気象予報士Kasayanのお天気放談

故郷長野に帰ってきたヨットオタクの気象予報士Kasayan。 天気予報は当たるのか?天気予報がハズレたらどうなるのか?天気予報の安全マージンは? 一般的な天気予報とは異なる視点からの解説をモットーに、日々の天気を放談?します。

2016年01月

 Twitterでは、今日の記事の内容をひとことでまとめています。お時間の無い方・更新時間を知りたい方はご利用ください。https://twitter.com/kasayangw

北日本中心の冬型から全国的な冬型へ。明朝関東で雪チラチラ?次の寒波はいつ??(160131)


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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 昨日、南岸低気圧による雪は都心部まで届かず北関東止まり。
 夕方以降予想されていた、前線上の低圧部(前線のキンク部)による降雪も強まらず、当初の予想より雪の影響は小さくて済みました。

 今回の南岸低気圧に関する天気予報やニュースの伝え方・・・少し注意して見ていたんですけど・・・
 「関東甲信北部山沿い中心の大雪」と伝えた上で、「南部都心部でも降雪・積雪の可能性」を述べている点で、従来の伝え方を踏襲していたと思いますが・・・南部の降雪の「可能性」の伝え方が、どの番組も非常に上手だったように感じました。

 情報を伝える側、受け取る側・・・それぞれ、現在の予報技術の限界にある南岸低気圧というモノを理解し始めたような気がします(Kasayanの立ち位置は・・・伝える立場をリタイアしたものの放送に少しだけ関わりつつ・・・自分で天気チェックをしてブログで放談するという・・・双方の中間あたりの立場??と自覚しています)。


 さて、今日最初は「次の寒波がいつ来るのか?」、そして、来るとしたら「次の寒波の強さは?」という、少々先の出来事からチェックしていきましょう。
北半球上空の寒気アニメ160131
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 これは27日(水)~30日(土)北半球上空約5500mの寒気の動き

 シベリアに溜まっていた-42℃以下の寒気の一部が、寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が北海道の北を通過するのに伴ってオホーツク海に抜けていきましたが・・・

 まだまだ沿海州と北極海沿岸には-42℃以下の寒気がタップリ溜まっていて、間宮海峡付近の寒冷渦を中心に反時計回りに回転しながら、日本付近への南下のタイミングを伺っています

 で・・・この寒気がいつ頃?どの程度の強さで日本付近にやってくるのか???
 昨日に引き続き、気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)でチェックしてみると・・・

GSM次の寒波160131
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 昨日同様、5日(金)~7日(日)にかけて、強い寒気の谷が日本付近を通過することが予想されています。

 もっとも-42℃以下の寒気が通過するのは北海道付近で・・・西~東日本付近では-30℃以下の寒気が通過する模様。
 -40℃以下の寒気が山陰~北日本を通過した先週の記録的寒波ほどではありませんけど、次の寒波と呼ぶに足りる強さの寒気が3日間かけて日本付近を通過する可能性が高まったといえそうです。

 また、気になるのは・・・昨日の計算値(昨日の記事に掲載)より-40℃以下の寒気の南下が南寄りに変化してきたこと。
 本州上の上空の寒気(上空約5500m)や地上付近の寒気(上空約1500m)の寒気の南下の程度に大きな変化はありませんけど、明日以降の計算値で南下の程度が強まらないか?ということが心配されます。

 また、再び5日(金)~6日(土)にかけて予想されている南岸低気圧の通過・・・
 上空約1500mの0℃ラインの位置からすると、再び関東甲信南部でも雪になる可能性が高いといえますから・・・この点でも、本州上の寒気の南下の変化・・・明日以降も注目していきたいと思います。

