気象予報士Kasayanのお天気放談

故郷長野に帰ってきたヨットオタクの気象予報士Kasayan。 天気予報は当たるのか?天気予報がハズレたらどうなるのか?天気予報の安全マージンは? 一般的な天気予報とは異なる視点からの解説をモットーに、日々の天気を放談?します。

2012年01月

 Twitterでは、今日の記事の内容をひとことでまとめています。お時間の無い方・更新時間を知りたい方はご利用ください。https://twitter.com/kasayangw

寒波の最新情報と飯山市・栄村方面の雪について(120131)


 昨日、ニュースを見ていると、長野県栄村で、雪の重さに耐えかねて橋が落下したという出来事が報道されていました。

新聞記事写真120131 
毎日新聞社 毎日jpの記事

 ただ、「雪の重さは1立方メートルで何キログラム」という話に終始し、「なぜ、栄村方面で豪雪になっているのか?」という話は皆無でした。

栄村上空写真120131

 この写真は、新潟県と長野県の県境にある鍋倉山付近で雪雲が発生し、豪雪になっている飯山市や栄村方面に流れ込む雪雲の様子・・・半月ほど前に撮影したばかり。
 これを動画(120倍速の微速度撮影)で見ると・・・・・



 日本海で発生した筋状の雪雲が押し寄せる新潟県上越市や、妙高市の積雪が多くなるのは知られていますが、妙高市の南東側にある鍋倉山をはじめとする標高1000m級の山々にぶつかって雪雲が発達
 標高が低いため、発達した雪雲がブロックされずに、飯山市や栄村に流れ込むのが豪雪の原因です。
 (妙高市関山の様子は14日の記事参照)

立体地図120131


 この動画の撮影時は、冬型の気圧配置が弱まって、斑尾高原、志賀高原や長野市内で天気が回復したにもかかわらず、鍋倉山周辺の山々で雪雲が発生し、飯山市や栄村方面に流れ込んでいます。
 冬型の気圧配置が強まればどうなるか・・・・は、言わずもがな。

森宮野原写真120131

 これは先日訪ねた栄村森宮野原駅
 鉄道駅の日本最高積雪地点(積雪7.85m)の碑が立っています。
 「なだれ注意」という、教習所のテキストでも見かけない標識も。
 
 今朝のニュースでは、飯山市で屋根から落ちた雪に埋もれた方が亡くなったというニュースも流れていました。
 鍋倉山を越える雪雲がこれからますます増えることが予想されますが、長野ローカルの放送局の注意喚起は・・・
 グチになっちゃうので・・・・・このくらいに・・・・

 さて、今日も最新の計算値をご紹介していきますが、まずはいつものように実況から。

実況120131

 ここ数日、JPCZ(日本海寒帯気団収束帯:大雪の原因になる雪雲の帯)と北海道付近の低気圧(局地的に風雪を強める原因)、という似たような気圧配置が続いていますが、寒波のピークを目前にした今夜から明日にかけて気圧配置が大きく変化してきます。

 まずは、普通の天気図(地上予想図)で、大ざっぱな流れをチェックしておきましょう。

予想図アニメ120131

 朝鮮半島の付け根から北陸にかけて延びている雪雲の帯・・・JPCZですが、その付近に今夜低気圧が発生
 明日夜にかけて発達しながら北海道方面に進みます。

 低気圧からは温暖前線と寒冷前線が延びていて、低気圧の南側には南の暖かい空気(相対的にですけど)が流入。
 このため、低気圧が通過するタイミングで、一時的に雪の性質が大きく変化・・・・気温が上昇し、湿った重たい雪になります(除雪が困難になり、電線着雪などのおそれが増大)。

