洋画家・牛玖健治
2008年12月12日
木枯らしの中で絵を描く
昨日は手土産にサツマイモと柿を持って
絵描きの兄、牛玖健治の家に行った。

兄にカッパ画人が載った市政だよりを読んでもらう。

兄の仕事場は庭である。
当然、屋根は無く、木枯らしが吹く中で
油絵の具だらけに成って絵を描いていた。

ここは居間だ!
手前の座布団が兄の座る場所、
また古本や荷物が増えてきた様である。
沢山の本や骨董品に囲まれているのが
何よりも落ち着くらしい・・。
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2008年10月28日
2008年10月13日
2008年10月12日
兄の留守な椿画廊の個展は別世界
昨日、雨上がりの午後、八十六歳になる兄、
牛玖健治の個展を観に西千葉の画廊椿へ出掛けた。

椿画廊のドアの前に立つと何か物足りない空気だ!
ドアを開けた。
誰も居ない。
作品だけが白い壁に整列していた。
匂いの無い空気にびっくりした。

画廊の空間には生が無い、ガランとした倉庫の様だ。
画廊には、それぞれ画廊の固有な雰囲気が
在るものだが、今日の画廊椿は面白かった。
中に入って作品を見ているうちに作品達が
自ら私に迫ってくる・・
次から次ぎとそれは終わる事をしらない。

都合良く、他にお客やひま人がたむろして
いなかったので、私はゆっくりと一点、一点の
作品と会話を交しながらデジタル写真や
フイルムに収められた。
作品の作者である兄が留守な個展の
会場こそが、兄貴らしさな作品、自らが
兄の芸術、哲学の世界を表現していた。
貴重な一日であった。
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2008年10月01日
画廊椿、最初の展覧会は牛玖健治
〜〜〜 牛玖健治・個展のお知らせ 〜〜〜


期間 2008年 10月3日(金)〜10月15日(水)
会場 画廊椿
住所 千葉市中央区春日 2−2−9
TEL 043-247-5906
時間 11時〜19時 毎週木曜日は定休日
詳しくは画廊椿のホームページをご覧ください。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
もうすぐ牛玖健治展だ!!
最近、洋画家の兄が、残る人生の中で大事な事を
ひろし君(かっぱ画人、牛玖ひろし)に伝授して
おかなければ成らないと初めて云った。
兄が八十六年間の絵描き人生から学んだ
貴重な無形、有形の私に取っては宝物だ。
兄はこの十月に西千葉に在る画廊椿で恒例の個展を
開くが、その昔、画廊椿を開廊するにあたり、現在の
画廊椿主と其のお母さんとで兄の処へ尋ねて来て、
開廊記念にと頼まれ、画廊椿第一回目の展覧会は
牛玖健治の個展から始まった。
そんな縁があり、兄はもう長い間、必ず年に
一度か二度は画廊椿の企画で個展を開いている。
大正生まれの兄は、マダマダ時には私以上に元気だ。
私も兄のアトリエや自宅の作品を目にすると
何十年か若返る。
普段は無口な義姉が一言、
「善い兄さんをもってヒロシちゃんは幸せねェー」と云った。
絵の神様だから、兄の言葉にある時はズシンときたりする。
又、ある時は絵馬鹿な兄が子供の様にも見えるが、
約二十年の歳の差は時には親父にも感じる事がある。

その絵、いくら?

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2008年08月18日
兄貴の油絵・二十年を費やした作品
先日、絵描きの兄貴、牛玖健治が制作に二十年の
歳月を費やした油絵を作品の山の中から取り出して
私の自宅に飾れと手渡された。
其の油絵を手に受けるとズッシリ重い!
さすがに二十年の刻を刻み続けて完成された作品である。
大事にクルマに乗せて自宅へ運んできた。

牛玖健治 作品 「花」 サムホール
家の中に入ると油絵の具の臭いが部屋中に広がった。
私は自宅では油絵は描いた事は無く、油絵は全て
他の所に用意してあるアトリエで描き、完成してから
十分に乾かし、何年か経過した作品を飾る位だ。
兄のこの作品も完成されてからは大分経っているので
見た目には油絵の具は乾いたかの様だが、兄の油絵は
超厚塗りで可成な重量だ!
既製品の額縁には絵の具の厚みが有りすぎて
とても納まらない。
部屋に飾るには額縁屋に額縁を特注しなければ
成らないが、額縁職人も誰でも良いとはいかず、
注文してから日数が大分かかる。
その間に油絵の油の臭いが少しでも減って呉れれば
有り難いが、厚塗りの油絵の具は芯が火山の
マグマの様に決して完全には乾かない物である。
額縁が出来上がる迄は段ボール箱に入れて
風通しの良い所に置く事にした。
現在は油絵を写真に撮り、其の写真を居間に飾ってある。
力作は写真としても絵の魅力は衰えずに
私達家族を満たしている。

