気象予報士Kasayanのお天気放談

故郷長野に帰ってきたヨットオタクの気象予報士Kasayan。 天気予報は当たるのか?天気予報がハズレたらどうなるのか?天気予報の安全マージンは? 一般的な天気予報とは異なる視点からの解説をモットーに、日々の天気を放談?します。

2012年07月

 Twitterでは、今日の記事の内容をひとことでまとめています。お時間の無い方・更新時間を知りたい方はご利用ください。https://twitter.com/kasayangw

太平洋高気圧強まって、夕立少なく猛暑はピークへ。台風9号・10号の影響は?(120731)


志賀高原と菅平120731

 今朝・・・夜明け前の志賀高原~菅平方面
 昨日は、白いベールに覆われていましたが、今日は青い夏空を予感させる紫色の空に山々のシルエットが浮かび上がっていました。

 そんな今朝の実況

実況120731

 相変わらず太平洋高気圧の気圧の尾根が西日本~東日本に居座っていて、台風10号の北上を阻んでいます。
 このため、台風10号は小笠原付近をノロノロと西進中・・・台風9号の位置も昨日と大きく変化していません

 ただ・・・・台風の北上を阻止してくれるのはイイんですけど、太平洋高気圧の影響・・・・上空から吹き下ろす熱風モードはまさにピーク。
 熱中症に関するニュースを耳にするたびに、これも一つの災害かもしれない?という気がしてきます。

 
 ということで、まずは、台風9号・10号の動向をチェックした後、太平洋高気圧の影響=猛暑と夕立の様子・・・そして「猛暑いつまで?」についてチェックしていきたいと思います。


 その前に、普通の天気図で、今朝⇒今夜⇒明日夜の気圧位配置から空模様を概観。

予想図アニメ120731

 台風に関しては、明日にかけて台風9号が鹿児島方面に接近・・・ということがポイント。
 一方、太平洋高気圧に関しては、気圧の尾根がやや北上・・・ということがポイントになりそうです。

 あと・・・北海道を低気圧が通過して明日にかけて天気が下り坂ということも読みとれます。


 では・・・まず、台風9号・10号の動向から詳しくチェック。
 台風の予想進路については、最新の情報を気象庁のHPでチェックしていただくのがイイので、台風によって何が起こるのか?を中心にチェック。

   気象庁台風情報(5日間予報など): http://www.jma.go.jp/jp/typh/typh5.html

台風GSM120731

 GSMシミュレーションを掲載しておきましたが、鹿児島県付近を通過して黄海方面へと進むコースやタイミングは、昨日の記事に掲載したものと大きな変化はありません
 それだけこのコースがガチンコということですが・・・・それだけに、西・東日本太平洋沿岸に流れ込む暖湿気の影響で、雨が活発になるということもかなりガチンコ

 特に九州方面は、前回の大雨で痛めつけられていますから、台風が通過した後も活発な雨が続く・・・ということが問題になってきます。

 そして・・・当然のことながら、強風や高波にも注意が必要。

沿岸波浪予想図120731

 台風10号は、発生当初、あまり発達しないで日本に接近するのではないか?・・・場合によっては熱帯低気圧まで衰えるかも?なんていう論調もありましたけど・・・・どうやら暴風域を保ちつつ・・・そして高波を起こしつつ、九州方面に影響を与える可能性が高そう。

 あと・・・・台風9号の影響。
 台風10号よりずっと発達しそうですが・・・今日から先島諸島方面が大時化に・・・・そして、明日には沖縄本島方面の波が高まってきます。

 夏休みの沖縄旅行を予定されている方には残念ですけれど・・・・少なくとも明日以降はマリンレジャー・・・厳しそうですね。


 つづいて、太平洋高気圧の影響猛暑や夕立の様子を専門の天気図で詳しくチェック。

500図120731

 上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが、まず目につくのは、上空の太平洋高気圧が勢力を強めるということ。
 上空の太平洋高気圧の西の端っこが朝鮮半島方面に跳ね上がるという感じですが、これによって・・・下段の図・・・・地上の太平洋高気圧の気圧の尾根もちょっぴり北上することになります。
 
