アメリカのトランプ大統領が西部ユタ州の2つのナショナル・モニュメントの面積縮小を発表し、環境保護よりも資源開発を優先する姿勢を明確にしたという報道が相次いでいます。

アメリカにはイエローストーンやヨセミテなど自然を保護するために議会が指定する国立公園(ナショナル・パーク)が59 か所、自由の女神や映画「未知との遭遇」にも登場した岩山のデビルズタワーなど、文化や自然を保護するために大統領が指摘するナショナル・モニュメント129か所あるそうです。

(AP)

Los Angeles Times Trump slashes the size of monuments in Utah(トランプ、ユタ州の保護区域を滅多切り)の中で、トランプ大統領が 4日、ユタ州の州都のソルトレークシティーで「連邦政府のゆきすぎた保護を撤回し、この土地を市民の手に取り戻すためにやってきた」と述べて、ベアズ・イアズとグランド・ステアケース・エスカランテの2 つの・ナショナル・モニュメントの面積を半分以下に縮小することを発表したと報じています。

ベアズ・イアズ(熊の耳)は去年、オバマ前大統領が先住民の文化を保護するために、グランド・ステアケース・エスカランテは1996年にクリントン元大統領が指定したということです。

トランプ大統領の動機として「石炭や原油、天然ガス、それにウランの採掘をしやすくること」だとしています。

New York TimesTrump Reverses US Protections for 2 Utah Sites (トランプ、ユタ州の2つの保護区域の指定を撤回)で、ナショナル・モニュメントにはさまざまな規制があり、ベアズ・イアズの場合は「連邦法で新たな採鉱採掘を禁止する一方で、牛の放牧は認められている」としています。

ベアズ・イアズは、ナバホやホピなど先住民の聖地で、反発を強めています。

Washington Postは、アウトドア業界も反発を強めていて、ソーシャルメディアを通じて市民に反対の声をあげるよう促していると報じています。

このうち、 PatagoniaはホームページにThe President Stole Your Land (大統領はあなたの土地を奪った)と掲載。さらに「アメリカの土地の 90%は原油や天然ガスの開発が認められており、アウトドアのレクリエーションや自然保護のための土地はわずか10 %だ」といいます。

Wall Street Journalは、Trump Orders Large Cuts to 2 National Monuments in Utah (トランプ、ユタの2つの保護区域の縮小を命令)で、トランプ大統領の発表の直後に10 の環境保護団体がワシントンDCの地裁に決定の取り消しを求めて提訴したと伝えています。

トランプ政権はことし4 月、27のナショナル・モニュメントの見直しを検討すること発表していて、「トランプ大統領は今週、さらに 5 つの縮小を発表するとみられる」としています。