 また、低気圧や寒冷前線が通過すると、今度は寒気が南下
 日本海で雪雲が活発に発生し、今回の大雪のピークを迎えることになります。

 まずは、MSMシミュレーションで、今日から明日朝にかけての雪の様子からチェックしていきましょう。

全国流線アニメ120131

 低気圧が発達しながら日本海を北東進
 低気圧の南側で、地上付近(上空約1500m)の暖気が北上していることがわかると思います。
 雪が湿って重くなる・・・・・

 また、今日の夕方にかけて北陸の雪は一時的に弱まりますが、明日未明から再び強まることが計算されています。
 寒冷前線通過に伴って、大雪のピークを迎える・・・ですね。

 あと、北海道の西の低気圧の南側・・・風が集まる場所で風雪が強まりそうです。

 では、続けて2月3日までの様子も見ておきましょう。

降水アニメ120131
 明日(1日)から明後日(2日)にかけて、北陸方面の雪のピーク
 低気圧が通過していく津軽海峡周辺も風雪が強まりそうです。

 上空の寒気は?そして、地上に悪天パワーをもたらす上空の低気圧や気圧の谷は?

500気温高度アニメ120131
 明日、上空の気圧の谷が東日本を抜けると一気に-40℃以下の寒気が南下
 先に見た、寒冷前線通過のタイミングとほぼ一致します。

 そして、明後日(2日)夜、最後の上空の気圧の谷が抜けるとようやく今回の寒波のピークは終わり。
 3日には上空の気圧の尾根がやってきて、まさに節分の役割をすることになりそうです。

 ついでに、地上付近の寒気の様子も見ておきましょう。

850気温アニメ120131
 今夜以降、低気圧が日本海を進むタイミング西日本から地上付近の気温が上昇することが計算されています。

 もっとも、低気圧が通過したあとは、雨雪判別の-6℃ラインは言わずもがな、-10℃ラインが南岸まで下りてきます。
 晴天が続く太平洋側でも、厳しい寒さ・・・・・南岸で中部山岳を越えた季節風が収束して雲が発生すると、関東でも雪が降るかもしれませんから、最新の情報にはアンテナを立てておいてください。

 ということで・・・・これらの情報を頭に入れて、天気予報番組を見たり、府県天気予報を読んでみてください。

 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm


 気象庁発表気象情報(降雪量などの情報): http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/
 (「気象情報」という名の気象情報です。「~と気象庁は注意を呼び掛けています」の原文)


 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。


(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画も著作権フリーですが、連絡をいただければ原本を差し上げます。)

今後の寒波の様子・・・2日ピーク、4日回復(120130)


18時12分追記
 大雪に関する全般気象情報 第2号
 平成24年1月30日16時21分 気象庁予報部発表 抜粋  
 31日18時までの24時間に予想される降雪量は、多い所で、   
  北陸地方            100センチ   
  東北地方、関東甲信地方(長野県) 50センチ   
  近畿地方             40センチ   
  北海道地方、東海地方(岐阜県)  30センチ   
  中国地方             20センチ  の見込み

 寒さはいつまで?寒波はいつまで?・・・・そして、雪はいつまで降り続けるの?
 そんなことばかり考えておられる方も多いでしょうから、今後の寒波の様子をまとめておきました。

 まずは、寒さはいつまで?・・・・最新の気温傾向のグラフから。

気温グラフ120130

 昨日掲載したグラフとほぼ同じ・・・2日が寒さの底になる可能性が高くなっています。
 その後、節分・立春と気温が上昇し、5日からは平年を上回る気温へ。
 寒さは節分まで、立春とともにいつもの冬から、いつも以上の陽気へ・・・・ということですが、ホントに激しい気温変化ですよね。

 では、寒波と雪は?・・・・GSMという気象庁のシミュレーションの計算値をアニメでご紹介しておきます。
 (じっくり読めるように、チェンジのタイミングをいつもより長くしてあります)

GSM3日アニメ120130

 右側の上空の寒気と気圧配置、左側の地上気圧と降水(雪)の様子は、別々に見ないで、セットで考えます。
 たとえば、-40℃の寒気を伴った上空の低気圧や気圧の谷がやってくるから、地上付近では降水(雪)が活発になるんだなぁ・・・・という風に。