 これにともなって、地上に向けたドライヤーのような太平洋高気圧が、赤道付近から運ばれてきた空気を、乾燥した熱風として陸上に吹きつけはじめることになります。

 このため・・・・低気圧が通過する北海道と、東北の一部を除いて降水が計算されていない・・・・
 ここ数日で最も降水が少ない状態ですから・・・夕立もなく・・・ムシムシの暑さからジリジリの暑さに変化することが予想されます。


 そんなジリジリの様子を、暖湿気=雨の原料の様子からもチェックしてみましょう。

相当温位120731

 太平洋高気圧の気圧の尾根が北上するのに伴って、暖湿気が少なく乾燥したエリア(白のエリア)が太平洋岸から内陸へと拡大していくことがわかります。

 もうすこし分かりやすく・・・暖湿気の様子を立体的にしてみました。

相当温位立体120731

 強い日射で地面が暖められても、モクモクの雲に成長する雨の原料が存在していないので、夕立もなし・・・というか・・・あっても極めて局地的
 日本海を迂回した暖湿気が流れ込みやすい東北方面で局地的な雷雨が予想される程度。
 

 それでは、MSMシミュレーションで具体的にイメージしてみましょう。

全国流線アニメ120731

 暖湿気が流れ込みやすい、東北奥羽山脈周辺で局地的な降水が計算されていますが、ここ数日で最も降水が計算されていません。

 念のため、昨日夕立が多発した東日本にズームしてみましょう。

中部流線アニメ120731

 降水の計算値が少ないので、下層雲の計算値も掲載しておきましたが・・・・暖湿気や上昇気流の様子も併せてチェックしておきましょう。

中部上昇流と相当温位120731


 昨日の雨や、周辺に残った湿り気が集まって上昇気流が発生しやすい場所・・・上越国境付近や立山や北アの一部で、短時間に極めて局地的な雷雨・・・にわか雨程度?の雨の可能性はありますが・・・総じて夕立の可能性は小

 山の天気予報からも、おきまりの「雷」とか「一時雨」という文字が消えているのではないかと思いますが・・・・石橋をたたいて渡るのなら、「可能性はゼロじゃない」くらいは意識しておいてもイイと思います。

 なお、夜になると台風の一番外側の雲が北上してくるのがわかりますね。

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/

 最後は、「猛暑いつまで?」
 いつまで暑いの?というお問い合わせのメールをいただいていますので、ちょっと古いですけど、27日(金)に気象庁から発表された一か月予報を掲載しておきます。

1か月予報120731

 赤字の所だけ斜め読みしておけば・・・・暑いのね・・・しばらく・・・ということがわかると思います。

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                       http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

 【オマケ】
 昨日の記事に長野県北部中心の雷雨・・・と書きましたが、日没前後・・・それまで発生していた関東北部などの雷雨を圧倒するまとまった雷雲が発生しました。

雷光120731
 (落雷の様子・・・撮影できました)

 電車がストップしたり停電が発生したりと、激しい雷雨になったので、そのメカニズムを考えるための素材をまとめておきました。
 あくまで素材です・・・・

30日レーダー15時120731

30日レーダー17時120731

30日アメダス風120731

30日局地天気図120731


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台風10号・9号の動向と影響・・・そして、猛暑と雷雨の様子(120730)


 昨夜の長野市は、ゴロゴロの雷鳴と断続的な強い雨。

29日積乱雲120730
 
 久々の天然の打ち水と、雨に引きづり下ろされた上空の冷気による天然のクーラー効果で、エアコンなしで寝ることができましたが、

菅平120730

 今朝は日の出とともに、どよよ~んとした空気・・・・周辺の山々は水蒸気の白いベールに包まれ、山すそには霧が発生しています。

 そんな今朝の実況・・・

実況120730

 昨日朝の実況とあまり変わらず・・・・太平洋高気圧の張り出しの軸=気圧の尾根は西日本南岸に延びていて、台風9号・10号ともに動きが遅め・・・引き続き南西諸島方面には強い暖湿気による雨雲が点在しています。
 この状態・・・まだまだ続くんでしょうか?・・・チェック要・・・

