河童本舗の親指シフトblog

文字どおり、「親指シフト」について思いついたことをつらつら書いたブログです。「親指シフトの普及」は目指しておりません。ただ、親指シフト入力をしている人、興味がある人と情報交換したいと思って拵えました。

【呆れた】親指シフト誤情報の発信【試してもいないのに】

どこで話題の親指シフト? - カレーなる辛口Javaな転職日記

親指シフト入力を試したとか親指シフトキーボードとJISキーボードで親指シフトエミュレートするソフトやキー配列変換ソフトを試したことも無いのに、いい加減な情報を流している輩がいる。

明日は1・2・4・5の連続講義の日なのにもうあと2時間しか睡眠時間が無いので、また改めて追記するが、このブログを始めてから私の世代(ワープロ専用機OASYSから始めた世代)ではなく、ワープロ専用機を知らない若い世代で、親指シフトキーボードやエミュレートソフトで「親指シフトを始めた」という内容のブログに、コメントして回っている。トップページに書いているように「親指シフトを普及させるつもり」はないが、始めようという人に参考になればと。

そこで、「「親指シフトを選択できるノートパソコンがない」という事実だけでも,もう親指シフトが論外なのは分かりそうな物だが.」といいつつ、こちらが「「親指シフトを選択できるノートパソコンがない」というのも誤りですし、親指シフトキーボードならびに親指シフトキーボード搭載ノートパソコンでないと親指シフト入力できないというのも間違った情報ですよ。」と書き込んだら、

(「親指シフトを選択できるノートパソコンが」―ぴよ彦太郎補足)「全くない」というのは言いすぎだとしても,ほとんどの人にとっては「ないも同然である」ことに異論はないでしょう.

だと。「マイノリティ差別と同じ発想」だとは言わないが、「存在する」という事実を確認せず、「ほとんどの人(誰?)にとっては『ないも同然』」を「ない」と言い切ってしまう人とは議論にならない。

また、
「エミュレータで入力できる」という情報もあるけど,親指シフトの性質上,スペースバーのある位置 に二つのシフトキーが必要なので,ほとんどのキーボードにおいては実用的な親指シフト入力はできないでしょう.撃(ママ)ちにくいのを我慢して親指シフトをするの に,全く意味はありませんからね.

ともいう。自分で試したわけでもなく、どこかで仕入れた「情報」だけで判断しているに過ぎない。しかも、自分で体験してもいないのにどうして「打ちにくいのを我慢して」などと言えるのだろう。

少なくとも、私が知る限り、Windows用の「やまぶき」シリーズやMac用の「TESLA」シリーズ(それらの前身の「親指ひゅんQ」や「Nickey」も含め)を使っている人は、私も含めて、「打ちにくいのを我慢して」使ってなどいない。何度も繰り返し書いてきたが、親指シフト歴25年になる私に関しては、現在、Windows7で富士通純正親指シフトキーボードThumb Touch FKB7628-801を使いつつ、PowerBook G4(JISキーボード)を「TESLA野良ビルド」で疑似親指シフト化して打って、出先にはUSBメモリに「やまぶきR」を入れて持って行ってWindows XP(最近7になった)とJISキーボードで親指シフト入力して、打鍵に関してはなんの問題も感じない。
出先のパソコンが共有なので、自分のパソコンでユーザー辞書登録した単語が出ないのは不自由だが、これは「親指シフト」とは無関係で、JISキーボードでローマ字入力していても同じだろう。

もちろん、親指シフターにも「純正親指シフトキーボードじゃないと駄目だ」という人もいる。その中には、実際エミュレートソフトを試した人もいれば試していない人もいる。
下線ボールドを施したように、私が実際にやり取りをした人と私個人の経験に基づいた見解である。

「親指シフト入力をしろ」とは言わない。確かに普及はしなかった。いまから普及すること、ましてやローマ字入力に取って代わることもありえない。
しかし、いまだにやってる者もいて、なによりいまから始めようという人がいる。
これから始めようという人、始めて間もない人、こんな曖昧な情報に惑わされないように気をつけてください。

【なぜ】富士通純正親指シフトノート【選ばないか】

前回少しふれたことの補足。追記すると煩雑になるので、別記事にした。

例えば、現在発売中の、富士通専門店「アクセス」オリジナル純正親指シフトノート「LIFEBOOK-A553/G Bセット」。
lifebook-a553g
以下のスペックで、138,000円
Intel Celeron B830     1.80GHz    コア2(2)
320GBハードディスク
Windows7 Professional(32bit)
2GBメモリ〔9月30日までは4GB〕
DVD SuperMULTI
A4スタンダード
15.6型ワイド(HD)
Gigabit LAN
ギガビット・イーサネット - Wikipedia


一方、このモデルが基本にしたという富士通のJISノート「LIFEBOOK-A553/Gシリーズ」を見てみる。すると、富士通直売だと「WEB価格 145,110円~」。OSが「」でも「Windows(R) 7 Professional (32bit版) 正規版 SP1適用済み」でも価格は変わらない。メモリを2GBから4GBに増設するとかなり高くなる。スペックをより近づけると170,000円近くと相当高くなる。こうして見ると、親指シフトモデルの方が安いように思える。

32bitOSの場合、4GBメモリ選択時OSが使用可能な領域は約3GBになります」とのことだが、これは当然32bit版しかないアクセスオリジナルモデルにも当てはまる。そもそも、私は前から疑問に思っているのだが、Japanist 2003も64bitに対応したのに、アクセスの親指シフトノートのラインナップはどうしていまだにWindows7(32bit)ばかりなのだろう。。。。64bitアプリケーションも、思ったほどではないが、徐々に増え始めている。「やまぶき」はJapanistより早く64bit版Winの登場直後に対応した。私はそれを確認して、ESPRIMO DH70/CN(Windows 7 Home Premium 64bitを購入した。その私の環境だと、例えば、Firefox 24.0.1と、私が愛用しているFFを64bit Winに特化したMozilla系ブラウザCyberfox 24.0.0とを使い比べると(64bit未対応のプラグインは使えないが、“Silverlight Plug-In” “Shockwave Flash” “Java(TM) Platform SE 7 U40”が使えればよほどのことが無い限り問題はない)圧倒的にCyberfoxが速い[軽い]のだが。。。。、アクセスの親指シフトノートのラインナップがなぜWindows7(32bit)ばかりなのか、どなたかご存知の方教えて下さい。

