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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 1、週末にかけての空模様・・・にわか雨エリア拡大?

 このブログ・・・週間の空模様は毎週金曜日にまとめてチェックしていますけど、今週後半の空模様については予想(スーパーコンピューターによるシミュレーション)がかなりアヤシイ状態でした。

 そこで、明日水曜日から金曜日の空模様を最新のデータで再チェックすることにしました。
 例によって気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)でまとめておきましたが・・・

GSM3コマ170523
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 日本付近は東海上に抜けた高気圧と大陸の高気圧「山」に挟まれた気圧の「谷」。
 こんなとき、多くの場合は、南海上から暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)が流れ込んで、まとまった雨になることが多いのですけど・・・

 今週後半は南の海上も気圧の谷になって、梅雨前線や低気圧の通り道になる模様。
 このため日本付近に直接強い暖湿気が流れ込まないため、活発な雨が降るというよりは潜在的な前線が停滞し、にわか雨(又は雷雨)の降りやすい曇りベースの空模様になることが予想されています。
 イメージとしては梅雨のはしり?梅雨の近づきを予感させるような空模様???

 加えて、北海道方面には低気圧が渦巻き状の降水帯を伴いながら接近。
 局地的な激しい現象が発生する予感がします。

 で・・・このような空模様の原因を、空模様の骨格といえる上空の気圧配置から考えて見ましょう。

GSM500図3コマ170523
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まず北日本・・・予感通り、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)の親分といえる寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が-20℃以下の寒気を伴い、ゆっくりと北海道に進むことが予想されています。

 もちろん寒冷渦の南東側・・・北海道を中心に大気の状態が不安定に。
 遅くとも金曜日には、短時間強雨・落雷・突風などの激しい現象の発生が想定されます。

 一方、本州太平洋沿岸には-10℃以下の寒気を運ぶ偏西風強風帯が停滞。
 この強風帯に沿って、悪天パワーを持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が周期的に通過することが予想されています。
 このため、西~東日本では偏西風強風帯に沿って潜在的な前線が停滞し、上空の気圧の谷が通過するたびに降水域が周期的に活発化すると思われます(雷雲まで成長する可能性も?)。

 もっとも・・・偏西風強風帯はさらに南側・・・すでに梅雨入りしている沖縄付近にも停滞する模様。
 この偏西風強風帯に沿って梅雨前線の降水帯や低気圧が北東進し、太平洋や南シナ海からやって来る暖かく湿った空気を消費するため?(ちょっと変わった表現・見方ですね)、本州上では梅雨前線帯を越えた弱い暖湿気が形成する潜在的な前線帯が停滞するにとどまると思われます(梅雨前線や低気圧の降水帯の北縁も影響)。

 ということで、明日以降は曇りベースでにわか雨も。
 ただ、15℃以上の(日射しと相まって)真夏日をもたらす暖気も東海上に抜けるので、連日の暑さも解消傾向。 季節外れの暑さに関しては一息つけると思います。

 (実はこの時期、ヨットによる小笠原方面や太平洋横断等のクルージングシーズン。また、混雑を避けて少々遅めの春山を楽しまれる方も多い季節。梅雨前線の位置や本州南東海上の風・波が気になるんです)



 2、今日の空模様・・・今日もにわか雨???

 (1)予報のスタートライン・・・今朝の実況

菅平170523

 今朝の長野市は白っぽい青空。
 巻層雲などの上空の薄い雲がかかっているというより、空気全体に水蒸気の粒が浮かんでいるといった感じがします。

 最低気温は15.9℃(05時27分)。
 今日も暑くなりそうです。

 ということで、予報のスタートライン・・・今朝の実況からチェック。

実況170523

 日本付近・・・東海上に抜けたはずの高気圧に、まだまだ覆われ続けています。

 衛星の水蒸気画像を見ると、日本付近の偏西風・・・太平洋上では南に蛇行、日本海では北に蛇行(逆位相)。
 本州付近は好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)の通り道になっていて、東海上に抜けた高気圧の晴天域がずっと尾を引いていると思われます(反対に南と北は偏西風気強風帯に沿った前線帯)。

 (2)今日の空模様

 では今日もこの晴天・・・そして季節外れの暑さが続くのか??

 気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしていきましょう。 

GSM23日170523
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・とりあえず今日いっぱい、日本海では偏西風強風帯(水色の矢印)が北に蛇行し、太平洋では偏西風強風帯が南に蛇行する模様。
 本州は引き続き好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)の通り道になり、好天ベースが続く模様。

 加えて、寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)崩れの上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が小笠原付近を通過するのに伴って、-10℃以下の上空寒気も北上傾向。
 大気の状態もやや安定してくると思われます。

 ただ、日本海には-10~20℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷が断続的に南東進。
 冒頭でチェックしたように、明日以降、やや下り坂に向かうことになりそうです。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・上空の気圧の尾根に対応して、今夜にかけても東海上に抜けた高気圧の晴天域優勢。
 日射しと相まって真夏日をもたらす15℃以上の暖気が東海上に抜けて暑さの峠は越えるものの、引き続き南風優勢で、季節外れの暑さが続くと思われます。

 もっとも、寒気を伴う上空の気圧の谷の接近に対応して日本海に発生する低気圧が北海道へ。
 次第に大気の状態が不安定になるとともに、道東で等圧線が混雑傾向。
 風・波が強まり始めることが予想されます。

 また、上空の気圧の谷の接近によって渤海に低気圧が発生し、東シナ海でも降水帯が活発化しながら東進を開始。
 明日の(緩やかな)下り坂に向かい始めることが分かります。
 
 ということで、西と北を除いて晴天優勢で推移しそうですけど・・・もう一つ気になるのが午後からの夕立。
 昨日は長野県を中心に局地的な激しい雷雨が発生し、一部ではひょうも降りました。
 そんなアヤシイ降水域・・・今日も関東甲信北部あたりに予想されています。

 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ!

 ということで・・・最後は以上のチェックポイントを確認しつつ・・・解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ170523
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 今日のところは降水域だけでなく下層雲も北と南に分かれて、日本付近は晴天優勢。

 明日朝から・・・上空の気圧の谷の通過に対応して降水域が日本海中心に活発化。
 潜在的な前線に対応する風の収束線(黄色の点線)に沿って局地的に降水域が活発化することが予想されています。

 そして・・・気になるのは昨日に引き続き、GSMモデルで予想されていた関東甲信北部の降水域が予想されていないこと。

GSMMSM比較170523
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 昨日同様、今日18時の予想を比較すると、降水域の予想が全く異なることが分かります。

 昨日はほぼGSMモデルと同様の結果になりましたが・・・
 今日はどうなりますやら??

 位置的に日本海の海風と太平洋の海風・・・そして場の南風のが収束する関東甲信北部で雨雲が発達するようです。
     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2


(4Kタイムラプス動画:21日午後、菅平高原方面の積乱雲の消長)
 KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集):https://www.youtube.com/user/kasayangw

拡大GSM3コマ170523拡大GSM5003コマ170523拡大GSM170523拡大モデル比較170523
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

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