試作の性教育プログラムの肝はこの図↓↓

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今までの性教育では、「男女」という切り口や「ココロの性・カラダの性・スキになる性」という切り口など、主に個人の性のあり方に焦点を当てた切り口が使われている、という私の発見を踏まえて、個人同士の関係性を社会の中に位置するものとして捉える切り口を提案しました。

この図を通して伝えたいことは、次のようなことです。

「わたし」と「あなた」はそれぞれ自分の性のあり方を持っている。
そして、それぞれの性のあり方は尊重されるべきだし、お互いに誠実に向き合おうとするべきである。これは大事なことだ。

でも、いくらそのようにしようとしても、そう簡単にはいかない仕組みが社会の中にはある。例えば、強制異性愛、性別二元論、ジェンダー・バイアス、モノガミー中心主義、女性蔑視などの「差別」、すなわち「一対一の人間関係ではどうにもならないからくり」のことだ。この「からくり」がある社会の中に生きている私たちは、意識していようとなかろうとそこに取り込まれ、その「からくり」を再生産してしまう。

このような社会の中で人間関係を築いているわたしたちは、差別というからくりから逃げられない。
じゃあ、「そういうからくりがあるから、もうどうしようもないじゃん」と開き直ってしまうのか?
そんなことでは未来に希望がないし、何よりも多くの人を切り捨てることになってしまう。
だから、やっぱり「差別のからくりを変えるために、社会そのものを変えていこう!」と言いたい。

関西クィア映画祭試作の性教育プログラムでは、ひびの・斬・あい、そして私による事例紹介を交えながら、以上のようなことを伝えようと試みたわけです。
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実演後は、休憩を挟んで、10人ほどで意見交換。次のような意見が出ました。
●95分の性教育は長かった…途中で休憩がほしい。複数コマでやるのはどうか?
●「異性に関心を持ち始めます」という今の性教育の暴力性に気づけた。
●これは「性教育」ではないと思う。「教育」という言葉は果たして適切なのだろうか。「性について考えてみよう!」というゆるめのタイトルとかどうだろうか。
●「差別をする意図がなかった」という考え方は無効であることを伝えるために、有効な図である。「差別についての初心者講義」みたいな感じだった。
●あの図だと、自分も社会の構成員であることに気づくことができない。あの図の中に「他者」の丸をいっぱい設けることで、自分も社会の構成員であることがよくわかるのでは。
●「社会を変えよう!」というと、やっぱり法律や制度といった上からの変化を想定してしまい、自分の生き様とつながらない。変化のための具体的な行動って何だろう?
●「差別的言動をしてしまうのではないか」と恐れるあまり、コミュニケーションを避けるのではなく、差別というからくりを自覚したうえで、なおもコミュニケーションを取ろうとすることが大事!

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“「他者」の丸をいっぱい”ってこんな感じ?


冒頭で言ったように、この性教育プログラムはまだ作成途中です。どうすれば効果的に伝えることができるのか、フィードバックを踏まえて、今後さらにプログラムを改善していきたいと思います。

またいつかどこかで、よりよくなった関西クィア映画祭の性教育プログラムを実演できれば…
皆様、楽しみにしていてください!
長時間にわたるこの企画に参加してくださった方々、本当にありがとうございました。

(文責:にしき)

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2016年12月17日

関西クィア映画祭2016の報告書と年末カンパのお願い(切実)

京都市中心部でも、昨日雪が舞いました。
師走の寒さが厳しくなりつつありますが、いかがお過ごしでしょうか。


★報告書ができました


 遅くなりましたが、第10回関西クィア映画祭2016の報告書ができました。以下からダウンロードできます。
◎第10回関西クィア映画祭2016報告書
http://kansai-qff.org/2016/report2016.pdf

 2005年に始まった関西クィア映画祭も、とうとう今年、第10回目を開催できました。これまでの延べ来場者数は12,341人。延べ上映作品数は327作品。多くの来場者の方々と共に、たくさんの思いを積み重ねることができました。
◎これまでの映画祭
http://kansai-qff.org/2017/archives.shtml

 これまで様々な形で映画祭をご支援・ご協力頂いた皆さまに、改めて感謝いたします。
 性的マイノリティーやセクシュアリティーを巡る社会的状況は大きく変わり、以前と比べて多様な取り組みが各地でなされるようになってきました。そんな中で、関西クィア映画祭にしかできない大切な取り組みがあることも、はっきりとしてきました。「タイヘン×ヘンタイ」を掲げ「クィア」を名乗るのに恥じない映画祭を、これからも続けていきます。