 あと・・・気になるのが台風の動向。
 衛星画像に顔を出し始めた状態なので、南の海上の画格でもう少し詳しくチェックしておきましょう。

赤外風解析120730

 いずれの台風も、目はまだハッキリとしていませんが、台風9号はすでにフィリピン方面に影響を与えるまでに発達・・・そして、気象庁の台風情報(5日間予報)では、少々貧弱に見える台風10号も、明日までに暴風域を持つ台風に発達することが予想されています。

 台風10号は、1日~2日にかけて九州方面に接近しそうですから、どこを通るのか?というよりは、どんな影響があるのか?について、詳しくチェックしておきましょう。


 それでは、今後の空模様を普通の天気図を使って概観。

予想図アニメ120730

 似たような気圧配置でも、よーく見ると、明日夜にかけて少しずつ・・・しかも確実に状況は変化するようです。

 まず・・・・明日にかけて太平洋高気圧の気圧の尾根がゆっくりと北上・・・それに伴って、太平洋高気圧の上空からドライヤーのように熱風が吹き下りることになります。
 このため、明日にかけては、夕立さえ少なくなって、ジリジリの猛暑がやってきます

 でも・・・明日以降は台風9号が小笠原を通過して九州方面に東進
 このため、明日夜以降は、台風の湿った空気が東日本南岸に迫ってきて、ジリジリの夏空からうって変わって南岸中心に強い雨が降り始めるということになります。


 そんな様子をいつものように、専門の天気図で詳しくチェック。

500図120730

 上段の図・・・地上の空模様の骨格になる上空の気圧配置ですが・・・まず目につくのは上空の太平洋高気圧
 昨日まではその中心が西日本上空にありましたが、今日は関東の東海上にその位置を移します。
 これに伴って、天気変化に影響する(雷雲の流れる方向などに影響)上空の風の流れは、全般的に南西風に変化してくることになります。

 ただ、中心が東に移ったとはいえ、太平洋高気圧自体は西に勢力を強める傾向
 太平洋高気圧縁辺の南寄りの風に運ばれる暖湿気の流れが九州に押し寄せることもなく・・・むしろ上空の太平洋高気圧中心付近から吹き下りる乾燥した空気の影響が強まってジリジリの乾燥した夏空へと変化していくことが考えられます。

 したがって・・・下段の図・・・西日本方面の降水の計算値は、比較的少なめ・・・・局地的に発生する雷雨メインの空模様になることが考えられます。
 一方、東日本には、昨日とほぼ同等の降水量が計算されていますが・・・・上空の太平洋高気圧の中心が東に移ることに伴って、東日本の雷雨の発生場所や降水量にも変化があると考えておいたほうがよいかもしれません。

 それでは、以上を踏まえて、MSMシミュレーション今日の空模様を具体的にイメージ。

全国流線アニメ120730

 ここ数日で最も降水の計算値が少ないことがわかると思います。

 上空の太平洋高気圧の中心が東海上に移ることによって、地上の風が収束する場所(上昇気流が発生しやすい場所)が昨日より北に変化していることもわかりますよね?
 特に山陰・・・中国山地越えのフェーン現象で乾燥・高温・・・お湿りも少なく、ジリジリ・・・が予想されます。

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/


 それでは、最も活発な降水が計算されている中部地方にズーム

中部流線アニメ120730

 ここ数日、長野県中部付近(松本・諏訪付近)に発生していた熱低気圧(ヒートロー:強い日射で気温が上昇して発生する上昇気流によって発生)の発生位置がやや北寄り・・・安曇野~大町付近に変化するようです。

 このため、風が収束する場所もやや北寄りに
 昨日は長野県中部から北部にかけて雷雲が活発化しましたが、今日はさらに北寄り・・・長野県北部中心の雷雨になることが予想されます

 一方、伊勢湾から東京湾にかけて予想されている南風は、ほぼストレートな南風
 関東に至っては、昨日に引き続いて北西方向と北東方向に発散する方向で南風が吹き込みますから・・・・今日も天然の打ち水・・・・雷雨の発生可能性は低いと思われます。

相当温位上昇流中部120730

 ちょっと難しいですけど・・・・上空約1500mの風の流れと、上昇気流の様子・・・そして、暖湿気の様子をまとめたものですが・・・これらのデータからも長野県北部中心の雷雨の可能性が読みとれる・・・なんてことを書き込んであります。
 Kasayanの備忘録のつもりなので、興味がある方だけ見ていただくことにして・・・・・