ところが、価格.comで現在販売されている富士通製品(JISノート)に限定して、スペックで近い機種を絞り込んでいくと、違った結果がでる。

今日現在だと、「FMV LIFEBOOK AH33/L FMVA33LB2」(2013年8月発売)が最も近かった。
31w9PWPZHbL
スペックを価格.com富士通で再確認してみると、
Celeron Dual-Core B830/1.8GHz/2コア
HDD容量:320GB
Windows 7 Home Premium 64bit
メモリ容量:4GB
スーパーマルチドライブ(DVD±R DL(2層)書き込み対応)
15.6型ワイド
1000BASE-T / 100BASE-TX / 10BASE-T準拠、Wakeup on LAN対応
統合ソフト
Office Home and Business 2013

表記の仕方が違うので少し分かりにくいが、スペック的にはほぼ同じか「FMVA33LB2」の方が少し上になる。
Windows7の64bitで、メモリが標準で倍の4GB(32bitと異なりフルに使える)で、Office H&B 2013が付いて、現在の最安値価格が89,800円(送料・決済手数料込) 現在7店舗が同じ価格で最安同立一位なので、急に高騰したり品切れになる心配もない。ちなみに、なぜか価格.comに登録されていないがAmazonでも同じ値段

ただし、富士通製JISノートのキーボードは、これまで私が見てきた限りでは「疑似親指シフト化」に向かないものばかりだった。
LIFEBOOK S751 C1Panasonic Let’s note CF-R シリーズ キーボードkey_l2右側のPanasonic Let’s note(CF-R9以前画像はR3)と較べると分かるが、富士通JISノートはスペースキーの右端が「М」(の下―以下略)にかかっていない。そうすると、「親指右」を「スペースキー」に割り当てて「変換キー」は無効化する方法で疑似親指シフト化した場合、右手親指を置くのに理想的な位置スペースキーと変換キーにまたがってしまう。これだと、「変換キー」を無効化しても、打ちづらい(無効化できなければ、変換が2回入ってしまう可能性がある)。かといって、変換キーに親指右を割り当てると、結局、悪評高きFMV-BIBLO LOOX S9/70やポメラの初期モデル現在のモデルは「親指キー」をスペースに割り当てられ、シールも3種類用意されているのように、中央のスペースキーが邪魔になる。親指シフトのホームポジションに較べ親指同士か離れる事になり、必然的に人差し指同士も離れてしまう。結果、人差し指で打つ中央に近いキーが打ちにくくなる。取り分け最下段の「へ(ぃ)[B]」と「め(ぬ)(ぷ)[N]」が。
LOOX S970のキーボードポメラ DM100 [ブラック]
3





fkb7628-3親指シフトキーボードでは、「親指右(変換)」は、「N」の下(以下「の下」は省略)を中心に「B」と「М」とにまたがっている。「B」には半分ほどだが、「М」には三分の二ほどかかっている。そのため、疑似親指シフトの「親指右(無変換)」キーを割り当てる「スペースキー」が「М」にかかっているか否かは、実際に打ってみると、ずいぶん違う。
親指シフターにとっては残念なことに、Panasonic Let's note CF-J10@Let’s note CF-RシリーズはCF-R10からスペースキーが「M」にかからなくなってしまった。



10年以上MacOS 9.2.2でRboard Pro for Macを繋いで使ってきて、いまはMacOS X 10.4.11で「TESLA野良ビルド」を用いて疑似親指シフト化しているPowerBook G4 867/15 M8858J/Aは、「親指右」を割当てたスペースの右は「かな/カナ」キーだが、TESLAで無効化する事が出来る。PowerBook G4キーボード2
お蔭で、ひらがながカタカナに切り替わることはない。
CF-R9までのLet’s noteほど疑似親指シフト化に適していないが、スペースキーの左端が「C」にかかっておらず「英数」キーを「親指左(無変換)」に割り当てると、かなり快適に打鍵できる。

これまで見た限りで、疑似親指シフト化にまったく向かないJISノートも挙げておこう。例えば東芝 dynabook N300 N300/02DC(テンキー付きタイプ)。dynabook N300 N300/02DC PN30002DNVC_2致命的なのは、スペースキーの左端は「C」の右端(「V」の左端)で終わらず「X」の近くまで伸びている(ついでに、スペースキーの右端は「M」にかかっていない)。これでは、「無変換」キーに「親指左」を割当てても、疑似親指シフト入力は厳しい。
発想を変えて、スペースキーに「親指左」、「M」の下にある「変換キー」に「親指右」を割り当てる手もあることはある。やまぶき(やまぶきR)でもTESLAでも設定は可能だ。以前書いたが、私も実際、それぞれタイプの異なるAOTECHAOK-112UPWAOTECH AOK-SL108BKさらに、Reudo 折りたたみコンパクトUSBキーボード Rboard for Keitai RBK-500U Ver.2.0を購入して、スペースキーに「親指左」を割り当てるパターンも試した。しかし、上で確認したように、親指シフトキーボードでは、「親指右(変換)」は、「N」を中心に「B」と「М」とにまたがっている。「B」には半分ほどだが、「М」には三分の二ほどかかっている。「変換」が「N」にかかっていないと「親指右」を割当てても打ちづらい(加えて上に挙げたdynabookは「変換」キーが小さい)。
また、スペースキーに「親指左(無変換)」を割当てたとしても、スペースキーの「変換」「空白入力」の機能は残り、「無変換」は働かない。当然、「親指左」を割当てた「スペースキー」は親指シフトの「無変換」キーの働きの一つ「トグル変換」は実現できない。「親指右」と「親指左」の両方が「変換」として働くとかなり戸惑うし、結局、「親指左」は「スペースキー」、「無変換」は「無変換キー」と、使い分ける必要があり、さまざまな支障がある。

dynabookは、同じノートパソコンでも、テンキー付きとテンキーレスとでは最下段のキー配列が異なる。最近はチェックしていないが、依然確認したテンキーなしモデルは、「親指右」を「スペースキー」に割り当てるパターンがうまくいきそうだった。

現在もPowerBook G4でスペースキーに「親指右」を割当てて使っていることも関係するのかもしれないが、私は、Panasonic Let’s note(CF-R9以前)を例としてあげたように、疑似親指シフト化にはスペースキーに「親指右」を割り当てる方が打ちやすい。

他社の同程度のスペックで、前回・今回の記事にあげたような「疑似親指シフト化」向きのJISノートを探しても、価格的にはFMVA33LB2と同じくらいの結果になると思う。
両機種のCPU Celeron Dual-Core B830/1.8GHz/2コアがどれくらいのレベルのものなのかよくわからないけれども、私が本気でノートパソコンを購入するつもりであれば、いまメインに使っているESPRIMO DH70/CNのCPU、Core i5-2300 2.80GHzを基準にして、併用してもストレスが溜まらない程度の速度を出せるCPU搭載機種から選ぶだろう。経験上、パソコンを複数台(家の中に)所有すると、どうしても速いマシンばかり使ってしまう。