 2日をピークに寒波がやってくるわけですが、2日にかけて一様に雪が強まって行くわけではなくて、上空の低気圧や気圧の谷が通過するタイミングで、地上付近に低気圧ができたり、JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)という雪雲の帯ができて、風雪を強めます。
 
 そんなタイミングをざっくりと書き込んでおきましたが、このタイミングを意識しながら気象庁発表の府県天気予報を見ると、「午後から」とか「夜から」などと書かれている天気変化の理由も理解できると思います。
 (いわゆる時系列予報を見るときも、根拠がハッキリしますよね)

 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm

 さて、まだまだ寒波の助走にすぎない今日の空模様をざっくりと・・・・まずは実況から。

実況120130

 西高東低の気圧配置・・・日本海に雪雲、大雪が続いている北陸付近に上空の強風帯
上のアニメのスタートラインにあたります。

 今夜~明日夜にかけての気圧配置の変化。

予想図アニメ120130

 西高東低に変わりはありませんが、明日になると北海道や日本海に小さな低気圧がたくさん発生することが予想されています。
 上のアニメで見たように、寒気を伴った上空の低気圧や気圧の谷が地上に悪天パワーを与えて、雪雲を発達させるだけではなく、低気圧まで発生させてしまいます。
 小さな低気圧でも、強力な低気圧ですから、その行く先には注意をする必要があります。

 MSMシミュレーションで詳しく。

全国流線アニメ120130

 注目すべきはJPCZ上に発生した低気圧(低圧部)が北陸に上陸したとたん、降水(雪)が強まること。
 寒波の影響が始まったばかりの今日でもこんな具合ですから、これから天気図をチェックする際には、この低気圧の動向に注目してみてください。

 なお、予想降雪量などは、今日17時に発表することが前倒しで宣言されている「強い冬型の気圧配置に関する全般気象情報」をチェックしておいてください。
 夕方以降のニュースではトップで報道されるはずですが、どうせなら気象庁発表の原文を真っ先に読んでおいたほうが良いですよね。

 気象庁発表気象情報: http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/
 (「気象情報」という名の気象情報です。「~と気象庁は注意を呼び掛けています」の原文)

 短期予報解説資料抜粋
   ①大雪ポテンシャル(06 時からの 24 時間):北陸 70、東北・関東甲信 40~50、
                                 北海道・東海・近畿・
                                                                       中国 20~30 センチ
    ②波:北日本太平洋側・関東では、30 日は+1~2m、31 日は+1m 程度修正。
            明日まで、北日本 5、東日本・九州南部・奄美・沖縄 3~4m。


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再び寒波強まる、2月1日~2日が寒波のピーク?(120129)


気温グラフ120129

 このブログでも時々ご紹介している週間予報用の気温のグラフ・・・・縦軸ゼロが平年を意味していますから、立春(2月4日)頃までは平年を大きく下回ることが予想されています。
 そして、2月1日から2日かけてが寒波のピーク

 昨日は一時的な小康状態だった寒波・・・・これからが本領発揮といったところです。

 で・・・これからどうなるのか?・・・ですが、その前に・・・冬の自由研究の中間発表?


 ところで、この動画は昨日の長野駅付近の雪雲の様子

 肉眼で空を見上げると、空一面雪雲に覆われて、シンシンと雪が降っている感じがするのですが、120倍速の微速度撮影をしてみると、風速が弱まると太陽が薄っすらと顔を出し、風速が弱まると再び雪雲が流れ込むという「息をする雪」であることがわかります。

 昨日の長野市の雪の降り方は・・・

立体図120129

 長野市内の雪・・・・豪雪地帯の上越地方から長野県北部の信濃町を南下してくる雪雲が、飯綱山や戸隠山の東側を抜けて長野盆地に流れ込む、いわば豪雪の終着点の雪にあたります。

 日本海側の雪雲の南端にあたるため、風向と風速次第で、雪雲が流れ込む量が増えたり減ったりするので、雪が息をするわけですが、昨日はそんな様子の全体像を、やっと撮影することができました。