中部流線700120730

 今日発生した雷雨は、こんな風の流れに沿って流されることになりますが・・・・風速自体がそれほど強いわけじゃありませんから、ほぼ同じ場所で発生・発達・消滅する・・・と考えて・・・降水量がまとまってしまうことに警戒したほうがイイと思います。


 それでは、最後に気になる今後の台風の影響

台風GSM2日間120730

 台風接近に伴って、暖湿気が流れ込んで太平洋岸で活発な雨・・・というのは容易に想像できますが、台風10号は、九州付近を通過した後も、北東に針路を変えないで、そのまんま黄海に進んでいくことが予想されています。
 (太平洋高気圧が西に張り出しているから)

 このため、台風の東側に流れ込む暖湿気が、西日本中心に流れ込み続けることになりますから、大雨への警戒が長引くことになるかもしれません。

 つづいて、波の様子

沿岸波浪120730

 今日はうねりに警戒・・・明日以降は高波にも警戒が必要になってきます。
 (小笠原へのヨットクルージングシーズンは終わりですね・・・)

 また、台風9号の影響を受ける先島諸島方面では、はやくも台風対策が求められる状態に入ります。

     府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm

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 猛暑いつまで?が気になる方は、昨日の記事をご覧ください。


 【オマケ】
  昨日、長野県北部では大雨警報が発表されるほどの雷雨が発生しました。


(可能ならHD設定にしてご覧ください)

 今日も長野県北部中心の雷雨が予想されていますが・・・・昨日の雷雨の発生メカニズムをザックリとまとめておきましたので、興味のある方はご覧ください。
 コメントは・・・・時間切れなので・・・省略・・・ゴメンナサイ。

29日レーダー1530120730

29日レーダー1900120730

29日アメダス120730

29日15時相当温位120730

29日局地天気図120730


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猛暑いつまで?雷雨はどこで?台風9号・10号の動向は?(120729)


 さきほど長野に帰ってきたばっかりなので、今日はポイントを集中的にチェック

 まずは予報のスタートライン・・・・実況はきちんと押さえておきましょう。

実況120729

 相変わらず、西日本中心に太平洋高気圧が張り出しているのはイイとして、南の海上には予定通り台風9号と10号が発生してしまいましたよね。


 続いて、明日夜までの気圧配置の変化を、今朝⇒今日夜⇒明日夜の天気図でチェック。

予想図アニメ120729

 必要なことは書き込んでおきましたからイイですよね?


 では・・・・・気になる台風からチェックしちゃいましょう。

衛星風解析120729

 いずれの台風も、台風の目がハッキリしていませんから、まだ生まれたての子供みたいですけど、気象庁の台風情報を見ると、特に9号は急速に発達してくる模様。
 また、二つの台風の雲が少し接触しているようですが、複数の台風が接近すると、多くの場合相互作用によって全体としてさらに反時計回りの動きをする傾向が出てくるものです(藤原の効果なんてイイます)。

 で・・・これからどう影響してくるのか?ですが・・・・

1日21時GSM台風10号120729

 気象庁のGSMというシミュレーションを見ると、台風10号は西進して小笠原諸島付近を通過・・・8月1日頃、九州南部付近に接近・・・黄海へと向かうことが予想されています。
 気象庁の台風予想進路図(5日間予報)も同様の傾向を示していますが、北東方向に転向して本州方面にやってこないのは、上空の太平洋高気圧が西日本方面まで張り出しているから

 で・・・・仮にこのコースを台風が通過するとなると・・・・・台風の直接の影響を受ける九州以外・・・・西日本から関東にかけての太平洋沿岸では、台風東側の南風が運んでくる暖湿気によってまとまった雨・・・・暖湿気が脊梁山脈を越えて吹き下りる日本海側ではフェーン現象によって猛烈な高温・・・・ということが予想されます。

 台風10号が9号に先行してやってくるため、藤原の効果によって、台風9号の北上は抑えられますけど、8月の始まりは、とんでもなくイヤーな空気に包まれることから始まりそうです。


