気象予報士Kasayanのお天気放談

故郷長野に帰ってきたヨットオタクの気象予報士Kasayan。 天気予報は当たるのか?天気予報がハズレたらどうなるのか?天気予報の安全マージンは? 一般的な天気予報とは異なる視点からの解説をモットーに、日々の天気を放談?します。

2012年03月

 Twitterでは、今日の記事の内容をひとことでまとめています。お時間の無い方・更新時間を知りたい方はご利用ください。https://twitter.com/kasayangw

春の土曜日春、冬の日曜日・・・荒れ模様の週末(120331)


梅標本木120331

 ほころんだ一輪の梅の花善光寺の写真ですが、ただの梅の花ではありません。
 いわゆる長野地方気象台が観察している長野の梅の標本木(いわゆる標準木)の花。

 長野でも梅の開花!!ではありますが、以前長野地方気象台の予報官にお聞きしたところ、数輪の花が咲いたときに開花の発表をするとのこと。
 週末の嵐の中、もう数輪の花が咲いたら、月曜日あたりに梅開花の電文(生物季節情報)が発表されるかもしれません。

 さて、天気予報やニュースで連呼していたはずですから、今週末が荒れ模様だということはご存じのはず・・・・

実況120331

 今朝の実況天気図を見ると、日本海を低気圧が発達しながら北東進中

 必要なコトは書き込んでいいたのでお読みいただくとして・・・・・
 春分の日までに、こんな気圧配置になっていたら、文句無しに各地一斉に春一番の発表があったはずでしたが・・・・今年は冬が優勢過ぎたので、低気圧が通過する位置がちょっと南寄りで、南西風がイマイチ強まりませんでした。

 したがって、春一番のときに何が起こるのか?ということを思い出せば、今日明日の空模様の変化をイメージしやすいでしょうから、春一番の様子を思い出していただきつつ、今日から明日にかけての気圧配置の変化をチェックしてみましょう。

予想図アニメ120331

 まずは、日本海を低気圧が進んで南西風が急に強まって春の嵐になるんでしたよね?
 南西風が暖気を運び、北陸など日本海沿岸ではフェーン現象も発生して気温上昇・・・雪崩や融雪洪水に警戒・・・さらに火事にも注意なんてことになります。

 そして・・・低気圧が北海道方面に進むと、翌日は西高東低の気圧配置に。
 大陸の寒気を押し出す高気圧が張り出してきて冬に逆戻り・・・日本海沿岸では雪も・・・・天気予報番組では、三寒四温なんていうコメントがよく使われたりします。

 どうですか?・・・今日から明日にかけて、そんな流れになっていますよね?

 では、地上の気圧配置の変化を把握していただいたところで、地上の空模様の骨格・・・上空の気圧配置や気温分布を、いつもとは趣向を変えて今朝⇒明日朝の変化でチェック。

500図等120331

 地上の天気図では、南西風から北西風に切り替わるタイミングをスパッと判断しにくいですけれど、上空の天気図では、上空の気圧の谷が通過するタイミングで判断できますし、上空の谷の西側・・・北西風の場に寒気が流れ込んでくる様子がハッキリとわかります。

 上空と地上では、微妙に変化のタイミングは異なりますけど、地上の空模様の骨格のスイッチが春から冬にチェンジするタイミングがわかれば、多少のズレはあるにせよ、それ以降の天気変化の傾向を自信をもって捉えることができます。

 マリンレジャーや登山などで、予想外の荒天に遭遇したときでも、対応・対策の自信につながりますから、天気変化のスイッチを読みとる手段として、上空の予想天気図に慣れておくとよいでしょう。

 今日から明日の流れ・・・・スイッチのタイミングは?・・・・書き込みを読んでいただければOKのはずですが???

