信じたいものを信じる

繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史(下)繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史(下)
著者:マット・リドレー
早川書房(2010-10-22)
販売元:Amazon.co.jp
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あなたを離しはしない

わたしを離さないでわたしを離さないで
著者:カズオ イシグロ
早川書房(2006-04-22)
販売元:Amazon.co.jp
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思春期のスクールメイトが
いっときだけ、濃密な感覚を共有しあう、
駆け引きや雰囲気、空気のつぶつぶのようなものまで?ていねいに描かれていて
読んでいて胸が苦しくなります。

物語の設定としてはかなりぶっとんでいるんですけれど、
青春小説、恋愛小説(悲しすぎるけど)として読むことができました。

登場人物たちにとって「提供」がとにかく使命なのですが
具体的に「何を」「どうやって」「それでどうなったか」
が一切描かれないところが、かえって恐ろしかった。



自由っていったいなんだい?

しがらみを必死で断ち切って自由になったら
一から孤独にやり直すことになって
こんどは生活の奴隷になってしまう。
働いて手に職を得て、家を買って子を育てて。
淡々とリアルな描写で一組の夫婦が描かれています。
(奥さんのピンピンのキュートなこと!)
でもほんとうの自由は、家族との暖かな幸せの中にではなくて
やっぱり魂の目的地にたどり着くことなのであって、
たとえたどり着かなくても、そこに向かわなくちゃという
大人のリアルとメルヘンのお話でした。

自由生活 上自由生活 上
著者:ハ・ジン
日本放送出版協会(2010-09-08)
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自由生活 下自由生活 下
著者:ハ・ジン
日本放送出版協会(2010-09-08)
販売元:Amazon.co.jp
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王道な2アイテム、魔法。


ハウルの動く城


人はだれもがカルシファーのようにやみくもに、
ほれ込んだもののために魔法でエンジンをかけて
毎日を生きているのではないかな。
やっぱりハウルの声は、キムタクの魔法がかかっているので特別です。
それと賠償千恵子さんの声が自在に変化することろもマジック。
ほんとうに好きな作品です。


ダ・ヴィンチ・コード (上)


すごく面白くてあっという間に読んだのだけど、
面白くていいのかしら、こんな軽い読み物にしちゃってどうよ?
とかなくてよい魔法 みんながかかっていたい魔法があるのではないかなと思いました。あと、映画化が決まってから読んだので、どうにもトム・ハンクスが胸に描かれる不思議な読書体験に。

なにか理由があってここにいるということ

「24」で続き物に毒されているそこのあなたにおすすめ!
舞台になってる島もふしぎだけど人間というのはとてもミステリアス。
book2


LOST シーズン1 DVD Complete Box



つれづれに文学散歩な2冊


村上龍文学的エッセイ集


トイレで眺めている本。キレがいいからステキです。
読みたい本が次から次へと増えてきます。

日本文学ふいんき語り


宮沢賢治ワールドを、「中2力」の妄想。
とこの本の語り手のように片付けてしまうとなにもかもがすっきりします。
名作の楽しい読書会に、自分も参加しているような1冊。



たとえそれが主流じゃなくても

中年ですから、自分の趣味世界をこれくらい偏狭にカスタマイズしている人はダンディーだと思う。スーツだけ「ちょいワル」にしたってだめですよ。


ハイ・フィデリティ 特別版



しけたセーターやシャツを着ているのにかっこいい中古レコード店員たち。

意味がなければスイングはない



読んでいるそばからレコードのふたを開けたくなる1冊。

ハハな本3冊。


ヒトのにくばかりやくな



中野スカさんがどんなにかっちょいいかちょっと抜粋してみましょう

いやさ、だからさ、母親限定の母性ちうものはないとおもうわけよ。ドリームなのよ。しかも元から完成されてる母親なんていねのよ。
でもまあ強いていえばさコドモ生むときにさついでに「おかあちゃん」てのも産むわけよ「オギャーよろしくな。」と。そんでコドモといっしょにまだまだチビこい「おかあちゃん」も育てていくわけよ。しかも初めてだからどっちも試行錯誤すんの。

76ページ「アトピーとやさぐれ」より

なんてやさぐれ調でアトピーを「アトプー」と言い換えてみたり、
はたまたあるときは母乳を「ソース」なのだという新説を唱えたり!
びっくり楽しいどたどたとした子育ての日常を
けして本当には やさぐれることなくつづっているBlog本です。

blogとちがって、娘さんの1年にズームして編集してあり
すっと入り込みやすく感動的でもあります。



B級主婦!



これまたイラストレーター百田さんの主婦本。
心に残った1節は

「こうみえても自分は料理は結構うまいのよ」と思っていない主婦はいない。というくだり。また同時に「こうみえても自分は結構昔もてたのよ」とも。
うーん。あてはまる、いや、もてたのよ?ほんと。(笑)


なぜ女は出産すると賢くなるのか 女脳と母性の科学



タイトルがハハにやさしいね!科学といってもラット実験がほとんどで
けっこう主観的なんだけど、
出産前後から数ヶ月は「脳が小さくなる」というのは驚きましたね。

団塊じゃないヒトもいた。


洞窟オジさん―荒野の43年 平成最強のホームレス驚愕の全サバイバルを語る



戦後間もないころの日本で
極貧家庭から山に飛びこんで43年間サバイバルしたおじさんの口述。
愛犬シロとのエピソードはまるでネロとパトラッシュ、
山での狩ではかえるを腰にぶら下げて歩いた?
ほんとうにそれらはほんとうのはなしなんですか???
とドギマギしながら読みました。

