今週のThe Economistの特集記事はA global revolution in attitudes towards cannabis is under way(大麻に対する世論で世界的な革命が進行中)で、それによりますと大麻を医療目的などで認める動きが世界的に活発になっているそうです。

EUの一角でもあるルクセンブルクが嗜好目的の大麻を認める方向だというニュースも。

アメリカでは非白人の方が大麻所持で逮捕される確率が格段に高いことから「社会正義」の問題だして、来年の大統領選挙の争点のひとつに浮上しています。

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(The Economist)

The Economistは「医療目的の大麻の解禁は、より幅広い合法化に向けて道筋をつけている」と報じています。

アメリカでは33州が医療目的の大麻を認めていて、このうち11州は嗜好目的についても解禁していて、調査会社によると2024までに医療目標はすべての州で、嗜好目的も25の州で合法化される見通しだとしています。

国家としては韓国やタイ、ジンバブエが医療目的では認めていて、全面解禁では2013年のウルグアイに続き、去年G7のひとつカナダが踏み切ったことで、合法化に向けた議論が活発になったということです。

カナダの場合は、地下の犯罪組織が扱うのではなく合法にした上で規制するべきだという立場です。

一方で、ロシアと中国は強く反対

国連も組織の中で対応が割れていて、国連人権委員会は大麻所持の罰則が国によっては厳しすぎるので緩和するべきだと主張し、WHO=世界保健機関も緩和の方向ですが、INCB=国際麻薬統制委員会やUNODC=国連薬物・犯罪事務所は緩和に反対の姿勢です。

メキシコが年内に医療目的で合法化に踏み切り、ルクセンブルクがEUとして初めて近く嗜好目的も含めて解禁し、ニュージーランドも住民投票を予定していることを踏まえて「反対する人たちは、潮流に逆らっている(those resisting this are swimming against the current)」としています。

Guardianは、ルクセンブルクでは2年以内に18歳以上であれば嗜好目的で大麻を買えるようになると報じています。実現すると国家としてはウルグアイとカナダに次ぐとしています。

ルクセンブルクではすでに医療目的では解禁されているそうです。一方、オランダでは違法ですが、所持であれば寛容な扱いを受けるということです。

Timeは、アメリカの保健当局が8月29日に大麻を未成年や妊婦が摂取することの危険性を警告したと伝えています。

アメリカでは11州と首都ワシントンで一定の大麻の所持が嗜好目的で認められているものの、連邦法ではオピオイドと同じように規制薬物として禁止しているということです。

ハイになる成分のTHCがこの20年でより強力となったことから、当局者は「お袋さんのころの大麻とは全然違う(This ain’t your mother’s marijuana)」として、若年層や胎児の脳への影響を指摘し、合法化の流れに警鐘を鳴らしています。

Forbesは、アメリカの議会下院で、金融機関が大麻の業者との間で取引をしても罰せられないことを守り込んだSecure And Fair Enforcement (SAFE) Banking Actが提出され、9月9日に議会が再会されれば下院の金融委員会で審議されると報じています。

アメリカでは州法では合法でも連邦法では違法のため、連邦法の管轄となる金融取引は禁じられ、大麻業者はキャッシュオンリーのため犯罪組織の標的されやすいほか、ビジネスチャンスとみた金融機関がマネロン対策から融資などをできないそうです。