みなさまこんにちは
昨日、今日と急に寒くなりましたね

今日から3月14日(土)に開催する定期演奏会の練習が
始まりました

今回の指揮者の関西フィル桂冠名誉指揮者の飯守泰次郎さん、
当楽団主催公演への出演は、去年7月のいずみホールシリーズ以来と
なります。
最近は新国立劇場のオペラ芸術監督として、とてもお忙しそうです。

「ブルックナーについて・・・」とお聞きすると、とても熱心に
色々お話ししてくださいました
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「ブルックナー・ツィクルスがとうとう第5番にたどり着きました。

この長いブルックナーの旅、始める時は本当に最後までやり遂げられるかどうか
心配でしたが、なんと、半分まで到達してしまいました!



123番はいわゆる発展期の作品、4番で一般的に“聴きやすい”名曲に
なりました。
6番はとてもロマンティックですね。7番もどちらかといえば
聴きやすい。
8番はブルックナーの交響曲の中でも人気のあるスケールの
大きな曲、
9番は“死”に至るまでの総集ですね。9番は未完に終わりましたが。



この偉大な交響曲群の中で、第5番は最も宗教的でブルックナーの“信仰告白”と
考えられます。
信仰や哲学に深く入り込んだ曲、という意味で一番難しい曲なのです。

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後期ロマン派の音楽は、劇音楽、民俗音楽などがとても発展しましたが、
ブルックナーは純粋音楽なのです。私は、ブルックナーは、純粋音楽に留まった
最後の作曲家だと思います。

人付き合いが下手で、服装にも気を使わず、きちんと挨拶もできなくて社会にも
とけこめなかったブルックナー、そんな素朴な“ブルックナーおじさん”が
なぜこのような宇宙的な音楽を作ることができたのか、本当に不思議です。

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ご存じの通り、関西フィルとは長いお付き合いで、重厚な音楽、例えばリヒャルト・シュトラウス、ワーグナー、マーラーなどの作品はずいぶん取り上げ、慣れてきたと思っています。

しかしブルックナーは重厚なだけでなく、心の深い部分を吐露する音楽なのです。
この深い部分に踏み込むことが必要なのです。
5番は、今まで演奏してきた1番から4番までとは世界が違います。
オーケストラにとっては大きな挑戦になると思います。



1楽章は、対位法(独立性を持ったいくつかの旋律を調和させて
重ね合わせる手法)がとても入り組んでいます。スケールが大きくて壮重、
巨大な時間と空間が広がります。


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この写真の飯守さん、多分、
「教会の大伽藍に響き渡る
オルガンのように!」
と説明されているはず


2楽章は全体が祈りの音楽ですね。オーボエなど木管楽器が祈りを奏でます。

ブルックナーの純粋さが結晶化されていて、心の奥底まで揺さぶられます。


3楽章、大教会の信仰の世界から離れ、農夫が軽やかなドイツ舞曲に戯れます。
ブルックナーのドイツ民族としての血がさわいでいるようです。

この楽章で音楽も聴衆も少しほっと心がほどけますね。


そして第
4楽章、この楽章は2つの要素に支配されています。
ひとつは入り組んだフーガ(ひとつの旋律をずらして登場させ、次々に
追いかけ絡み合わせる様式)、もうひとつはコラール(
*下記ご参考まで)です。
フーガは二重、三重ととても入り組み、コラールは金管楽器だけでなく弦楽器にも、
また、ホルンとファゴット、のようにさまざまな楽器で演奏されるコラールです。

最後には、このふたつの要素が一体化するのです。
その迫力は想像を絶するものがあります。巨人が堂々と歩いてくるように、
フーガとコラールが互い違いに押し寄せてきます。

そして、123楽章のメロディーも出てきます。まさにフィナーレ。



現代の社会はとても忙しいですね。若い方々が、長い時間スマートフォンを
見ないでいることは難しい、というのを聞いたことがあります。
生活の中に情報が溢れていて、何も考えず、何もしないでいることは
不可能なのかもしれません。
14日は、音楽ホールという非日常の空間で、時間を忘れてブルックナーの
音楽空間に身を任せていただきたいと思います。



 (*)コラールとはドイツ語で直訳すると”讃美歌”です。
讃美歌は教会に集まった人々が歌う音楽なので、あまり複雑ではなく長くもありません。
今では、そのような美しくて素朴な和音進行のフレーズに対してよく使います。
トロンボーンに代表される金管楽器で演奏されることが多いですね。


 この公演、S・A・B席は完売致しました。
C席も残券僅少となっております。
(状況によって、当日券の販売は無しになる可能性があります。)

頻繁に演奏されることの少ないブルックナー5番、
お聴き逃しのないよう!!
会場でお待ちしています

【関西フィル263回定期演奏会】

[日時]2015年3月14日(土)14:00開演 (13:00開場)
13:40~ 指揮:飯守泰次郎によるプレトーク開催!
[出演]
指揮:飯守 泰次郎(関西フィル桂冠名誉指揮者)
独奏:清永 あや(ヴァイオリン)

[プログラム]
◆メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64
◆ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調

※出演者、曲目、曲順など、内容が変更になる場合がございます。
入場料:
S席¥6,000(完売しました)/A席¥4,500(完売しました)/B席¥3,000(完売しました)/
C席¥2,000/学生席(25歳以下)¥1,000(全席指定・税込)
※学生席は関西フィル・チケット受付でのみご予約承ります。

関西フィル:06-6577-1381

3月13日(金)17時まで事前ご予約をしていただけます。
完売の場合はご容赦くださいませ。