★年末カンパを、お願いします


 3つの特集(華語特集、特集「日本軍『慰安婦』問題を本当に知っていますか?」、特集「ピンクウォッシュってなに?」)をはじめ、今回の映画祭も、第10回の記念の回に恥じない充実した映画祭にすることができました。しかし同時に、映画祭の内容や質がとても充実すると、その分、広報に割ける労力が不足し、集客に響くという問題が今回もありました。そのため、今回は単年度収支で約42万円の赤字でした(会計報告は、報告書をご参照ください)。
 これからも、関西クィア映画祭を続けていくために、ぜひ年末カンパをお願いします。少額でも構いません。大企業や行政からの助成金に依存しなくても、関西クィア映画祭を支持してくれる市井の一人ひとりのご支援によってこれまで通り映画祭を続けていくことができる!と私たちは信じています。

【カンパの宛先】
三菱東京UFJ銀行(銀行コード0005)
西陣支店(店番441)
普通 0014049
カンサイクイアエイガサイ

※カンパ頂いた場合はぜひメールでもご一報ください。
info★kansai-qff.org(★→@)


















  
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2016年12月13日

【報告】11/19(土)京大NF企画「同性婚やLGBT運動をクィアな視点から問い直す」を開催しました

11月19日(土)に、京大11月祭(NF)企画として「同性婚やLGBT運動をクィアな視点から問い直す」を開催しました。

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この日はまず、同性婚運動が商業主義に回収され保守化する問題を描いた映画R/EVOLVE―結婚と平等とピンクマネー」(2013/米)を上映しました。

上映前に機材が動かなくなるというトラブルがあり…参加者をとてもお待たせしてしまい申し訳なかったのですが、フォローしてくださる優しい方々もいて、ありがとうございました(>_<)




映画の内容は、

「同性婚さえ認められればそれでいいの?」

「自分達さえ良ければそれでいいの?…もっと社会の色々な問題に目を向けよう!」

という大切なメッセージが力強く込められていました。


具体的には、

購買力がある市場として大企業にロックオンされたピンクマネー(同性愛者(特に所得の高いシス男性同性愛者)が消費行動に支払うお金

市場論理ありきで「LGBT」問題(セクシュアル・マイノリティの中でも特に切り取られブランド化された用語としての色がやはりここでは(運動内の切実な呼び掛けとしての「LGBT」の意味合いよりも)強い)に参入して来た層は、他の人権問題・社会問題を突き付けられた時にやはり倫理的な行動ができない、、


など、元はアメリカの映画ですが、今の日本の時局に照らし合わせても、重要な示唆をしているものだと思われました。



(詳しくは…やはり映画本編を見てみてください☆ クィアコミュニティがよく描けているのでオススメです。
上映会等の相談はinfo☆kansai-qff.org(☆→@)まで)

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続いてひびのまことさんによる講演が行われました。


およそ20年、日本のセクマイ運動シーンの第一線にいる活動家がこれまで見て来たこと・今見ていること・これから取り組みたいことについて、初心者にも丁寧に分かりやすく話してくれたと思います。

アンケートでも、「勉強になった」という感想が多く寄せられました。

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LGBTの内部にも差別があるという話

女性差別・トランスジェンダー差別いないことにされるAセクシュアル…など)、


LGBTという用語が使われた経緯

運動内での差別に対する切実な必要性から、政治利用に使われる対象となるまで)、


といった現在のLGBTシーンに関わる人がまず始めに押さえておかなければならない話があり、




20年前には「LGBTの是非」がマジョリティによって好き勝手言い放題され吟味され審査されているバックラッシュの只中にあったのに、

現在には「どういうLGBTならいいか(マジョリティが受け入れられるか)」という論点が運動内外から噴出する状況、

LGBTフレンドリーが好印象を与えるようになった(LGBTの政治利用が可能な)社会の状況

になっているという話もしていただきました。


更に掘り下げて、


LGBTの政治利用が可能な 今の日本や北米の社会は、人種・民族差別が酷い状況 で、

具体的には、

昨今日本の各地で何度も上映会が開かれているジェンダーマリアージュ」(2013/米)という映画のモデルになった同性婚の裁判の裏では、

最高裁がその判決の前日(講演では「判決の翌日」と言っていましたが「判決の前日」が正しいとのことでした)に選挙の区割りを白人に有利に各州が変えて良いという人種差別判決が出されていたという話

