担々麺大好き(特にゴマ風味のもの)。
アジサイ大好き(桜や紅葉も)。
そして経済ニュース大好き(国際ニュースも)。
ということで「担々麺とアジサイと
ちょっと経済」です^_^

「原油安」がすっかり定着していますが、1バレル= 20ドル台まで下落した年初に比べて、じわじわ上がっていますね。


(Bloomberg)


これに伴って、日本国内のガソリン価格も徐々に上昇しています。円安だし。


原油が値上がりするとそれまで我慢していた事業者が「おおお、波が来たぞ!」と波に乗って生産を増やす。すると、また供給過剰になって原油価格が下がるといういたちごっこが繰り広げられています。


BloombergUS crude oil hits highest level in 7 months (アメリカの原油価格、7か月ぶりの高値)はざっくりこんな感じです(全文の翻訳ではありません)。


(FT)


アメリカの原油価格が24日、 7か月ぶりの高値を記録した。世界最大の石油消費国=アメリカで在庫が縮小を予想する動きが広がったためだ。


ニューヨーク原油市場のWTIは、1 バレル=49ドル27 セントまで上昇した。率にして 2.5%の上昇で、去年10月以来の高値となる。 


American Petroleum Instituteが全米の原油の在庫が先週、510 万バレル縮小し、大きく膨れ上がった在庫がいよいよピークアウトするのではないかという見方が広がったからだ。


(Bloomberg)


ロイター通信の聞き取り調査によると、在庫は今月上旬に比べて、250万バレル減って 54130万バレルと予想されている。 


原油価格は、1月の12年ぶりの安値と比べれば2倍近くにまで上昇している。▼アメリカのシェール事業者など高コストの事業者が退場し、▼ガソリン需要の拡大することなどで、需給がバランスし、世界的な供給過剰が解消されるという投資家の期待が背景にある。


加えて、▼アフリカ最大の産油国のナイジェリアで石油施設を狙った襲撃が相次いでいること、▼カナダでオイルサンドの採掘が盛んなアルバータ州で山火事が続いていることで生産が減り、値上がりに拍車がかかっている。


(Bloomberg)


カナダの山火事の結果、コンサルタント会社のEnergy Aspectsは、アメリカとカナダの在庫がこの数週間で 2500万バレル減ると予測する。


ロンドン原油市場のブレント価格も24日、 1バレル=49ドル 24 セントまで1.8%跳ね上がった。イラクで生産が鈍化しているという報道もあり、原油価格を押し上げる結果となった。


OPECに参加するイラクのFalah Alamri 氏は、24日、日量450 万バレルの生産を維持すると述べた。悪天候と停電の結果、 1月のイラクの記録的な生産量から落ち込んだ。


(Bloomberg)


原油価格が1バレル=50ドルを超えると、これまで控えていた事業者の生産再開を促す可能性もあり、そうすると原油価格のいっそうの値上がりが進まなくなる。


独立系生産者のPioneer Natural Resourcesは、米 WTI2017年に 1 バレル=50ドルを超え、かつ在庫減少傾向であればシェールオイルの採掘用リグを増やすと先月述べた。


アジサイ・ハンターとして毎年、観察しているので、だいたいどこにあるか把握しています。


渋谷区神南の辺りは最近、"奥渋"とか"奥渋谷"と呼ばれています。地元がプロモートしているのは知っていましたが、先週の「王様のブランチ」でもそうやって紹介されていました(^-^)


奥渋のアジサイは、ぼちぼち色づき始めています。


これから徐々に色が濃くなるのでしょうね。


住宅街の中に小道が多く、脇にひっそりとガクアジサイが咲いていたりします。


共和党の大統領候補を指名する共和党大会は、Cleveland Ohioにて、7月18日から21日 ですので、2か月後には、 トランプ氏の指名が決まってい うです(民主党はその直後の7月25日から28 日まで Philadelphiaにて)。


それに危機感を示すような風刺画がThe Economistの最新号に掲載されました。


Trump氏の名前とtrump up(でっち上げる)にひっかけて、世界の独裁者とトランプが同類だと皮肉っています。

STRONG MAN CLUBは、「実力者クラブ」とか「強い男のクラブ」の意味でしょうが、日本語では「オレ様クラブ」がしっくりくる気がします(^-^)


ロシアのプーチン大統領
I use trumped-up assertions to bully my critics(オレ様に批判的なヤツをとっちめるために主張をでっち上げているぜ)。

トルコのエルドガン大統領
I use trumped-up claims to intimidate my opponents(オレ様に抵抗するヤツをふるえ上がらせるために証拠をでっち上げるのさ)。

エジプトのシーシー大統領
I use trumped-up charges to silence my critics in the media(オレ様に批判的なマスコミを黙らせるために容疑をでっち上げてやる)。
トランプ氏
This club has my name all over it(おいおい、このオレ様クラブは、オレ様にぴったりではないか・・・)

つまり、トランプ氏は、批判的な主張の持ち主や抵抗する人、さらにかわいげのないマスコミに対しては、何かでっち上げてでも黙らせると言いたいようです。

笑うに笑えないかも・・・。

仙台のG7について国内外で様々な報道がありましたね。G7/サミットの報道でいつも力が入るReutersはUS, Japan FX row overshadodows G7 meeting(日米の為替をめぐる口げんか、G7に影を落とす)というタイトル。

(Reuters)

米財務省の立場は、容易に想像がつきます。そもそも、日本は円相場を口先介入で円安誘導している(talk down the yen)と怒っていたところに、大統領選挙でも通商やドル高が焦点の1つとなり、米財務省も立ってられなくなったのだと思います。
 
各種報道の中でもトーンが厳しいのがFTです。先週、社説をご紹介しました。


仙台で開かれたG7に関連してUS warns Japan against yen intervention(アメリカ、円売り介入に対して警告)のFTの記事は、ざっくりこんな感じです(全文の翻訳ではありません)。

(Reuters)

為替介入を正当化するような市場の無秩序な取引は起きていない。米財務省の高官はこう述べて円を安くしようとする日本政府に対してアメリカ政府として強い警告を発した。G7で為替政策をめぐる日米の溝が主要な議題のひとつとなる中で仙台で行われた発言である。

米FRBが6月に利上げに踏み切ることを示唆した議事録が公表されたことで円相場は1ドル=110円まで下がり(介入に向けた)圧力はいったんは弱まった。

米財務省の高官は「(介入が)不公平な利益を得るためという見方/現実だとすれば国際経済システムにとって破壊的である」「ひとつの国がやっていると受け取られれば他の国もやらないとは想像しにくい」(If the perception and/or the reality is that it's for gaining unfair advantage, that is very disruptive to the global economic system)、(It's hard to imagine that if one country were perceived to be doing that it wouldn't lead to other countries doing the same)

米財務省高官は2011年の東日本大震災の後の円相場の動きは明らかに無秩序で、その結果、G7は円売りの協調介入に踏み切った。高官は「当時の危機的な状況と、市場の上がったり下がったりの一般的な動きを区別しないといけない」と語った。

円相場の上昇は日本の財務省の口先警告を(verbal warning)を誘発し、「秩序立っていない」とか「一方的な動きだ」と叫んだあと、ついにはずばり「介入」とも言及した。

円高は、冴えない日本経済の数少ない明るい材料である輸出に打撃を与える。浅川雅嗣・財務官は最近のインタビューで「過度な変動や無秩序な動きが経済の安定に悪い影響がある点に留意しないといけない」と述べた。

しかし、米財務省の高官は、為替介入こそが市場を不安定にする選択肢であり、実施すれば、日銀の量的緩和も物価目標の達成ではなく、輸出競争力の改善のために設計されたものだと各国に受け取られかねないと言う。

(Bloomberg)

G7各国の財務相会合は、安倍首相が財政刺激で協調姿勢を見せたいサミットに先立って開かれた。

米財務省の高官は、来春の日本の消費増税について、「リスケをするか(財政出動で)完全にオフセットすることは理解できる」と述べて、増税の延期をアメリカが支持することを示唆した。


ことしは日本とベルギーの友好150年です。ブラッセルに両親が住んでいた縁で何度も行き、とりわけ思い入れのある国です。150年記念でいま、六本木ヒルズでベルギーのフラワーカーペット(250平方メートル)が展示されました。


お花は、1平方メートルあたり300個必要だということです。


水曜日に通った際には、フラワーカーペットチームがせっせとお花をセッティングしていました。


グランプラスで2年に1回行われる本場のフラワーカーペット(1800平方メートル)は、残念ながら見たことがありません。今年は8月12日~15日ですって。さぞきれいでしょうね(^-^)

(在日ベルギー大使館HP)

ベルギーと言えばビール!