 なお、向こう一週間の気温の傾向(平年差)ですが・・・

週間気温グラフ160131

 冬型の気圧配置が続く木曜日まで、全国的に平年を下回る所が多くなる模様。

 そして、南岸低気圧が通過する5日(金)頃、低気圧に吹き込む暖気の影響で一時的に気温が上昇
 その後6日(土)以降は、平年を大きく下回ることが予想されています。

 次の寒波・・・どうやら南岸低気圧が過ぎ去り冬型の気圧配置が強まる6日(土)頃・・・になりそうですね。


 それでは、ここから今日の空模様

菅平160131

 今朝の長野市は、曇り空

 空をじーっと見ていると、時々小さな雪粒がチラチラと舞っていることがわかります。

 最低気温は-4.2℃(06時03分)で、ほぼ平年並みの冷え込みになっています。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況160131

 気圧配置は・・・東側の低気圧が非常に貧弱で、大陸から張り出してくる高気圧が優勢といういびつな西高東低 冬型
 そして、日本海西部には気圧の谷(黄色の点線:等圧線の高気圧側への湾曲域)が発生していて、その中に小低気圧も発生したことがわかります。

 冬型に伴う雪雲が日本海側にちらほらと観測されていて・・・弱い気圧の谷に近い山陰西部にも雨・雪雲が観測されていますが・・・
 全般に雪雲・雨雲はそれほど強くありません

 ただ・・・衛星の水蒸気画像を見ると・・・悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が太平洋沿岸を東進していて・・・
 沿海州方面でも、大陸の寒気を運ぶ偏西風の強風帯(水色の矢印)に沿って、上空の気圧の谷が南東進中

 上空の気圧の谷が早々に抜ける太平洋側は回復してくるものの・・・これから上空の気圧の谷がドッと押し寄せてくる北日本は下り坂に向かいそうですが・・・

 これからの空模様・・・こちらも気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、詳しくチェックしていきましょう。

GSM31日160131
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・北陸~北日本には、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が、-30℃以下の寒気を伴って、断続的に接近・通過し・・・荒天ベースの空模様が続く模様。

 一方、西~東日本では・・・昨日までの悪天をもたらしていた上空の気圧の谷が東海上に抜け・・・日中は、太平洋側を、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が通過することがわかります。
 このため、日中は太平洋側を中心に天気は回復に向かうと思われますが・・・

 にかけて南西諸島や日本海西部次の上空の(比較的浅い)気圧の谷が接近する模様。
 再び西から下り坂に向かうことが考えられます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して、地上では・・・下段の図・・・北日本では、断続的に通過する上空の気圧の谷に対応して、等圧線が混雑気味
 夜にかけて西高東低・・・どちらかといえば張り出す高気圧のほうが優勢なので・・・「押しの」冬型の気圧配置が続いて・・・日本海側中心に強い風雪、高波が続くことが予想されています。

 一方、西~東日本では・・・上空の気圧の尾根の通過に伴い、太平洋側を中心に冬晴れエリアが拡大するようですが・・・
 上空の気圧の谷の通過に対応して、日本海西部の弱い気圧の谷(黄色の点線)上に、小低気圧が発生
 今夜にかけて北陸付近に南下し・・・-5℃ラインが小低気圧に向かって北上
 大気の状態が不安定になり・・・北陸付近中心に風雪・雨が強まり、雷の発生が予想されます。

 また、上空の浅い気圧の谷の接近に伴い南西諸島でも降水域が拡大
 
 ということで・・・今日は、北日本中心の冬型の気圧配置から、全国的な・・・それほど強いというわけではありませんけど・・・「押しの」冬型の気圧配置に変化してくるようです。

 
 では最後・・・以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ160131
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 今日いっぱい、北日本中心の冬型・・・北陸以北の日本海側中心の降雪・雨が続くようですが・・・

 北陸付近に小低気圧が上陸して消滅した後・・・日本海西部を風の収束線に伴う降水(雪)帯が南下
 そして降水(雪)帯が上陸する明日未明から、日本海側の広範囲で降雪が始まることが分かります。

 また、明日未明から、北陸に上陸して消滅する小低気圧の生まれ変わり??関東沿岸に小低気圧が発生
 関東沿岸で冷たい雨・・・(地形の影響を受けにくい上空約1500m)-4℃ラインの位置からすると、弱い雪が降ることも考えられます。