「どうしても純正親指シフトノートでなければ」という人で予算が許すならば、アクセスで購入すればいいと思う。
上位モデルの「LIFEBOOK-A553/G Lセット」(高精細液晶(HD+)&ワイヤレスLANを搭載し、通常でもメモリ4GB)もあるし。私は全く否定しない。

「『純正親指シフトノート』が欲しいけれども予算が足りない」という人で、スペックはそれほど求めず中古品に抵抗がないという人は、型落ち製品をヤフオク!で落とす手もある。今日現在LIFEBOOK S560/B 親指シフトキーボード 中古品が79,800円で出品されている。メモリは2GBだが8GBまで増設できる。ただ、モバイルサイズなので、画面が13.3と小さくHDDも160GBしか積んでいないが。メインマシンとしてではなく、ビジネスサブマシンとして見れば十分だと思う。
OS Windows 7 Pro(32bit)
CPU intel Core i5 560M(2.66GHz)
メモリ 2GB
HDD 160GB
液晶 13.3型HD(1366×768)
光学ドライブ スーパーマルチ
無線LAN 装備
2011年冬モデル。製造販売終了(メーカー希望小売価格 JISキーボードモデルでWindows7 Professional 32bit版は176,000円~)
親指シフトキーボードモデルはもっと高額だったと思われる。
〔なお、親指シフトをこれから始めようという人、あるいは私のように「Macで親指シフト」はしていたけれどもWindowsに疎い人には、オークション品はお勧めしない。中古品はメーカー保証が切れていることが多く、自分で解決できないトラブルが生じた時にメーカーを頼る事が出来ないからだ〕

ただ、私のように、収入が少なくて、「疑似親指シフト」で十分打てる(ストレスにならない)者は、疑似親指シフト化しやすいキー配列のJISノートを探し(できれば店頭で試し打ちしてみて)、安価で高スペックなノートをを新品で購入手した方が賢明だということ。それだけを補足したかった。

いまさらだけど「親指シフト」という名称も誤解を生みやすいな

以前も書いたが、ヤフオク!からキーワード「親指シフト」で出品アラートメールが届くよう設定している。
当初は、いまだに家にあるけれども使わない、OASYS 30AX-301、Rboard Pro for Mac(PowerBook G4をスパルタかますに載せて使ったものと新品の2台)、「OASYS Pocket.2」「OASYS Pocket.3」「Rboard for Keitai RBK-110CIIN au専用 親指シフト入力モデル」を出品するなlarge_pic_110c2nら、どれくらいの値段をつけたものか。果たして誰か買ってくれる人がいるだろうかと思って設定した。
ロードバイクだかクロスバイクのレバーにも「親指シフト」なるものがあるようだ。詳しくは分からないけれどもまったく異分野なので、同名でもなんの問題も生じない。たまにそれも引っかかったが、「-レバー」としておいたら、届かなくなった(いまはキーワードに「含めない」の欄に入れておく仕組みになっている)。あと、私には無用の「KING JIM デジタルメモ『ポメラ』 DM100」に「親指シフトシール」が付いているため、出品者が親指シフトモードで使っていなかったとしてもメールが届くので「ポメラ」も「キーワードに『含めない』」にしている。

「ヤフオク!アラート」は、出品したい製品の価格相場の確認とは別の情報も得られる。
半年ほど前までは、ワープロ専用機OASYSの親指シフトモデルが頻繁に出品され、落札された。
OASYSで親指シフトを覚えたけれどもパソコンは必要ない(あるいはパソコンとは別にワープロ専用機が欲しい)という人が落札したと推察される。ただ、インクリボンや感熱紙はいまでも入手できるのだろうか。

最近よくみるのは、富士通純正親指シフトキーボードの製造販売終了モデル。
FMV-KB611、FMV-KB211(いずれもPS/2接続でUSB接続ではない)
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富士通 親指シフトキーボード FMV-KB211 PS-2 状態良し - ヤフオク!富士通 親指シフトキーボード FMV-KB211 PS/2 状態良し□







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KB231




現在市販されている3モデル
がオークションに出品されたのは見たことが無い。AmazonレビューではFKB7628が自分には合わなかったなどと否定的な評価をつけている人もいるので、安く出品してくれたら、Thumb Touch支持派の私が予備用に落札しようと思っているのだが。。。
富士通純正親指シフトキーボード2012年現在(後退&取消)
ヤフオク!で見かけるのは、おそらく、現行機種のいずれかに買い替えた親指シフターがそれまで使っていた方を出品しているものと思われる。「ウォッチリスト」に登録して様子を見ていると、上掲の富士通 親指シフトキーボード FMV-KB211 PS/2 状態良しのように、何人か(といっても一桁だが)が競い落札される。「どこかに親指シフターが居るんだ」(もしかしたらネット上の知り合いかも知れないけれど)という感慨に浸る一方、何度も書いてきたが「KB231661EVは使いにくいし、このJISに日和った配列(後退[BS]キーと取消[Esc]キーが、「ん」の右の本来の親指シフト&NICOLA配列の場所にない)はもう後継機が無いので買い替える時に困るのに」とも思ったりもしている。231FKB8579-661後退取消
231や661EVを使ってきた人が、予備に買うのだろうか。

ちなみに、後掲する私が「Macで親指シフト」時代に使ったDboard、Rboard for Mac、Rboard Pro for Macは、「ん」の右に「後退」と「取消」がある本来の親指シフト配列だった。









富士通純正親指シフトノートやモバイルも出品されるが、めったに入札されない。
入手難 親指シフト モバイル S8390 14.1/C2D-2.5G/160GB HDD/DVD
親指シフト E8280 15.4型高解像度SXGA+/C2D-2.53/無線LAN/マルチ
LIFEBOOK S560/B 親指シフトキーボード 中古品
上の出品価格4万円前後の2機種など、確かに親指シフトノートとしては安いけれども、搭載OSがXPだ。Windows歴が短く、XPもVistaも個人所有して使ったことが無い私には、来年4月でサポートが終了してしまうOS搭載の機種を買う意味がわからない。
思った通り、上のXP2機種と同じ出品者がそれ以前に出品していたWin7親指ノートは59,800円で落札された。
1円~! 親指シフト E8280 15.4型SXGA+/T9600-2.8G/4G/無線/Win78G-4G-無線-Win7 - ヤフオク!