先月行われたベルギーの夕べでベルギー大使館が用意したビールは6種類です。

ベルギービール広報センターの代表から聞いた説明をもとに、一口メモもつけてみました。日本ですっかり定着したベルギービールですが、地道な活動のほか、「クラフトビールの登場で広がった」と語っていました。


     

①Vedett Extra White
(ヴェデット・エクストラホワイト)
小麦を使った爽やかです白ビール。アルコール度数は、6%。

(以下ベルギービール広報センターHPより)

②Chouffe Soleil 150
(シェフ・ソレイユ150)
日本とベルギーの友好150年記念ビール。サニービールとも呼ばれ、日光に当たりながら飲みたいビール。アルコール度数は6%。


③Duvel
(デュベル)
オランダ語で「悪魔」を意味するビールで、泡立ち豊かだが、危険!アルコール度数は、8.5%。


④Mystic Peach
(ミスティック ピーチ)
桃の果汁ジュースをベースにした爽やかなフルーツビール。アルコール度数は、3.5%。


⑤Tongerlo Blond
(トンゲルロー ブロンド)
明るいブロンド色のアビービールで、ビールらしいビール。アルコール度数は、6%。


⑥Primus
(プリムス)
日本のビールに近い、飲みやすいプレミアムラガービール。アルコール度数は、5.2%。

全国でベルギービール・ウィークエンドが開かれます。次の週末は横浜。六本木ヒルズでは9月16日(金)から25日(日)です。


上記6種類も出るようですが、悩んだらこちらをオススメします(^_^)


Hoegaarden White(ヒューガルデン ホワイト)。私にとっては、ベルギービールの基本中の基本!アルコール度数は、4.9%。失敗なしのベルギービールです。

これにホワイトアスパラガスがあれば最高(^_^)

おまけ。

ただいま、仙台でG7=財務相・中央銀行総裁会議が開催中。その焦点にもなり得るという日本の円売り介入(円高阻止)に対して批判の社説がFTにありました。


(すべてFTより)


Japan can do a lot better than selling the yen(日本は円売りよりもやることがあるはず)~ Resorting to currency intervention would be an admission of failure(市場介入に頼るのは失敗だと認めることになる)というタイトルです。


ざっくりこんな内容です(全文の翻訳ではありません)。


 

安倍首相は18日、第1・四半期のGDPが市場予想を上回る水準だったことから、思いのほかほっと胸をなでおろしただろう。とりわけ、個人消費が成長をけん引した点は満足だっただろう。年初来からの円相場の上昇にもかかわらず、日本経済に対する信頼は低下していない。


安倍首相は来週、サミットの議長を務める。通貨の競争的切り下げをめぐる論争は何としても避けたいはずだ。

 

一方、安倍首相は、GDPの数字を20174月の消費増税を正当化するために使うのは賢明ではない。というのは、数字は頻繁に修正されるのだ。


多くの人が予想しているように、サミットを消費増税延期に使う方が望ましい。現状では、安倍首相は、日本が経済成長のために通貨の競争的切り下げに依存しているという批判に反論できる。しかし、政権の閣僚たちは、この数週間、円高に歯止めをかけるために市場介入に踏み切る可能性について言葉を強めてきた。

 

仮に安倍首相が積極的な財政政策から外国為替市場への介入に姿勢を転換するようなことがあれば、アベノミクスのうち国内の金融政策と財政政策が失敗したことを認めたと受け取られる。


ことしに入って、国際的な通貨安競争の一時休止(truce in the global currency wars) が話題だった。ドルは、貿易過重通貨指数でみると、 2014年から2016年初めにかけて25%近く上昇した。この結果、ワシントンで懸念が高まったが、1月下旬以降はその20%を戻した。


通貨・人民元の急落を避けるために中国当局がとった措置は、外国為替市場の安定につながった。しかし、先進 7か国の G7に限って言えば、そもそも通貨安競争があったのかどうか明確ではない。


円とユーロは日銀とヨーロッパ中央銀行が超金融緩和にさらに動いたあと、下落した(dived)のは人為的な通貨安政策ではない。国内の資金供給量の拡大の結果である。

 

いまの懸念は、日本がこのところの円高の動きを反転させるために外国為替市場への介入を強いられると感じるかどうかだ。通貨政策トップの浅川雅嗣財務官は今週、日本政府が介入を正当な政策ツールであると述べた。確かにそうかもしれない。


しかし、そのツールを使えば、ほかの政策ツールを適切に使わなかったという失敗を、不幸にも認めることになる。日銀はことし、緩和を続けているが、のらりくらりとした間欠的な動きである(it has moved in fits and starts)


 

日銀の黒田総裁は、どうも政策決定への市場の期待とのいたちごっこを展開しているようだ(engaged in a cat-and-mouse game)。本来であれば、スタグフレーションやデフレの脅威に対して強力な射撃を発しないといけないのだ。


 

財政面で見ると安倍首相の消費増税をめぐるあいまいな言葉は、成長を刺激するために公的資金を使うという明白な意思を示していない(On the fiscal front, Mr Abe’s equivocation over the sales tax rise does not suggest a full-throated commitment to using the public purse to boost growth)

 

いまは、財政政策と金融政策を諦めて昔ながらの為替介入に戻る時では決してない(Now is not the time to abandon fiscal and domestic monetary policy and go back to the old game of currency intervention)


為替介入は、国際関係を悪化させるに過ぎない。さらに、日本経済への効果もごく限定的である。日本政府は持ちうる武器をすべて使うという真剣な姿勢G7 各国に示すべきである(Tokyo needs to show the G7 that it is serious about using all the weapons in its arsenal)。

トランプvsヒラリーの一騎打ちの可能性が高まっていますね。


(CBS)


アメリカ通商代表部の通商代表補代理や在日アメリカ商工会議所会頭などを務めたGlen. S. Fukushima氏が来日。 日本記者クラブでお話を聞きました。


テーマはもちろん大統領選挙の展望と日米関係について。グレンさんは民主党政権下の高官で、民主党びいきです。それでも、トランプ現象(Trump Phenomenon)、サンダース現象(Sanders Phenomenon)、通商問題などの分析がおもしろかったので、ざっくりご紹介します。


なお、発言は日本語、資料は英語でした。日系アメリカ人のご本人曰く「日本で話すことはできるが、書くのは苦手」。



<共和党トランプ現象の10の理由>

①Dissatisfaction with the status quo, establishment(現状や特権階級に対する不満)


②Anger at inequality(格差拡大に対する怒り)


