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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 今日は金曜日・・・Kasayanは朝から仕事でバタバタですが、台風10号の上陸が濃厚になっていますから、作図だけでも可能な限り詳しく・・・頑張ってみます!!

 1、台風10号、今後の進路?・・・大きな誤差を意識して!

 さて・・・天気予報番組だけではなくニュース番組でも台風の予想進路図(5日間予想)を表示して、台風10号の「上陸の可能性」「コマメな気象情報チェック」を伝えています。

JTWCとGMS160826
(進路予想は頻繁に変わります。最新の情報を以下のURLで必ずチェックしてください)

     気象庁台風情報: http://www.jma.go.jp/jp/typh/
     米軍(JTWC)台風情報①:   https://metoc.ndbc.noaa.gov/web/guest/jtwc
    米軍(JTWC)台風情報②:  http://www.nrlmry.navy.mil/tc_pages/tc_home.html
    (米軍の予想は世界標準時で記載されています。日本時間換算には+9時間してください)

 確かに米軍(JTWC)の予想進路も気象庁と同様、(予想の中心を通過した場合)東日本付近に上陸することを示唆していますが・・・
 上陸の日付を見ると、気象庁の予想(03時発表)より約1日遅い予想(気象庁の予報円の最も後ろ側)になっていることがわかります。
  (09時50分追記:気象庁予想と米軍予想の進行タイミングが一致してきたようです)

 やはり、上陸の可能性が高くても、予想の誤差が大きく、「コマメな気象情報チェック」が必要
 最近はテレビの天気予報でも、ヨーロッパ中期予報センターなど海外の気象機関のモデル(スーパーコンピューターのシミュレーション)を紹介することが流行って?いますけど、モデルをチェックする際は、多かれ少なかれ誤差が含まれていることを意識する必要があります(あまりにリアルでそのまま信じてしまいがちですが)。

 では、現在でも大きな誤差があることを意識しながら、各国の気象機関のモデル(スーパーコンピューターのシミュレーション)の予想を比較しておきましょう。
 (11時40分追記:予想進路図と進行速度にズレがあります。進路図でタイミングを修正してください)

台風10号モデル比較160826

 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global

 昨日に引き続き、気象庁のGSMモデルヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)のモデルほぼ同様のコースと影響を予想していますが、アメリカの気象機関(NOAA)発表のGFSモデルだけ昨日に引き続き東海上で停滞することを予想しています。

 当然アメリカ(NOAA)のGFSモデルも検討している米軍(JTWC)が予想進路図では本州への上陸を予想していることから、GFSモデルは不採用と判断していることと思いますが・・・
 予報円の最も東側を通過した場合は、一定期間、GFSモデルと同様の進路をとる可能性もありますから、参考資料の一つとして頭に留めておいても良いでしょう。


 2、台風10号の影響は台風9号をはるかに上回る?

 ということで・・・進路については、予想進路図を含め東日本付近に上陸する可能性が(現時点で)濃厚になっているわけですが・・・
 問題は具体的にどのようなことが起こり得るか?ということ(こっちのほうが大切?)。

GSM来週160826
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 気象庁発表のGSMモデル29日~30日:予報円の中心「付近」を通過した場合)を使って考えてみると・・・
 (11時40分追記:予想進路図と進行速度にズレがあります。進路図でタイミングを修正してください)

 台風が本州に引き寄せられるようにコースを変えるのは、朝鮮半島付近に寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が南下してくるため、台風が寒冷渦の渦巻く風に引き寄せられるから

 台風が通過する東日本付近では当然大荒れになるわけですが・・・

 西日本の上空には、寒冷渦とともに、この時期としては強い寒気が流れ込んできます
 このため、台風から流れ込む地上付近の暖湿気(雨の原料)と相まって、西日本中心に大気の状態が非常に不安定に
 前回台風9号ではほとんど影響がなかった西日本ですが、今回は大雨になることが予想されています。

 誤差を意識すると・・・・台風が東寄りを進んだとしても台風の西側の地域は大雨になる可能性大

 前回の台風9号が関東に接近したとき(22日(月)午前9時)と、台風10号が関東付近に接近(29日(月)午後9時)のGSMモデルを比較しておきましたが・・・

台風9号台風10号GSM比較160826

 台風の大きさが、比べものにならないほど違うことがわかります。
 
 全国的に台風を中心にした反時計回りの強風・暴風が吹き荒れることが予想されますから、大雨が予想されるエリアでは、台風から離れていても横殴りの(滝のような)豪雨になることが考えられます。

 最新の予想進路図をコマメにチェックし、モデル(スーパーコンピューターのシミュレーション)から読み取った未来の空模様を修正することが必要ですけど・・・
 これだけ影響範囲が広いと、進路予想が多少変化したとしても、予想される(厳しい)影響は変わりそうもありませんよね??


