2018年03月13日

SALT WATER記事 思考の断片12

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2018年4月号より
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さて今回でSALT WATERのKENTARO’S LA13は最終回です。今までいろいろ書かせて頂きました。魚やイカの思考であったり、ベイトがどうのとか、魚にとっての見え方だったり、どういう捕食方法があるか等。これらを知るだけでも断然にターゲットに近づけることは間違いないのですが、先日ある人に言われたんです。「自分が魚ならここに構えるだろうと考えて釣りをするんだけど上手くいかない。思うように釣れない」と。

言われた瞬間ハッとしたんです。

この思考ってそんなに間違ってないですよね。でも聞いた瞬間に「なるほど!確かに中々上手くいかないかも」と感じてしまったんです。そう思った要因、それは思考が先行し過ぎている感覚、経験値不足を感じたのです。

当たり前な話、よく分からない状態で推測すると精度が悪くなります。得た知識がキッカケとなりすぐ分かることもあれば、そうでないこともあります。よく分からない時って私の場合はやるべきことは決まっています。「経験を重ねる」それだけです。その経験を重ねる上で必要なのは質の量で。
例えば釣れるエリアを見つけたらあえて何度も同じ場所に通ってみるんです。すると条件の違いで着き方や食い方が変わっているのが次第に分かってきます。(同じ場所に通うことでちょっとした変化に気づきやすくなる)この状態になってから更に通うと、ルアーを投げる前から予想が立つのは当たり前で、通えば難しくもなんともありません。誰だって「ああ、今日はこっちだろうな」とか「今日は活性が高そうだ」とか色々予想が付きます。これが釣りのベース(基礎・基本)になります。そう、まだ基礎段階です。ベースができれば通ったポイントだけでなく他のポイントでも見え方がガラッと変わってきます。というか見えていなかったものが色々見えてきます。

結局、魚を釣る上で重要なのはその場その場で魚にアジャストさせる力(現場対応力)であることが多いです。そのための引き出しを増やす必要があるんです。だからこそ釣り場を場所で覚えたらダメなんです。潮位・流速・月・外灯・風向き・ベイト・水温・気候等、条件の強弱で着き場が大なり小なり変わります。特定のパターンでしか対応できないと魚にたどり着けないことが増えます。それって勿体無いですよね。釣り場には釣るためのヒントが沢山落ちています。それを見逃さない観察眼と経験値を養えば、どこに行ってもそれなりに対応できるようになると思います。

観察眼といえば、ちょっと脱線するのですが釣り場にヒントが落ちているといえば砂利系の浜辺を歩いていて嫁さん(当時は彼女)が軽石を発見したことがあります。そこで二人して軽石を探しだしたのですが・・・思いのほか見つかりません。そこで一旦手を止めて思考を巡らすと・・・ピンときたんです。で、その推測を元に探すと・・・あった。ここも。あそこにも。あ、ここにも。さっきまでがウソのように見つかります。で、見つかる度に「あったよ!」と嫁さんにプレッシャーをかけていたのですが・・・ものの数分で10対0。嫁さんが「え、なんで?」「また?」「意味がわからない」とムキになって探しています。で、嫁さんの目の前に軽石を置いて「あ、これ軽石かもよ?」って言ってみたんです。(意地が悪い。笑)

バッと軽石を掴んだと思ったら「ムキー!」って遠くへ投げ捨てるではないですか(笑)
女性の扱いって難しいですよね(違)

とまあ、バカ話は置いておいて。これは釣りをやってるからすぐにピンときたんです。浜辺を思い浮かべてみてください。通常波打ち際って色々なものが打ち上がってますよね。発砲スチロールだとかプラスチックだとか木のクズだとか。注目したのは「石の軽さ」。軽いってことは流れの影響を受けやすいってこと。ゆえに軽いものが沢山打ちあがってる場所に軽い石も寄りやすいかも?と。そういう目線で浜辺を見るとゴミが帯になってる場所があるじゃないですか。・・・ビンゴでした。