③Anxiety and fear regarding globalization, immigration, trade, terrorism(とりわく白人男性によるグローバル化、移民、通商、テロに対する懸念や危惧)


④Being blunt, telling like it is, denying political correctness(率直に本音で話し、ポリティカリー・コレクトを否定)


⑤Simple talk, simple solutions(言語学者によると小学3年生でも理解できる語彙や文法を用いて、極端で大胆で分かりやすい)


⑥Self-funding, independent, not beholden to special interests(金持ちゆえに資金面で独立していて特定の利益団体に縛られない


⑦Effective use of mass media(視聴率が取れるエンターテイナーとしてテレビを上手に活用


⑧Lack of media scrutiny(これまで泡沫と見られていたので、メディアが真剣に調査していない)


⑨GOP leadership opposition to Obama(反オバマの流れに乗った)


⑩GOP mainstream fighting among each other(共和党の候補は当初17人もいて、主流派が内ゲバをやっている間に支持を伸ばした)

 

共和党がトランプを泡沫ではなく最初からまっとうな候補として扱っていれば、主流派ももっと早くにトランプを叩き落としていたのではないか。


 (Reuters)


<民主党サンダース現象の10の理由>

①Dissatisfaction with the status quo, establishment(現状や特権階級に対する不満)


②Anger at inequality(格差拡大に対する怒り)


③Preference for new faces(とりわけ民主党は新顔が好き)


④Hope for future, "political revolution"(将来への希望を打ち出し、「政治革命」を主張


⑤Authenticity(慎重で明確でないヒラリーに対して本音で語り、物事を隠していない印象)


⑥Appeal to youth, students, women(若者、学生、女性による支持)


⑦Simple solutions(簡単に問題が解決できると言う。ヒラリーはできないことは、できると言わない。というのは、オバマが期待にこたえられなかったことに対する失望を横でよく見てきた)


⑧Small donations, not dependent on "Wall Street"(小口寄付が多く、ウォール街に依存せず。ゴールドマンサックスから莫大な講演料を受け取っていたヒラリーとの対比)


⑨End of Cold War, less allergy toward "socialism"冷戦の終結によって"社会主義"という言葉に対する抵抗が特に若者の間で少ない。格差が拡大する中で平等主義とも映る)


⑩Support to influence Clinton(サンダースが勝つと思っていない民主党員も、ヒラリーにもっと左よりのスタンスをとらせるために敢えてサンダースを支持

 

いま最大の問題は、いつどういう形でサンダースが撤退するか?

 

<通商が選挙の主要な争点に>

通商は、共和党でも民主党でも批判の的。議会、NGONPO、労働組合が反対しているだけでなく、エコノミストの中にも通商のメリットを疑問視する声が出始めている。米中の通商関係を例にアメリカへの打撃が大きいという試算などがワシントンで話題になっている。


 

2016年の大統領選挙は、「民主党の時代」の幕開けとなるか?


□その可能性は十分にある。もともと、人口動態を考えるとヒスパニックが増えることから、ヒスパニックに人気の民主党に有利な情勢。共和党は、オバマ大統領になぜ惨敗したかをまとめた報告書の中で、ヒスパニックなどマイノリティの支持を得られなかったことが主要な理由と総括した。今回は支持層を広げたかったのに、トランプの登場でまったく逆の方向に動いている。

 

■世論調査ではトランプvsヒラリーの一騎打ちではヒラリーが圧勝だが、トランプが勝つシナリオは?


□ヒラリーの失言や国内のテロなどが考えられる。彼女の電子メールをめぐる問題は深まらない。過去の国務長官もプライベートなメアドを使っていたし、「秘密事項」と後から分類された書類だってある。


トランプは穏健なことを言い、中道に寄ってくると思う。それでも、マイナス要因はいくらでもあるが、プラス要因は思い当たらない。


ヒラリー・クリントンは、有能な弁護士であり、判断力・決断力に優れ、よく勉強する。ただ、政治としての魅力、カリスマ性は残念ながらあまりない。ビル・クリントン、ジョージ・ブッシュ、バラク・オバマとその点が違う。でも、今さらそれを克服できない。今は高齢の女性層の支持が高いが、今後は、若者にも十分アピールできると思う。


焦点は、副大統領候補。ヒラリーは今年の10月26日に69歳になる。40代の人を選んで若者にアピールすることが重要。


 

■トランプ氏は共和党の指名を得れば、方向転換するか?


□トランプの言うことは予測不能だ。言葉に責任を持たない。公約に意味がないのだ。一貫性がない


中国に対する報復関税や米軍の日本撤退といったこれまでの主張を変える可能性はある。彼は特殊な政治家だ。いや政治家ではなく、特殊なビジネスマンだ。とにかく、自らの行動を予測できないように動き回っている。

 

■トランプ候補によって上下両院の議会選挙にどう影響するか?


□上院では、5人が共和党から民主党に移れば、民主党が過半となり各種委員会の委員長を奪還できる。トランプが積極的に世の中に出た方が、民主党に有利になると見られている。

 

TPPの批准はどうなるのか?


□クリントンは国務長官の当時、「TPP支持」を打ち出していた。それが去年、支持するための3つの条件を挙げた。①雇用を創出するか、②賃金が上がるか、③アメリカの国家安全保障を促進するか。


現段階では満たしていないと言う。ポール・ライアンのような、安倍首相訪米時に新聞に TPPの重要性を寄稿した共和党の通商を支持してきた議員まで、選挙期間中はとても批准できないと言っている。


(Paul Ryan, Washington Post)


✴︎2015年4月27日Washington Post

https://www.washingtonpost.com/opinions/paul-ryan-japans-massive-trade-opportunity/2015/04/27/cea46022-ecf0-11e4-8abc-d6aa3bad79dd_story.html


大統領選挙当日の118日と新大統領が就任する来年1月20日の間のLame Duck Session での批准を期待している。こうなれば、 オバマのレガシーとなり、ヒラリーも「前政権が決めたこと」と言える。

 

ただ最高裁判事の指名が問題になるかもしれない。オバマ大統領は、2 月に死去したAntonin Scaliaの後任としてMerrick Garlandを指名した。しかし、共和党は新判事は、後任の大統領が決めるべきだとして、議会上院の委員会で公聴会を開くつもりはないと主張している。


ただ、ヒラリーの勝利が確実となった段階で、いっそうリベラルな判事を指名されるくらいならMerrick Garland が"まし"だと思えば、Lame Duck Sessionを使って公聴会を開いて就任を決める可能性がある。


そう考えると、TPP Lame Duck Sessionで批准される確率は50%以下。ヒラリー・クリントンが大統領になった場合、あそこまでTPPを批判してきだだけにすぐに批准するわけにはいかない。


Lame Duck Session で批准するのがベストだが、できなければしばらく時間がかかるだろう。

週末に、サウジアラビアから一時帰国中の友人にひょんなことで再会。メーカーに勤める彼は、ムハンマド副皇太子が進める経済改革の成否は、サウジに投資している日本企業に大きく影響すると力説していました。カギを握るのは、原油価格に影響力を持つこの55 歳の男


サウジアラビアのカーリッド・アル・ファリフ( Khalid Al-Falih です。


 (The Economist)


The Economistの最新号のSaudi Arabia’s oil policy 〜 Beyond OPEC(サウジアラビアの原油政策〜OPECの先)はざっくりこんな感じです(全文の翻訳ではありません)。


 (以下Reuters)


Khalid Al-Falihは忙しい男だ。4月にリヤドで会った際に保健省のトップとして、乱雑なオフィスにいた。取材の内容は、彼が会長を務める世界最大の石油会社=サウジアラムコの一部株式の公開について。さらに、家にダッシュして見るというサッカーの Manchester CityReal Madridも。