 以上を踏まえて、GSMというシミュレーションで、明日にかけての空模様をアニメでチェック。
 上空の気圧配置や風・気温も一つにアニメに盛り込んでおきました(情報量多すぎ?)。

GSM週末アニメ120331

 先に、大ざっぱな流れをチェックしてあるので、具体的にイメージできますよね。
 ここ数年、こういったアニメも簡単に見れるようになっていますけど、慣れないうちは、いきなりアニメをチェックする前に、気象FAXにも使われる上の図で考えておくのがオススメ・・・深く理解できるようになると思います。

 では、最後・・・・今日の空模様については、いつもMSMシミュレーションで、さらに詳しく
 南西風と北西風・・・春の風と冬の風・・・春の空気と冬の空気がせめぎ合っている様子がよーくわかると思います。

全国流線アニメ120331


 なお、今朝は「暴風と高波に関する全般気象情報」が発表されていますから、予想される風速や降水量などを具体的に知りたい方はぜひチェックしておいてください。
 
    気象庁発表気象情報: http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/ 

 
    府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
    気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/

    府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                       http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2


 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

江差エンドタイトル


(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)

本屋で見かけたら、立ち読みしてみてください。当ブログのエッセンス満載で書いたつもりです。

荒れ模様・・気温乱高下の週末へ(120330)


 昨日の昼、アメダスの日照の観測値を見ると、久々に全国的に日差しがたっぷり
 多くの場合、日本のどこかで雨が降っていたり、曇っていたりするものですけど、自信を持って「全国的に晴天」と言える晴れ(全国ネットの番組では「全国的」というコメントでさえクレームの対象になることがあります)。

北ア120330

 昨日も、昼の腹ごなしに、カメラをポケットに自転車で川中島方面へ(川中島の合戦で有名なあの場所)。
 下層雲は全く見えず、卷雲がゆっくりとたなびく中、細い飛行機雲。
 まだ梅も咲いていない長野ですが、すっかり春の陽気でした。

 さて、一夜明けて、今朝の長野の空は薄っすらと白くなって、湿り気が流れ込んでいることを示しています。

実況120330

 どうやら、乾燥した晴天をもたらした高気圧の中心が南下して、高気圧から吹きだす南西風が湿った空気を運び込んでいるからのようです。
 また、沿海州に発達中の低気圧があって、寒冷前線が南下中ですから・・・・・・・湿った空気を北に押し出す高気圧と、湿った空気を吸い上げる低気圧に挟まれて、日本付近は乾燥から一転・・・明日にかけて、水蒸気が集まる気圧の谷の場に変化していくことになりそうです。

 ということで、まずは普通の天気図を使って、湿った空気が流れ込みやすい気圧の谷の場所の変化に着目しつつ、昨夜⇒今夜⇒明日夜にかけての気圧配置の変化を、流れで把握しておきましょう。

予想図アニメ120330

 コメントを書き込んでありまがすが、少し天気を勉強した方なら、普通の天気図からでも、こんなことが読みとれるんじゃないかと思います。

 今日から明日にかけて日本付近を(地上の)気圧の谷が通過・・・今日夜から明日にかけて日本海を低気圧が発達しながら北東進・・・・南西風が強まって気温は上昇傾向・・・遅すぎた春一番になって、荒れ模様・雪崩注意・・・海山のレジャーは要注意・・・なんていうコメントが天気予報で連呼されます。

 付け加えるとしたら、明後日になると西高東低、冬型の気圧配置になるとともに、寒気が南下して、冬に逆戻りということでしょうか。

 でも、普通の天気図だけだと、低気圧や前線はいつまで発達するのか?天気悪化のピークはどのタイミングなのか?低気圧や前線はどの方向に進むのか?雨なのか雪なのか?ということはわかりません。
 だから、本当ならテレビの天気予報でも、できるだけ専門天気図を(分かりやすく)使ったほうがイイと思っているのですが・・・・(経済ニュースだってかなり難しいですよね?)

 このブログでは、専門の天気図を使って・・・・いつものように今日の空模様・・・その骨格までチェック。

500図今日120330

 今日の段階は、北日本に天気悪化のパワー源・・・上空の気圧の谷がジャブのように通過(上段の図)。

 対応する低気圧が通過する北海道では一時的に不安定・・南風の強く吹きますが・・・・・その他の地域は上空の谷の間(尾根)に位置し、地上高気圧に覆われるため、雲は多めでもまだ日差しあり(下段の図)

 ただ、次の上空の気圧の谷が南下してくるので(上段右の図)、この影響で黄海から日本海西部に前線が顕在化・・・・降水帯が形成されて、日本海沿岸では夜から雨が降り出す所もありそう(下段右の図)・・・ということが読みとれます。

 じゃ・・・・続けて明日はどうなるの?