 関東沖の小低気圧の発生時間帯や強さ次第では、降雪エリアが拡大するおそれもあるので、今夜の天気予報で最新の情報・・・チェックしておいたほうがイイかもしれません。

      府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

拡大北半球上空の寒気160131 拡大GSM次の寒波160131 拡大GSM31日160131  
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)

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南岸低気圧 東海上へ。関東甲信回復遅く、北日本は冬型へ(160130)


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 いわゆる「南岸低気圧」によって、関東甲信北部~東北南部中心に雪が降っています。

ウェザーリポート07時160130

 これは、午前7時発表のウェザーニューズ社のウェザーリポート(リンク:サイト視聴者のリポート)ですが・・・
 埼玉と群馬・栃木の県境付近、そして茨城の南部と北部付近雨・雪の境界線ができていることがわかります。

 この境目に何があるのか??
 アメダス(リンク)で観測された午前7時の気温をチェックしてみると・・・

アメダス気温160130

 ちょうど+1℃ラインと雨・雪の境界線が一致していることがわかります。

 +2℃ラインが雨・雪の境界線になることが多いのですが、今回は1℃ほど低めになっています。
 どうして????

ウィンドプロファイラ160130

 レーダーによって上空の風の様子を観測しているウィンドプロファイラ(リンク)をチェックしてみると・・・

 関東上空約1Kmでは、鹿島灘~三陸沖の寒気を運び込む北東風が優勢
 一方、上空約2Km以上では、暖気を運ぶ南西風が優勢で・・・
 上空約2Kmでは、ちょうど雨・雪の境界線付近に、南西風と北西風の収束線(黄色の点線)が形成されていることがわかります。

 どうやら、上空約2Km付近に南西から流れ込んでいる暖気の影響で、関東南部はそこそこ気温が下がっているのに雨になっているようです。

 ということは・・・このラインが南下すれば関東南部でも雪、停滞あるいは北上するようであれば、関東南部は雨で推移することになりそうですが・・・

 気になる方は、実況重視・・・ご紹介したリンクをたどって雨・雪の境界線の位置をチェックしていただきたいと思います。


 さて・・・関東北部でも雪が降ったということで・・・上空にもさぞかし強い寒気が流れ込んでいるのでは??と考えていらっしゃる方も多いと思いますが・・・
北半球上空の寒気アニメ160130
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 北半球上空の寒気の動き(26日21時~29日21時)をチェックしてみると・・・・

 上空の寒気(上空約5500m)は、北海道付近に停滞する偏西風に流されて、南下することなく北海道の東に流れ出していることが分かります。
 したがって、今回の雪は寒波によるものではなく、南海上の春先の陽気と日本付近の冬の寒さのせめぎ合いによって発生したものと言えます(大体南岸低気圧はそんなモノですけど)。

 とすると・・・ここ数日、気にし続けている次の寒波・・・日本の北に溜まっている-42℃以下の寒気が、いつ?どの程度の強さでやってくるのか?ということがますます気になってきます。

 そこで、気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いている最新のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)をチェックしてみると・・・

GSM次の寒波160130
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 5日(金)に再び次の南岸低気圧が通過した後・・・
 週末6日(土)~7日(日)にかけて、次の寒波が-35℃以下の寒気として日本付近を通過していくことが予想されています。
 (地図の色塗りをする時間がありませんでしたが・・・日本の場所、わかりますよね?)。

 前回の記録的寒波では-40℃以下の寒気が山陰~北日本を通過しましたから、今回は約5℃高く、弱い寒波に見えますけど・・・
 -36℃以下の寒気が能登半島付近を通過すると、北陸では大雪になることが多いと言われていますから、これでも十分に強い寒波といえます。

 また、前回の記録的寒波では地上付近(上空約1500m)の-5℃ラインが沖縄の南まで南下しましたが・・・今回は沖縄のすぐ北、奄美付近まで南下する模様。
 さすがに南西諸島で雪が降るようなことはありませんけど、九州南部でも再び雪になることが考えられます。

 まあ・・・一週間も先のことですから、計算値が大きく変化する可能性のほうが高いと言えますけど・・・
 前回の記録的寒波では、新たな計算値が発表される度に、寒波の程度が強まりましたから、安心も楽観もできません
 最新のデータや予報をコマメにチェックしたいところです。


 では、ここから今日これからの空模様

菅平160130

 Kasayanの住む長野市は、夜明け頃に雪が止み、雪景色が広がっています。

 最低気温は-1.2℃(06時31分)。
 南岸低気圧が暖気を運んできたので、平年を3℃ほど上回る暖かさ??