須坂から坂中峠120129

 善光寺の北東部に位置する坂中峠付近から雪雲が山肌を滑り下り、善光寺から長野駅付近で再び上昇、発達しつつ長野市南部で消えてゆきます。
 風速が強まると、雪雲が発達し、弱まると消散・・・・息をしているわけですが、この写真を微速度撮影で見ると・・・・



 そんな様子がハッキリとわかります。
 ベタで雪が降るときは、こんな映像を撮ることができませんが、昨日は冬型が一時的に緩んだので、ラッキーでした。

 どんな地方にも、天気のことわざがあったり、体感として漠然とした雪の傾向を感じていたりするものですが、目で見えるカタチでデータ収集することが大切だと思っています。
 シミュレーション全盛の時代ですけど、これが一番説得力がありますし、新たな発見の近道・・・・年末にかけて執筆を予定している長野県の気象本(仮題は決まっていません)のために、コツコツ撮りためたいと思っています。
(昨年、ブログでアンケートをとらせていただいた「長野県の天気」ですが、冬場については「雪の降り方を知りたい」というご要望が一番多かったんです。スキー場への雪の流れ込みの様子もデータ収集中)


 さて、今日の空模様をチェックしなければ・・・・・まずは実況から。

実況120129

 西高東低JPCZ(日本海寒帯気団収束帯という風が集まって雪雲が帯状に発生する場所)、そして寒気を運ぶ上空の強風帯(北西風)・・・・図にこれらを書き込むのが毎日のことになってしまいました。

 ただ、昨夜21時の高層天気図を見ると・・・・

500実況120129

 大雪の目安になる-36℃の寒気東北北部まで北上していて、昨夜までは寒波が小康状態だったことがわかります。
 最初に見た気温のグラフからすると、これから月末、2月初めにかけて再び寒波がやってくるということですが・・・

500気温120129

 寒気の南下がゆっくりなので、明日夜までのアニメにしておきました。
 -36℃ライン・・・今夜には再び北陸まで南下・・・・暖かい日本海から水蒸気が沸き上がって再び雪雲が増えてきます。
 また、-40℃以下の寒気が流れ込む北海道では酷寒が再登場。

 地上の冬型の気圧配置を強める上空の低気圧や気圧の谷の様子も・・・・

500予想図120129

 上空の低気圧・・・上で見たように寒気を伴っているので、寒冷低気圧とか寒冷渦なんて言われていますが・・・・が、明日夜にかけて北海道方面に南東進
 北海道の地上付近には、低気圧性の反時計回りの渦が出来やすく、暴風雪などの激しい現象を起こす小低気圧が発生しやすくなります。

 また、日本付近は強い冬型の気圧配置に
 (高度5400m付近に、等高度線と平行に上空の強風帯が形成され、次第にJPCZと対応します)
 
 これらを、普通の天気図(地上予想天気図)で見ると・・・・

予想図アニメ120129

 西高東低の気圧配置が続き、JPCZに対応する弱い気圧の谷が、明日夜にかけて北陸まで北上
 雪雲の帯が再び北陸にかかり、北陸の豪雪が再び始まることを暗示しています。

 また、北海道付近には、小さな低気圧がたくさん発生することが予想されています。
 小さな低気圧とはいえ、先に見た寒冷渦と対応しているので、局地的に風雪を強めるおそれあり。

 具体的にどうなるか?いつものMSMシミュレーションで。

全国流線アニメ120129

 JPCZが北上し北陸へ向かっていること、北海道の西の低気圧の影響で、北海道や東北の日本海側では局地的に雪が強まるおそれがあることがわかると思います。
 
 でも・・・・まだまだ、今日は再度の寒波のスタートライン
 これからどうなるのか?・・・Kasayanとしてはキチンと記録に残しておきたいと思っています。

気象情報120129



 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm


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北陸や長野の大雪一時小康状態、今回の寒波は立春まで?(120128)