500図明日120330

 さすがに二日分の図を作る時間がないので、陸地に色塗りをしたものだけ掲載しておきます。
 上の図と同じように、悪天パワーの源・・・上空の谷と地上の低気圧や降水域(点線)の活発化などを対比させながらチェックしてみてください。


 では、上空の気温の様子・・・・暖気と寒気がぶつかれば前線が発生・・・・暖気と寒気が渦を巻けば低気圧が発生・発達・・・・上空に寒気が急激に流れ込めば大気不安定に・・・なんてことを気にしながらチェック。
 空気の温度は、気温を知るために必要なのは当然、天気変化の仕組みを理解する上でも必要です。

500気温今日120330

 沿海州の低気圧付近では寒気と暖気が渦を巻いて、温度を均一化させようとするエネルギーによって低気圧が発達しているということがわかります。

 また、黄海付近では、主に地上付近(下段の図)で、暖気と寒気がぶつかって、停滞前線が形成されようとしていることがわかります。
 もちろん、地上の気温の傾向も読みとれますから・・・・暖気が流れ込む今日は(下段右の図)、気温高めで推移・・・降るモノが雨なのか雪なのか?・・・境目がどのあたりか?も読みとれますよね。

 続けて、明日の気温の様子

500気温明日120330

 こちらも、上の図と同じように、チェックしてみてください。
 寒気がググッと南下してきて・・・日本付近全体が、寒気と暖気が混じり合おうとする力が活発になる場・・・激しい天気変化が起こる場所になるということがわかると思います。
 まさに、春と冬のせめぎ合いの場・・・ですね。

 で・・・低気圧や前線付近の降水(雪)はどの程度の強さになるのか?
 雨の原料の様子も続けてチェック。

相当温位120330

 いわゆる「暖かく湿った空気が流れ込んで・・・・」というお天気キャスターのコメントの原本になる図。
 等相当温位線が混雑している場所の南側がおよそ前線に対応していて、混雑が激しいほど、前線は活発になるのですが・・・・明日は特に活発ですよね。

 ということで、以上を踏まえて、MSMシミュレーション・・・今朝は明日朝6時まで

全国流線アニメ120330

 明日の土曜日・・・・外のレジャーは早々にあきらめたほうがイイかも?

 で・・・最後は、必ず予報官が計算値を読みとった模範解答・・・府県天気予報で、頭上の空模様をチェック
 ここまでチェックした後なら、深読みや安全マージンを取った読み方が出来るはず???
 

    府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
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    府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
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今日は春の晴天。明日から週末にかけて下り坂(120329)


 昨日は、日本上空を気圧の谷と寒気が通過し、地上付近では前線モドキ・・・シアーライン(風の収束線)が通過して雪や雨、所によっては、落雷や突風など荒れ模様の天気でした。

 Kasayanの住む長野市では、シアーラインが通過した午前中の気温が0℃前後だったため、突然降り出した大粒の湿った雪で前が見えないほど



 そんな様子を、5秒に一枚写真を撮影してパラパラ漫画のように作った動画(全1分)がコレ。
 再生開始後30秒あたりで、朝焼けの空に突然雪雲が広がり、大粒の雪がみるみる積もってくるのですが、かなりの迫力があります。

 市街地ですから、スゲーで済みますけど、海や山だったらホント、恐ろしい現象
 天気変化が激しい寒冷前線に似た現象にもかかわらず、天気図には描かれませんから、こんな現象が頻繁に起こるこれからの時期・・・・アウトドアのレジャーの前は、天気予報の解説や文言に特に注意をしておきたいところです。

 そんな激しい現象の翌朝・・・今朝の実況は・・・・・

実況120329


 レーダー画像には、久々に降水が見られません
 
 水蒸気画像によれば、昨日の荒天をもたらした上空の気圧の谷が東海上へ
 そして・・・地上付近には大陸から移動性の高気圧が日本へと進んでいます。

 これなら、誰が見ても今日は晴れ・・・ということが予感できると思いますが、今夜の予想天気図を見ると・・・・

予想図120329

 お見事!・・・今夜、広く高気圧に覆われるという予想。
 中心が南なので、南寄りの暖かい風が吹きやすく、気温も上昇して・・・春爛漫。
 桜開花の便りが届くんじゃないでしょうか?

