2019年01月14日

精一杯をこの1粒に

カッキーさんからの釣果写真が届きました。

ビーナッツで南紀のモンスター♪
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写真を見ての通り、クリアじゃありません。私の南紀での釣果写真も実はクリア系での写真は少なめです。(チャートレモンを使うことが何気に多い)私がチャート系を使う時は単純な話、磯で活性の高い魚を探す場合に魚からの視認性を重視する・・・という思考です。
磯等で明かりが効いていないエリアで釣りをする場合は外灯廻りよりクリアである必要性は各段に下がります。言い換えるなら外灯廻りだとクリアである必要性は上がります。基本的には明かりの強さに比例してクリアの重要度は増す傾向が高いです。ゆえに明かりが効いていなくても満月の潮周りではクリアを選択する頻度は上がったりするのですが、今回はクリアであることや屈折について解説しておきます。
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基本として生き物は動くものを目で捕らえることを得意としています。私たちもですよね。上手くカモフラージュしていても動けばそこに生物がいることがすぐに分かります。それはクリアカラーも例外ではありません。小魚やアミ類のボディクリア化は元来ステルス性です。認識されにくいことで生き延びる戦略です。

けどクリアはよく釣れます。ステルス性なんて全く感じません(笑)シルエットが出にくく、屈折がベイトライクであることが釣れる要因の1なのですが、明かりが効いている状態ではクリアは非常に認識しやすいということを再認識して頂きたいのです。

外灯廻りでクリア系ルアーが強い要因の1つは、明かりによりクリアの屈折が強調される(見つけやすくなる)ことです。それとベイトの走光性がカギです。暗闇でジッとしていたなら見破られにくいステルス性ですが走光性ゆえに明かりに寄ったり、その寄ったベイトを捕食するために浮くとモロバレしてしまいます。

すなわちクリアゆえの屈折光(反射光)で魚はクリアなエサを認識・意識してエサを探しているというのがライトリグ系において重要なところで、クリアかクリアでないかが釣れる釣れないの境界線になることは多いです。でもその先がもっとあることを知って頂きたいのです。つまるところクリアであればいい・屈折していればいいという単純なものではなく「屈折具合」や「屈折の動き」で魚は食べられるエサかどうかを判断しているからです。今回のビーナッツでブレイクスルーしているのはまさしく、この部分です。

以前雑誌等に書いたのですがラインが着水時のみに表層でバイトが出ることがあるのはラインが着水した時の表面張力で出来る屈折であり、ラインが沈んでいくことで水面の屈折が動くことが要因だろうと(屈折+動きの2つの要素が重なっている)。それが水面のラインにバイトが出て水中のラインにバイトが出ない理由だろうと。30983bc6

また以前クリアワームの屈折をどんどん減らし、サイトでメバルの反応の違いも紹介していますが、極端に屈折が減るとメバルは驚くほど反応しなくなります。それは反応しないというより「認識できていない」というのが観察した印象です。極端に屈折を減らすとワームはビックリするほど水と同化します。あまりの同化具合に私自身、認識しにくくなるのですが、同じようにメバルも反応しなくなっていきます。クリアの屈折(反射)というのは生き物の目には条件によって認識しやすくてしにくい諸刃の性質だってことです。

で、これらがルアーの屈折具合に関わる部分なのですが、屈折感を上げると認識はされやすくなります。ビーナッツを作る際、少しずつ屈折感を変えて試してみて痛感させられたのですが、屈折感を上げると実はバイトが減る傾向が強かったのです。(釣れないわけではなく、普通に釣れるレベルでの話)結局のところリアルベイトと違う屈折感は違和感を与えやすいというのがルアーを作る過程で感じたことです。言うなれば過ぎたるは及ばざるが如しです。

ただこういったルアーフィッシングで感じるセレクティブ感はクリアに限った話でないことは覚えておいて頂きたいことの1つです。言うなればアピール系ルアーの宿命です。そしてアピール系とは色に限った話でもありません。特徴あるウォブリング等の動きもそうです。大雑把な話をするとアピール系はスイッチを入れやすかったり一発デカいのが出しやすくはあるものの連発は「相対的に」しにくくなりやすいです。(デカイ個体は小さい個体より捕食ターゲットが増えることが1つの要因であるため)

【13NUT動きのセッティング】
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屈折ばかりの話になってしまったので動きについても解説しておきます。
ビーナッツは細かいピッチのウォブリング設定にしています。メバルの捕食方法の基本は追い詰めての捕食ではなく、油断しているターゲットの捕食です。ゆえにただ巻きが基本になります。ワイドな動きはスイッチは入れやすくなる分、違和感を与えやすくなりやすいです。ゆえに警戒されにくいスイング幅に設定しています。もう一つの理由はスローに引いてもリップが受ける水を左右に逃がしたい(泳がしたい)からです。(泳ぎ出しも早くなる)その意図はルアーが泳ぐスピード幅を広げることで使い勝手を良くするためです。アングラーの意図に寄り添えるようマルチに操作し喰わせやすくするためです。

まあ・・・私の使い勝手のためですが(笑)

【ビーナッツのプロト、リップレス】
実は私のタックルボックスにはリップレスのビーナッツが存在します。(スローシンキング)これは超デッドやステイに対応すべくルアーボディがスイングしない状態でのバイト率の確認のために作ったものです。つまるところリップがある状態で試しても本質が理解しにくかったからです。(要因が動き+屈折なのか、単に屈折なのか)前述したように生き物は動くものにとても反応が良いです。それを考慮していないと判断を誤ると感じたのです。
ボディがスイングしない状態での喰わせのポテンシャルを上げることがルアーそのものの喰わせ能力を向上させるファクターだと感じたゆえのリップレスなのです。(泳いでも泳がなくてもバイトしやすくするため)

【ビーナッツの特殊構造】
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実は下部のソリッド部分も今までにない特徴があります。(パッと見るだけだと下部をソリッドにして3つリブがあるだけに見えるかもしれませんが)その特徴がベイトライクな屈折感を増幅するのですが・・・当初、この部分は工場から「製作不可能」と言われたのです。ココはあんま書くと怒られそうなので詳しくは書けないのですが、なんとか技術屋さんにブレイクスルーしもらい作れるようになっています^^(当初、作れないと言われた時の絶望たるやスゴイもので「おわった・・・」と思ったもので。笑)
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【おわりに】
小型プラグを作ろうと思った時、目指したところがあります。それは既存のスタンダードを超えるスタンダード性です。昔から思ってることがあります。ルアーを認識しながらも口を使わない状況ってマダマダ多いし、もっとどうにかできるはずだと。解決できないのはそこに見落としている本質があるはずだと。ビーナッツを作る過程でやったことは単純で、純粋にルアーを通しての魚との対話です。だからこそ今までバイトに至らなかった状況を打破できています。だからこそルアーテストに協力して頂いた方々から嬉しい報告が続々と届いているのだと思います。
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長々と書きましたが、ビーナッツには今の私にできる精一杯をこの1粒に詰め込んでいます。手前ミソですがビーナッツによって「プラッキングは苦手」という方が凄まじく減ることは間違いないと確信しています。ぜひ使ってみて下さいね^^

お楽しみに!!!

(順調にいけば2月上旬、店頭に並ぶ予定です)

【ビーナッツ関連記事】
メバル用ABSプラグ(解説その1)
メバル用ABSプラグ(解説その2)
メバル用ABSプラグ(解説その3)
メバル用ABSプラグ(解説その4)
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