 台風9号と10号に関する他国の計算値や波の影響などは明日の記事でじっくりとチェックすることにして、次は猛暑続きで辟易としている方に・・・・猛暑いつまで?・・・・という話を少し・・・・

週間気温グラフ120729

 向こう一週間の気温の平年値との差をグラフにしたものですけど・・・・これを見る限り、北海道(札幌周辺限定)を除いて全般に平年並み・・・昨日ちょっと高めだった地域も、向こう一週間は横ばいのグラフになっています。
 このグラフだけを見れば、「夏なんだし、この程度ならいいんじゃない?」とも思われますけど・・・・

早期警戒情報120729

 一昨日発表された(ちょっと古めですけど)異常天候早期警戒情報には、先のグラフの地域以外の場所に、平年より「かなり高い」の赤塗りが施されています。
 強弱の変化はあれど引き続き太平洋高気圧の勢力は強め・・・・台風の上陸を阻んでくれますけど・・・・フェーン現象が発生しやすい日本海側では、8月10日頃まで、特に警戒が必要になる猛暑が続いてしまうということのようです。


 続いては・・・・今日も雷雨はあるのか?あるとしたらどこで発生するのか?という話。
 まずは、空模様の骨格をチェックしておきましょう。

15時GSM120729

 左側の図・・・地上の気圧配置の骨格になる上空の気圧配置ですが・・・いわずもがなの猛暑パターン
 そして、下段の図・・・地上付近の暖湿気=雨の原料は、昨日に引き続き西~西南西方面からそこそこ流れ込んでくることが計算されています。

 この状態で・・・・強い日差しで気温が上昇し、相対的に大気の状態が不安定になると・・・上昇気流が発生しやすい場所=風が合流・互いにぶつかる・山腹に風がぶつかる・山肌が熱せられる・・・などの条件が整った場所でモクモクの雷雲が発達することになります。

 それはどこ?

全国流線アニメ120729

 雷雲の発生発生を安全マージンをもって見ていただけるよう、下層雲(紫色)のエリアも重ねて掲載しておきました。
 水色や黄色・赤の降水が計算されていない場所でも、下層雲が計算されている場所(関東以西)では、下層雲が計算されているエリアを、雷雨可能性の目印と考えておいたほうがイイかもしれません。

 でも・・・これだけじゃイマイチわかりにくいので・・・・

ズーム流線アニメ120729

 雷雲発生の可能性が高いエリアを、少しだけズームしておきました。
 黄色の点線は、いつものように風が収束・ぶつかるなどして、積乱雲(雷雲)が発生しやすいと思われる場所。
 黄色の線以外にも、山岳に風がぶつかる場所などでは雷雲が発生する可能性がありますから、最寄りの地域の山の位置と風(矢印)の位置関係を確認してみてください。

中部相当温位等120729

 ちなみに、関東甲信付近・・・昨日は、北関東の山々や群馬県西部長野県境付近、そして、長野県中部(美ヶ原・霧ヶ峰・八ヶ岳方面)で活発な雷雲が発生し、長野県中部付近の雷雨は夜遅くまで続きました。
 (高い山の長野県付近では、上空への放射冷却と山と盆地の温度差などが複雑に作用して、夜になっても雷雨が続く・発生する場合があります)

 今日も昨日とほぼ同様の暖湿気の流れなどが計算されていますが、ちょっぴり気になるのが、長野県北部の風や暖湿気の流れと・・・それに伴って生じる上昇気流の分布
 どうでもイイ?ようなことを書き込んでおきましたが・・・結論から言えば、長野県北部の雷雨の傾向がほとんど雷雨の無かった昨日とは異なるのではないか?ということ。

 長野県中部で発生した雷雲が上空約3000mの南西方向の風に流されてくるパターン以外に、志賀高原・菅平方面、北信五岳方面では、その場所で雷雲が発生する可能性が昨日よりやや高いのではないか????と思うのですが・・・

 安全マージンを多めに取るべき?というレベルの話しですから、空振りになる可能性は十分にありますが、心の片隅に残しておいて・・・・・アヤシイ雲を見つけたら思い出して下さい。

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/


     府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm

       専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                       http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

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猛暑続き、雷雨活発!!台風9号・10号も発生?(120728)