我が家にあるWindows 2000のFMV-LIFEBOOK(FMV-7000NA5 型番 FMVNA5JC2)など、もともとCPUが非力なマシンではあったし、いろいろ動きを速くするソフト(「Win高速化 Classic」など)の情報を得て使用しそれなりの効果はあったけれども、Windows7/64bitマシンを使い始めると、やはり重くてもう使う気になれない。なにより、ブラウザがInternet Explorer 6まで、Firefox 3.6.28(Pale Moon 32bit版も)までしか動かない。やむなくFF3.6.28を使っているが、新しいプラグインや機能拡張(アドオン)が対応せず、ネットが真面に使えない。
MacOS X 10.4.11に移行する前にMacOS 9.2.2でClassillaを使っていた状態よりは大分ましだけれども。
また、セキュリティ面でも、とても市販品を買う余裕がなかっため使用していたフリーのKINGSOFT Internet Securityも、最新の2013はWin2Kに対応していない。かろうじてまだ対応している2011も来年でサポートが終了してしまう。そうなると、ブラウザ云々以前にネット接続自体も怖くてできなくなるだろう。まだ手放さずに置いているのは、ひとつには、今となっては珍しいフロッピーディスクドライブ搭載で、新たに文書作成には使わないけれども、ワープロソフトのOASYS Ver.8(2010年8月15日にヤフオクで2,200円にて落札)が入れてあるので、かつてワープロ専用機OASYSで拵えて「Macで親指シフト」時代には見られなかった文書フロッピーが読めるという理由。もうひとつは、本当はBUFFALO AirStation WZR-HP-301NH/UでPowerBook G4を別部屋に置いて無線LANがやりたかったのだが、AirStationの子機がPBG4では使えずFMV-7000NA5だと使えるという理由。いや、正直、かつての「頑ななハード派」の面が払拭できておらず「純正親指シフトノートを持っている」という満足感から置いているだけのような気もするが。。。。

くどいようだが、私は富士通純正親指シフトノートマシンを買おうとは思わない。いまのところ、ノートパソコンは必要としていないが、仮に同じ予算で購入するなら、メーカーはいっさい問わず疑似親指シフト化しやすい配列のJISキーボードノートを選択する。同じスペックで同じ富士通製ノートのJISモデルと親指シフトモデルの価格を比べたら、とても純正親指シフトノートを選ぶ気にはなれない。もう「お金持ちの贅沢品」の域に達してしまっている。

ONKYO DR3A-A25キーボード_2Panasonic Let’s note CF-R シリーズ キーボードkey_l2最近は「疑似親指シフト化しやすいJISノート」をチェックしていないが、同じメーカーのノートでも新機種が出ると左右の親指キーを割当てたかったキーの位置が微妙に変わっていたりする。かつて疑似親指シフト化しやすそうだと判断した「ONKYO DR3A-A25」も「Panasonic Let’s note CF-R シリーズ」も後継機の最下段キーボード配列がまったく変わってしまい、疑似親指シフト化には向かなくなった。したがって、もし必要となったら、JISノートの現物をさわってから判断する。


ただ、こういうのもまだ見る。親指シフトキーボード(新品)FMV-KB621
親指とJISとの間違い出品jpgseiganngi-img600x450-1378608085uunry214685seiganngi-img600x450-1378608095uunry214506seiganngi-img600x450-1378608106lalwcy13893






これは、明らかに富士通のJISキーボード(位置づけとしては、上に「製造販売終了モデル」と書いたFMV-KB611のJISモデル)だ。3枚目の出品画像にある裏面のシールにも、はっきりと「JIS」と書いてある。それに、いくら「新品(未使用)」とはいえ、メーカー希望小売価格11,000円で、「対応OS:Windows95/NT4.0」(2007年発売当時)の旧製品。まして、希少な親指シフトキーボード(KB611KB211)ならまだしも(上に挙げた販売終了親指シフトキーボードKB211の中古の落札額が5,450円だというのを見ても分かる)、富士通以外からでも選び放題のJISキーボードで1万円は高すぎる 
おそらく、出品者は親指シフトキーボードがどのような物なのか知らないのだろう。「親指シフト」だと判断した(思い込んだ)理由を想像してみる。
(1).富士通製であること(もう、「富士通」と「親指シフト」が結びつかない人もいるだろうけれども)。
(2).2枚目に写っている取説に「親指シフトキーボード/JISキーボード 取扱説明書」とあること(私はこんな取説初めてみた。KB611と兼用の取説なのかもしれない)。
(3).他社の多くのJISキーボードとは異なる下に飛び出た「無変換」「変換」キーがホームポジションの親指の位置にあること。
(4).それでも、この出品価格を見ると、「『親指シフトキーボード』は希少だ」とは知っているようにも思える。
ワープロ専用機から始めた親指シフター、少なくともいま親指シフト入力している人が間違えて入札することは無いと思うが、改めて親指シフトの認知度の低さを痛感する。

しかし、誤解を生じやすい要素は以前からあった。
まずは(3)に挙げた【形状】。ワープロ専用機OASYSの時代からなのだが、富士通は当時「親指シフトメイン」だったので、上記のようにJISキーボードモデルも、「無変換」「変換」キーが下に飛び出た(その分スペースキー=空白キーがやたら長い)配列だった。下の画像は左からOASYS、文豪、書院、ルポ。見較べると、OASYSのJISモデルの異様さが一目瞭然だ。今から見ると、当時NICOLA規格が存在し「疑似親指シフト」化が可能だったなら、OASYS以外のワープロ専用機の方がエミュレートしやすそうだと思う。頑ななハード派だった私は見向きもしなかっただろうけれども。価格差も無かったし。
OASYS 30-LX501文豪 Jx730
書院 WD-Y340ルポ JW-V860-1338684596asikef74897







そして、まだ「普及」がめざされていた頃にも問題になった「親指シフト」という【名称】。JIS(USでも)キーボードしか知らない人にとって「シフトキー」とは文字キー最下段「z」から「\ _」の列の両端にあるキー以外に考えられない。そして、機能は「シフトキー」と「親指シフトキー」とはまったく異なる。冒頭に書いたバイクのようなまったく接点のない分野ではなく、同じ文字入力キーボードに「シフト」という同じ言葉を使った事が混乱を生じさせた。加えて、NICOLA配列(下の図の左が最初期の親指シフト規格、右がNICOLA規格)が登場する以前、半濁音「ぱぴぷぺぽ」は、左の画像のD-「ぱ」のようにはNICOLA_KEYTOP文字キーに存在せず、いわゆる両端の「シフトキー」と「はひふへほ」の同時打鍵で入力を実現していた。そして、両端のいわゆる「シフトキー」には(本来のシフトキーである事を隠すかのように)「半濁音」と刻印してあった。
親指シフト準拠配列-OASYS100NICOLA_J補足
OASYS 100及び親指シフトキーボード試作機_2anson21jp-img600x397-1368460973zmdby92676630LX OASYS_1小指で半濁音ワープロ専用機のみならず、現物は見たことが無いけれども初期の外付け親指シフトキーボード(画像は、「OASYS 100用親指シフトキーボード試作機」とNB60-2227-1001と、専用機のOASYS 30LX)も同じだったようだ。

