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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 今朝6時半過ぎ、山口県の北西に浮かぶ角島沖を航行中のヨットと、伊豆諸島三宅島に停泊中のヨットから立て続けに電話がありました。

 いずれも知り合いのヨットマンで、天気や潮流、入港する漁港に関する相談事。

 早朝、全く同じタイミングで電話があったことに何か不思議なものを感じるとともに、ふつふつと長距離航海への欲求が高まってきました。


 1、上空の太平洋高気圧 梅雨前線を押し上げ始める

 今週末にも梅雨前線を日本海側まで押し上げることが予想されている上空の太平洋高気圧。

 週末の空模様と上空の太平洋高気圧の様子については、昨日の記事をご覧いただくとして・・・
 今日は23日(金)から昨日までの動向をチェックしておきたいと思います。

サブハイアニメ170628
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 週末25日(日)までは、大陸から南下してきた寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が日本海~北日本に居座り、上空の太平洋高気圧の北上を阻止していましたが・・・

 一昨日26日(月)、として昨日27日(火)と、いよいよ上空の太平洋高気圧の北への張り出しがスタートしたことが分かります。

 天気予報番組で連呼されているように、週末にかけて梅雨前線は日本海に北上。
 週末は各地に梅雨明け直前のような雷雨、週明けは梅雨明けのような夏空になる模様。

 明日以降は、天気予報番組で伝えられている暑さだけでなく、梅雨前線の南側に流れ込む暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)によって激しい雷雨が発生する可能性に着目し、最新データを追いかけてみたいと思っています(Kasayan的には、暑さだけが強調され過ぎているような気がしますので)。
 

 2、台風3号発生の可能性は?・・・米国GFSモデル続報

 続いて昨日の記事でご紹介した台風3号・・・発生の可能性について。

 昨日は、米国気象機関(NOAA)発表のGFSモデルと気象庁発表のGSMモデルが、7月6日頃、台湾の東海上に台風3号???かもしれない低圧部を予想していましたが・・・
 今日、気象庁発表のGSMモデルに低圧部らしきモノは見当たりません(ヨーロッパ中期予報センターのモデルも)。

 もっとも、米国GFSモデルは・・・

GFS台風3号アニメ170628
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 太平洋高気圧の縁に沿うようにして、アヤシイ低圧部?が北東進することを予想しています。

 来週にかけて上空の太平洋高気圧が北に張り出すということは・・・フィリピン東方の対流活動がさらに活発化するということですから・・・いつ台風が発生してもおかしくない状況といえますけど・・・
 残念ながらこれらの情報だけで台風の発生について云々することはできません。

 もっとも、足の遅いヨットの日本近海における航海計画を立てるためには、そろそろ台風が発生した場合とそうでない場合の両パターンをイメージし始めたいところ。
 
JPWC衛星画像170628

 米軍(JTWC)のサイトを見ても、まだ安心していられそうですけど・・・どうなりますやら??
 まだ様子見をするしかなさそうです。
 
      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)


 3、今日の空模様・・・梅雨前線の影響 ジワジワ強まる

 それでは、ここから今日の空模様。

 (1)予報のスタートライン・・・今朝の実況

 Kasayanの住む長野市・・・

菅平170628

 昨夜強まった雨は止んでいるものの、里山(標高700m前後)の山頂付近も層雲に覆われる曇り空。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況170628

 
 梅雨前線の位置も日本海の高気圧の位置も、昨日朝とほぼ変わらず・・・
 前線北側の雨雲の範囲も、昨日と大きな違いはありません。
 さらに衛星の水蒸気画像を見ても・・・偏西風の流れや渦、水蒸気の流入域・・・いずれもほぼ同様。

 ただ・・・「ほぼ変わらず」「大きな違いはありません」という表現・・・全く同じ空模様ではないということを含んでいます。

 (2)今日の空模様・・・気象庁発表GSMモデル

 ということで、今日これからの空模様・・・

 気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしていきましょう。

GSM170628
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・午前中と夜の気圧配置を見比べても、大きな違いはありませんけど・・・

 まず目につくのは、上空の太平洋高気圧が紀伊半島先端、潮岬付近まで張り出すということ。
 そして上空の太平洋高気圧に押し上げられて、梅雨前線に対応する上空の偏西風強風帯(水色の矢印)が、太平洋岸から瀬戸内まで北上することがわかります。

 これに伴って、偏西風強風帯に沿って東進する上空の気圧の谷(赤い点線:偏西風の南側への蛇行域)の通過位置もジワジワと北上する模様。
 上空の気圧の谷の悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)が地上降り注ぐ位置・・・海上から陸上主体に変化してくると思われます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・上空の気圧の谷の通過に対応して、午前中、一時的に梅雨前線が活発化。
 降水域が北に拡大する模様。

 ただ、日中は太平洋高気圧の張り出しによって降水域はは小康状態へ。
 東シナ海を北東進する上空の気圧の谷と、北陸付近に南下する上空の気圧の谷の影響によって、夜遅くから明日にかけて再び活発化すると思われます。
 (かなり微妙な状況をあえて時系列的にコメントしているだけなので・・・あくまで目安)

相当温位170628
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 これは気温に水蒸気の様子を加味した相当温位図という特殊な天気図。

 上空の太平洋高気圧の北への張り出しとともに、強い暖湿気(濃い水色エリア)の流入域も、西日本の沿岸部まで北上。

 また、梅雨前線北側に流れ出す暖湿気によって、東日本の日本海側にも引き続き潜在的な前線帯が停滞することが分かります。

 ということで西日本・・・一時的に降水が弱まるタイミングはありますけど、明日にかけてますます梅雨らしく。
 そして梅雨前線から遠い東日本の日本海側でも、昨夜のように、上空の気圧の谷が通過するタイミングで一雨あることが想定されます。

 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ!

 では、以上のチェックポイントを確認しつつ・・・解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。 

全国流線アニメ170628
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 コメントがとても難しい空模様ですけど・・・

 今日午前中、上空の気圧の谷の通過に伴い前線北側の降水域が活発化。
 夜にかけていったん小康状態になるものの・・・
 東シナ海から接近・通過する上空の気圧の谷の影響によって、夜中には九州~四国方面で前線の収束線が渦を巻くように北上(大きなキンク部を形成)。
 降水域が活発化することが分かります。
 
 ということで・・・今日の空模様・・・
 単純に「梅雨前線の影響で、太平洋側を中心に雨の降りやすい空模様が続きます」と言ってしまえば簡単ですけど・・・あえて時系列的にコメントしようとして分かりにくいコメントになってしまいました(ごめんなさい)。

 気象庁が発表している短期予報解説資料(プロ用の資料)を抜粋して掲載しておきますので、口直しにお読みいただければ幸いです。

短期予報解説資料抜粋170628

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

 KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集):https://www.youtube.com/user/kasayangw

拡大GSM170628 拡大相当温位170628
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

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