ホワイトハウスで安全保障政策を担当するフリン大統領補佐官が13
日に辞任しましたが、一方で、
2002年までゴールドマン・サックスの幹部だったムニューチン氏(54歳)
が財務長官にようやく就任しました。
(Reuters)
宣誓式に立ち会っているのはトランプ大統領とペンス副大統領、それにフィアンセのLouise Lintonです。
トランプ政権の閣僚に指名された15
人のうち、14日の時点で承認されたのは9人にとどまり、歴史上もっとも手続きが遅いと各紙が伝えています。
経済閣僚の承認が進まない中で力を発揮しているのが、議会承認が必要ないNEC=国家経済会議の委員長のゲーリー・コーン(Gary Cohn)氏。直前までゴールドマン・サックスの社長でした。
Wall Street Journalによりますと、ムニューチン財務長官は、議会上院で野党民主党から
1
人だけ支持を取りつけて53対47
で承認されました。
為替を担当する国際担当次官としては、経営破綻した証券会社ベアスターンズのチーフエコノミストだった
David Malpass
、国内金融の担当にはやはりゴールマン・サックスの元幹部のJim Donaan、さらに首席補佐官にトランプ氏の選挙対策本部にいた
Eli Miller が就任するという見方を示しています。
Fox Newsによりますと、ムニューチン新財務長官についてトランプ大統領は「雇用を呼び寄せる磁石のような男だ」、
「彼をよく知っているが
24
時間働くだろう。一日28日にすれば彼は4時間
多く働くぞ」と称賛したそうです。
(Wall Street Journal)
一方、NEC=国家経済会議のコーン委員長が力をつけているというニュースも目立ちます。
New York Timesは、Trump’s Economic Cabinet is Mostly Bare. This Man Fills the Void(
トランプの経済閣僚は空席ばかり。その真空を埋めるのはこの男)で、国家経済委員会のコーン委員長
(56
歳)を特集しています。
26年も過ごしたゴールドマン・サックスの社長兼COOだった去年11月29日に
トランプ氏によばれ、景気拡大を妨げる要因を聞かれた際に「強いドル。雇用創出の努力を帳消しにするので」と答えたとのこと。
さらに、政府負担を増やさないためにインフラ投資には民間企業の協力が欠かせないと主張した、とのこと。トランプ氏がそんな話を聞いたのが初めてだったため、強い印象を残したと伝えています。
経済閣僚の多くが空席の状態で、コーン委員長は雇用・ビジネス・経済成長についての頼れる人物
(go-to-figure)となったとNY Times
は指摘。多い時には大統領と日に
5回も話すということです。
トランプ大統領がいつも聞くのは、「君はどうしたいのか?」。
コーン委員長の優先順位は、■法人税、所得税の同時改革、■新規雇用のためにインフラ投資、■規制緩和で、ニューヨークからワシントンに引っ越した今、ホワイトハウス近くのホテルから午前8時開始
のミーティングに間に合うようにタクシーで出勤しているとしています。
WSJも Gary Cohn Has Emerged as an Economic Policy Powerhouse in Trump Administration(コーン、トランプ政権の経済政策の中枢に台頭)の中で、商務長官や米通商代表らの経済閣僚が不在の中、コーン委員長を「最も力のある経済政策決定者(most powerful economic policy maker)と評価。
大学卒業後、窓のサッシの営業マンとなり、出張で訪れたニューヨークでタクシーに同乗したトレーダーを口説いて金融機関に就職したという経歴が紹介されています。
ゴールドマン・サックスの元同僚曰く、顧客にはチャーミングだが、無愛想のことも。 トランプ大統領には最近、「うちの天才のひとり(one of my geniuses)」と言わせしめたということです。
NEC=国家経済会議は1993年にクリントン大統領が設置し、歴代の委員長にはルービン元財務長官やサマーズ財務長官ら。
財務長官や商務長官と違い、ホワイトハウスの中にオフィスを構えて大統領に物理的に近いため、「ホワイトハウスの中、さらにワシントン全域に影響力を行使しやすい」とも解説しています。
「とりわけ影響力を行使しているのがホワイトハウスやFRB=連邦準備制度理事会、規制当局の高官の採用面接」だということです。
なお、トランプ大統領が発言に耳を傾けるコーン氏は民主党支持者ですって。
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