 3、台風10号、対策はいつ行うべきか??・・・週末の天気

 では、この週末・・・台風対策ができる空模様になるのか???・・・ですけど・・・

GSM27日160826

GSM28日160826

 明日(土)前線の降水帯が北~東日本を南下
 明後日(日)には、早くも寒冷渦の影響で、西日本の西部を中心に激しい雨が降り始めます。

 ということは・・・東日本では遅くとも日曜日までに・・・
 西日本では遅くとも明日同曜日までに・・・台風対策をしておきたいところです。
 
 そして・・・台風の影響を受け始めたら「様子を見に行く」なんていうことがないようにしたいですね。

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)


 4、今日は前線の南下に要注意!北日本で大雨?

 それでは、ここから今日の空模様

菅平160826

 今朝の長野市は青空も見えますが、高積雲や高層雲などちょっと高めの雲が優勢
 北(新潟県)方面に流れています(インターバル撮影で確認)。

 最低気温23.3℃(03時30分)。
 平年を3℃ほど上回り、少々暑く感じられます。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況160826

 台風10号は、まだまだゆっくりと南西進中で・・・Uターンの気配は見えず
 太平洋岸沿岸には、台風10号と(昨日までは熱帯低気圧だった)低気圧から流れ込む暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)による雨雲が点在しています。

 そして、今日の注目点は・・・日本海を南下中の寒冷前線
 大陸から南下してくる強い寒気(衛星の水蒸気画像、沿海州のクリアなエリア)の先端に対応していて、太平洋側から流れ込む暖かく湿った空気によって活発な雨雲の帯を形成しています。

 今朝の段階で、北海道西岸にかかり始めていますが・・・ご存じのように北海道は連続して通過した台風によって洪水や土砂災害の復旧もままならない状態。
 これから通過する前線の雨の影響が気になるところです。


 それでは今日これからの空模様・・・こちらも気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターのシミュレーション)を使って、詳しくチェックしていきましょう。

GSM26日160826
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が、-5℃以下の寒気を伴いながら北日本へ
 そして、-5℃以下の寒気を運ぶ偏西風の強風帯(水色の矢印)が、夜にかけて北陸付近まで南下してくることがわかります。

 このため、北日本を中心に大気の状態が不安定に
 上空の気圧の谷の接近に伴って、天気はどんどん悪化していくことが予想されます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・前線の活発な降水帯日本海側にゆっくりと南下(先行して乾・湿風の収束線によるシャープな降水帯が山陰~北陸に上陸)。

 寒気を伴う上空の気圧の谷が接近する北日本を中心に、降水域が活発化してくることが予想されています。


 続いて、前線の雨雲を活発化させる暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)の流れ込みの様子もチェック。

相当温位160826
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 太平洋側から流れ込む暖かく湿った空気(水色の濃いエリア)と、大陸から南下する冷涼で乾燥した空気(初秋の空気)が前線(黄色の点線)付近でぶつかることがわかります。

 このため前線付近で雨雲が活発化
 上空には-5℃以下の寒気が流れ込むので大気の状態が不安定になって、雷を伴う激しい雨になることが予想されます。

 また、前線付近では竜巻等の突風の発生も想定されます。

 ということで・・・寒気を伴う上空の気圧の谷の影響が特に強い北海道中心に、引き続き河川増水や低地浸水、土砂災害等への警戒が必要になりそうですが・・・


 最後は以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターのシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ160826
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)
 
 紫色は下層雲。

 GSMモデルでチェックした空模様のシナリオとほぼ同様ですが・・・
 前線本体の雨雲の帯に先行する風の収束線による活発な雨雲の帯もかなり活発・・・ということがわかります。

 日本海側の地域・・・今日は短時間に2連続の激しい雨があって、その後明朝にかけても強い雨の降りやすい状態が続いてしまいそう・・・
 そして北海道は・・・道東付近に前線の降水帯が残ってしまうのも気になるところです。

 この週末は台風10号対策の貴重なお休み
 明日、雨が止んだらメンドウくさがらずに台風対策してくださいね。

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

 【オマケ】
 今朝の長野市南東部 菅平高原方面の夜明けの様子(インターバル撮影映像)。



  KasayanのYouTubeチャンネル(雲映像): https://www.youtube.com/user/kasayangw

拡大GSM来週160826 拡大GSM160826 拡大相当温位160826
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

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