その後、57日にこの55歳の男は保健省からエネルギー産業鉱物資源省に移った。かつては石油省と呼ばれていたが、名称が変わり、サウジ王国の経済の脱・石油に向けて監督権限を持つことになる。また、OPECの事実上のトップとなることも意味する。この省を率いるのは 5人目に過ぎない。



湾岸戦争のあと原油価格の急騰を回避したヌアイミ石油相や、1973年のアラブの石油禁輸措置を主導したヤマニ石油相らの後任となる。彼らは、OPECに対する影響力、つまり国際原油市場に対する影響力が力の源泉だった。ファリフ氏は、違うレガシーを望んでいる。

 

ファリフ氏の指名は、サウジの増産姿勢を示すものだとすでに観測が流れている。ヌアイミ石油相の突然の解任は、OPECとロシアなど非OPEC諸国との間の増産凍結を目指しながら、ムハンマド・ビン・サルマン副皇太子によってくじかれた直後だった。



サルマン国王の息子である副皇太子は、サウジの戦略的ライバルのイランも生産を凍結するのでなければ、自ら凍結する理由が見あたらなかったのだ。


それから間もなくして、アラムコのCEOAmin Nasserは、Shaybah油田からの採掘を日量25万バレル増やすと発表し、原油価格は下がると予想する投資家のoil-price bearsを喜ばせた。

 

ただし、ファリフ氏は、慎重であり騒ぎを起こすようには見えない。最終的にはムハンマド副皇太子が決定する(call the shots)ものの、米テキサス州で教育を受けて穏やかな口ぶりのテクノクラートのファレ氏の話に耳を傾ける可能性はある。



ファリフ氏は、 30歳の副皇太子が生まれる前から石油産業に身を置いてきた。

 

ファリフ新大臣は、サウジの生産量を増やすにしても、価格競争の激化は避けたいだろう。というのは国内需要の季節調整もしたいし、中国やインドへの輸出に向けてイランやイラクとの競争をはねのけたいので。


ファリフ氏は、顧客のニーズに応えるため、「もっとも早く反応する(most responsive way)」という。例えば、原油は長期契約で販売するのが通例だが、最近、アジアの要望を受けて初めてスポット市場で販売した。

 

何よりも、国際原油市場を形成することはファリフ氏にとって重要でないかもしれない。自国で大きな責任が新たにあるので。アラムコの株式上場の準備だ。ほかにも国内の原油精製、石油化学、さらにほかの産業を発展させ、再生可能エネルギーの生産量引き上げの責任者でもある。そのためには、法の支配やコーポレートガバナンスの大いなる改善が求められる。どちらもサウジが不得手な分野だ。


ムハンマド副皇太子は、脱・石油を目指しているために原油価格については不可知論者(agnostic)と自ら説明する。脱・石油の目標達成の実現性は別にして、ファリフ氏はOPECの先(脱OPEC)を見据えているだろう。

神田の五指山(ごしざん)で担々麺をいただきました。


神田西口商店街を抜けたところにあり、初めての訪問。


ワシントン駐在が長かった商社マンの友人から得た貴重な担々麺情報です。


店内に入ると花椒の香りが一気に伝わりました。お店の人に「麻辣タンメン」が担々麺であることを確認して購入。


狭〜いカウンター席を抜けて一番奥に案内されました。店内には多くのサラリーマン!

ここの担々麺は、何と言っても胡麻風味が濃厚で、スープのとろみが特徴です。さらに花椒の清涼感が素晴らしい。けっこう辛いです。


トッピングは、豚のひき肉(干しエビの味も)と青梗菜と、極めてオーソドックス。青梗菜はしっかり3枚が彩りを添えていました。ただし、半分に切ってあれば、食べやすくてなおベター(^-^)

麺は、細麺ストレートです。

「情報」と「諜報」の違いを教えてくれた件の商社マンは退職してしまいました。異国にいるらしいですが、お元気にしているかしら。


◆五指山◆
千代田区内神田1-9-10
光間正ビル別館1階
03-3292-0080

オバマ大統領の広島訪問が来週金曜日に迫っていますね。


 (すべてReuters)


これまでに、広島訪問をめぐるNY TimesLA  Timesの社説をご紹介しました。どちらも好意的。

http://blog.livedoor.jp/kaoriiida/archives/59823388.html


http://blog.livedoor.jp/kaoriiida/archives/59854067.html

 

批判的な社説も探していたのですが、そもそも社説が見つけられなかったところ、やっと発見。Boston Heraldは社説で、誤解を招くので訪問は「不要」と断じています。


平和記念公園での発言をなるべく短くしたいというホワイトハウスの意向の背景がよく分かります。 

 

Boston Herald1846年創業の老舗新聞。映画「スポットライト」の舞台となった Boston Globeとは別です(こちらも 1872年創業の老舗)。


念のため(^-^)

 

Boston Heraldの"Hiroshima trip unnecessary広島訪問は不要)"はざっくりこんな感じです(全文の翻訳ではありません)。


 

オバマ大統領は、アメリカの現職大統領として初めて広島を訪れる。ホワイトハウスは、第二次世界大戦の終結直前の原爆投下をめぐって謝罪をするわけではないと言うが、それを浸透させるために四苦八苦している(has been at pains to)



しかし、この訪問は軽率である (ill-advised) 。5月27日の大統領訪問は、償いの象徴、つまり謝罪だと世界には受け取られる(His presence on May 27 will be taken around the world as a sign of atonement, that is, an apology)


我が国は、広島、さらに 3日後の長崎への原爆投下に対して謝罪する必要はいっさいない

 

オバマ大統領は、これまでの謝罪外交の結果、何を言ってもその発言の解釈をめぐって白熱した議論となるだろう。


大統領の擁護者は、一度だって謝罪していない、説明しただけだと言うだろう。ただし、謝罪だということは火を見るよりも明らかだろう(if it walks like a duck and quacks like a duck, then it probably is a duck)

 

(@エジプト、若い!)


2009年エジプトでは「植民主義によって緊張は高まった」と発言。おいおい、それってどこの国の植民主義? 別の機会では「アメリカは完璧ではなかった」と語った。


CIA=中央情報局の高官を前に「アメリカ政府は性急な判断を繰り返した」と発言。フランスでは、アメリカがヨーロッパに対して「傲慢で否定的な態度をとってきた」と述べた。


百歩譲ってこれらの発言は、大統領就任間もないころのものだ。とは言え、その後もずいぶんと大げさに悲しむ声が積み上がった(Still, a lot of breast-beating has been piled up)

 

ホワイトハウス高官によると、大統領は日本で「前向きなビジョン(forward-looking vision)を示し、厄介な問題である核拡散に対応するという。


どんな発言をしようとも、 30年にわたって1兆ドル(100兆円超)を費やすという、政権の核戦力更新計画を弱めるようなことがあってはならない(Whatever he says, he must not weaken the administration’s $1 trillion, 30-year nuclear weapons rehabilitation program)

 

広島と長崎では、およそ115000人が殺された。その数か月前のアメリカ軍による沖縄戦の一般市民の死者は 10万人から15万人なので、ほぼ同数である。


振り返れば、2つの原爆投下は不要だったかもしれない。しかし、19858月の時点では知る由もなかった(The attacks may not have been necessary.  But that could not have been known in August, 1945)

 

当時のトルーマン大統領は、戦争を終結させ、アメリカ軍による「北から南まで日本を沖縄のような事態にすること」を避けたいと言った。彼は実際に避けたし、ほかにも功績をあげた。それも謝罪なしに。

「強いドルはアメリカの国益である」・・ルービン財務長官のころから、サマーズ、オニール、スノー、ポールソン、ガイトナー、ルーと歴代の米財務長官が繰り返してきたコメントです。為替について何を聞かれても同じことを繰り返す重要性を学びました、個人的には。


ただ、それが来年から変わるかも!?