 午前8時現在積雪は22センチ・・・大雪というほどの積雪にはなりませんでした。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況160130

 南岸低気圧が関東沖を北東進中

 低気圧に吹き込む暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)が地表の冷たい空気の上を滑り上がり、日本海側まで雨雲・雪雲を拡大させています。

 衛星の水蒸気画像を見ると・・・西から上空の浅い気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が接近中
 日本付近に弱い悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を降り注ぐことになりそうですから、低気圧が東海上に抜けても、スパッと回復することはなさそうです。


 ということで・・・これからの天気・・・
 こちらも気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、詳しくチェックしていきましょう。

GSM30日160130
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・本州太平洋岸には偏西風の強風帯(水色の矢印)が停滞し・・・
 弱い悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の浅い気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への浅い蛇行域)が断続的に通過
 そしてになると・・・西からそこそこ深い上空の気圧の谷が接近してくることがわかります。

 このため地上では・・・下段の図・・・偏西風の強風帯に流され、南岸低気圧は東海上に抜けますけど・・・
 西~東日本は、弱い降水(雪)域が局地的に残り、スパッと回復せず
 夜には、西から接近する上空の気圧の谷の影響で、前線上に低圧部(キンク部)が発生し、関東沖を通過する模様。

 そして前線上の低圧部(キンク部)北側に位置する東日本付近では・・・日中、いったん雪や雨が弱まるものの・・・夕方以降、再び太平洋側中心に雨や雪が降り出すことが予想されています。

 一方、北日本では・・・再び上段の図・・・今夜にかけて-35℃以下の寒気を伴った上空の気圧の谷が接近
 地上では・・・下段の図・・・北海道西岸中心に降水(雪)域がかかり続け・・・には、オホーツク海に低気圧が発生し、西高東低 冬型の気圧配置になることが予想されています。

 多くの場合、南岸低気圧が通過するとすぐに冬型の気圧配置が強まったりするのですが・・・今回は、一呼吸をおいて冬型の気圧配置が強まりはじめるようですね。


 それでは最後・・・以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ160130
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 紫色は下層雲。

 詳しくはアニメ中の書き込みをお読みいただきたいのですが・・・

 関東甲信付近・・・前線上の低圧部(前線の「への字」:キンク部分)が通過する夕方以降、再び雨や雪になる模様。
 それほど強いものではなさそうですけど、「安心しないでください!まだ降りますから・・・」ですね。

      府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
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       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

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     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

拡大北半球160130 拡大GSM次の寒波160130 拡大GSM160130  
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

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南岸低気圧 通過。雨・雪めまぐるしい空模様に!週末・来週の空模様は?(160129)


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 今日は、いわゆる「南岸低気圧」の通過によって、西日本ではまとまった雨・・・東日本では雪が予想されていて・・・
 ニュースでは「関東北部の山沿いでは雪になり、関東南部の平野部でも夜には雪になる可能性がある」なんて伝えられているはずですから、今日の帰宅の足を気にしている方も多いと思います。

 午前3時の実況をチェックしてみると・・・

実況160129

 これから太平洋側に進んで「南岸低気圧」になるはずの低気圧は・・・まだ九州の西岸付近

 ただ、低気圧や前線への暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)の流れ込みが活発なので、すでに雨雲・雪雲は西日本だけでなく、東日本にもかかり始めています。