たまぷら27日120728

 昨日の横浜青葉区の様子ですが、ご覧のとおりの猛暑。

 ショッピングセンターの広場には大砲のようなミストシャワーも設置されていました。
 濡れないほど細かな霧状の水滴が放出されているだけですが、蒸発する際に熱を奪うため、広場全体が周辺より明らかに涼しい・・・・。
 家でも欲しくなっちゃいました。

 で・・・今朝の横浜の空・・・・まだ横浜に居るんです(暑ッ・・・・)

横浜朝120728

 どよよ~んとした薄灰色の空ですが、ブログを書いているうちに(オリンピックの開会式も見ていたりして)、強烈な日差しが白い空を突き破り、窓から差し込んできました
 空気もベタベタ・・・・かなり湿っているようです。


 そんな今朝の実況は・・・・・

実況120728

 右側・・・水蒸気画像を見ると、九州方面から大量の水蒸気が日本上空に流れ込んでいます・・・うーん・・・。
 このため、レーダー画像には、西日本を中心に強い暖湿気による雨が点在
 昨日は九州付近に点在していましたけど、今日は西日本全体に拡大してきたようですが、今日の雷雨はどうなるんでしょう?
 昨日は、山沿い中心に局地的な雷雨・・・平野部ではほとんど雷雨がなく、太陽の熱が溜まったまんまですけど・・・・

 そして・・・・・気になるのは、水蒸気画像右下にある真っ白な水蒸気のカタマリ
 実況天気図で見ると、熱帯低気圧が発生・・・・・小笠原方面に北西進中
 フィリピンの東にある熱帯低気圧と併せて、その動向が気になります。


 まずは、普通の予想天気図で、今夜⇒明日夜の気圧配置の変化を見てみましょう。

予想図アニメ120728

 なんと、今夜までに二つの熱帯低気圧が台風に昇格(どっちが9号?10号?はわかりませんけど)。
 そして、フィリピンの東の熱帯低気圧は、明日夜になるとただのTS(TropicalStorm) ではなく、STS(SevereTropicalStorm)まで発達する模様。
 目先は、小笠原父島付近に接近してくる台風に警戒が必要になりそう。

 また、目を日本付近に向けると、相変わらず太平洋高気圧が西日本中心に勢力を保っていて、猛暑が続くことを予感させますが・・・・・北海道の北を低気圧が通過するようです。
 このため、北海道付近では天気が悪化することが考えられますが、どの程度悪化するのかは???。

 そして、この季節の定番・・・登山や行楽には最も気になる雷雨の発生・・・これも????。
 
 それでは、専門の天気図で詳しくチェックしていきましょう。

500図120728

 まず上段の図・・・・地上の空模様の骨格になる上空の気圧配置ですが・・・・西日本上空に上空の太平洋高気圧の中心があって、引き続き上空から熱風が吹き降りてくることが予想されます。
 猛暑継続のサイン・・・・

 もっとも、北海道を上空の気圧の谷が通過・・・このため下段の図・・・・北海道付近を地上の低気圧が通過して、道北を中心に降水が計算されています。

 また、西日本・東日本のいずれにも、青の点線で示した小さな降水域・・・・夕立ですね。
 昨日の記事に掲載した同じ図と比較してみると、夕立の降水が昨日より多めに計算されているように見えますが・・・・再び上段の図・・・・北海道付近を通過する上空の気圧の谷の影響が、関東甲信越付近まで、弱いながらも及んでいるのかもしれません。

 続けて、相当温位=暖湿気=雨の原料が流れ込む様子をチェック。

相当温位120728

 昨日は、やや南西方向から暖湿気が流れ込む傾向でしたが、今日は次第に真西方向・・・九州⇒西日本⇒東日本へと流れ込む傾向に変化。
 また、北海道方面に流れ込む流れがゆっくりと南下してきて、東日本付近で合流する傾向も読み取れます。

 ということは・・・・雷雨の発生状況も昨日より変化。
 先に見た降水の計算値が示していたように、今日の雷雨は昨日より活発になるかもしれません。

 
 そんなことを意識しながら、いつものMSMシミュレーションで、具体的な空模様をイメージ。

全国流線アニメ120728

 ご存知のように、矢印は地上付近の空気の流れを表していますが、特徴的なのは午後から日本海・太平洋双方から流れ込む風が一本の線のように内陸でぶつかり合って雨雲が発生するということ。
 