同性パートナーシップ条例を推進しながら野宿者排除を行う渋谷区行政と同じ構図ですね)、



プライドパレードに呼ばれた米国総領事に対し「米軍基地反対」の声を上げると主催者からバッシングされるという話、


などなど、深刻で切実で興味深い話をたくさんしていただきました。




私(あい)が興味深かったところとしては、


活動家としてまずやるべきことは自身の特権を検討すること」(ディーンスペード)という言葉、

すなわち、特権がある側は自然といつの間にか得をするようになっており、ただ何も考えずのんべんだらりと生きていたら結果的に自分の特権性にあぐらをかくことになってしまうので、

特権を降りるために意図的・作為的な対応が必要である、ということ



●「マジョリティ特権を問う運動」が

人と資本の大量流入により「マジョリティでも受け入れられる運動」に変わっているという話、

つまり、いかにマジョリティのマジョリティ性を邪魔しない「お行儀の良い」マイノリティであるかということが重要視され、

マジョリティにとって都合の悪いマイノリティを分断して差別・排除することが、より正当化されているということ



●運動には(雑に大きく分けて)2種類あり、

立法に働き掛け法律を変えて上から規範を降らせるというトップダウン型のアプローチと、

自治や団体交渉を大事にし現場の解決能力を上げるボトムアップ型のアプローチがある。


現在は後者が特に弱く、

トップダウン型には「一部のエリートが社会全体の事を決めて下々の民を従わせて良いとされる」問題もあり

ボトムアップ型の運動が日本にはもっと必要という話



などでした。

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企画全体を通して、

今のLGBT/セクマイ運動に関わる上で知っておくべきこと、考えるべきことについての示唆がたくさんあり、

映画祭の寄って立つ方向性も確認できるような作りになっていると感じました。


今後も、今の日本のLGBT/セクマイ運動と他の差別・人権・社会問題を繋いでいけるような発信をし、

参加者の方々と考える場を作っていきたいと考えています。




(文責:あい)

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11/19(土)、20(日)京大NF企画のアンケート結果を公開!

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11/19(土)、20(日)に京都大学11月祭(NF)でミニ企画を行いました。
上映、講演、意見交換、ごはん会に至るまで…それぞれにご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。

詳しい企画ごとの報告は実行委員からの報告記事(後日更新予定)に譲るとして、今日はアンケートに記入いただいたもののうち、公開可の承諾を得られたものを先行公開いたします。

「今回は場所や時間の都合で来られなかったけど、チャンスがあるなら映画祭の企画に参加したい…!」という方へ、これからも来年の本祭に向けてミニ企画を行っていく予定です!
引き続き映画祭のブログ、SNSをチェックしてくださいね☆ 次回はあなたと会えますように…。
(場所も京都だけではないかも…?!2017年の春には兵庫県内での上映会を予定しています。他にも、自分の住む街で映画祭の企画を行いたい方はぜひぜひ一緒に映画祭を作るメンバーになりましょう(^O^)お待ちしています)

(文責:あい)

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【アンケートで寄せられた回答】

■11/19(土) 13時〜 @京都大学文学部新3講
「同性婚やLGBT運動をクィアな視点から問い直す」

[企画の感想]
●映画の内容がアメリカで、日本とは違ったバックグラウンド・歴史等があり、日本の今の現状も知らない私には、理解するのに少し難しかった。何に対してなのかはうまく言えないが、観終わった時、なにか苦しい気持ちになった。ひびのさんのお話は、わたくしにはまだまだ知らないことが多すぎてわからないところもいっぱいあったが、とても興味深かったし色々考えるきっかけになりました。「すべての人にとっての公平の社会」になる為に。

●昨今の動きの中で、貴重な会だと感じます。問題提起、とてもわかりやすく聞きました。

●映画は集中力がつづかなくてなかなかふだんから全部見れないのですが、見たはんい、ひびのさんの話、興味深く。人権を言うとき、まず活動家は自身の特権をうたがうべきというシルビアのはなしは心をうちました。(公開者注:実際にはディーンスペードの発言)

●重たいテーマ(運動の制度化とかお金の力など)の映画だけどとてもかわいかった。最後の方では泣いてしまった。ひびのさんの話もとても具体的で聞けて良かったです。


[関西クィア映画祭への要望]
●いつもお世話になっております。東京で「lgbt差別解消法案」提出に向けた動きが年々活発化していますが、こうした国会周辺での動きに対し、どう感じているか、さらにぜひご意見うかがってみたいです。(講演で一部ありましたが)

●英語話者、仏語話者、ハングル、中国語の友人にとてもススめたいです。そのために協力したいです。

●この映画祭で聞けたことや映画をLGBTのことに触れる授業で紹介したりしています。ジェンダー・バスターズが面白かったので予告編を見せたり。今回の企画でもしていらっしゃるかもしれませんが、大人・市民が”学習する””考える”といった場面で大事なことは何か、良い教材の紹介など、知りたいと思っています。

