気象予報士Kasayanのお天気放談

故郷長野に帰ってきた気象予報士Kasayan。 天気予報は当たるのか?天気予報がハズレたらどうなるのか? 一般的な天気予報とは異なる視点からの解説をモットーに、日々の天気を放談?します。

 前ブログの容量が一杯になってしまったので、新年を機会に当ブログに移転しました。
 過去の記事、過去データは、前ブログをご覧ください。
  http://kasayan.naganoblog.jp/

穏やかな金曜・・週末土曜は荒れ模様、日曜は冬型へ(120224)


菅平120224

 昨日と今朝の菅平
 昨日午後から雨は止み、今朝は晴天を予感させる青空が顔を出し始めています

 でも・・・・週間予報を気にしていた方はご存じのとおり、この週末、少なくとも明日土曜日は雨や雪の荒れ模様、そして日曜日は冬型の気圧配置が強まって日本海側で雪が降り出します。
 この週末、再び寒波がやってくるわけですが、今回の寒波は・・・・・

気温グラフ120224

 今のところ、来週の半ばまで
 今朝の天気チェック・・・晴れ中心の今日はザックリと流して、週末中心にチェックしようと思います。

 ということで、まずは予報のスタートライン・・・今朝の実況から。

実況120224

 午前3時の実況天気図を見ると、気圧配置は西高東低・・・北日本中心に弱い冬型になっています。
 もっとも、水蒸気画像で見る上空の気圧の谷(悪天パワーのモト)は東海上にドンドン離れているので、日中は大陸の高気圧が張り出して、広く晴天が望めそうです。

 ということで、まずは、普通の予想天気図で、今夜から明日夜にかけての気圧配置の変化をチェック。

予想図アニメ120224

 今日は高気圧に覆われて晴天になるものの、弱い気圧の谷が発生する九州方面で夜から雨
 そして、明日は弱い気圧の谷が深い気圧の谷になって、全国的に雨や雪という流れ。

 早速、今日の空模様をいつものMSMシミュレーション

全国流線アニメ120224

 曇りのイメージが強い下層雲(紫)も掲載しておきました(-6℃ラインは雨雪の境目)。

 冬型がゆるむにつれて、北日本の雪雲は弱まる傾向。
 一方、弱い気圧の谷には、南の暖湿気と北の寒気が流れ込むため、二つの空気がぶつかる九州南部では夜から雨が降ることに。
 いずれにせよ、今日は全般に回復傾向・・・まずまずの天気の所が多くなりそうです(沖縄は前線の雨ですけど)・・・・

 続けて、GSMシミュレーションで、週末土曜日と日曜日の空模様をチェック。
 悪天パワーの源になる上空の気圧の谷と、寒気の様子も併せてアニメにしておきました。

GSM週末アニメ120224

 明日土曜日・・・・上空の気圧の谷がやってきて、九州付近の弱い気圧の谷に低気圧が発生
 上空の気圧の谷から悪天パワーを受け取って、低気圧は夜にかけて急速に発達

 低気圧には、南から暖気、北から寒気が流れ込み、二つの空気がぶつかるシアーライン付近で雨雲が発達・・・・活発な雨(雪)のエリアが一日をかけて西日本から東日本に進むことになりそうです。

 そして、日曜日・・・・上空の気圧の谷が抜けると、地上では西高東低、冬型の気圧配置が強まってきます。
 上空の寒気もジワジワと南下を始めて、北日本日本海側を中心に降雪開始。
 再び寒波の襲来というシナリオです。

 気象庁発表の天気予報の教科書ガイド・・・・短期予報解説資料(プロ用の資料)には、以上チェックしてきたことがこんな風にまとめられています。

解説図120224

 ちょっと複雑かもしれませんけど、よくまとまっていますよね。

 短期予報解説資料: http://img.n-kishou.co.jp/image4/lfax/tkaisetu_201202230340.pdf

 それでは、最寄りの地域の空模様・・・府県天気予報でチェックしておいてください。

 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm

 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

下タイトル

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKですが、連絡をいただければ原本を差し上げます。)

活発な雨は西日本から東日本へ、全国的に気温高め(120223)


鹿島槍120223

 昨日の北アルプス鹿島槍ヶ岳と、犀川(梓川の下流で千曲川の支流)の様子・・・昼飯の後30分ほど自転車を走らせて撮影。
 深山霊谷のようですけど、長野市の市街地をちょっとはずれると、こんな景色が待っています。

 雨を予感させる白っぽい空に、雪の北アルプスが融け込んだ写真になってしまいましたが、案の定、今朝の長野市内には雨が降っています。

 実況120223

 そんな今朝の実況をチェックすると、西日本中心に活発なレーダーエコー。
 西日本南岸に停滞する前線の雨ですが、水蒸気画像と見ると、前線や低気圧に悪天パワーを与える上空の気圧の谷がこれからやってくるようですから、まだまだ雨が強まる可能性あり。

 また、上空の気圧の谷の東側には、南の暖気を運ぶ南西風が吹いていますから、気温も上昇傾向
 谷が通過すると、雨は回復しますが、寒気を運ぶ北西風が吹いて、気温が下がってくることになりそうです。