 高気圧ばかりに目を奪われてもなんですから、お馴染みの予想天気図から読みとれることを一応書き込んでおきました(台風1号発生するかもしれないんですね・・・前回は空振りでしたけど)。

 ということで・・・・今日はこれで終わりにしてもイイところですが、もうちょっと詳しく・・・・週末の空模様を理解するためのたたき台になるように専門の天気図で今日の空模様を・・・・

500図今日120329

 このところ、二枚の専門天気図を掲載してきましたけど、今朝は一枚にまとめて、気温に関する専門の天気図から読みとった上空寒気と、地上付近(下層)の暖気の様子を重ねておきました

 昨日の悪天の原因・・・上段の図・・・寒気を伴った上空の気圧の谷が抜けて・・・下段の図・・・高気圧から吹きだす南西風に乗って暖気が西から北上してくる・・・・ということがわかります。
 もちろん、高気圧に覆われて・・・・下段の図・・・・・日本の陸地に降水域(点線)は計算されていません
 今日は文句なしでしょう・・・。

 ただ・・・・北の大陸には、次の気圧の谷が控えていて、寒気を貯め込んでいるようです。
 そして、寒気が降りてくる寒気塊の東側には地上付近の暖気が北上していて、寒気と暖気が混ざり合って均一になろうというチカラが働く場所には低気圧や前線が発生・・・・週末への下り坂を予感させます。

 週末・・・週間予報どおり、天気が悪くなる?
 週末の空模様をチェックするには、天気変化を連続的に把握したほうがイイですから、明日の専門天気図も続けてチェック。

500図明日120329

 寒気の様子は重ねませんでしたけど、明日、上空の谷が深まりながら南下してくるようです。
 コースは二つ・・・北海道方面と、朝鮮半島の西側へ。

 北海道方面へ進む谷は、地上の低気圧と対応・・・朝鮮半島方面に進む谷は、明日夜に対馬海峡付近で発生する低気圧と対応することになります。
 週末は、上空の谷に対応する、二つの低気圧や、これらに伴う前線の影響を受けることになりそうですが・・・・・

 続けて、土日の計算値も見てみましょう。

GSM週末アニメ120329

 土曜日午後から日曜日午前中にかけて、深ーい上空の気圧の谷が日本付近を東進
 
 これに伴い、低気圧が発達しながら日本海を北上して荒れ模様・・・遅すぎた春一番ということになるかも(春一番の期限は春分の日なので、春一番じゃありませんけど)。

 そして、日曜は寒の戻り・・・西高東低冬型・・・・日本海沿岸で再び雨や雪
 その範囲がどのあたりまで?寒さは?ということが、日曜日の春の行楽に影響してきそうです。

 最後・・・オマケのようですけど、頭の中を週末から今日に戻して・・・・穏やかな「木曜日」の晴天の様子をMSMシミュレーションで確認しておいてください。

全国流線アニメ120329

 
    府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
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東日本は大気不安定・・落雷・突風・にわか雨に注意(120328)


 長野といえども、さすがに暖かくなってきたので、昨日は昼の腹ごなしに自転車を走らせて善光寺の裏山・・・往生地のリンゴ園へ。

志賀・菅平120328

 春先の雲の流れでも観察してみようかな・・・と、思ったのですが、雲一つなし
 景色の撮影になってしまいましたが、志賀高原から菅平にかけての空の色、山の雪は、冬には絶対に見られない穏やかな姿をしていました。


 ところで、今日の記事のタイトル・・・テレビの天気予報番組の定番・・・「今日のポイント!」みたいにありきたりで不満なんですけど、これといってイイと思えるタイトルが思い浮かばなかったので・・・・・

実況120328

 大気不安定・・・・天気がコロコロ変わるという意味ではなくて・・・・上空に寒気が流れ込んだり、地上付近に湿った暖かい空気が流れ込んで、ちょっとした拍子で雷雲がモクモク・・・落雷や突風、短時間の強い雨がありそう・・・・という意味です(確かに天気の急変はありますけど)。

 今日、大気が不安定になる原因・・・

 まず、上空の気圧の谷が南下してくるということ。
 上空の気圧の谷の東側(南東側)上空では空気が発散(広がる)し、地上付近では収束(集まる)する力が働くので、地上付近では上昇気流・・・・雷雲をモクモク成長させる流れが発生します。