またある時、潮干狩りに行きました。けどポイントはものの見事に掘り返されていました。掘っても掘っても中々出てきません。そこで手を止めて思案。地形を把握し、ブレイクを確認。掘り返された場所を見るとブレイク付近がより掘られている・・・すなわち、この付近に沢山貝があったということ。でも今更その付近を掘ったところで望み薄。
で、ふと思ったんです。人が掘って山になっている真下は土が上から乗っただけで掘られていないのでは?と。だって、山を崩して更にその下を掘るのって結構手間です。掘ってない場所が周りにあるなら、私ならわざわざ山を崩してまでは掘らない。残っている確立は高いかも?と。試しに掘ってみると・・・ビンゴ。掘りながら「これが隙間産業というやつか!」と一心不乱に掘ったのでした(笑)

釣りもふとしたきっかけで視野が広がります。例えばルアーが届く位置に沖堤防がある場面ってたまにありますよね。でも中々キワを攻めれるものでもありません。で、ふと気づいたんです。「ルアーを1度堤防の上に乗せて引っ張ってキワに落とせば?」と。試すといきなりゴンッ!

こんな感じで些細なことやちょっとした発想の転換が攻略の糸口になることって多いので、柔軟に考えて色々やってみて下さいませ。

【命の境界線】
皆さん、魚を持ち帰る場合は締めて持ち帰っていますか?私はメバルやスズキを持ち帰る場合はナイフで締めて現場で鱗を取ってしまいます。(鱗が固くなっていないので楽)どうせなら美味しく頂きたいですよね。
先日テレビやネットで話題になっていたのですが、スイスでロブスターを生きた状態でゆでることを禁止する法律が成立しました。今年の3月1日から実際に施行されます。日本人的な感覚からすると結構驚きですよね。

ロブスターは痛みを感じる高度な神経系を持っているとする研究結果を踏まえたもので、そりゃあどうせ死ぬなら誰だって苦しまずに死にたいです。その考え方自体は分からなくはないのですが・・・カニは?魚は?昆虫は?と境界線ってどこなのだろうと考えさせられます。
人は生きているだけで生き物を殺してしまいます。手を洗うだけでも、土の上を歩くだけでも。命の価値や感情、境界線って国や宗教だけでなく時代や個人でも変わってしまいますから、答えはあってないようなもの。今回スイスではそこに線を1本引いたってことで。

こと釣りに関して考えると魚に針を刺すわけで、遠い未来ではどこかの国で釣りが禁止されてるかも?なんて考えたりもするのですが、スーパーでなんでも買えるこんな時代だからこそ、人本来の営みである生き物を獲って食べることができる「魚釣り」って色々考えるための重要なツールになるんじゃないかと思っているのでした。

【終わりに】
この場(SALT WATER)にて色々と書かせて頂きました。読んで頂いた方に私の経験が少しでもお役に立てたなら幸いです。なお今後もブリーデンからはメタルマル40、メタルマルシングルフック、超便利なライトリグケース等々、独自路線の商品で皆さんの釣りをもっともっと楽しくしていく予定です。楽しみにしていてくださいませ^^
ケース01

ケース02

皆さまのフィッシングライフが今後も楽しいものとなることを祈りつつ、これにてKENTARO’S LA13の最終回とさせて頂きます。ありがとうございました!




過去の連載記事(2017~2018)
思考の断片01
思考の断片02
思考の断片03
思考の断片04
思考の断片05
思考の断片06
思考の断片07
思考の断片08
思考の断片09
思考の断片10
思考の断片11



過去の連載記事(2016~2017)
KENTARO’S LA13(ラボ) 01
KENTARO’S LA13(ラボ) 02
KENTARO’S LA13(ラボ) 03
KENTARO’S LA13(ラボ) 04
KENTARO’S LA13(ラボ) 05
KENTARO’S LA13(ラボ) 06
KENTARO’S LA13(ラボ) 07
KENTARO’S LA13(ラボ) 08
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KENTARO’S LA13(ラボ) 10
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KENTARO’S LA13(ラボ) 12

kasago2 at 13:00│ SALT WATER連載記事