 先に見たように、西からたっぷりの暖湿気=雨の原料が流れ込んでいるわけですから、雷雲が似たようなタイミングで発生し、互いに強めあうような作用が働けば、降水量がかなりまとまってくることが考えられます。
 ありきたりですけど、行楽地での河川の急な増水などには警戒が必要。

 ちなみに、発生した雷雲を流す上空の風の様子は・・・・

700流線120728

 方向はわかりますけど、風速が弱いので、ほぼ動かないと見たほうがよいかもしれません。

 続けて、中部山岳の影響で、複雑な様相を見せる東日本の夕立の様子を・・・もう少し詳しく・・・・

中部流線アニメ120728

 昨日より明らかに活発な降水が計算されています。
 昨日同様、関東平野南部での風の収束可能性は低そうなので、いわゆる山沿い中心の雷雨ということになると思いますが・・・暖湿気の流れ込みが強いですから、海風が弱まると、微妙な条件で、局地的に雷雲がわきあがる可能性がありますから、心配ゼロというわけではありません

相当温位中部120728

 ということで・・・・最寄の地域の空模様・・・「雷」という文字と、「所により」という文字を意識しながら府県天気予報に目を通し、MSMシミュレーションなどから、どこで?どの程度?・・・を、安全マージンをもって把握してくださいね。

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太平洋高気圧の勢力強く、今日も猛暑続く。雷雨の可能性は?(120727)


 昨日、ひょんなことで、千葉県の幕張にある古巣の気象会社を訪ねることになったのですが・・・・途中、京葉線の新木場駅のホームで電車を待っているときに見えた景色。

木場120727

 東京スカイツリーと、東京ゲートブリッジという東京の新名所二つをまとめて見ることができたのですが、いずれもモヤッとした空気の向こう側・・・水蒸気が多い?と思わせる見え方でした。

幕張120727

 そして幕張・・・・13時頃から西の空にモクモクの雲・・・そして、15時過ぎにビルを出るころにはポツポツの雨
 あとで、同時刻のアメダスとレーダーでチェックしてみると・・・・・

レーダー14時120727

アメダス風120727

 相模湾・東京湾・九十九里・鹿島灘からの海風が微妙に収束する場所で雷雲が発生していたことがわかります。
 そこそこの湿った空気があるところに海風が吹き込んで風が収束・・・・行き場を失った空気が上昇気流に変化した場所で雷雲が発生する・・・というメカニズムになっているわけですが・・・・今日もそんなところ・・・あるんでしょうか?

 ちなみに、今朝の横浜の空は・・・・

横浜120727

 昨日の朝ほどではない感じがしますが・・・・それでもそこそこの湿り気がありそうな空気・・・・
 そんな今朝の実況は・・・・・

実況120727

 一昨日から引き続き、日本上空にはクジラ・・・太平洋高気圧が居座っています。
 そして・・・レーダー画像・・・太平洋高気圧縁辺の南風によって運ばれる暖湿気によって発生したスコール性の雨雲が、九州方面に点在・・・・あたかもクジラの尾が跳ね上げる水しぶきのよう。

 多くの地域は太平洋高気圧がもたらすジリジリの晴天域・・・朝の段階では雷雨の発生など微塵も感じさせませんが、九州方面では朝からベタベタザーッという空模様になっているようです。


 で・・・日本上空のクジラの動向は?・・・今夜⇒明日夜の気圧配置をチェックしてみましょう。

予想図アニメ120727

 とりあえず明日夜までは居座る模様。

 ただ、クジラの尾の付け根・・・今夜にはクビレの部分がずいぶん太くなり、、明日夜にはクジラの尾の跳ね上がりもなくなって、クジラの尾という感じではなくなってきます
 ということは・・・朝鮮半島方面では太平洋高気圧がやや弱まる傾向?と考えることもできますが、関東方面にはさらに気圧の高いエリアが拡大してきますから・・・・まだまだ高気圧は健在・・・・暑さは続く・・・・ただ、雷雨の発生状況が変化してくる?と思われます。

