2017年04月13日

SALT WATER記事 思考の断片01

SWブログ用画像

一ヵ月遅れで記事をご紹介していきます^^
-----------------------
2017年5月号より
-----------------------

【生き物の思考を読み解く】
さて、上記のお題がまず浮かんできたのは必要以上にルアーで悩んでいる方が多いと感じているからに他なりません。その手助けができたらと思っています。私は昔から観察が好きで観察結果から生き物の思考を推測するのが好きでした。そしてそれは釣りに役立つことがとても多いです。というわけで私がどういう風に役立てているのかをエギングについて説明しながらご案内します。

【色々な捕食者】
まずはいくつかの捕食方法(アオリに限らず)を紹介しておきます。
・気づかれずに近づき捕食(待ち伏せ系・ストーキング系)
・遊泳力にまかせて捕食(アスリート系)
・ベイトを追い詰めてプレッシャーをかけて捕食(ファイター系)
・弱った、死んだベイトを捕食(漁夫の利系?)
・逃げないベイト(バチやアミ等)の捕食(・・・草食系?)
上記の捕食は捕食者の能力が大きく関わっています。アオリと青物では違いますよね。ゆえにメインの捕食方法が変わってきます。そして同じ捕食者でもベイトによって捕食方法を変えます。アングラーはそのターゲットの意図を推測し、捕食しやすいキッカケを作ってあげることがとても重要です。

【行動の意味】
エギングはよく「アクションで寄せてフォールで抱かせる」と表現されますよね。けど重要なのはその行動の意図・意味です。そこが分かれば応用ができるしアクションに意図を持たせることもできます。言い換えるなら、意味が分かっていなければいつまでたっても「こう動かしたら釣れた」という結果しか残りません。覚えておいて頂きたいのは「こう動かしたら釣れた」で思考が停止すると先がないってことです。

ゆえに「なぜアクションで寄るのか」「なぜフォールで抱いたのか」を推測することがとても重要になってきます。

【なぜアクションで寄るのか】
そもそもエギにシャクリを入れた状況(タテのシャクリやハイピッチジャーク)ってアオリはどういうベイトだと認識しているのでしょう。
・緊急回避行動(何かに襲われた?)
・パニック行動(寄生虫が付いたとか変なものを食べたとか?)
・繁殖行動(異性へアピール?)
・捕食行動(ベイトを追いかけている?)

可能性を挙げるならこれぐらいでしょうか。とりあえず「捕食行動」だと考えてみます。頭上のエサを見つけて捕食するために急浮上した状況を再現している可能性です。「ベイトを捕食する時って一瞬だけピュッ!と素早く泳いで捕食すること多いしワリと筋が通る?」と、こういう感じでアオリの反応や行動と照らし合わせ、推測に矛盾点がないかを探します。でまあ、今回で言うと実は上記で挙げた4つの可能性には1つの共通点があります。それは「捕食者を意識していない・出来ない状態」だということです。「エサを追いかけていてアオリに気づいていない」「パニックで回りが見えていない」とかです。少なくともアオリはその隙を利用していることは間違いありません。そう言えるもう一つの理由が「止まる」というアオリの行動です。

【なぜ止まるのか】
小イカでよく表現されるのが「だるまさんが転んだ」状態ですよね。それは「止まる」でなく「止まらざるをえない状態」だからです。アオリはエギの後ろ(死角エリア)に入り込みますよね。
エギ

横から見ても同じです。
エギ01

エギが跳ね上がり降下するタイミングでアオリは止まりますが、止まる要因は・・・「死角から出るから」「エギ(ベイト)の動きが安定しているから」です。死角に入っていなければ警戒されやすいですし、ベイトの動きが安定している状態は外敵(アオリ)に気づきやすい状態です。そう、止まってやり過ごすしかないのです。
エギ02

多いパターンはこの絵ですよね。アオリがある程度距離を詰めた段階でシャクリを入れると死角内をキープしながら近づき、フォールで抱きます。

【フォールで釣れる?】 
ここからがとっても重要なのですが、フォールだから抱いたわけじゃないんです。「フォールで抱いた」は単なる結果です。ティップランやボトムステイで釣れる状況を思い出してください。フォールではありませんよね。フォールである必要はないからです。そもそもベイトがエギのようにフォールする状態って自然界で頻繁に起こり得るでしょうか?
ここでアオリのキモチを想像して頂きたいのです。射程範囲まで入った段階でベイトの動きが安定している状態を。もしベイトが警戒しているなら距離を置いたり逃げたりするはずです。けどそんな素振りはない状態です。そう、アオリにとっては気づかれていない証です。だから抱く・抱けるってことです。だから結果的にフォールで抱いたのです。

【ベイトと捕食者の関係】
1つ別方向からの視点を書いておきます。海では捕食者の回りに小魚が群れで泳いでいることがあります。なぜ食われないのでしょう?それは襲われても逃げる間合い・逃げる自信があるからです。捕食者はいつだって捕食できるわけではありません。ゆえに捕食者はルアーにだって同じことを考えます。「今は食える場所・距離・タイミングではない」等です。だからこそ間合いを詰める行動をとります。

続いては「横抱き」の解説を・・・と続けたいところですが、スペースがなくなってきたので次回にさせて頂きます。(難しくないので想像してみて下さいませ)最後にエギマルについてです。

【エギマル】
01

現在、市場には「木」「硬質発泡ソリッド」「中空プラスチック」のエギがあります。エギマルは「硬質発泡ソリッド」なのですが、その利点を紹介します。ちなみにソリッドとは中身が詰まった状態を指しています。ロッドのソリッドティップとは穂先が空洞でなく詰まっています。この利点は何と言っても軽さと均一性です。とても軽いボディにシンカーが付いていることがこの素材の最大のメリットで、軽い力でもクイックに動かしやすいのです。アングラーの思い通りに動かし、止め、フォールさせるという作業を高次元で行う場合はボディが軽く均一な素材がとても有利なのです。ゆえに玄人向きです。一般道路向けでないスポーツカータイプってことです。そしてもう一つの魅力はラインナップの多さです。3.5号だけで7種類の重さラインナップがあります。(shallow 15g/softfall 16g/freefall 18g/deep 20g/superdeep 23g/ultradeep 30g/kajyo-D 46g)水深・水流・風等、状況に合わせた選択ができます。ちなみにshallow 15gはすさまじくゆっくりと沈みます。ゆえに風がちょっと強いだけでラインに引っ張られて沈まなかったりします。けど藻場の上にふわりとステイさせたり、超スローフォールを利用して藻の上で抱かせることが可能です。そういったマニアックな設定があることもコアなアングラーに長く愛用されている理由の1つだと思います。


過去の連載記事(2016)
KENTARO’S LA13(ラボ) 01
KENTARO’S LA13(ラボ) 02
KENTARO’S LA13(ラボ) 03
KENTARO’S LA13(ラボ) 04
KENTARO’S LA13(ラボ) 05
KENTARO’S LA13(ラボ) 06
KENTARO’S LA13(ラボ) 07
KENTARO’S LA13(ラボ) 08
KENTARO’S LA13(ラボ) 09
KENTARO’S LA13(ラボ) 10
KENTARO’S LA13(ラボ) 11
KENTARO’S LA13(ラボ) 12


kasago2 at 13:00│ SALT WATER連載記事 | エギング