 また、地上付近ではシアーライン(収束線)が通過するということ。
 風が急激に曲がったり、集まったり、ぶつかったりすると、空気がそこに集まってしまうので、空気の逃げ場は上空だけ・・・・これまた上昇気流が発生して雷雲モクモク。

 さらに上空の寒気が流れ込むことがダメ押しの原因。
 上昇気流に運ばれる空気より、周囲の空気が冷たければ、上昇気流はさらに活発になって、もっともっと雷雲はモクモクして・・・・雷雲の水滴が激しくぶつかるので・・・・静電気が発生してゴロゴロ・・・・


 まずは、①上空の気圧の谷と、②シアーラインの様子を専門の天気図でチェック。

500図120328

 上段の図・・・専門天気図を見慣れていない方でも、①上空の気圧の谷・・・等圧線(正式には等高度線)がU字になっている場所=上空の気圧の谷が、深まりながら通過することがわかりますよね?
 この谷の東側で上昇気流が発生しやすいと言いましたが、それと同時に、等圧線に沿って南西の風が吹きやすく暖かく湿った空気が流れ込みやすい場・・・・そして、低気圧性の反時計回りの空気の流れのパワーがある場でもありますから、さらにモクモクと雲が沸きやすい場所ともいえます。

 そして下段の図・・・・普通の天気図の原図にあたる図ですけど・・・・津軽海峡付近を東進する低気圧に流れ込む空気が東日本付近で大きくU字にターン
 急カーブなので、空気の流れにブレーキがかかって、後続車・・・いえ、後続の空気が追突して空気が収束・・・②シアーラインができて、上昇気流が発生します。
 また、急カーブの南側には比較的暖かく湿った空気も南西風として流れ込むので気温も上昇(プチ春一番)傾向。

 では、上昇気流を強め、モクモクの雷雲を発達させる③上空の寒気の様子をチェック。

500気温120328

 上空の寒気が地上の寒気より、ちょっとだけ早めに通過・・・・ということは・・・・地上と上空の温度差が大きくなって、上昇気流が発生しやすい状態になってきます(大気不安定の状態)。
 タイミングとしてはシアーライン通過直後・・・ということは、多くの場合、風向きが南寄りから北よりに変わったタイミングで急激に天気が悪化するということに。
 (午前7時過ぎ・・・長野市内では雨ではなく、大粒の雪になってきました)

 では、大気不安定の状態を示す指数・・・SSIの様子。


 SSIの数字がマイナスであるほど大気が不安定ということですけど、特に不安定なオレンジの場所・・・移動していきますが・・・・どのあたりでゴロゴロの可能性があるか?・・・想像できますよね。

 ということで・・・以上を踏まえてMSMシミュレーションで具体的な空模様をイメージ。

zenkokuryuusenanime120328

 シアーラインの位置、下層気温の様子・・・そして、大気不安定による降水・・・周辺の下層雲の様子を、関連させつつ総合的にチェックしてみてください。
 東日本全般に雷雨のエリアが通過していくようですが・・特にどのあたりでその可能性が高いでしょうか?
 
 最後は、一応普通の天気図にも目をとおしておいたほうがイイので・・・まとめのアニメにしておきました。

予想図アニメ120328


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広く春が訪れるけど、北海道付近は風雪強く、明日は下り坂(120327)


北ア120327

 今朝の北アルプス槍ヶ岳
 冬型の気圧配置が緩み始めるタイミングで、雪雲が消え、透き通った冷たい空気の中で、北アルプスが最も美しく輝くことが多いのですが・・・・・・

実況120327

 実況天気図では、西日本に高気圧が張り出して冬型の気圧配置がゆるみ、西高東低というよりは南高北低の気圧配置
 気象レーダーを動画で見ると、北日本日本海沿岸の雪雲も弱まる傾向
 
 水蒸気画像で見る上空の気圧の谷・・・・今回の寒波の最後のエネルギー源が東海上に抜けようとしていますから、今度こそ、冬型の天気分布がゆるむと言いきれそうです。

 でも・・・・北海道の北・・・オホーツク海上空のある寒気の渦の動きはとてもゆっくり
 上空の流れからチギレて渦になっているからですが、コイツの影響で北海道方面や東北北部日本海側の雪は少し尾を引いてしまうかも?