いま、ESPRIMO DH70/CN(Windows7)とThumb Touch FKB7628-801を使って両端のシフトキーを使った半濁音入力を試してみたところ、Microsoft Office IME 2010とやまぶきR 1.9.0の組み合わせではできない。半角英字が未確定で入力されてしまい、入力モードも「半角英数」に切り替わってしまう(設定方法があるのかもしれないが、私はこの両端のシフトキーを使った半濁音入力はOASYS 30msから30AX-301に買い替えた1991年におさらばしてかれこれ20年以上経ち今後使うこともないので確認していない)。さすがにJapanist 2003は対応している。ura
また、かつては、親指キーに「シフト右」「シフト左」と刻印してあった。ますます紛らわしい。その後、私は、1993年から「Macで親指シフト」に移り、富士通製ではないDboard+pineapple、Rboard for Mac、Rboard Pro for Macと使ったが、
Rboard for Mac200910061752000それらには上記の刻印が無かった。正確にいうと左右親指キーにも変換無変換キーにも刻印自体が無かった。Windows機は使わなかったので富士通オリジナルのパソコン用外付け親指シフトキーボードは確認していない。

ただ、OASYS Pocket.2とOASYS Pocket.3(1994年発売)を中古で入手して、「シフト右」「シフト左」の刻印が「親指右」「親指左」となっていることに気づいたpolinmac。ReudoのPocket Link MACでMacと繋いで使うために入手したのは、94年よりだいぶ後のことだったけれども。


そして、FMV-7000NA5(Windows 2000)を2005年にヤフオクで入手し、一昨年Thumb Touch FKB7628-801を購入して「変わったのだ」と確証した。さらに、Thumb Touchを選ぶときに旧来の「親指左」と「無変換」、「親指右」と「変換」分離型でも同様であることも確認した。OASYS Pocket同様、ワープロ専用機OASYS(画像右端はOASYS LX-4500NT)も同様。

3-13428690199avnpe88132FMV-LIFEBOOK旧型のkeyboardfkb7628-4OASYS LX-4500NT-1338869621qlrqvj80906







「じゃあどういう名称にすればよかったのか?」と問われると、答えに窮してしまう。ただ、「親指シフト」という名称と、「変換」「無変換」キーが独立した配列(現行だとKB-613型)が、20数年前にもそして現在でも誤解を招く一因であることは否めないだろう。

富士通純正外付け親指シフトキーボード史上唯一型番“FKB7628-801”以外に名称を持つ【Thumb Touch】も製品名(商品名)としては上手く付けたと思うが、それだけでは通じにくい。

【片手(右手?)】これはないな【打鍵】

ShopUからメールが届いた。MISAWA CUT Key VC-101なるキーボードの案内。

片手でキーボード操作ができるミサワホームのCutKey(PS/2版)」だそうだ。

2058-3102_06
「一見テンキーのようですが実は日本語キーボード。専用ドライバも入れる必要なく、携帯電話のように片手で文字入力が行えます。メーカー標準価格 13,800円の品。処分特価にて販売します。 W94×D160×H32mm 220g PS/2接続[Win] 日本語キーボード。」とある。


※本製品は、メーカー販売終了となっています。
※メーカー保証なし、サポートもできませんので、予めご了承くださいませ。」

ということなので、新製品ではなく、ほぼ「骨董品」的に希少な商品が入荷したというお知らせ。


色んなキーボードを見てきたが、こんなものがあるとは、初めて知った。


かつて、ローマ字入力(JISかな入力)の側からの親指シフトキーボードや親指シフト入力に対する批判として、「『親指キー』とのクロス打鍵が必要なので、片手が不自由な人には使えない」というものがあった(もっと細かく「親指シフト」に対する「批判のための批判」とか言いようがない「親指が不自由な人には向かない」というものもあった)。ほとんど「揚げ足取り」のような批判だが、親指シフトは「親指」もふくめ両手10本の指を使う必要がある(10本の指をフル活用することで高速・快適な打鍵を実現している訳だが)ことは確か。ただ、実際に、片手が不自由な人がJISキーボードでどのように打鍵されているのか実例も挙げられていなかったので、上記のやりとりは机上の空論にすぎなかったけれども。


CUT Key main にようこそただ、この商品が実際にそうした片手が不自由な人のパソコンにおける文字入力の助けになるなら、意味もあるような気がする。上の方に母音(AIUEO)が5つ単独キーであって、子音はその下の6つのキーに3文字づつ割り振ってある。ローマ字入力になるが、日本語を入力することは考えてあるようだ。

2058-3102_08


スペックは、

対応機種:DOS/V機
対応OS:Microsoft Windows95/98/NT
接続IF:PS/2キーボードインターフェイス
ケーブル長:約150cm
キーピッチ:19mm
消費電力:0.15W最大
使用温度:0゜C~40゜C
サイズ:W94×D160×H32mm(突起部は含まず)
重量:220g



対応OSにWindows7はおろか、VistaやXP、いや2000すら含まれていないとなるとどうしようもないな。USBアダプタ(要ドライバ)でMacにもつなげるというが、MacのOSは問わないのだろうか? Windowsが「95/98/NT」の頃となると、MacOS Xの最初のバージョン(2001年)すら出ていなかったMac OS 9以前のはず。MacOSとMacOS X(現OSX)が全く別のOSであることは、90年代からのMacユーザなら周知のことなのだが。


2058-3102_07この左の画像のような場面で、電話しながらパソコンでメモを取りたいとする。

今の私なら、パソコンを使うのはほとんど自宅なので、家電話(もしくはその子機)をハンズフリーにして話しながら、親指シフトキーボードで入力するだろう。


このMISAWA CUT Key VC-101なるキーボード。

上にも引いたが、※本製品は、メーカー販売終了となっています。 ※メーカー保証なし、サポートもできませんので、予めご了承くださいませ」ということで現在は製造販売されていない。