 昨夜の善光寺・・・・
 雪がおさまったので、夜カメラを持って善光寺まで散歩に行ってきました。

善光寺120128

 大雪寒波と言われつつ、長野市内の雪は「今のところ」6年前の大雪ほどではありません。
 地下水を使った融雪パイプが設置されている中央通り(最近では表参道なんて言いますが、原宿を思い出してしまうので、Kasayanにはイマイチしっくりきませんけど・・)の歩道は、雪もなく快適な散歩になりました。

 実は広角レンズを買ったので、お試し撮影に行ったわけですが、今までとは別世界の広い視野に感動して帰ってきました。
 これで、雪雲の様子・・・全体像をバッチリ撮影できそうです。

 ところで、今回の寒波・・・2月上旬まで続きそう・・・という話はテレビなどで聞かれたと思いますが・・・・・

2月4日GSM
 とりあえず、2月4日、立春あたりには「ひとまず」落ち付く「気配」が見られます。
 (3日までの寒気の様子のアニメは昨日の記事をご覧ください)

 北海道にずっと居座り続ける-40℃以下の寒気が抜け、余裕で南岸まで南下していた-30℃の寒気も津軽海峡付近まで北上
 冬型がゆるんだときの典型パターン・・・しっかりとした南岸低気圧が東シナ海に計算されています(東京の雪が心配になってきますけど)。

 他の資料からも同様の傾向がうかがえますから、今回の寒波はあと1週間の辛抱ということがいえそうです。


 さて、今朝も実況からチェックしていきましょう。

実況120128

アメダス120128


 西日本に張り出していた高気圧は、プチンとちぎれるように南海上へ。
 西日本でゆるんだ冬型の気圧配置は、傷口がふさがるように、ゆっくりと修復期間に入ります。

 一方、北陸以北は相変わらず西高東低、冬型の気圧配置ですが、少しだけ大陸の高気圧が張り出し、等圧線の間隔も広がって、冬型の気圧配置もチョットだけゆるみ気味という感じ。

 また、今朝の段階では、北陸にはまだ風が収束する場所があって、雪雲がかかっています。
 
 今日は、寒波の小康状態?・・・昨夜21時~今夜21時~明日21時と、気圧配置の変化をアニメにしておきました。

予想図アニメ120128

 西日本・・・高気圧が飛び出した冬型の傷口は早くもふさがり、等圧線のカタチは冬型に戻ります。
 また、北日本はほどんど変化なし・・・むしろ今夜から明日にかけてゆ~っくり強まる傾向・・・・・
 
 冬型がゆるむ西日本と、冬型に変化の少ない北日本の中間・・・北陸・長野の雪が一時的に小康状態になる程度で、他の地域は雪の降り方に多少の息がある程度と思っておいたほうがよいかもしれません。

 そんな雪の様子を、MSMシミュレーションで・・・今日は明日朝9時までのアニメにしておきました。

全国流線アニメ120128

 山陰~北陸に大雪をもたらしていたJPCZ(日本海寒帯気団収束帯:雪雲の帯)は、今日日中、一時的に弱まり、JPCZの延長方面の雪は小康状態へ。
 ただ、明日未明には再びJPCZが朝鮮半島方面で顕在化して、大雪モードが再開しそう。

 また、北海道には、北からシアーライン(風の収束帯)が南下してきて、明日には北海道の西に低気圧が発生。
 シアーライン通過時の局地的な大雪や暴風雪などが心配されます。
 
 上空の寒気や、気圧配置、風の様子も同じく明日朝9時までのアニメにしておきました。

MSM寒気アニメ120128
 今日日中、上空の寒気は北上しますが、それも一時的
 明日になると、朝鮮半島付近の北西強風帯に沿って、-30℃以下の寒気が西から南下してきます。
 それにひっぱられて、-40℃の寒気も次第に南下してきますから、やっぱり今日は「寒波の一時的な小康状態」にすぎないといえそうです。