(FT)


FTの記事Trump tests Washington’s decades-old mantra on a strong dollar (トランプ、強いドルに関するワシントンの何十年にもわたる政策に挑む)はざっくりこんな感じです(全文の翻訳ではありません)。


 

ドナルド・トランプ氏は、中国と通商戦争を引き起こすとか、アメリカの公的債務を再交渉するなどと脅迫し、エコノミストから冷笑を浴びてきた。一方、あまり注目されていないのは、何十年にも及ぶアメリカの伝統を破棄しようとしている脅迫だ。アメリカの「強いドル」政策の見直しである。

 

トランプ氏は、この数か月、強い為替政策について一貫した主張を維持している。名目上だとしても、アメリカは1990年代以降、「強いドル」政策を堅持してきた。去年 8月、トランプ氏は、ドル高はアメリカに「痛み」を与え、アメリカ企業に「大いに不利な状況」をもたらしていると言い切った。インタビューでは、「強いドル政策は一見良さそうだが、良いのは響きに過ぎない」とも語った。

 

トランプ氏は、そのメッセージを今月再び述べた。強いドルの概念自体は大好きだが、アメリカには大損害をもたらすリスクがあると言った。その一方で、アメリカの製造業を競争上不利にするために通貨・人民元を人為的に操作している中国を喜ばされるものだ、とも言った。

 

ワシントンの経済政策担当者の間では、これは危うい主張である。ルービン財務長官のもとで高官を務めたロバート・カーン(Robert Kahn)氏は、「仮にトランプ大統領が誕生した場合、貿易赤字を縮小するために為替政策をツールとして使うだろう」と言う。


そうした政策は、貿易相手国を刺激して、報復措置を招くだろう。カーン氏は、その結果、低成長、貿易の縮小、弱いドルにつながりかねないと解説する。さらに、基軸通貨としてのドルの地位を脅かしかねない

 

FRBの国際局長も務めたテッド・トルーマン(Ted Truman)氏は、トランプ氏の通貨に対する見方が選挙戦の主要な議題となるようだと金融市場に影響しかねないと言う。「最良なのは何も言わないことだ」とも付け加えた。

 

アメリカの大統領は、一般的にドルについての発言を控える、あるいは1995年にルービン財務長官が言い出した「強いドルはアメリカの国益である (a strong dollar is in the interest of the United States)」というフレーズを繰り返してきたものだ。


(Forbes)

その主な理由は、口先介入でドル高あるいはドル安に誘導しようとするのは逆効果だと見られていることだ。


通貨アナリストのマーク・チャンドラー(Marc Chandler)氏は、クリントン政権・ブッシュ政権・オバマ政権の間で通貨政策の継続性はあったと言う。「トランプはそれを変えるかもしれない」とも。


 (NY Times)


トランプ氏の発言について聞かれたジャック・ルー(Jack Lew)財務長官は、いつもの主張を繰り返した。強いドルは、アメリカ経済の強さを反映している、と。ワシントンで開かれた朝食会で「仮に他国が競争を有利にするために通貨安に誘導すれば、ドミノ倒しが起きる (If other countries move towards competitive devaluation it will start a chain reaction)」と語った。「小さくなる一方の世界のパイの取り合いに行きつく(Pretty soon you are in a battle over shares of a shrinking global pie)」とも言った。

 

ただし、ドル高はアメリカの輸出を抑制していると言う民間企業の懸念もある。確かにここ数年はその通りで、ドル高はFRBの追加利上げの妨げになっている。 



20153月に、FRBのイエレン議長は、ドルの水準はアメリカ経済の力強さを映すものであると述べる一方で、弱い輸出の理由でもあり、経済の「下押し圧力(notable drag)になると言った。


FRB3月、利上げの時期を後ずれさせた。その理由として、ドル高の原因でもある国際経済と金融のリスクを挙げた

 

FRB 2008年のリーマンブラザーズの破綻以降の金融危機に際して、量的緩和に踏み切ったことでドル安を招き、国際的な通貨安競争を引き起こしたと批判された。


(FT)


エコノミストの中にはトランプ氏のドル政策に対して批判的でない者もいる。


The Dollar Trap (ドルの罠)」の著者のエスワール・プラサド(Eswar Prasad)氏は、「ドルの強さとアメリカ経済の強さを切り離すdelinkingは将来の大統領候補や財務長官が強いドルに対する儀式偏重主義を見直すきっかけになるかもしれない」と主張する。

ブログのタイトルにするくらいアジサイが好き(^-^)

日々の雑務に追われ、今まで気づきませんでしたが、通勤路のアジサイが色づきに向けて準備に入っていました。


ぼちぼちアジサイの季節ですね。


大手町の和田倉門の交番隣のアジサイ=私の標本木を観察しに行かなくては!!

きょうで日銀のマイナス金利政策の導入から3か月。世界的にも中央銀行の役割が問われていますね。そんな中、「不本意ながら唯一の選択肢」とでも訳すのでしょうか、"The Only Game in Town"  を読みました。


副題はCentral Banks, Instability, and Avoiding the Next Collapse(中央銀行、金融不安、そして次の金融危機を回避するために)です。

今や多くの国で景気刺激策をとっているのは中央銀行だけで、その一本足打法で大丈夫ですか?持続可能じゃないですよね?という内容です。

(WSJより)

著者は著書「市場の変相」や「ニューノーマル(低成長、非伝統的な金融政策、大きな政府が常態化、政治の機能不全)」という言葉で知られるMohamed El-Erian です(今は Alliantz顧問)。おもしろかった!

3月に首相官邸を訪れたPaul Krugmanも日本やユーロ圏を念頭に「金融政策が唯一の選択肢となってきた(monetary policy has been the only game in town)」と指摘しました。(3)の指摘です。
 
エラリアンの問題意識はこんな感じです。

いま世界経済は、 T 字路にさしかかっている。▼片方の道の先には、多くの人たちが豊かになり、金融不安のリスクが低く、格差が是正される社会が待っている。▼もう片方の道の先には、経済の低成長、失業率の高止まり、格差がいっそう拡大した社会が待っている。


その中で、かつては面白みがなく地味な存在だった中央銀行が今や主要な、そして多くの場合、唯一の政策決定機関となった  (These once-staid, unexciting institutions have emerged as the majorand often sole policymakers)。

目立たない機関から、唯一の選択肢へと誰もが予期せぬ変貌を遂げた中央銀行を理解することで、いま世界に起きているより大きな変化が見えてくる(Understanding the unplanned and, for them and many others,uncomfortable conversion of central banks from largely invisible institutions to the only game in town, provides us with a unique perspective on the much larger changes impacting our world)ということでこの本を書いたそうです。
 
将来の金融政策の出口という難しい課題を後回しにするのと引き換えに、目の前の景気刺激を追い求めている、と危機感を強めています(warning about the "trade-off" between more stimulus today at the expense of a more challenging and disruptive policy in the future)。

解決方法としては、何と言っても政治のリーダーシップを求めています。政治の機能不全の解消で▼財政支出とか、▼ineqaliity trifecta=3つの格差(所得、資産、機会)の縮小とか。

中央銀行は時間稼ぎのために緩和をしてきたが、中央銀行が引き続きthe only game in townだと、解決の担い手から問題そのものになってしまうと危機感を募らせます。
 