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■11/20(日) 13時〜 @京都大学文学部新2講
「わたしたちの性教育をつくろう!」

[企画の感想]
●無理に合意形成をする必要がないということをあらためて、痛感しました。ビジネスのせかいや、環境問題の中ではよく合意形成とよく言われてましたが。あとへんにおさえつけてがいけないということを学ばされました。

●「性教育」の、「教育」という言葉が、力関係をはらんでいるので、それに対する拒否感をもつ人もいるのかもしれないと思った。私なりに、より近いタイトルをつけるなら、「性(セクシュアリティ)をめぐる、生きる哲学」という感じかな?また、性を考えることは、アイデンティティと関係性を考えることだと思いました。


(記述文は原文ママで扱わせていただきました)
♪♪アンケート記述にご協力いただいた皆さん、ありがとうございました♪♪

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【プチ会議報告】時にはおでんでほっこり♪♪

先週の実行委員会議では、実行委員の1人が美味しいおでんを作ってくれ、会議の前後にみんなでいただきました( ^^) _旦~~
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寒い冬におでんは温まりますね。
皆さまも風邪などにお気を付けてご自愛ください。

映画祭の活動・実行委員・スタッフに興味がある方はぜひ連絡を♪♪
info★http://kansai-qff.org (★→@)

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2016年11月30日

情報保障シンポジウムに参加しました

情報保障について考え取り組むために、近畿ろう学生懇談会さん主催の情報保障シンポジウムに実行委員2人で参加させていただきました。

当日は、手話で話せるのが当たり前の会場の中で私達のように手話を使えない人のためにも情報保障(ノートテイク)をしていただいたこと、ろう者差別と情報保障の歴史についての説明、ろうの方々が日常生活のどのような所に困難を感じるか・そのような場面に直面したら当人や周りがどう考えて動けばいいか考えるGWを通して社会の設計がいかに聴者中心であるか実感したことなど、、貴重な学びの機会を与えていただきました。

映画祭の企画宣伝の時間をいただき、親切な主催者の方々にその場で手話を教えていただいのですが…やっぱり、付け焼き刃では上手くいかないと痛感……何を言っているか分からない方も多かったと思います。反省。。

これからも親交と勉強(やっぱり手話をある程度分からないと意思疎通ができない…!)を重ねて、情報保障に取り組む決意を新たにしました。

(文責:あい)

近畿ろう学生懇談会【活動報告:11/27(日)情報保障シンポジウム】





  
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2016年11月10日

ミニ企画「わたしたちの性教育プログラムへの第一歩」を開催しました

寒い京都の冬が近づいてきていることを実感する今日この頃。
みなさんお元気でしょうか、実行委員の西木です。

先月10月22日(土)に「わたしたちの性教育プログラムへの第一歩」というテーマでミニ企画を開催したので、その報告をします。
そもそも、なぜ私がこのようなテーマで企画をしたいと思うようになったのか、この企画を通して何をしたかったのか、最初に少し説明したいと思います。

まず私は、今の社会において、性について「ふつう」とされている様々な事柄に違和感を持っています。
例えば……

●何も言わなければ、異性が恋愛対象だと思われること
●人の性別を「男」か「女」のどちらかに振り分ける習慣
●「女はこうあるべきだ」「男はこうあるべきだ」といったステレオタイプ
●「女」として見られた際に、日々受ける様々な扱い
●恋愛やセックス(それもチンコの挿入が前提のセックス)をすること、子どもを産むことが当然だと思われていること
●「恋愛、結婚、出産、家庭生活」という一連の流れを「愛する一人の人」と経験することが「幸せ」として度々提示されること

こういったことが、まるで暗黙の了解のごとく「当たり前」とされがちな世の中に私は違和感があります。こういったことに対する指摘抜きに、「性はグラデーションみたいに十人十色なのだから、多様な性のあり方を尊重しよう」と、セクマイ(セクシュアルマイノリティ)を描写することに対しても疑問があります。

「当たり前」となっていることは、指摘していかないと、「当たり前」のままになってしまう。だからこそ、何が「ふつう」や「当たり前」になっているか、ということを暴き出し、向き合っていけるような、そんな性教育を自分で、わたしたちで、作りたい。こういう意識があって、今回の企画を開催しました。

今回の企画の開催には、もう一つ理由があります。
それは、私自身大学生であるということもあり、まずは大学生以上の年齢の人を対象とした性教育を作りたい、と思ったことです。