 で・・・気になるのは雪のエリアはどこか???ですけど・・・

ウェザーリポート09時160129

 午前9時発表のウェザーニューズ社のウェザーリポート(リンク:サイト視聴者のリポート)を見ると、長野県北部や中部、そして関東北部中心の降雪になっていて・・・
 アメダスが観測した積雪深等を併せ見ると、軽井沢付近で降雪が活発化しているようです。
 (一昨年2月の軽井沢、国道18号線の立往生が思い出されます)

 どうやら気温の低い標高の高い地域中心に雪になっているようですが・・・

 ちょっと時間はズレますけど、降り始めの時間に近い午前3時の気温の様子をチェックしてみると・・・

アメダス気温03時160129

 2℃を下回るエリアから雪が混じり始め・・・1℃を下回るエリアで雪主体・・・という傾向が読み取れます。

 この点、関東甲信地方の日中の予想気温は、北部の標高の高い地域で3℃前後南部平野部では6℃前後ですから・・・気温の上がる日中は概ね雨で推移するところが多いと思われますが・・・

 南岸低気圧が接近すると北寄りの風が強まって、地表付近に寒気がドッと流れ込んでくるおそれアリ。
 また、降水が強まることで上空から寒気が降りてくることも考えられます。

 そして、寒気が流れ込むタイミングが、気温が低下する夕方以降にあたると・・・積雪の可能性も???

 このような状況を監視していた気象庁は、いつもより遅い5時40分(いつもは4時台)に、「大雪に関する関東甲信地方気象情報」(リンク:「・・・と気象庁は注意を呼び掛けています」というニュース原稿のもとネタ)を発表して、大雪に注意を呼び掛けています

関東甲信気象情報160129

 全文を引用しておきましたけど・・・「関東地方南部平野部では29日の日中は雨が中心となる見込みですが、夜は雪」というフレーズが気になるところ。
 気象庁も、北からの寒気の流れ込みと夕方以降の気温低下に気をもんでいるようですね。


 ということで・・・今日これからの空模様・・・
 気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成の用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、詳しくチェックしていきましょう。

GSM29日160129
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・西~東日本・・・これといって深い上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)は通過しませんが、太平洋沿岸付近で偏西風の強風帯(水色の矢印)が強まってくることがわかります。

 そして、偏西風の強風帯に沿って、上空の浅い気圧の谷が断続的に通過
 上空の浅い気圧の谷から断続的に弱い悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)が供給され続け、太平洋側を中心に荒天傾向が続くと思われます。

 一方、北海道方面では・・・日中、‐30℃以下の寒気を伴った上空の気圧の谷が通過
 一時的に冬型の気圧配置が盛り返し、風雪が強まるおそれがありますが、夜には上空の気圧の谷が東海上に抜けて、冬型の気圧配置の骨格も解消すると思われます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して、地上では・・・下段の図・・・いわゆる南岸低気圧が九州を通過し、今夜には遠州灘付近を北東進

 高気圧西側縁辺を低気圧に向かって吹き込む暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)によって、西日本の太平洋側ではまとまった降水が予想されていて・・・
 東日本でも次第に降水が活発化し・・・低気圧の接近とともに、強まる北東風によって関東甲信方面に南下してくる0℃ラインや-5℃ラインの位置からすると・・・
 地上の気温が1~2℃、上空約1500mの気温が-3℃前後に下がったところから、順番にに雨が雪に変化すると思われます(標高の高い所は朝から雪。軽井沢付近は要注意)。
 (アメダスで実況を重視するのが吉?)


 それでは以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ160129
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 詳しいことはアニメ中に書き込んでおきましたが・・・
 例によって関東南部で雪になるのか?積雪になるのか??は極めて微妙なところですけど・・・
 現在の予報技術の限界と考え、実況が反映された最新予報をコマメにチェックするとともに、安全マージンを考慮した対応をしてくださいね。

