いつの間にか3月!いよいよ1日は Super Tuesdayです。FTTrump has the White House in his sights(トランプは、ホワイトハウスを視野に入れた)という分析がありました。


挿絵の王冠のてっぺんには、共和党の象徴の像さん


(FT)

「トランプの躍進を止めるにはもう遅く、あとはヒラリーに期待」というトーンです。


ざっくりこんな感じ(全文の翻訳ではありません)。


 (FT)


遅くてもやらないよりはやった方がよい(Better late than never)。共和党指導部は、トランプ氏が王冠を取りきかねないという現実に気付くのに8か月たった。ここにきて、急にトランプ批判の選挙広告が増えている。ただし、躍進を止めるには遅すぎる。その任務はヒラリーが果たすことになるだろう。アメリカは歴史上もっとも奇妙な選挙に備えるべきだ。


このままいけば、大統領になるのはヒラリーだ。ただし、 2016年の大統領選挙は何が起きるか分からない。だって、これまで確かだと思っていたことが空気のように蒸発しているのだから。トランプの脅威を見誤ったのは共和党指導部だけではない Nate Silverという選挙予測のプロもわずか3か月前に「トランプが共和党候補になる確率は 2%だ」と言っていた。今は4550%と予測している。それでも低すぎる気がする。

 

いったいなぜこんなことに?人口動態は、彼には不利だ。データを見ると、非白人の80%、白人の40%の票を獲得できると民主党が勝利する。非白人の部分は容易だろう。ヒスパニック系、アフリカ系、イスラム系は反トランプで団結するだろう。


ヒラリーにとって問題は、白人の票。それも白人の男性の票だ。ブルーカラーの白人がアメリカでもっとも怒っている集団だ (America’s angriest people) 。役立たずになったと感じていて、輝かしい未来は彼らにも、彼らのこどもたちにもやってこないトランプ氏こそが彼らにとっての逆襲の機会なのだ(Mr. Trump is their revenge)。

 

トランプ氏の弱点は政策を有していないことである。健康保険システムを理解していないし、税収をどう確保するのかも明確でない。


一方で、政策を有していないのはトランプ氏の強さでもある。機敏に動けるからだ(it makes him nimble)。共和党の保守本流の考えを捨て、本選挙ではヒラリーのさらに左(リベラル)に動くことが可能だ。


ルビオ上院議員がこのところ、遅ればせながら指摘しているように、トランプは「詐欺師/ペテン師(con artist)」なのかもしれない


(FT)

確かに、トランプ氏は交渉術はある。アメリカの中間層が耳に心地よいことが何かも知っている。社会保障を守り、高コストな米軍の海外駐留を縮小し、中国やメキシコとの通商協定を見直すといったことだ。


(FT)

トランプ氏がヒラリーに地滑り的に負ける可能性は依然としてある(the chances are that Mr. Trump would still lose in a landslide to Mrs. Clinton)。


共和党のトランプ叩きは遅かったが、ヒラリーは、最初からトランプの政策の無知を容赦なく叩くことになるだろう(she will mercilessly expose his thin grasp of policy)。「トランプって核のトリアド(nuclear triad=戦略爆撃機、大陸間弾道弾、潜水艦発弾道弾の 3つからなる戦略ミサイル攻撃力)すら知らないのよ。信じられないわ」という形で。


地球温暖化はアメリカの製造業を閉鎖するための中国の策略で、メキシコ人がアメリカに国境を越えてこないための壁をメキシコ政府が払う、と言っている点も指摘するだろう。

 

突き詰めれば、ほとんどのアメリカ人はそんな人物がホワイトハウスに来ることは望んでいないだろう。あるいは、それはエリート(the best and brightest)の考えかもしれない。彼らは、"トランプ大統領"は、想像するだにばかばかしい(too preposterous to imagineと言うだろう。それは正しいのかもしれない。


しかし、これまでエリートはこの選挙についてことごとく間違えてきた。今さら、その言葉を信じても良いものだろうか?