 いつものことですが、詳しい空模様は、府県天気予報で・・・天気予報の安全マージンは、周辺の県の府県天気予報を併せ見ることで考えてみてください。

 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm

 なお、寒波小康状態の今朝は、気象庁から大雪に関する情報(「~と気象庁は注意を呼び掛けています」とニュースで言われるヤツ)は発表されていません。
 各県の地方気象台が発表する情報で、予想降雪量をチェックしてください。

 気象情報(更新時間は本文に記載): http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/322_index.html

大雪情報120128

 ところで、来週の寒波・・・これだけ強い寒波は、正直なところ、Kasayanが気象予報士になってから(全世紀の話しですけど)初めて・・・あるいは6年前の寒波のときと同じくらいかもしれません(調べたわけじゃありませんけど)。
 寒気イコール即大雪というわけではありませんが、台風の進路を心配するのと同じくらい、雪の情報には注意をしておいたほうがイイかもしれません。

 【Kasayan備忘録】

プロファイラ鉛直断面高田120128

長野市積雪グラフ120128

 上空の風向と長野市の積雪の関係・・・興味のある方は一昨日の記事をご覧ください。

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寒波ゆっくり小康状態へ・・北半球気圧配置に「ペギラ」を想う(120127)


 今日の記事のタイトル・・・変なタイトル名になっていますが、昨年の原発事故と今回の寒波・・・45年前に予言?されていたとしたら不思議な気持ちになりますよね?
 
 そんな話は、後にして、今回の寒波の原因が上空の「ブロッキング高気圧」の影響で寒気がせき止められているから・・・なんていう話をテレビで聞いた方も多いのでは?
 テレビと同じことをブログにしても意味がないので、ここではアニメで見てみましょう。

北半球アニメ120127

 北半球の実況天気図を切りだしてアニメにしたもの。
 カムチャッカ半島付近に例のブロッキング高気圧があって、この高気圧が上空の流れを大きく蛇行させ、寒気が素直に東へ抜けていくのをせき止めているわけですが・・・・・・

 アニメで見ると、ブロッキング高気圧がだんだん北西(北極方向)に勢力を伸ばしていることがわかります。
 一時的に寒気が北上することはあっても、「場」としては、北極の寒気を高気圧が南に押し出す傾向が強くなっているんですよね。
 この傾向が続く限り、寒波も続いてしまう・・・・

 この寒気を伴った低気圧と高気圧の動き・・・・水の上に墨を落として作るマーブル模様・・・あるは、あの「ウルトラQ」や「ウルトラマン」の冒頭で、おどろおどろしい曲をバックに放映されていたタイトル映像に似ていると思いませんか?(50代の人しかわからないかしらん?)

 それはそうと・・・この先どうなるのか?・・・・GSMシミュレーションモデルで、31日までの上空の天気図をアニメにしてみましたが・・・・
GSM寒気アニメ120127
 この週末、一時的に寒気は北上しますけど、29日(日)の夜あたりから寒気を伴った上空の低気圧が南下し始め、-40℃の強力な寒気が東北北部まで南下・・・2月1日頃には関東北部まで南下してくることが計算されています。

 強力な寒波が関東まで南下するとなると・・・「東京氷河期」・・・またまた45年前に放映された「ウルトラQ」の話しを思い出してしまいます。
 「東京氷河期」というのはウルトラQの第14話のタイトルで、「ペギラ」という怪獣が登場します。

ペギラ120127


 「ペギラ」というのは、「南極に生息する怪獣で、大国同士の核実験の放射能の影響でペンギンが変異した怪獣」で、「マイナス130度の冷凍光線を吐く」(Wikipedia)わけですが・・・・
 この「ペギラ」が東京を氷漬けにした理由が・・・「南極が原子力発電所の事故で温暖化し生存に適さない温度となったため、北極に向かう途中に東京で休憩した」ということ。

 ウルトラQは、ウルトラマンのようなヒーローが登場せず、映画ゴジラのように、人間が必死に知恵を絞って怪奇現象に立ち向かう特撮ドラマ。
 45年前、脚本家が、核開発が止まらない世界情勢と今の日本を思い描いていたとしたら・・・・久々にペギラを思い出して調べてみたのですが、そのストーリーに驚きを隠せませんでした(ウルトラQのナレーター石坂浩二風?)。

