今月28日に米トランプ大統領の議会演説が行われます。例年、年初に行われる大統領演説は
SOTU=State of the Union Address(一般教書演説)ですが、就任1
期目は議会演説として政策を説明することになる、という報道が相次いでいます。
(Reuters)
野党が即座に反論するものですが、民主党のケンタッキー州前知事のSteve Beshear(
72
歳)が行うということで、その人選から読み取れることなども取り上げられています。
Forbesは、Not A State of The Union, But A Chance For Trump To State His Presidency’s Case
(国家の現状を説明する一般教書ではなく、大統領としてやることを示すチャンス)では、スパイサー報道官によるとテーマは「ここまでの道のりと今後進む道(where we’ve come and where we’re going)
」だそうです。
不況を引き継いだクリントン大統領やオバマ大統領と異なり、トランプ大統領は困難を引き継いでいないと指摘した上で、レーガン大統領が最初の議会演説からわずか
6か月で税制の見直しに必要な法案を作ったことを念頭に、明確で達成可能な政策目標(chose an achievable policy goal)
」を求めています。
WSJにはKarl Rove
(ブッシュ政権の大統領政策・戦略担当上級顧問)がWhen the President Speaks, Who’ll Listen?(大統領の言葉に耳を傾けるのは誰か?)
を寄稿。
「トランプ氏のスピーチライターは、新政権について希望と不安
(hope and dread)に揺れる議会共和党にアピールする演説内容にするべきだ」と訴えます。
希望の理由として、■最高裁判事の人選、■税制の見直し、■医療保険制度(オバマケア)の見直し、■パイプラインの敷設や規制緩和、アメリカ軍の増強を求める大統領令の発動を挙げています。
一方、不安の理由として■ツイッターで対立を深めたり、■意味ある進展を妨げる不必要な対立を煽ったりすることを挙げています。
共和党が演説で求めることとして■オバマケアの問題点を説明する一方で医療保険を向上させるための代替案を示すこと、■税制改正が雇用や賃金にどう影響するかが分かるよう原則を示すこと。
さらに、
28日の議会演説では、■現在は必ずしもトランプ支持者ではないものの、その可能性がある国民を意識して話すべきだとアドバイスしています。
Karl Roveは続けます。「支持を拡大するためにトランプ氏は28
日、懐疑的な国民に納得してもらう必要があり、そのためには経済に焦点をあて、国を分断する暗いメッセージではなく、国を一体にするようなポジティブなトーンにするべきで、それには脱線せず原稿を読み上げること(sticking to his text rather than freewheeling)
」だとしています。
締めくくりはチクリ。「めちゃくちゃな過去1か月から態勢を修正するために
28
日の演説は良い機会であり、世論を再形成するためにこの機会を使うのが賢明だ」。
(Associated Press)
The Hillによりますと、トランプ大統領の議会演説のあと、野党民主党を代表して反論するのは前ケンタッキー州知事の
Steve Beshear
、スペイン語で反論するのは移民アクティビストのAstrid Silva
だと伝えています。
Beshearの人選について「民主党は、トランプ反論の柱にオバマケアを挙げることを示すものだ」としています。
2015
年まで州知事だったBeshearは、オバマ大統領のオバマケアを支持し、ケンタッキーで
Kynect
という医療保険制度を作ったそうです。
New York Timesも「若手ではなく、トランプ大統領が大勝したハートランドの出身の72歳の老練な政治家を選んだ」と伝えています。
Beshear氏本人は「真のリーダーとは愚弄や分断をまき散らすのではなく、パートナーシップや解決策を示すモノだ」と語っています。
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