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2008年07月14日
牛玖健治の家
昨日、絵描きの兄(牛玖健治)の家に寄った。

家の周りにはキャンバスが山積みになっている。

庭に溢れている絵、仕事場は庭だ!
実際の現場は凄まじく、油絵の具と戦う戦場である。

昨日はデジカメでの撮影なので
今度はライカで撮影したいと思う。
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2008年06月13日
絵描きの兄貴と食パン
毎朝、絵描きの兄貴は起きて来るが早く、
テーブルの上にある食パンを左手で掴み
パンの中身を右手の三本指で掴み取る。
食べるのでは無い。
取った軟らかなパンを両手の人さし指と
親指で器用にコネまわす。
紙粘土の様になった食パンを両手の指で
コネクリまわしながら、あぐらをかいて
首をチョットまげて妄想にふけって居るのか?
制作半ばの作品のことを考えて居るのか、
一時、パンをコネクリ回してから次の行動に移った。
この動作は365日、一年中だが
この発端は画学生の頃、デッサンの消しゴムは
食パンの中身であるから、其の時代から習慣的に
食パンを指先で捏ねると神経が集中出来るのだろう。
兄のアトリエにはそこら中に固く成った食パンの
捏ねた残骸が落ちている。
ある時、兄貴のアトリエに私の作品を見てもらいに行ったら
椅子に掛けた兄貴はキャンバスを前に例のパンを捏ねながら、
首を傾け、目をつぶり神経を集中させ作品と戦っている姿が
まるで食パンの霊がノリ移った仏像の如くに光輝いていた。
余りの素晴らしい聖域の中に兄の姿があり、
私は声さえ掛けられず黙って帰って来た事が有った。
今年86歳の兄がボケずに元気で作品を精力的に
描けるのは学生時代から一日として休む事無く
両手の指先をマメに動かして食パンをコネクリ回していた
賜物だろうか。
私も一時期、兄のパン捏ね回しを真似して遣ってはみたが
私の場合は神経が集中する迄に親指が疲れてしまった。
私は真空管アンプの真空管が赤々と灯るのを見ながら
気に入ったパイプを口にくわえて物事を考えるのが
性に合って居るようである。
今度、兄の自宅を訪問する時は焼きたての
手作り食パン土産に持っていこうかな・・。

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2008年05月17日
2008年03月19日
漆の木版画と赤鬼の如し
現在はカラフルで見た目に美しいカラーインク等が
リトグラフや其の他、版画を一段と際ださて居る。
昭和三十年代、私の兄、洋画家牛玖健治は
木版画に漆を使った。
当時、兄が木版に漆で表現する作品は
国内を始め海外でも高い評価を得た。
絵画の専門誌はもとより、朝日新聞等にも
その画期的な技法と漆のもつ素晴らしい
色彩とあいまっての作品は顔写真入りで
大きくとりあげられた。
しかし、この作品を発表する迄には
大変な予期せぬ出来事も有ったようだ。
学生だった私は兄の隠れたアトリエを突き止め、
そっとアトリエの窓から室内を覗いたら
兄はまるで赤鬼の如く顔から首が漆に被れて
見るも無残な姿で日本手ぬぐいを頭に巻いて
木版と一心不乱に戦っていた。
私は其の余りにも凄まじい迫力に声さえかけられずに
窓辺から足音さえも気にして静かに離れた。
私も其の後、漆で描こうと自分のアトリエで
漆が入った器の蓋を取っただけで体が痒く成ってしまった。
もともと皮膚が弱い私には漆の免疫が出来る迄の
辛抱が無理であった。
いや、兄の様な辛抱が出来ない。
兄は現在八十歳を過ぎているが仕事場には
冷暖房の用意はしては有るが今だに仕事中には
それらの器具を使っていない。
風邪もひかず、病気が寄り付かない男だが
現在も若い女性のファン達は寄って来る。
あの丈夫な兄は人ではなく、
芸術の神様だと私は尊敬している。
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