 そんな流れを、まずは専門の天気図でチェック
 今朝は、予報を作るためではなく、予報を理解するための専門の天気図の簡単なチェック方法・・・という感じで、まとめてみました。

500図120223

 まず、上空の天気図で、悪天パワーのモト・・・上空の気圧の谷の様子をチェック
 下段は、普通の予想天気図の原図ですから、低気圧や前線が、上段の上空の気圧の谷と、どのように対応して、地上の低気圧や前線がどんなタイミングでどの程度発達・活発化するのか?という見方をします。

 また、ちょっと小さいですけど、下段には12時間降水量が点線で描かれていますから、低気圧や前線の発達・活発化との関係で、雨がどこでどの程度強まるのか?という見方もできます。

 チェック項目はざっくりと書き込んでおきましたが・・・今日は夜にかけてやや深い上空の気圧の谷が東日本にやってきて、南岸の低気圧を発達させることがわかりますよね。

 続いて、低気圧や前線の発達・活発化に伴って発生する雨(雪)雲が成長・発達しやすい状態になっているのか?・・・上空の寒気や地上付近の気温の分布をチェック。

500気温120223

 こちらも、先にチェックした上空の気圧の谷や地上の低気圧や前線と対応させて、大気を不安定にさせる強い寒気が南下してくる様子や、低気圧付近で、寒気と暖気が混じり合ったり、ぶつかって、低気圧や前線を発達・活発化させる様子をチェックします(もちろん、地上の気温の様子もチェック・・・今日は気温が高くなることがわかります)。

 必要なことは図に書き込んでおいたので、続いて地上付近の暖気とともに流れ込んでくる今日の雨の原料の様子もチェックしておきましょう。

相当温位120223

 雨の原料を示す数値・・・相当温位を実線で表示している図ですが、実線が混雑している部分が、寒冷乾燥空気(冷たく乾燥した空気)と、温暖湿潤空気(暖かく湿った空気)がせめぎ合っている場所にあたります。
 ようは前線帯ですが、今日は南岸付近がそんな場所になっていますよね。

 また、前線帯の南側の水色の部分が水蒸気の多いところで、特に水色が濃い空気が流れ込んでいる場所の雨は活発になります。
 また、流れ込みの風が強く、流れ込んだ先に高い山があれば、上昇気流が発生して雨雲の発生が活発になりますから、どのあたりで大雨になる?なんてことを考えながらこの図を見るわけです。

 以上、チェックしてきたことを、全部頭に思い浮かべながら普通の天気図を見ると・・・・・

予想図アニメ120223

 単なる気圧配置の変化だけではなく、低気圧が発達する理由や、そのタイミング・・・・さらには、低気圧や前線による雨が、どこで?どんなタイミングで、どの程度降るのか?が見えてくるはずです。
 あえて書き込みはしませんでしたが、もうおわかりですよね?

 さらに、いつものMSMシミュレーションもチェックすれば・・・・・

全国流線アニメ120223

 テレビの解説よりも詳しい解説・・・誰でもできちゃいますよね。
 
 ただ、予報官は、これらの専門の天気図(数値予報)のクセや傾向、実況との違いを考慮して、最適の予報を作成しています。
 このような考慮は、なかなかできるものではありませんし、予報のプロ集団が予報を作成しているのに、あえて自分で予報を考えるのは生産的ではありません
 そこで、専門の天気図をこんな風にチェックして、「予報の根拠」を理解することで、予報の確からしさや安全マージンを考えるのが「お得!」です。

 できれば、民間気象会社の独自予報をセカンドオピニオンとして考えて、自分が予報を必要としている目的にあわせて安全マージンを考えれば、なおさら「吉」。
 時間があるときにでもお試しください。

 それに・・・普段ならイイですけど、登山やクルージング、スカイスポーツなど、命のかかる場面で、「俺の予報は絶対に当たる!!」なんて豪語されても、信じるわけにゃいきませんしね。
 (そんな場面では、自分で考えた予報だって簡単には信じられません)
 
 なお、予報の模範解答は、気象庁発表の府県天気予報・・・・模範解答を導く「すじ道」を考えるのが難しければ、教科書ガイド(短期予報解説資料)でカンニングするとイイでしょう。

解説図120223

 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm

 今日の記事に使った天気図の多くは、以下のURLで無料で入手可能です。
 興味のある方は、同じようにチェックしてみてください。
   http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2


 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
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(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
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東日本は晴れベース、西日本は下り坂、明日は雨模様(120222)


 この季節、天気予報番組などでは「光の春」というコトバをよく耳にします。
 冬至から2カ月あまり・・・日は確実に長く強くなってきますが、暖まりにくい空気の温度変化は1か月ほど遅い・・・このため、気温は低くとも日の光だけは春の訪れを感じさせてくれる・・・・そんな冬晴れの日に使われています。