 ちなみに、気象庁発表の短期予報解説資料(プロ用の資料)には、こんなことが書いてあります。

短期予報解説資料160129


 ということで・・・今日は週末金曜日・・・
 週末と来週の空模様・・・そして、次の寒波の予想をザックリとチェックしておきましょう。

 まずは週末と来週の空模様

GSM週間1160129
(注:30日(土)は今日降り出した雨・雪が抜けるタイミングの午後9時になっています)
GSM週間2160129

GSM週間3160129

 今日は長野県でも大雪のおそれがあって・・・いつも以上に仕事がバタバタしていますので、図中の書き込みをお読みいただくことで・・・お許しください。


 続いて、次の寒波・・・ですが・・・
北半球上空の寒気アニメ160129
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 例によって、北半球上空の寒気の様子を見ると・・・引き続き、日本の北では、-42℃以下の巨大な寒気塊が渦を巻いています。

 この寒気が本格的に日本付近にやって来るのは・・・昨日の記事にも書きましたが、再来週あたり・・・

2月8日上空寒気160129

 最新のGSMモデルでは、先日の歴史的な寒波ほどではありませんけど、西からの強い寒気の南下が予想されています。

 昨日発表された一か月予報(リンク)でも・・・先週までの予報が大きく変化し・・・2月6日以降は、西~東日本を中心に平年を下回る可能性が大と伝えられています。

 ただでさえ寒いこの時期の平年以下の気温ですから・・・覚悟しておいたほうが良さそうですね。

      府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
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拡大北半球160129 拡大GSM29日160129  
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

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 可能な限り返信いたします。

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南岸低気圧 発生・北東進。関東甲信で大雪の可能性も???(160128)


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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 記録的、歴史的寒波が抜けてホッとしつつも、次の寒波はあるのか?来るとしたらいつ来るのか?・・・気になっている方も多いと思います。
北半球上空の寒気アニメ160128
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 現在、日本の北では、北半球で最も優勢な-42℃以下の寒気が勢力を拡大中
 もっとも、昨日の記事でご紹介したように、目先一週間この寒気が日本に南下してくる気配はなく、北海道をかすめるように、オホーツク海を東進するだけ

 でも・・・その先・・・アメリカの気象機関(NOAA)が発表しているGFSモデル、気象庁が発表しているGSMモデル(いずれもスパコンによるシミュレーション)の最新の計算結果を見比べてみると・・・

北半球上空の寒気予想GFSモデル160128

 いずれのシミュレーションも、-42℃以下の寒気塊が、来週以降も反時計回りの渦を巻きながら日本の北に停滞し・・・2月8日(月)頃、日本付近に南東進
 -30℃以下の寒気が西日本の太平洋側まで南下してくることを予想しています。

 パッと見たところ、なあんだ!-42℃以下の寒気がそのまま来るわけじゃないのか?と考えてしまいそうですけど・・・
 今週前半の記録的・歴史的な寒波・・・日本付近を通過する際、上空の寒気は急速に弱まったものの・・・上空の寒気が地上に降りて、沖縄でも雪が降るような地上寒気を形成しました。

 そこで・・・気象庁発表のGSMモデルがはじき出した、2月7日21時の地上付近(地形の影響を受けにくい上空約1500m)の気温の様子をチェックしてみると・・・

GSM2月28日160128

 東シナ海方面に、再び雪を降らせるような強い下層寒気が流れ込むことが予想されています。

 再び強烈な寒波襲来???

 まだまだ10日以上も先のことですから、計算値が大きく変化する可能性のほうが高く、予報として成立するだけの信頼性はありませんけど・・・
 現時点では、程度の大小は別として、「次の寒波はある」と考えておいたほうがイイかもしれませんね。


 さて、ここからは今日の空模様
 南岸低気圧が北東進し、明日は関東甲信の内陸部で降雪も予想され始めていますから、明日の空模様も併せてチェックしていきたいと思いますが・・・

菅平160128

 Kasayanの住む長野市は今朝も快晴
 
 放射冷却現象が発生し、最低気温は平年を下回る-5.4℃(06時20分)を記録していますが、ここ数日では最も気温の高い朝
 冷え込みがゆるんで感じられるのが不思議です。

北アルプス160128

 透き通った空気の中・・オレンジのモルゲンロートに染まる北アルプスも、槍の穂先までハッキリと見ることができました。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況160128

