今週末はイタリアの銀行問題が焦点です。渦中のイタリアの財務相Pier Carlo Padoanはおとといまで中国で開かれた G20財務相・中央銀行総裁会議に出席。

パドアン財務相は、銀行救済にあたって株主や債権者に損失負担を求めるbail-in を拒否しました。 29日に発表される銀行のストレステストの結果が出る前に今、イタリア国内でさまざまな準備をしつつ、EU と交渉している様子が伝わります。 

Italian finance minister rejects need for banks bail-in(イタリア財務相、bail-in型の銀行救済を否定)はざっくりこんな感じです(全文の翻訳ではありません)。

個人投資家に負担を求めるEU のルールやイタリア政府の対応については、以下の 2つもご参照ください。

【八方ふさがりのイタリア】

http://blog.livedoor.jp/kaoriiida/archives/63087203.html

【どうなるイタリア銀行支援】

http://blog.livedoor.jp/kaoriiida/archives/63851600.html

イタリアの財務相=Pier Carlo Padoanイタリアの金融システムに問題があるという見方を否定し、個人投資家にも負担を求めるbail-inを拒否し、イタリアの金融機関の経営は健全だとして世界市場に安心するよう強調した。  

中国・四川省の成都で開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議の最終日にパドアン財務相は「適切な方向に向かっている。システミックリスクではない」と述べた。その上で、重要な問題があるとしてもそれは「対処済み(contained)」だと付け加えた。

G20は共同声明で、経済成長を下支えするために「あらゆる政策手段を使う」と合意し、Brexit をきっかけにした保護主義的な動きやイギリスとEUの将来の関係などマイナスな影響があればすぐに対応する準備はできるとした。 2 日間の G20は、Brexit 一色となったのだ。

パドアン財務相の発言は、今月29日にイタリアを含めたヨーロッパの銀行のストレステストの結果が発表されるのに先だって行われた。その結果、少なくても 1つのイタリアの銀行は資本増強に走ることになると見られている。

(Reuters)

アメリカのJack Lew財務長官は、2国間の会談の中でパドアン財務相に対して、ヨーロッパの銀行はここ最近の構造改革を経て経営体力が増したものの、さらに改革が必要で、イタリアの銀行は不良債権処理を進めるべきだという考えを示した。

イタリアの銀行は、Brexitをめぐる国民投票のあと、ほかの国比べても大きな影響を受けた。というのは、リーマンショック以来の不良債権を抱えたままだからだ。

ストレステストの結果を受けて、イタリア政府による公的資金の注入の可能性が増すことになり、同時にEUの厳格なルールに従って個人投資家に負担を求めることになる。

しかしながら、イタリア政府は個人投資家の負担を回避するための方策を練っており、パドアン財務相は bail-in(株主や債権者に損失負担を求めることで銀行を救済)について「現段階ではない」と述べた。