「性教育」と聞くと、学校教育のことを思い出します。でも、果たして「性」について学ぶことは義務教育や高校で終わることなのでしょうか。
私はそうは思いません。「性」は生涯に渡って、私たちが関わり続けることであり、考えなければならない事です。そして「性」は学校教育の中で教えられるほど、簡単なものではないと思います。「二次性徴では男女で体つきが変わってきます」、「思春期を向かえると、異性に興味を示し始めます」、「コンドームをつけましょう」、「DVはいけません」……たったこれだけの性教育を受けただけで、「性」について学んだと言えるほど、わたしたちの生きる「性」は単純なものではありません。

でもなぜか、学校教育を終えて以降、「性」について考えたり、学んだりする場がぐんと減る気がします。学校で性教育を受けている人だけでなく、大学生以上の年齢の人にも「性」について考えてもらいたい。今回の企画には、このような背景もあります。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、企画当日の話に移りたいと思います。
参加者は実行委員を含めて12人、開催場所のプロジェクトQボックスが程よく埋まる人数でした。
最初にウォーミングアップとして、「今までどんな性教育を受けてきたか」そして「今後の性教育には何を求めるか」という二つの事について意見交換をしました。下の写真はそのまとめです。

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その後、3人の発表者が「性教育」に対する自分の意見をプレゼンしました。


〈発表者1: 西木〉
「自分のことを自分で決めることができる権利」について。「この権利の実行は一瞬簡単に思えるが、社会の中に存在する不平等な権力構造ゆえに、意外と難しいのでは」という話をしました。発表後の意見交換の中には、「自己決定できない人もいるし、しない選択をする人もいる。みんな自己決定ができて当たり前であるという考え方は楽天的」という意見や「不利益(リスク)を引き受ければ、何をしてもいい。ただ、特定の選択をすると、一方的に不利益を被る社会をなんとかしないといけない」という考えなどが出ました。

〈発表者2: 斬〉
性教育について考える際に、サポートになる素材を提供するような発表でした。「セクシュアルマイノリティのいろいろな説明のしかた」という題で、5つのモデルを提示。これらのモデルを単独で用いるのではなく、組み合わせることで、より丁寧に多様な性のあり方を説明できるのでは、という話でした。

〈発表者3: あい〉
発表の題は「性は『教育』できるのか?」。「性教育」は一歩通行にただ教えるのではなく、相互に対話する形を取るべきだ、という意見でした。性について話すのは難しいけど、自分の言いたいことは結局自分しか言ってくれない。そして、みんながみんな思っていることを一から十まで丁寧に説明してくれるとは思わないでほしい。そういった主張が印象的でした。参加者からは、自分の言いたいことを相手に伝えることはもちろん大事であるが、その際の相手のケアも必要なのでは、という意見が出ました。

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話に花が咲き、企画が終わったのは18時。企画後は、ごはん会兼実行委員の誕生日会を開きました。

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今回の企画で、それぞれが思っていることを言語化でき、いろんな人の意見が聞け、「わたしたちの性教育」を作ることに一歩近づけたのではないかと思います。この企画を踏まえて、現在11月20日の企画で発表する内容を考え中です。(まとまるか不安……)
10月22日の発表からどれだけ進展できるかわかりませんが、性教育に興味のある人・一緒に考えたい人はぜひ11月20日の企画にお越しください!

(文責:西木)  
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2016年10月17日

【報告】レインボーフェスタ!2016に出展&第11回関西レインボーパレードに参加しました

関西クィア映画祭のブースに来てくださった皆さんありがとうございました!

フェスタのブース担当のメイです。
当日は雨が降るかと思いきや、思いっきりの晴れ!!
映画祭のブースでは、過去の上映映画の掲示をしました。
暗幕を張ってスクリーンにプロジェクターで予告編を流していたのですが、明るすぎて映像が見えない!
周りの音に消されて映画の音が聞こえにくい!
途中でバッテリーが切れる!などの映画祭あるあるハプニングもあり!?
さすがに、楽しかったです!

当日手伝ってくれたスタッフの皆さん、差し入れをもって来てくれた方、
友達と来たけど映画祭のバナーを持って一緒にパレードを歩いてくれた方、
映画祭に興味があってブースをのぞいてくれた多くの方々、
皆さん本当にありがとうございました!
これからもミニ企画をやっていきますので、また足を運んでもらえればとても嬉しいです。

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写真は当日の関西クィア映画祭ブースの様子です。
隣のブースの方が写っちゃった部分はハート<3で隠しました<3<3<3
  
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