 ということで、高気圧に覆われて春が訪れそうな西日本方面のことは後回しにして、北日本の回復を中心にチェック・・・・・上空の寒気の渦の動向から。

500図120327

 オホーツク海の寒気の渦は、夜になってようやく東海上へ
 すでに道東付近に位置していますから、比較的早めに天気は回復する傾向だとは思いますが、なにせフラフラとした動きの遅い渦なので、午前中はそれなりの影響を考慮しておいたほうがイイかも?

 ついでですけど、次の気圧の谷が、深まりながら沿海州に南下していることもわかります。
 悪天パワーの供給源になるコイツ・・・早くも明日には悪さをしそうな感じ。

 続いて、上空の谷と相まって雲を発生成長させるモトになる上空寒気の様子をチェック。

500気温120327

 北海道上空の渦に対応する寒気・・・午前中は-40℃前後・・・夜になっても-35℃前後ですから、寒気は弱まる傾向ですが、抜けるという表現は使えません
 さらに、次の気圧の谷に対応して、明日にかけて寒気が南下してくる傾向ですから、上空の谷は抜けても、寒気については、今夜小康状態になるという感じでしょう。

 結局、西日本中心に広く春は訪れるけれど、北海道付近では・・・残念ながら春の訪れは次の機会に・・・・ということになりそうです。

 ということで、以上を踏まえて、MSMシミュレーションで今日の空模様を具体的にイメージ。

全国流線アニメ120327

 このアニメを文章でまとめてみると・・・・

 雨雪判別ライン・・・上空約1500mの-6℃ラインは津軽海峡付近まで北上・・・西から気温は急上昇

 降水(雪)も次第に回復傾向で、西日本を中心に晴れるところが多くなりそうですが・・・・・北海道と東北北部日本海側では、イマイチ回復しきれない・・・・というところでしょう。

 なお、明日のことまで考えると、上空の気圧の谷の南下に伴って、次の低気圧が日本海に発生し、シアーライン(前線モドキ)が南下してくるので、早くも東日本中心に天気が下り坂ということも付け加えることになります。

 普通の天気図で今朝⇒今夜の気圧配置の変化もまとめておいたので・・・・

予想図アニメ120327

 さて、あなたがお天気キャスターだったら、どんな解説をするでしょうか?
 西日本のローカル局のキャスターだったら「晴れ」「春」「暖かい」というコトバが沢山使うでしょうし、北日本のキャスターなら「雪」「風」「ゆっくりと回復するものの」なんていいうコトバが多くなることでしょうね。

 こんなことを考えながら、天気図を見ると、頭の中が整理されて、天気予報の安全マージンもキチンととれるようになってきます。


    府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
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 【Kasayanの備忘録】

 昨日15時の長野県北部付近のアメダス風向風速
 カメラのイラストは、この方向で雲の様子を撮影したということ。

アメダス26日120327

 続いて同じ時間の上空の風の様子・・・ウィンドプロファイラの観測値。

jプロファイラ26日120327

 上空は全般に北西~西の風。
 上空と地上付近の風の様子を併せてまとめてみると・・・・・

風合成26日120327

 こんな感じになりますが、上空と地上の風が撮影場所付近(黄色の点線)で、クロスしていることがわかります。
 (なお、上空の風は、北アルプスの影響で、風下側の長野県で波打っている(山岳波)と思われますから、ナミナミの線で描いておきました)

 こんな場所を、上空と地上で風向のシアがある場所なんていいうわけですが・・・・



 こんな風に雲が発生します。
 どうして雲ができるのか?概念図を作ってみましたが・・・・

篠ノ井上空雲26日120327

 本当にこうなっているのか?断定はできませんけど、雲の出来方をこうやって考えると、どこに上昇気流や下降気流があるのか?だんだん直感的に見えてくるはず・・・・・
 そうなると、雲の動向が予測できるようになって、未来の空模様が見えるようになる????そして・・・

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プロフィール

Kasayan

大昔、気象会社や東京の放送局で天気予報番組を作っていたこともありますが今は故郷長野で2回目の日本一周を夢見るただのヨット好き。山岳ガイドのタマゴたちと気象の勉強中。最近多くの時間を野尻湖畔の山小屋で過ごしています。

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