トランプ新政権の事実誤認をめぐり、alternative factsという言葉が流行しています。直訳すると「代替事実」あるいは「もう一つの真実」。あなたは、それを事実と言うが、私は異なる事実を示そう、という感じ。

それをもじった絵本の表紙も!


発端は、ホワイトハウスのスパイサー報道官の発言。

(Reuters)

トランプ大統領の就任式の観衆の数について最初の会見で、「就任式としては歴史上最大の人数だった。実際に来た人も、地球上で見た人も。以上(This was the largest audience to ever witness an inauguration—period—both in person and around the globe)」と一方的に宣言して会見場から立ち去ったそうです。

これが事実誤認だとして、NBCの番組Meet the Pressで、トランプ大統領のトップアドバイザーのKellyanne Conwayが説明を求められました。

(NBC)

これに対して「あなたは事実でないと言うが、スパイサー報道官はオルタナティブ(代替的)な事実を示したのだ(You’re saying it’s a falsehood, and Sean Spicer, our press secretary, gave alternative facts)」と反論。

モデレーターのChuck Toddは「オルタナティブな事実は事実ではない。それらは、うそだ(Alternative facts are not facts. They’re falsehoods)」とその場で返しました。

<やりとりの動画>
ここまでが経緯です。 

これでalternative factsという言葉が一気に普及。The Sacramento Beeがこの言葉をもじった絵本の表紙を記事で紹介しています。

記事のタイトルは A Little Golden Book parody teaches kids ‘alternative facts’(絵本のパロディ版がこどもたちに「代替事実」を教える)。

Little Golden Booksはアメリカの絵本のシリーズ。Tim O’Brienという方がこの誰もが知っている絵本の表紙を使ってこどもたちに代替事実とは何かを教えようとしていると皮肉たっぷり に伝えています。

椅子の絵に「テーブル」、鳥の絵に「ちょうちょ」、男の子と女の子の絵に「パンケーキ」、卵の絵に「スープ」の説明が付いています。そしてニンジンの絵に「ムニューチン(財務長官)」とあります!

いろんなメディアが「今は観衆の数をめぐる議論だが、このあとトランプ新政権は、新規雇用者やインフラ投資で建設したトンネルの数でalternative factsを示すのではないか」と懸念を示しています。

Twitter

他にもミスリーディングな事例があるそうです。トランプ周辺は、就任演説をトランプ本人が書いたと説明し、本人もTwitterで「ただいま就任演説を執筆中」とつぶやいていましたが、Wall Street Journalは、Stephen MillerとSteve Bannonの2人のアドバイザーが大方書いたと伝えています。