ということは、使っている人もほとんどいない。

仮に「すぐ覚えられ、かんたんにタッチタイピングもできる」という入力方法を習得したとする。しかし、故障しても新品は入手困難で買い替えることができない。

持ち運ばずに出先のパソコンで使うとしたら、もう一台欲しくなるだろうし。それなら、自分用のパソコンがある人は親指シフトキーボードを繋ぐ、無い人は「やまぶきR」などで疑似親指シフト化して入力した方が早い。今後この製品の製造販売がないとして、形状が似ている独立テンキーを改造して同じ入力を可能にすることができればまだ可能性はあるが、それができなければ、珍しいキーボードコレクションしているコレクター向けの販売としか思えない。

メーカー標準価格 13,800円の品」(いつの価格?)が税込み980円というのだから、こういうものが好きな人にはいいのかもしれない。

重量220g。すこし大きなテンキーサイズなので通常のキーボードよりも軽いけれども、私が今使っている親指シフトキーボードThumb Touch FKB7628-801が360gなので、今となっては「ものすごく軽い」と言えない気もする。


もし、片手で文字入力を実現するとしたら。

若者が携帯で文字を打つ速さをふまえるなら、配列や本体の形状を文字の打ちやすいことで評価の高い(高かった)携帯型にするという手もある。ただ、もう携帯(ガラケー、feature phone)はスマホに押されてシェアがどんどん下がっているし、iPadやWindows8(Surface)をふまえるなら、今後のことを考えると画面タッチの方が実用的かもしれないけれども。。。

ワープロソフトとインプットメソッド

親指シフトに使うインプットメソッドといえば、Japanistというのが常識だった。いや、いまでも富士通専門店アクセスなどは「親指シフトキーボードをご利用頂くにはJapanist 2002または2003が必要です」と明記している。
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そのせいで、「『親指シフト』を始めるためには、専用のインプットメソッドを購入しなければならない(必然的に、Macでは親指シフトはできない)」と信じている人、そのように親指シフトに関心のある人に伝える人がいる。
もちろん、Japanistは親指シフト入力を前提に製作販売されている唯一のインプットメソッドではある。
富士通専門店のアクセスが、フリーウェアのエミュレーションソフトを紹介できないのも分かる。
かろうじて、Thumb Touch FKB7628-801を紹介したページのQ&Aに、「メーカー保証外」と断ったうえで、
ATOKやMS-IMEでは使えませんか? → ATOKやMS-IMEの場合はフリーソフトウェアをお試し下さい」とは書いてあり、リンク先にはOYAYUBI-FAN経由で「やまぶきR」とOYAYUBI-FANが書いたやまぶきRのレイアウトファイル(これがまったく本来の親指シフトを理解していないものであることはすでに述べた)が紹介してある。
Macintoshでは使えませんか?」に対しては、「 → トリニティーワークス(有)様の「NicolaK@をお試し下さい」と、やはり市販品を勧めている。

@トリニティーワークスのサイトには、去年8月17日の日付でこのようにある。
(現状について)
過去何度かOS更新において、アップグレード料金を頂いていない現状、有り難いとの意見もございますが、本質的には、2008年の基本設計のままということで、衰退を意味しています。 開発当初、修正更新の積み重ねで継続的に提供を考え、実施してきました。
しかし10.8以降、親指エミュレーションシステム、インストーラ等、また1からの作り直しを要し、対応していくには、大きなアップグレード費用負担に直面しております。フリーウェア等の競合があり、継続できるかは今回も不透明な状況があります。(2012/08/17)」


「NicolaK」は、確かに、Macのキーボードに必須の⌘(command)キーを、Windows用キーボード〔親指シフトかJISかにかかわらず〕だとちょうどそのあたりの位置にある「Alt」キーに割り当てるなど、Windows用しか無い純正親指シフトキーボードをMacで使う場合のことがよく考えられている。
PowerBook G4キーボード
おそらく、上掲のトリニティーワークスのいう「フリーウェア」とは下記の「TESLA野良ビルド」や「KeyRemap4MacBook」を指しているのだろう。現在、私は、メインパソコンはWindows 7で純正親指シフトキーボードのThumb Touch FKB7628-801を接続して親指シフト入力し、並行してPowerBook G4(一切改造せず)とフリーウェアの「TESLA野良ビルド」で(要するに出費無しで)疑似親指シフト入力しているが、なんのストレスも感じない。そんな私にとって、「NicolaK」はやはり高額すぎる。

今一度確認しておくと、「親指シフトキーボードを利用するには(JISキーボードで疑似親指シフト入力するには)、Japanistを用いても可能だが、他のインプットメソッドと『やまぶき』との組み合わせでも可能である」が正確な情報だ。
いや「『親指シフト』入力(疑似ではなく)ができるか否か」というなら、「MacではJapanistは使えないけれども、Macで使えるインプットメソッドと『TESLA野良ビルド』と『PCKeyboardHack』もしくは『KeyRemap4MacBook(やまぶき同様、本来は「親指シフトエミュレートソフト」ではなく「キーボードカスタマイズツール」)との組み合わせで、富士通純正親指シフトキーボードを使って親指シフト入力が出来る。」「そして、Apple JISキーボードでも疑似親指シフト入力が可能である」とも付記すべきだろう(「PCKeyboardHack」や「KeyRemap4MacBook」より以前からあるMac用キーリマッパー「DoubleCommand」や本家「TESLA」と組み合わせて純正親指シフトキーボードをMacで使う「OyayubiDriver」についてはよく知らないので記載は控えておく)。
ついでで恐縮だが、【親指シフト】MacでNICOLAよりさらにマイナー【Linux】に書いたようにWindows、Mac以外にLinuxでも。

「専用のインプットメソッドを買わなきゃならないのか」と親指シフトを試してみるのを諦める人が減る事を考え、このブログでも「親指シフト入力には、Japanistが必ず必要な訳ではない」と強調し続けてきた。

「親指シフト」即「Japanist」ではなくなっているのだ。

そして、周知のようにJapanistは10年前の2003で更新が止まっている。

これも何度も書いてきたように、親指シフト歴24年の私は、現在、Windows7では、JapanistではなくMicrosoft Office IME 2010やまぶきRの組み合わせによる「親指シフト入力」をメインとしている。
しかし、いちおうJapanist 2003もインストールしてある。
やまぶきRとJapanistそれぞれに改良してほしいところを見つけるため(後者に「改良」は望めそうにないが)と、「上記の組み合わせでは駄目なのか?」といった場合に、Japanistで試すためだ。