よくも悪くも、「日本」が頻繁に登場します(「失われた20年」とか、バブル崩壊後の課題を十分に理解しなったとして2011年に日本に謝罪するべきだと訴えた、とか)。そして、日本への示唆も多いです。

タイトルとなったonly game in townという表現は2014年11月にフランス中央銀行のノワイエ総裁の発言 から。central banks have been considered the only game in town とした上で、the very high expectations placed on them (might) backfireと疑問を呈しました。IMFもonly game in townという表現を用いています。
 
常に「難しいことを難しく伝えることは簡単だけど、難しいことを簡単に伝えることがいかに難しいか」を痛感している身としては、エラリアン氏の比喩の使い方などは勉強になりました。

1989年のラブコメ映画「恋人たちの予感」の中のSally(メグ・ライヤン)とHarry(ビリー・クリスタル)の会話とか。

 
へ〜、おもしろそうだけど、読む時間はないという方は、エラリアン氏が登場した米公共ラジオ NPR  がオススメです。


(FTより)

アメリカ生まれ、エジプト育ちで、IMF=国際通貨基金、 PIMCO のCEO を経て今のポジションに就いた彼の英語は「誰かに伝えたい」という力強さがあり、分かりやすいです。

出版がことし126日で"トランプ旋風"や日銀のマイナス金利導入は反映されていません。いま、お会いしていろんなお話を聞いてみたい!
 
◆ "The Only Game in Town - Central Banks, Instability, and Avoiding the Next Collapse" ◆
Mohamed El-Erian
Random House, 3247 円

4月の一連の地震のあと、しばらく熊本に出張しておりました。

仕事の合間に、行きたいと思っていた噂の担々麺をいただくことができました。いろんな方に「被災地で消費することも大事な支援」と聞き、本当にそうだな、と思います。


こちらは熊本城近くのホテルの地下にある「四川料理 桃花源」。

スープはピリッと辛いけど、胡麻が濃厚。白胡麻とナッツが風味を引き立てます。甘辛の肉味噌とお口直しのほうれん草の相性はよし。麺は中くらいの太さのストレートでした(やや茹で過ぎの感)。900円です。

友人によると、ホテルの社長が中華の料理人。それも四川飯店の故陳建民の愛弟子の1人だそうです。桃花源の料理長、総料理長を経て2003年からホテルの社長ですって。 熊本の中華といえばここ」ということで伝統のお味でした(^-^)


周囲をウォッチングしていたら「久々。元気だった?」という声が方々から聞こえました。「大丈夫でしたか、おうちは?」と聞くお店の方に対して、「高台だったので大丈夫でした」というお客さんのやりとりも聞こえました。


こちらは、KAMINOURA YOKOBACHIの担々麺。シンプルでなおかつ胡麻がおいしかったです。個人的には桃花源よりもパンチがあって好き(^-^) 580円です。


ここの辛子レンコンもおいしかったです(^-^)


益城町などには地震で押しつぶされたり、横倒しになった建物が多数あり胸が詰まりました。住宅の確保が本当にたいへんだと思います。長い道のりで、全国の支援が長期にわたって必要だと痛感しました。


◆四川料理 桃花源◆
熊本市中央区城東町4−2
熊本ホテルキャッスル地下1階
096-326-3368

KAMINOURA YOKOBACHI◆
熊本市中央区上通町11-40
096-351-4581

オバマ大統領の広島訪問についてパート2です。


ロサンゼルスタイムズの社説はObama’s visit to Hiroshima isn’t an apology. It’s a call to learn from the past (オバマの広島訪問は謝罪ではない。過去に学べという呼びかけだ)。


タイトルがすべてを物語っていますが、内容はざっくりこんな感じです(全文の翻訳ではありません)。


 (以下すべてReuters)


70年前、アメリカは最初で最後の原子力爆弾を落とした。投下先は、日本の2つの都市。およそ 20万人を殺し、第2次世界大戦の終結を早まらせ、倫理的にも歴史的にも困難でつらいディベートが始まり、今なお続いている。


今月10日、オバマ大統領は月末に広島を訪れることを発表した。その結果、この議論にあえて身を投じたのだ。現職大統領として初めての訪問となる。


 

心配はすぐに始まった。反発する人たちは、トルーマン大統領による1945年の広島と長崎を爆撃するという決定に対する根拠のない謝罪と受け取られるに違いないと主張した。明確に謝罪しなかった場合でも、訪問そのものが悔恨を示すのではないか?あるいはアメリカの弱さ決断力のなさを示唆するのではないかと懸念した。

 

それは愚かな考えだ。オバマ大統領が広島の平和記念公園を訪問することは極めて正しいことだ。大統領の側近によると、この場で強固な日米同盟を再確認するとともに、核廃絶の信念を改めて強調することになる。



多くが一般市民だった犠牲者に対して、追悼の気持ちを表すのは当然のことだが、これは謝罪と同じではない歴史を受け入れることであり、戦闘と核兵器による戦慄を認識することである。世界で20以上の戦闘が繰り広げられている 2016年のいま、それは妥当な行為と思われる。

 

悪気のない響きのあだ名(benign-sounding nicknames)のLittle Boy(広島)と Fat Man(長崎)という原爆による破壊は、想像を絶する規模だった。とは言え、今日の核兵器の数に比べればこの 2つは大したことない。1961年にソ連が北極圏で核実験を行ったとき、広島の投下から16年しか経っていなかったにもかかわらず3000倍の規模だった。そんな核兵器は数百万人を殺す威力がある。


そして、いま。世界の9か国に15000発の核兵器が存在する。そのほとんどが広島に投下された原爆よりも威力が大きい。


 

戦争慰霊碑を訪問するというシンボリズムよりも、核兵器による圧倒的な破壊力と平和のはかなさにこそ、オバマ大統領と世界は目を向けるべきである。北朝鮮、イラン、インド、パキスタンを見よ。冷戦時代の"ゆるい"核兵器がテロリストの手に落ちかねないというリスクを見よ。核の脅威は依然として本物だ。

 

原爆投下によって戦争終結を早めたことが多くの市民の犠牲を正当化できるかどうか。これは永遠に続く議論だろう。この問いにオバマ大統領は答えを出す必要はない。 大統領がやるべきことは、明確なメッセージを発することだ。


世界が平和を模索するのであれば、核の拡散は誤った道である。我々が過去から学ぶのであれば、過去は必ずしもプロローグ(幕開け)ではない(The past is not necessarily prologue. Unless, of course, we refuse to learn from it)


アメリカのオバマ大統領の広島訪問が決まりました。核兵器なき世界を目指す大統領にとって、プラハに始まり、広島で終わるストーリーですね。


(2009年4月プラハ White Houseより)


アメリカ政府の高官に会うと、「大統領が広島を訪れると日本人はどう思うか?」と必ず聞かれます。「謝れ」と迫るどうか。被爆者が怒るかどうか。そんなことを気にしていました。


また、献花をするだけがよいか。そこでスピーチをするべきか、などとも聞かれます 。個人的には両方してほしいと思います。

 

NYタイムズの社説によると、大統領が広島を訪問するべきかホワイトハウス内で喧々囂々議論したそうです。これまでにアメリカの主要紙で広島訪問決定の社説を掲載しているのは、ほかにロサンゼルスタイムズくらい。


まずは、NYタイムズの社説。ざっくりとこんな感じです(全文の翻訳ではありません)。

 

タイトルは、What Mr. Obama Can Say at Hiroshima(オバマ氏が広島で言えること)。


 (NY Times)


