昨日は温暖前線と寒冷前線が北東進し、所々で激しい雨も降るあいにくの日曜日でしたが・・・・


(できればオリジナル画質設定、拡大画像でご覧下さい)

 Kasayanの住む長野市も雨模様。

 寒冷前線が通過する前に吹き込む南寄りの風が、長野市東方の菅平高原方面の山(根子岳・破風岳)の稜線に、山肌を滑り下りる滝雲という雲を形成していました。
 多くの場合、東風によって稜線の反対側(群馬県側)から流れ込む滝雲が見られるのですが、昨日は南寄りの風のため、稜線を舐めるように発生した滝雲の様子が珍しかったので微速度撮影。

 昨日の18時30分・・・全国ネットの某科学ドキュメンタリー番組で山のトレッキングの話題が特集されていたのですが、実はKasayanが撮影した微速度撮影の映像が使われていたんです。
 過去に撮影した微速度撮影映像のうち、面白そうなものはすべてYouTubeのチャンネルにアップしてありますので、興味のある方は覗いてみてください(5月連休に6人の方が遭難した時間帯の北アルプスの雲の動きや、この夏、長野市に避難勧告が発表されたときの雷雨の降り出しの様子もアップしてあります)。


 さて・・・今朝の長野市の空模様ですが・・・・

聖高原121029

 まだまだ重い雲に覆われていますが、西の空から薄らと明るくなっています。
 西から天気は回復傾向??

 今朝の実況を見ると・・・・・

実況121029

 昨日の雨をもたらした寒冷前線の姿は実況天気図から消えていますけど・・・レーダー画像を見ると、南北に2本も前線帯の降水と思われる雨雲が観測されています。
 また水蒸気画像では、これらの前線帯の東側に大量の水蒸気が流れ込む一方、西側には乾燥した空気が流れ込んでいますから、天気図には描かれていなくとも、事実上活発な2本の前線帯が東日本の上空にあると考えて、今後の空模様を考えたほうが良さそうです。


 では・・・これらの前線帯が今後どのように変化するのか?
 まずはいつものように、普通の天気図で前線帯の様子や、気圧配置から考えられる空模様の変化を概観しておきましょう。

予想図アニメ121029

 実況天気図に描かれていなかった前線帯を黄色の点線で書き込んでおきましたが・・・今夜にかけて前線帯はゆーっくりと東海上に遠ざかっていくものの、北海道付近の低気圧はほぼ止まったまま
 また、今夜にかけて大陸の高気圧がゆっくりと南下してくるようですから、日本付近は西高東低、弱い冬型の気圧配置になってくることがわかります。

 したがって・・・西日本や東日本の太平洋は、今夜にかけて天気が回復してくると思われますが・・・西高東低 冬型の程度が強い北日本の日本海沿岸では、弱い前線帯が通過した後でも冷たい季節風が吹き込んで、冬のような低い雲に覆われることが考えられます。
(明日以降や近々やってくる強い寒気の様子も書き込んでおきましたが、明日詳しくチェックします)


 それでは専門の天気図で、もう少し詳しくチェックしておきましょう。

500図121029

 まず上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・昨日の悪天をもたらした上空の気圧の谷は、ゆーっくりと東進して今夜やっと東海上へ

 空模様の骨格の動きが遅いわけですから・・・下段の図・・・当然、地上の空模様の変化も遅く、低気圧や前線帯の降水域の東進も遅くなっています。
 ただ、低気圧や前線帯の後ろ側(西側)には冷たい北西の季節風が吹き込んできますから、降水域の東進が遅くても、季節風が雨雲を押し出すため、太平洋側の天気の回復は比較的順調に進むものと思われます。

 なお、上段の図に次の深い気圧の谷が南下してくる様子を書き込んでありますけど、その影響はそれなりに強いということを感じていただけると思います。
 今日の記事では書ききれませんし、本格的に影響が出始めるのは明日夕方以降と思われますので、明日の記事でしっかりチェックしたいと考えています。
 

 では・・・前線通過後の寒気の様子もチェック。
 普通、前線が通過した後は急激に気温が下がる・・・なんて言いますけど、今回はどうなんでしょう?

500気温121029

 先日、前線が通過した後、急激に気温が下がって関東甲信越の山々でも初冠雪が観測されましたが、今回は寒気の南下がとてもゆっくり
 下段の図・・・地上に近い上空約1500m 0℃以下の寒気は、今夜になっても日本の上に南下してきません

 したがって、今日いっぱいは強い北風に体感的な寒さを感じることはあっても、気温はそれほど下がらず、明日以降、次の気圧の谷の通過を待って、じわじわと気温が下がることになりそうです。

 ただ、今日天気が回復する関東甲信地方標高の高い地域では、今夜放射冷却が発生しそう。
 気象庁の府県天気予報では、明朝、軽井沢で0℃を予想していますから、北海道以上に冷え込む所があるかもしれません。

 いずれにせよ、気温がじわじわと下がる・・・ということですけれど・・・・それならいつピークを迎えるの?・・・ということが気になるでしょうから・・・・一応、週間予報用のグラフでチェックしておきましょう。

気温グラフ121029

 東日本・西日本は、今日からじわじわと気温が下がり始めますが、次の上空の気圧の谷が通過した後の月開け、1日~2日にかけて平年を大きく下回ることが予想されています。
 秋・・・あっという間に通り過ぎて行ってしまう感じがしますよねぇ・・・・


 ということで・・・以上のチェックポイントを思い浮かべつつ、MSMシミュレーション今日の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ121029

 前線の活発な雨域が東に遠ざかることと、日本海沿岸に低い雲(紫)がいつまでも残り続けること、そして低気圧の動きが遅い北海道方面で強風や高波が続くことなどは容易にイメージできると思いますが・・・・・

 赤線で描かれている上空約1500mの寒気はイマイチ南下してきません
 ただ、よーく見ると、4℃前後の等温線が関東甲信付近で混雑していることがわかります。
 このあたり、弱い前線帯ができて雲が広がりやすい可能性と、気温が急激に下がってくることが考えられます。

 いずれにせよ、多くの地域で回復傾向ですが、最寄りの地域の細かな所は、地形の影響なども加味された府県天気予報などでキチンとチェックしておいてくださいね。


     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

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天気予報利用学バナー120712

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