更新は止まっているとはいえ、Japanistの予測変換は長いフレーズを長い期間(いつ打ったのか思い出せないほど古いものまで)覚えていて、変換候補に出してくれる。「もうそのフレーズは使わない」というものまで候補に挙がるのが少々鬱陶しいこともあるけれども。あと、稀にだが、やまぶきRがローマ字入力をエミュレートしている(Microsoft Office IMEの設定は「ローマ字」にしている)からなのか、IDやメールアドレス入力欄に(私はフリーメールを多く拵えており、出先で使う一種類以外はアドレスを覚えられず辞書登録しているため)全角文字で打ちたくても、半角英数モードからひらがなモードにならないような場合でも、Japanistは大丈夫だ。
親指シフト入力の操作性の点では、まだ、親指シフトを前提に作られてはいないMicrosoft Office IMEに追い抜かれてはいない。

が、インプットメソッドとして、取り分け日本語入力の要である辞書を比較した場合、Japanistは、やはりユーザ数の少なさと2003という古さが気になる。

これまで本ブログで挙げた例はここでは省く。一例として、去年11月に書いた【期待】もしJapanstの次バージョンが出るとしたなら【要望】を参照していただきたい。

これまで言及していないこと、取り分け「辞書」に関しては、JapanistにはMicrosoft Office IMEでは定期的に(設定によっては自動的に)行われるネット経由の辞書の更新“Microsoft Dictionary Update”に該当するものが無い。
Microsoft Office IMEは、「Microsoft Office Online で公開されている辞書をダウンロードして使用する『Microsoft Office IME 2010オープン拡張辞書』」もあるし、オンラインソフトとしてMS-IME用にユーザが作ってアップしたフリー(一部有料)の専門用語辞書も使える。
Mac付属の「ことえり」も10数年以上前のAI変換も予測変換もできなかったバージョンの頃は、「山葵」(シェアウエア)だとか「山椒」(「山葵」のフリー版)だとかいう名前の補強辞書(←ここのリンク先はWindowsの場合「文字エンコーディング日本語(EUC-JP)』」にしないと化けます)があった。もちろん、ATOKのMac版はかなり早くから存在するし、いまだとフリーのGoogle日本語入力のMac版も選択できる。しかし、「OS付属(※)のインプットメソッドをなんとか使えるようにしたい」というユーザはけっこういるようだ。
※、MacintoshとMacOSは切り離せないし、Windows付属なのは「MS-IME」なので、「ことえり」とMicrosoft Office IMEは、厳密には「OS付属インプットメソッド」とは呼べないのだが。
いまVectorで調べてみたら、MS-IME用ユーティリティとして63種類アップされていた。そのうち辞書は50種類くらいある。
私はその中では仕事柄、「快適仮名遣ひ」が助かる。もちろん、普段歴史的仮名遣いを必要としない時はプロパティの「辞書の設定」画面で、それらの辞書にはチェックを入れていない。歴史的仮名遣いを長く打つ必要があるときにチェックを入れる、という使い方をしている。
例えば、芥川龍之介「羅生門」の本文を、新仮名新漢字ではなく旧仮名旧漢字で打つのは、けっこう大変だ。私は、文章作成する際、手書き、ワープロ専用機、パソコンと経てきた世代だが、ワープロ専用機を購入した当初は、歴史的仮名遣いは手書きの方が楽だと思ったほどだ。辞書を鍛えようにも、昔のワープロ専用機のユーザー単語登録の上限はかなり少なかったと記憶している。

いつもの癖で前置きが長くなった。以下、ようやく、今回のタイトルにかかわる話に入る。
ワープロ専用機OASYSから親指シフトを始めて、そのままパソコン用のワープロソフトとしてOASYSを使ってきたといった人にとって、OASYSとJapanist(私はまったく使ったことが無いがその前のOAK)とは、切り離せないようだ。
現在市販されている富士通純正親指シフトキーボードで最も高価なFMV-KB613の売りは、「OASYS V10の使用に適したFMVシリーズ専用キーボード専用機と同等の操作性を実現!」「OASYSワープロ機能の刻印を日本語で表記。ワープロ専用機『OASYS』のキーボードに最も近く、OASYS V10等を利用するのに最適なキーボード」だ。

そういや、購読しているアクセスのメルマガは「ACCESS OASYS情報」というタイトルだった。

オンライン上ではなく、面識のあるただ一人の親指シフターの知人によると、ワープロソフトOASYSと、OASYS独自のキーを備えた親指シフトキーボードとの組み合わせの場合、Japanist以外には考えられないという。なにしろ、彼は、Japanistが64bitに対応する前にWindows7(64bit)マシンを購入してしまった。しかも、Home Premiumエディションを。私は、Windows7機の購入は彼より少し後だったが、まだJapanistは64bitに対応していなかった。対応するかどうかすら不明だった2年前2011年春頃のことだ。それで も、やまぶきRでWin7/64bitでも親指シフト入力できることを知り、Thumb Touch FKB7628-801を購入して、Windows7と純正親指シフトキーボードによる親指シフト入力を始めた。慌てた知人に、やまぶきの存在を教えたが、聞く耳は持たず()、 「Windows XP Mode(これが32bitなのか私は知らないが)の使えるWindows 7 Professionalにすればよかった」と嘆いていた。その後、同年7月にJapanist 2003 64bit体験版アップデータが出て、【親指シフト】Japanist 2003 64bit対応版出た!【富士通】に書いた通り、去年3月に正式版アップデータが出た。知人も2年前のことなどすっかり忘れているようだ。ただし、64bitに対応しただけで、バージョンアップではなかった。
.その知人が当時、「やまぶき」「やまぶきR」に見向きもしなかったのは、明らかに長年使い続けてきたJapanist(とOASYS)へのこだわりだった。が、その後、別の理由で彼疑似親指シフトに向かないことが判明した。私は、彼のことをワープロ専用機OASYSで親指シフトを始めて、現在のWindows上でJapanistとOASYSを使うという、生粋の親指シフターだと思っていた。私のように、ワープロ専用機OASYSを使った後、Macで親指シフト(徹底してハードに固執した迂回してから、富士通純正親指シフトキーボードFMV-7000NA5、Thumb Touch FKB7628-801に戻ってきた変わり種とは違うという意味で。
ところが、ここでも教わったReudoの「Rboard for Keitai RBK-500U」をヤフオクで安く入手したので、「やまぶきR」とともに仕事先に持っていった時のことだ。「RBK-500U」は、最下段のスペースキーの左右に「無変換」「変換」を備えたJISキーボードだが、キートップの刻印はアルファベットだけで「ローマ字入力専用」だ。
ichigo_daifuku_01-img600x450-1352374999ja9uas74367
600x259-2012112900113疑似親指シフト化できると聞いて、安いものを入手して確認した時期がある。AOTECH AOK-112UPやAOTECH キーボード ホワイト AOK-112UPWなどで試したが、今一つだった。それらに較べると、RBK-500Uは、「L」キーとENTERキーの間に、親指シフトキーボードの「ん」「後退」「取消」の3つを割当てたいのに二つしかキーが無い点を除くと実に快適に疑似親指シフト入力できた。
私が、疑似親指シフト入力してしてみせたら興味を持ってくれたのだが、いざ打とうとすると「駄目だ」という。当然、変則的な経緯をたどった私より長く親指シフト入力してきた彼は当然タッチタイプできる。疑似親指シフトが駄目なのではない。話を聞いてみると、私よりすこし年長の彼は、日本語ワープロ専用機OASYSで親指シフト入力を始める前は英文タイプライターを使っていたという。大学でそうしたサークルに所属し、英文の会報なども作っていたらしい。そのため、親指シフト配列でないキーボード、まして、キートップがアルファベットのみのキーボードを前にすると、親指シフト入力できないというのだ。キーボードで文字を打つことをワープロ専用機OASYSを使った親指シフト入力から始めた私にとっては、じつに不思議な話だが、タイプライターに触ったことも無い私としては、彼の言うことを信用するしかない。