オバマ大統領は「初の」を繰り広げてきた。ミャンマー、さらにキューバを訪れた初のアメリカの現職大統領だった。今月末、伊勢志摩サミットのあとの広島訪問も「初」となる。

 

ホワイトハウスは期待を抑えよう(playing down expectations)としているが、大統領の核なき世界 (a nuclear-free world)のビジョンを前進させるため、大いなる機会とはなる。就任直後には主要なゴールだったが、その後の多くの外交課題に埋もれてしまった



2010年のルース駐日大使と先月のケリー国務長官の訪問を除けばアメリカの政府高官は、 20万人が死亡し、太平洋戦争を終わらせた核攻撃の対象となった広島と長崎のメモリアルを訪れるのをあえて避けてきた。 70年の日米同盟を考えると、広島訪問は遅きに失したくらいだ。


 (Washington Post)


とは言え、訪問は、政権内の1か月に及ぶ議論のあとようやく決まったものだ。政権高官の中には、広島訪問がアメリカの戦争行為に対する謝罪と解釈されかねず、ことしの大統領選挙に火を付けることを恐れた。事実、オバマ大統領が1年目に、ブッシュ政権の間に関係が悪化した中東・欧州を歴訪した際、「謝罪外交 (apology tour)」と批判された。

 

報道を確認すると、多くの日本人が謝罪を望んでいるわけではなく、オバマ大統領もそんな気はない。政府高官の1人によると、「両国の未来に向けて前向きなビジョンを共有したい (offer a forward-looking vision focused on our shared future)」という。

 

日本とアメリカは称えるべきことは数多くかる。戦争の廃墟から積み上げられた同盟はアジアの安定に貢献してきた。両国は世界各国で経済開発と安全保障のために尽力を続けている。

熊本に1週間あまり出張しておりました。先月の地震で多くの住宅や施設が押しつぶされ、胸が詰まりました。


熊本城近くの鳥居から吊るされている6文字に目が釘付け。


「鳥居崩落注意」とあります。


度重なる地震で今にも上部が崩れそうなんです。


敷地内を覗くと・・・


頭上に注意が必要ですが、足元も油断できません。多くの歩道や道路に段差ができています。


胸が痛む光景が繰り広げられる一方で、小さな命に癒されることも(^-^)

てんとう虫が葉っぱの上で休んでいました。熊本は新緑が眩しい!それに緑色が濃いと感じました。


商店街では多くのお店が営業再開していましたが、ざっくりした印象では、全国チェーンのお店の多くは休業中、あるいは営業時間を短縮

こちらは休業中。


こちらは、4時間短縮。本社の方針なのでしょうが、近隣の地元資本のお店が営業しているだけに意外でした。


熊本と言えば、くまモン!絶大なる人気でした。私も大好きです。


滞在中も多くの地震がありました。下から突き上げられ、座っているとお尻にズシンときます。寝ていると、ドキッとして目が覚めます。外を歩いていても、ゴーという恐ろしい音とともに揺れます。不覚にも、隣にいた職場の同僚の手を握りそうになりました!


住まいや雇用など、たいへんな日々が続くことは容易に想像できます。長期にわたる支援が必要だと痛感しました。



アメリカ大統領選挙がますます盛り上がっていますね。大型連休中に トランプ氏の共和党指名が事実上決まりました。クルーズ氏とケーシック氏がさっさと撤退。けっこう呆気なく決まり、ちょっと拍子抜けです(>_<)

 

(以下すべてThe Economist)


The Economistの最新号の表紙はそのトランプ氏。共和党を象徴する像に、サーカスのリングマスターの格好をしたトランプ氏が満面の笑みを浮かべて乗っています。ただし、トランプ氏を睨みつける像さんの目がこわい。 


Trump’s triumph〜America’s tragedy(トランプの勝利〜アメリカの悲劇)と書いてあります。

 

Trump’s triumphDonald Trump’s victory is a disaster for Republicans and for America ランプの勝利  ~ドナルド・トラ ンプの勝利は共和党にもアメリカにとっても災難)には、敗北してもトランプ氏によるダメージは大きいと書いています。


これを、Ian BremmerTrumpism(トランプ的なこと)と呼んでいたのを思い出しました。記事の内容はざっくりこんな感じです(全文の翻訳ではありません)。


 

共和党は、160年の歴史の中で、奴隷制を廃止し、市民権の確立に必要な法ついて議会を 通すための働きかけをし、冷戦の終焉に貢献した。しかし、今後 6か月は、決して輝かしいものではない。インディアナ州の予備選挙を経て、共和党の指名候補はほぼ決まった。テロリストの家族を殺し、支持者による暴力行動を許容し、陰謀を信じ、自由貿易に反対のトランプ氏だ。

 

共和党にとっては災難であり、より大事なのはアメリカにとっても災難だ。共和党の指名で終わるにしても、トランプ氏によるダメージはすでに現れており、次の数か月でさらに出るだろう。嘆くべきことに一騎打ちでは、トランプ氏の勝利の確立はゼロではない。


 

指名が確定したことで、トランプ氏がこれまでのトーンを変える可能性はある。彼のことを忌み嫌う女性の有権者の支持を得るために、下品な発言を収めるかもしれない。行動はより大統領らしくなるかもしれない。


とは言え、政治思想を変えることはないだろう。というのは、トランプ氏の世界観は変わらないからだ。こうした考えは、一貫性を欠き、現実からはほど遠い。彼の考えを構成するのは、対立を好み、事実を無視し21世紀型の巧みな政治コミュニケーションである。これらはテレビのリアリティ番組で磨きをかけたものだが、長きにわたって信じていることでもある。

 

こうした考えは、1960年代のニューヨークで父親が進めた建設現場で育まれたものだ。トランプ氏は、大工や溶接工と夏を過ごしたとを頻繁に紹介する。彼はこの経験こそ、アメリカ政治から取り残された勤勉なブルーカラーの懸念を理解するきっかけとなったと主張する。彼の根深い経済ナショナリズムの根底にはこの経験がある。

 

彼は何十年にもわたり、通商協定に憤慨してきた。1990年代初頭にはNAFTAに反対し、今では歴史上最悪の通商協定だと糾弾する。


同様に、以前から、アメリカの貿易赤字が相手国の不正によるもの、あるいはアメリカの交渉下手によるものだと見ている。そうした考えを持つ男にとってさらなる通商協定は大失敗であり、アメリカ企業は本国回帰するか高い関税を支払うべきだという主張は自然な成り行きだろう。


彼は保護主義の確信犯であり、決してこの機に便乗した日和見主義者ではない。これまでの予備選挙の結果を見る限り、 1000万人の有権者が彼の考えに賛同している。


  

 

外交政策については、アメリカの世界的な役割のコストの高さに対する怒りと、アメリカの威厳を取り戻したいという感情を混在させている。トランプ氏は、地理や外交を分かっていないという外国人もいるが、それは彼を突き動かすものを理解していない。


トランプ氏がやりたいのは、アメリカが他国を防衛するためのコストを当該国に負担させるという単純なことだ。同盟国は、自国にあるアメリカ軍基地やその兵士、武器の経費をもっと払え、というのだ。これを孤立主義と呼ぶのは誤りである。というのは、トランプ氏は、イラクの占領や油田の差し押さえるといった外国での冒険(foreign adventures)も提案しているので。


むしろ、ローマ版の外交政策と見るである。周辺各国の役割は、君主に貢ぎ物を送り、守備隊に感謝するということだ。

 

この新聞(The Economistは自らを週刊誌ではなく新聞と呼んでいます)のように、グローバル化の果実やアメリカ主導の自由主義を信じる者たちにとって、この世界観は実に恐ろしいものだ。