巻末のサバイバル術のイラストが、なんともほのぼのしていて不思議なかんじです。

愛の求道者


純愛カウンセリング



岡村靖幸さんがとても聞き上手でしかも愛の求道者であると思える1冊。

新旧文学責めで


「三島由紀夫」とはなにものだったのか


18のわたしに意味がわからなかった文学。
それでいいのだ。と思える楽しい一冊。
だいぶ年も取ったしまた読んでみようかな。


AMEBIC



装丁が、THE BLUE HARTSの「キスしてほしい」のジャケットににています。
パンチもキックもあってすてきな冒頭に引かれて読みました。

それにしても、予約してある本がまちどおしく、
こんな濃厚な2冊さえ前座に思えてくる秋の午後でした。

中野スカさんの本がでた:読む前レビュー


ヒトのにくばかりやくな



たとえばある朝の10時。over30子育て母さんは
「ヒトのにくばかりやくな」をチェックしてみよう。
昨夜から今に至る、日々の雑雑とした言葉にならない出来事や思いが
そこにどかんとまとめておいてあるから。

身近な不思議、(NHK教育・うさこちゃん)
ここにある不条理、(夜泣き、子の病気)
今のわたし、(料理、音楽、映画、友達)
昔のわたし(昔聞いてた音楽なんか)。
そんなものを眺め、笑い、
強く同意しながらとにかく今を懸命に生きる気満々になれます。

以前に雑誌の人生相談にスカさんのブログの話が取り上げられた時、
ブログについて男性の編集者さんか誰かが、
「従来の母親のイメージをガッツンガッツンこわして」
というようなことがいわれていて、
ブログに「そうそう」と頷いていたわたしは素直に驚いたのでした。
内部告発するとどこもこんなかんじでは。


・・・

書店で予約申し込み。
何度もタイトルを聞き返され、

ひ と の に く ば か り や く な

と明朗快活に発音してきましたとも。

読む前にレビューはいけませんね。
ではまた。

家事をしながらつれづれに読む本3さつ。

秋です。
家事の合間にちょこちょこ読みしている本3さつです。
ちょこっと読みでも満足できます。



誤読日記


13歳のハローワーク


ヨコモレ通信



先日に引き続き、これはイラスト描いたムック。
ことしこそ 自分のイラストで年賀がこないかなあ。
あちこちでたくさんかいたんだけどなあ。犬。


かんたんプリント!年賀状ブック2006



文学?かも。


ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ


賢治さんファンとか研究者とかご遺族とかが怒り出しそうな本。
表紙の猫もおこってる。
『さようならギャングたち』『ペンギン村に陽は落ちて』なんかを昔読んで、ありえない。さっぱりわかんない。と思ったのに、グレイテスト・・・ではふしぎと、そういう設定もありかも。そんな人もいそうだ。と思いました。ポストモダンも時代に追いついたか。


退廃姉妹


表紙と文章がすごくマッチしています。
いつもながらさらさらと無常非常に描かれる戦後焼け跡の青春。

秋、天高く。心にケンタロウ。


ケンタロウの大好きレシピ101―All about Kentaro


ケンタロウの121レシピなんでもありッ!―Kentaro



ケンタロウさんレシピを見るのがお気に入りです。
あと、中野スカさんのこげめつき食堂も。
何が何グラムってのじゃなくて、
おいしいもん食べようよ、って元気になれるところがいいな。
じゃなきゃあ毎日の繰り返しで台所でどよんとなってしまうよ。

それがいちばんいいものになるように、ベストをつくすことは、すてきなことだね。


ディック・ブルーナ ぼくのこと、ミッフィーのこと



子ども向きに、ブルーナ氏へのインタビュー記事をやさしくまとめてあります。

「それがいちばんいいものになるように、ベストをつくすことは、すてきなことだね。」

は、息子にささげた絵本の主題についてのブルーナ氏の発言。ブルーナ氏の作品はもうこの一言に尽きます。禅の境地のようです。わたしはブラックベアが好きです。

もらってうれしい!年賀状2006年版


もらってうれしい!年賀状2006年版

イラスト提供しています。犬川柳ってのがあって、面白いよ。やはり犬という干支は、他のアニマルとは一味違うぜ。と思わされます。人にいじられている歴史が違う。宣伝でした。

万人の私小説

今日は画像を大きくしてみました。ドーン。

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~



以前にもここで書いたのですが、徹底して少年のまなざしで、
オカンを「完全に美しい文章」で書ききってます。
子供時代の、点描のように濃密に流れる時間が、
そのまま作品に凝縮されています。

作者自ら泣きながら執筆ということをどこかで読みましたが、
確かにかなりプロテクトしていないとやられてしまいます。
読み終えたあとに、題字(オトン)と写真と装丁(リリーさん)
を眺めるとまた感慨もひとしお。
リリーさんのオカンへの鎮魂歌であり完全な私小説であるのに、
誰の胸にもある親への思いを
強くアタックしてくる永遠の名著です。

ささやかれるおはなし


東京奇譚集


急いで買いに行って来ました。
もったいないけどすぐ読んじゃった。
冒頭の「偶然の旅人」は
ピアノの聞こえるおしゃれな店で
村上さんがささやくような1作。
書き下ろし「品川猿」も味わい深いです。


失踪。

最近大人の家出が多いそうですね。
失踪日記は読んでいていっしょに心が失踪できます。
ホームレス生活がなぜかほのぼのタッチで描かれていて
それが少しコワイ。
アルコール生活の続きは「続編」で、とあとがきにあります。
確かにまだ描ききれていないかんじです。待て次号。


失踪日記



そしてアルコール小説ならこれですよね。


今夜、すべてのバーで


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