さて、じつは、このOASYSとJapanistの関係は、Microsoft Office(とりわけMicrosoft Word)とMicrosoft Office IMEにも当てはまるらしい。「らしい」というのは、理由が二つある。まず、私がワープロソフトOASYSを使ったのは、Windows 2000のFMV-7000NA5で、かなり古いバージョンをほんの少し(かつてワープロ専用機OASYSで拵えた文書フロッピーが読めるかどうか確かめた)だけなので断定的に書けないため。もう一つは、2010より前のOffice (2007、2003…)とMicrosoft Office IME(2007…)で確認できないからである。Windows 2000のFMV-7000NA5にはOffice 2003が入っているが、インプットメソッドはJapanist 2003だけ。Win2K以前の95や98はもちろん、その後のXPやVistaも自分用のそれとしては使ったことがなく、Win7の環境での事しかわからない。

私が、Mac(PowerBook G4)メインでサブにFMV-7000NA5(Windows 2000)を使っていた状態からWindows7/64bitをメインPBG4をサブマシン、FMV-7000NA5をもう一つのサブマシンの状態に移行したのが一昨年。Windows 7に標準で付いてきたMicrosoft(R) IME (10.1.7600.0)のひどさに呆れていた頃だった。「ことえり 4.0」〔2003年10月24日リリースのMacOS X 10.3から付属〕よりも、MacOS 9.2.2まで使った(今でも使っている)MacVJE-Delta〔1996年リリース〕よりも数段劣っていた。たまたま、Office(のうちのどれか単体ソフトでも)を使っていると、Microsoft Office IME 2010が無料で使えると知った。Office 2003を持っていた私は、さっそくダウンロードして「やまぶきR」との組み合わせで使い始めた。MS-IMEとの違いは歴然としていた。

ただ、私はMicrosoft Office IMEを「MicrosoftがOfficeを購入した人だけ使える」という一種のユーザー特典のような存在だと考えていた。

だが、Windows7でしばらくWord 2010を使ってきて、気づいた。
Word 2010とMicrosoft Office IME 2010
Wordのリボンの「段落」からオプション→詳細設定の「編集オプション」をクリックすると、「Microsoft Office IME 2010」のプロパティが表示される。メインのインプットメソッドをJapanistに設定していても、やはり同じく「Microsoft Office IME 2010」のプロパティが表示される。
Officeを持っている人だけその特典として使えるOS付属の「MS-IME」より賢いインプットメソッドという位置づけではなく、名前の通り「Microsoft Office IME」は、Microsoft Officeに最適化されたインプットメソッドなのだ。

1990年代中盤、初めて、Mac上でMicrosoft Wordを使ってみた時は、どうしようもなかった。まだ縦書きに対応していなかった頃だ。縦書きがメインの仕事の私には、Wordは長らく無縁の存在だった。Mac版一太郎は無かった(バージョン5の時に移植されたが、その後は続かなかった)。私にとっての初代Mac(Centris 650)を購入した1993年当時にMac版一太郎があって、バージョンアップもし続けていれば使っていただろうけれども。そこで、縦書きができるワープロソフトということで、Mac用しかないMacWORD(ダイナウエア)とFlashWriter(カテナアルファプロジェクトのFlashWriter EXとは全く無関係)とORGAI(誠和システムズ、その後倒産)のうち、MacWORD(この3つのうち唯一インプットメソッドが付いていた。それが今は無きMacVJEだった)を使う事にした。というか、MacWORD 2.0を買ってしばらくしてFlashWriterとORGAIが出たのだ。前者は、インプットメソッドは「ことえり」を使う事を前提として価格も安かった。ただし、たしかほとんどバージョンアップしなかった(1.0が1.5になったのかな?)。ORGAIは1.0の時に入手して、3.0(この時からATOKが付属するようになった)の試用版を使ってみた記憶がある。MacWORDは2.0から4.0[最後のバージョン]まで(漢字Talk7からMacOS 9.2.2まで)かれこれ20年ほど使った。結局3つともMacOS X版は出ずに消えた。MacWORDについては、ダイナウェアから2000年1月27日にサポート終了の通知が来た。

その後、MacでWord 2001 for Mac、word : mac v.Xを少しづつ使い始め、それからWin2Kで2年位、Win7購入当初しばらくWord 2003、去年からWord 2010を使っている。かつてMacWORDでやっていた事ができる程度に使えているのは、MacWORDでこうしていた事はWordだとどうすればいいのかと、ワープロソフトをとりあえずひとつ使いこなせるようになっていた事と、ネットで尋ねられることが大きいと思う。市販のマニュアル本を読むことから始めていたら、かえって嫌になっていただろう。それでも何か縦書きの手掛かりになるのではと、2003を使っていた頃に購入した西上原裕明『これで完璧!Wordで作る縦書き文書 2007/2003/2002対応』(技術評論社)は、どぶに金を捨てたも同然の内容だった。「普段Wordで横書き文書を作成している人が縦書き文書を作成する際の注意」本で、「Wordで縦書きの文章をうまく作成するための本」ではなかった。

OASYSを使っている人には勧めないけれども、ワープロソフトとしてWordをメインにしている親指シフターは、一度Microsoft Office IMEとやまぶきRの組み合わせも試してみてもらいたい。

Officeのその他のソフト、例えばExcelなどとの関係や、Microsoft Office IMEが存在しないMacintosh版Officeではどうなっているのかは、まだ未確認である。後日書く事にする。
プロフィール

ぴよ彦太郎

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