幸いなことに、トランプ氏は 11月の大統領選挙で敗北するだろう。アメリカの有権者の3分の2が望ましくないと見ている候補が、勝利に必要な6500万票を獲得するとは考えにくい。彼を支持しない女性の比率はさらに高い。

 

それも安心材料ではない。大統領にならかったとしても、トランプ氏の共和党候補としての即位は打撃になる。オハイオ州クリーブランドで予定されている共和党大会で、トランプ支持者と抗議者が衝突し、暴力沙汰になりかねない。



有権者は今から6か月間、民主党候補のヒラリー・クリントン氏が悪党で嘘つきだということを繰り返し聞かされるだろう。彼女が大統領になったとしても、それはつきまとうだろう。その結果、そう信じている人たちの怒りが増し、クリント氏の立場を弱くするだろう。


アメリカの同盟国は、恐怖を抱きながら世論調査を検証するだろう。国連の安全保障理事会であろうと、北京での 2国間協議であろうと、今から11月8日の大統領選挙までアメリカと他国との間でトランプ氏の亡霊がそびえ立つだろう(Mr. Trump’s specter will loom)

 


常に手に負えない共和党も今度こそ分裂するかもしれない。例えトランプ氏が敗北しても、移民排斥や経済ポピュリズムを主張しようとも大統領候補への道があることを示したことになる。


登山家は、頂上までの確実な道のりといのは、かつて成功した道であることを知っている


共和党支持者は、トランプ氏のメッセージをもってすれば次回は勝利できると言うだろう。ほかは、彼が真実の保守主義者でないために敗北したと反論するだろう。何が敗因だったのか集約できない限り、新たな道を探すことは難しいだろう。


 

そして、トランプ氏が勝利するという可能性だってもちろんある。クリントン氏は、トランプ氏ほど嫌われていないものの、通常の大統領候補に比べれば遙かに嫌われている。


去年12 月のパリのテロが起きたことでトランプ陣営が活気づいただけに、テロ攻撃やアメリカ人を恐怖に陥れる何かがあれば、トランプ氏に有利に働くだろう。その確立は高くないだろうが、どれも不可能ではない。このため、トランプ氏の勝利は共和党にとって、アメリカにとって災難だ。世界にとってもだ。

おはようございます。
きょうから多くの方が連休明けでお仕事再開でしょうか。日本のサラリーマンはつらいよね。と思ってしまう記事をFTで発見。マンガ「サラリーマン金太郎」のお顔も一面に(^_^)

(FT)

FTの特集のタイトルは、The curse of the salaryman(サラリーマンの呪い)で、サブタイトルは「安倍首相が改革を進めるも、かつてはヒーローだったシンボルが障害に」。

ドキッ!

内容はざっくりこんな感じです(全文の翻訳ではありません)。


日本のサラリーマンと言えば働き過ぎで、集団思考で独自の発想がないシンボル。世界的に有名だ。長くマンガにだってなっている。日本の経済、社会、家族はサラリーマンの労働に対する倫理観、接待費、終身雇用で成り立ってきた

男性は皆、サラリーマンになりたかった。女性は皆、サラリーマンと結婚したかった。バーはサラリーマンに午前2時までウィスキーを出したがった。そして、企業はなるべく多くのサラリーマンの卵を採用したがった。

しかし、決断力がなく、リスク回避志向、多くの失敗をしてきたサラリーマンは2016年、資産ではなく重荷へと変化したのだ。

日本の唯一の希望を労働市場改革だと見るエコノミストは、サラリーマンこそが国をダメにしているという。上智大学の中野晃一教授は、多くの日本人男性のアイデンティティは、集団思考で権力に逆らえないことだと指摘する。「いま経済が必要としている創造力や独創性と真逆なのだ」とも。

安倍首相が進めるアベノミクスの最大の障害はサラリーマンだと学者や金融関係者は指摘する。サラリーマン自身も経済成長にも人口拡大にも貢献していないという自覚があるようだ。

対GDP比で250%にまで拡大した政府債務を許容できるほどに経済成長し、高齢化をオフセットするには、イノベーション、生産性の向上、リスク資金のより効率的な配分、女性の昇進、構造改革が欠かせない

終身雇用のサラリーマンは、1つの会社に骨を埋め、企業内の直感で生存し、年功序列のシステムの中で生きていて、改革に乗り出さないどころか、改革を阻害する要因になっている。


いま、サラリーマンに対する批判の急先鋒は「サラリーマン金太郎」の著者=漫画家の本宮ひろ志である。過去20年間、この漫画はサラリーマンの通勤のお供である。週刊ヤングジャンプに登場する漫画はホワイトカラーのヒーローをもてはしているようだ。

「サラリーマンは奴隷だ」と本宮は言う。さらに、漫画で言えることも公では言えないと言う。「サラリーマンのシステムこそ日本を破壊している。負担はあっても責任はないのだ。内向きであり、邪魔をする者を破滅に追いやる」とも。

サラリーマン文化は昨今、企業スキャンダルや雇用問題に焦点があたるにつれて、批判にさらされている。東芝、三菱自動車、旭化成では、企業会計・排気ガス・建物の土台の数字が何年にもわたって虚偽だったことが分かり、その原因としてサラリーマンが挙げられた。

サラリーマンは、お客さまや社会よりも会社への忠誠心や社内の論理を優先させた、というのは早稲田大学院の原克(かつみ)教授。

福島第一原発に対する国会の事故調査委員会も、日本のカルチャー、従順で権力には従うという集団思考を事故の原因と結論付けた。福島の原発事故は、サラリーマンと官僚に運命を委ねた結果だった。最近、官僚もだんだんとサラリーマンのように振る舞っている

安倍首相は、伊勢志摩サミットと参議院選挙が終わったあと、企業に生産性に基づく給与体系に移行するよう再度試みると見られている。これは、日本の労働市場を改革させ、企業が働く時間でない別の物差しを導入することを意味する。

安倍首相は2015年に試みたが失敗に終わった。今回も難しいというのが大方の見方だ。労働組合も経済団体もそろって生産性重視の給与体系に反対している。

「多様性、イノベーション、新しいアイディアの重要性を訴える企業もあるが、サラリーマンとは真逆だ。サラリーマンは命令に従い、新しいアイディアは提案せず、ルールのためのルールを作る。そのルールが意味あるのか、生産性にどう影響するかなんて一顧だにしない」と日本女子大学の大沢真知子教授は言う。

ただ、明るい兆しもある。サラリーマン文化がなくなれば、過小評価されてきた女性に多いにチャンスが与えられることになるだろう。

長引く低賃金と安倍首相のウーマノミクスの勢いは給与の二重社会に転換間近であることを意味する。サラリーマン生活の余地はなく、社会が新しいトレンドに移行すると大沢教授は予想する。

しかし、サラリーマン金太郎の作者の本宮氏は納得しない。「サラリーマンによって、サラリーマンのために作られた日本社会は数々の苦難に直面するだろう」と語った。

寝ようと思ったらびっくりポンです。サウジアラビアのヌアイミ石油相が解任!ワシントンで一度だけ、近くでお話を聞いたことがあります。

(FTより)

FTによると、1995年に就任したヌアイミ石油相は5月7日に解任されました。原油安の影響だと指摘しています。後任はサウジアラムコの会長のKhalid al-Falihです。

(FTより)

国営テレビ経由で発表された人事は政府全体の人事刷新の一環です。石油省の名称もエネルギー・産業・資源省に変更されています。

これからは、カーリッド・アルファレの政策と原油価格が注目されますね。

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