旭山120222

 そんな様子の写真・・・・・写っているのは、単なる小学校と中学校の跡地のグランドの様子と長野市民に親しまれている旭山ですが・・・・ちょっと意味がある写真

 「光の春」は、もともとロシアのコトバで、昔NHKで活躍されていた元鹿児島気象台長の倉嶋厚さん(親しみをこめて「さん」と呼びたいのです)が使い始めたことは、しばしば天気予報番組で季節の話題として伝えられています
 テレビでの倉嶋さんをご存じでない若い方には、テレビドラマにもなった『やまない雨はない ~妻の死、うつ病、それから~』というご自身の話しを綴ったベストセラーを書いた方、といえば思い出していただけるかもしれません。

 実は、倉嶋厚さんは、Kasayanと同じ長野市出身・・・小学校から高校(旧制中学)まですべて先輩・・・・かつて倉嶋さんが住んでおられた家も、Kasayanの実家から500mほどしか離れていないのです。
 上の写真は、その小学校と中学校の跡地・・・・40年以上前、Kasayanが授業も上の空で、ぼんやりと眺めていた「光の春」と同じ景色・・・・倉嶋さんも少年の頃、同じ景色を眺めていたはずです。

光の春120222

 昨日、昼飯を食べに自転車で外出した際、倉嶋さんも歩いたであろう高校までの通学路を走ってみました

 通学路には、善光寺や長野地方気象台があって、志賀高原を眺めることができる城山という小高い丘があります。
 長野県の梅の標準木はまだ固いつぼみですが、数週間前に見た時より、気持ち赤くなっているような・・・・

 今では一般化し、天気のコトバとして定着している日本の「光の春」の原風景を見たような気がしました(その後、自転車がパンクするというミソがつきましたけど)。

 さて、今朝の実況・・・・・

実況120222

 九州の西に弱い気圧の谷・・・・弱い気圧の谷に太平洋の暖かく湿った空気が流れ込み、大陸の冷たい空気とぶつかって、南岸に雨雲が発生しています。
 この雨雲がこれからどのように変化するのか?が今日一番のポイント。

 週間予報をご覧になった方は、傘マークが多いことにお気づきかと思いますから、まずは今日から明日にかけての空模様と地上付近の気温の変化をザックリとチェックしておきましょう。

GSM2日間アニメ120222

 まず右側・・・地上付近(上空約1500m)の気温に着目すると、明日にかけて暖かい空気がグイグイと北上してくることがわかります。
 雨雪判別ライン・・・-6℃ラインは津軽海峡方面まで北上しますから、高地を除いて降るモノは雨中心ということに。

 そして左側・・・雨の様子を見ると、暖気と寒気の境目・・・前線上で雨が活発になって、明日にかけて北上傾向
 今日は、西日本で雨明日は西日本で回復し東日本で雨模様になるようです。

 昨日の記事でも書きましたが、春の空気と冬の空気のせめぎ合いによる雨
 上空の天気図でもう少し詳しくチェックしてみましょう。

500図22日120222
500図23日120222

 今日日中、日本付近は上空の気圧の谷に挟まれた気圧の尾根の場
 東日本中心に晴れるところが多くなりますが、西日本方面には、浅い気圧の谷(正渦度)が次々と流れ込むため、悪天パワーを受け取る地上の前線は比較的活発傾向
 
 そして明日になると、上空の気圧の谷がやってきて、広い範囲で雨が活発になることが予想されます。
 上のアニメとリンクしていますよね。

 次は、上空の寒気の様子

500気温22日120222
500気温23日120222

 今朝まで北日本を寒気が覆っていますが、今夜以降寒気は東海上へ
 日本を気圧の尾根が覆うタイミングで、上空にも南から暖かい空気が流れ込んできます。

 上のアニメで見た、地上付近・・・上空約1500mの気温の上昇と対応して、全国的に気温は上昇しますが、明日夜には北海道にちょっぴり寒気が南下
 上空の気圧の谷東側に暖気流入・・・西側に寒気流入というカタチになって、両者が混ざり合おうとするパワーが前線上の低気圧を発達させ、さらに雨を活発にします。

 以上、上空の気圧の谷と暖気の流入の様子も考慮すれば、明日にかけて荒れ模様の傾向がうかがえます。

 普通の天気図では・・・・・

予想図アニメ120222

 明日にかけて西から前線が延びてきて、前線上に低気圧が発生・・・西から下り坂で低気圧の発達とともに次第に雨が強まってくる・・・といったところ。
 上空の天気図を見ないと、その理由がイマイチわかりませんよね?

 短期予報解説資料(プロ用の資料)には、こんなことが書かれています。

解説図120222

 一応、明日にかけて要警戒モード・・・・気温上昇と雨による雪崩や融雪洪水も注意事項になります。

 最後にいつものMSMシミュレーションも見ておきましょう。
 
全国流線アニメ120222

 特にコメントはありませんが、ここまでチェックしてきたことを思い浮かべながら、府県天気予報で最寄りの地域の天気変化のタイミングを確認してください
 私たちと同様の計算値を見ながら、予報官が地域的な特性も加味して、絶妙な予報を作成している・・はず?ですから。

 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm

 今日の記事に使った天気図の多くは、以下のURLで無料で入手可能です。
 興味のある方は、同じようにチェックしてみてください。
   http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2


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