 また、クジラの尾の付け根・・・クビレ部分は弱い気圧の谷にあたるわけですが・・・・クビレが太くなるということは、弱い気圧の谷が浅くなって弱まるということになるわけですが、その影響がどれだけあるのか?ということも今日から明日にかけての空模様に影響してきます。

 
 そんなチェックポイント・・・普通の天気図ではわからないので、専門の天気図で詳しくチェックしていきましょう。

500図120727

 上段の図・・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・・・上空の太平洋高気圧は今夜にかけて強まりこそすれ弱まるという判断はできません
 また、沿海州をゆっくり東進する上空の気圧の谷も深まる気配が見えません

 そして下段の図・・・地上の降水の様子も、九州方面の降水を除けば、昨日と同じかやや少なめ
 弱い気圧の谷の影響も、今日はなさそう

 今日も暖湿気のムシムシザーッの影響を受ける九州を除いて、猛暑モード継続ということになります。
 続いて暖湿気の様子を詳しく・・・

相当温位全国120727

 九州付近が暖湿気の入場口・・・・ムシムシザーッという空模様になることがうなづけます。

 また、西日本と東日本も流れ込みにムラがあるものの、そこそこ強めの暖湿気が・・・昨日とは方向が異なる南よりから流れ込んでくることが計算されていあす。
 ということは・・・昨日と雷雨の発生状況が変わる?

 それではMSMシミュレーションで全国の空模様を具体的にイメージ。

全国流線アニメ120727

 風が合流・ぶつかり合う場所・・・・山にぶつかって上昇する場所・・・周囲より相対的に日射で温められやすく上昇気流が発生しやすい山腹・・・・そんな場所の中でも、暖湿気の入り口の九州に近い西日本ほど・・・いつもの山沿い(九州・中国・四国山地)で雷雨が発生しやすいと思われます。
 また、これらの山々には、太平洋・日本海・瀬戸内海それぞれの海風の収束も影響してきます。

 この図だけでは、昨日との違いがあまり読み取れませんが・・・・

 もう少し詳しく・・・・

中部流線アニメ120727

  計算値はリアルに見えますけど、雷雨を十分に計算するだけの能力がありません
 そこで、風が合流・・・・などの上昇気流が発生しやすい場所と暖湿気が流れ込みやすい場所を想定して安全マージンを考える必要があるわけですが・・・・(これがわかれば発生の有無は別として場所は想定できるので、本当の意味のゲリラではなくなると思います)

 昨日は関東南岸でも海風が収束して、雷雲が発生しましたけど、今日は南関東では真南の風中心で、収束の気配は少なめ・・・むしろ発散傾向。

相当温位中部120727

 でも、暖湿気は南の海風によって運ばれてくる傾向
 とーっても難しい判断になりますけど、南関東平野部の雷雲発生の可能性は昨日より低めなんじゃないかと・・・・(かなり不安・・)
 あと、下降気流になる長野県北部での雷雲の発生は少なめ・・・だけど・・・周辺で発生したら人口の多い盆地に流れ込む可能性あり・・・と言う感じでしょうか。

 かなり不安・・・情けないけど、今日も実況重視というところ・・・・
 
 ちなみに、今日沸いた雷雲は・・・・

700hPa流線120727

 上空約3000mのこんな流れに乗って流されると思いますが・・・風速も全体に弱め・・・・雷雲はあまり動かない?
 時間的、場所的に安全マージンをとって行動するのが吉ということでしょう。

 以上タラタラと書いてきましたが、発生傾向を思い浮かべつつ、最寄の地域の府県的予報に「雷」の文字があるかないか?「所により」なのかそうでないのか?をチェックしてみてください


     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/


     府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm

       専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                       http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

 【オマケ】
   新木場駅ホームで撮り鉄のまね事をしてしまいました。

新木場120727

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プロフィール

Kasayan

大昔、気象会社や東京の放送局で天気予報番組を作っていたこともありますが今は故郷長野で2回目の日本一周を夢見るただのヨット好き。山岳ガイドのタマゴたちと気象の勉強中。最近多くの時間を野尻湖畔の山小屋で過ごしています。

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