 話がそれてしまいました・・・・・天気の話しに戻して、今朝の実況

実況120127

 実況天気図を見ると、西日本に高気圧が張り出して、西高東低の気圧配置がゆるんできています。

 もっとも、レーダーを見る限り、午前3時の段階で、日本海側には雪雲がビッシリ
 衛星水蒸気画像を見ても、上空の風は大陸の寒気を運びこむ北西風がガッチリ吹いています。

 Kasayanの住む長野市も日の出前あたりから雪が強まっています。

長野アメダス積雪グラフ120127

 午前4時過ぎから積雪も増えて9センチ・・・まだまだ積もりそう・・・・
 昨日の記事に書きましたが、長野市の雪は北風に変化すると強まる傾向にあるわけですが・・・・

プロファイラ120127

 上空の風を電波で観測するウィンドプロファイラを見ると、上越高田の風が北に変化したタイミングと、長野市の積雪増加のタイミングが一致しています。

 ホントに冬型がゆるむ傾向?・・・・今夜から明日夜にかけての気圧配置

予想図アニメ120127

 とりあえず、西日本「だけ」は冬型が緩むようですが、北日本はガッチリ西高東低、冬型の気圧配置。
 雪雲発生・成長パワーの上空の寒気と、雪雲発達パワーの上空の気圧の谷の様子もチェック。

GSM今日アニメ120127

 地上天気図で冬型が弱まるといっても、上空の天気図に大きな変化はナシ
 寒気が抜けた西日本が多少回復するにしても、北陸以北は劇的に回復することはないと思っておいたほうがよさそうです。
 
 具体的な雪の様子をMSMシミュレーションで・・・・

全国流線アニメ120127

 山陰の雪はおさまるようですが、北陸以北で、雪の降り方について細かな傾向をコメントしても意味がない感じがします。
 相変わらず、日本海のJPCZ(寒帯気団収束帯:黄色の点線)が北陸方面を指向していますし・・・

 上で見たGSMのアニメでは、明日、少しだけ雪がおさまるようですが、「小康状態」と思って、日曜日以降の次の雪に備えて準備をしておいたほうがよさそうです。

   注意報・警報(予想降雪量記載有): http://www.jma.go.jp/jp/warn/

   予想降雪量(気象情報): http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/

   府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm

  大雪に関する長野県気象情報 第6号
 平成24年1月27日05時55分 長野地方気象台発表抜粋
 [予想降雪量]  28日06時までの24時間降雪量は、いずれも多い所で、   
 北部 大北地域山沿い   :50センチ          
            平 地   :20センチ      
 長野地域山沿い   :50センチ          
        平 地   :15センチ      
 中野飯山地域    :60センチ   
 中部 乗鞍上高地地域   :20センチ      
 松本地域の聖高原周辺:15センチ      
 松本地域      : 5センチ           
 上田地域の菅平周辺 :20センチ      
 上田地域      : 5センチ      
 佐久地域      : 5センチ      
 諏訪地域      : 5センチ   
 南部 木曽地域      :10センチ      
 上伊那地域     : 5センチ      
 下伊那地域     : 5センチ   の見込みです。


秋山郷120127

 これ・・・先週訪ねた長野県栄村秋山郷の写真。
 夏場は志賀高原と道路がつながっているのですが、冬季は閉鎖。
 新潟県側から入り、閉鎖されているどん詰まりの場所まで行ってきました。

 言わずもがなの豪雪地帯・・・そして、昨年の地震の被災地ですが、来月にかけての長期寒波・・・孤立などの障害が発生しないことを祈ります

 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。


(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
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プロフィール

Kasayan

大昔、気象会社や東京の放送局で天気予報番組を作っていたこともありますが今は故郷長野で2回目の日本一周を夢見るただのヨット好き。山岳ガイドのタマゴたちと気象の勉強中。最近多くの時間を野尻湖畔の山小屋で過ごしています。

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