 冬型の気圧配置はさらにゆるんでいますが、新潟以北の日本海側には引き続き弱い雪雲・雨雲が観測されています。

 一方、高気圧に覆われた西~東日本冬晴れエリア優勢

 ただ・・・高気圧の後面に位置する東シナ海は気圧の谷になっていて、太平洋の暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)が流入し始めています。
 このため、東シナ海では潜在的な前線(黄色の点線)が活発化し始めていて・・・雨雲の一部が対馬付近にかかり始めていることがわかります。

 衛星の水蒸気画像を見ると・・・北海道方面では、引き続き悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が、大陸の寒気を伴いながら断続的に通過中
 まだまだ冬型の気圧配置・・・弱まりながらも継続することが予想されます。

 また、東シナ海方面では大陸から偏西風の強風帯(水色の矢印)が東進中
 偏西風の強風帯に沿って、東シナ海を小さくて弱い上空の気圧の谷が断続的に通過することになるので・・・気圧の谷が深まるとともに、潜在的な前線の雨雲が次第に活発化することが予想されます。


 では、これからの天気・・・
 まずは普通の天気図を使って、明日夜までの気圧配置の変化と空模様の関係を、大ざっぱに把握しておきましょう。

予想図アニメ160128
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 北日本の西高東低 冬型の気圧配置は明日夜にかけてゆっくりと弱まる模様。

 一方、気圧の谷に位置する東シナ海では、今夜にかけて前線が顕在化し、前線上に低気圧が発生
 西から下り坂に向かう模様。

 そして、前線上の低気圧は、明日夜にかけて太平洋沿岸に南下し、いわゆる「南岸低気圧」として北東に進み始めることが予想されています。

 このため、今日は、九州方面に接近する前線と低気圧の影響で、西日本中心に下り坂
 明日は、西~東日本の広範囲で雨

 ただ・・・低気圧に吹き込む暖かく湿った南西風と、三陸沖から低気圧に吹き込む冷たい北東風ぶつかる関東甲信付近では、内陸を中心に雪になることも想定され・・・
 北東風がぶつかり上昇気流が活発化する山沿いでは・・・現時点では非常に微妙ですけど・・・大雪になるおそれも考えられます(微妙な言い回し・・・ご理解ください)。

 ということで、最初は今日これからの空模様・・・気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデルを使って、詳しくチェックしていきましょう。
 
GSM28日160128
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・北海道方面では午前中-30℃以下の寒気を伴った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が通過
 上空の気圧の谷は、夜には東海上に抜けますけど・・・上空の気圧の谷から降り注ぐ悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)と、大気を不安定にする寒気の影響で、一時的に冬型の気圧配置の骨格が強化されることが想定されます。

 一方、西~東日本では・・・好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が東進
 好天ベースが想定されますが・・・

 大陸から東シナ海方面に、偏西風の強風帯(水色の矢印)が進んでくる模様。
 上空の気圧の尾根との兼ね合いで、急速な天気の悪化はないものの、次第に下り坂に向かうことが予想されます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して、地上では・・・下段の図・・・今夜にかけても北日本で冬型の気圧配置が続き、北海道中心に等圧線が混雑気味。
 北西強風・高波が続き西岸中心に、上空の気圧の谷が通過する午前中、降雪が強まることが予想されています。

 一方、西~東日本では・・・上空の気圧の尾根の東進に対応して、太平洋上の高気圧が東進
 東日本中心に冬晴れが続くようですが・・・

 気圧の谷にあたる東シナ海では、高気圧後面の南東風に乗って暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)の流入が強まり、前線の降水帯が活発化し・・・さらに、低気圧も発生
 西から下り坂に向かいますが・・・上空の気圧の尾根の通過に伴い、低気圧の発達や東進はゆっくり。
 今夜、雨が降り出すのは西日本の西部まで・・・ということになりそうです。


 では・・・東シナ海で発生する前線や低気圧の雨・・・どこで、どの程度活発化するのか??
 雨の原料になる暖かく湿った空気(暖湿気)の流れ込みの様子もチェックしておきましょう。

相当温位28日160128
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 気温に水蒸気の様子も加味した相当温位図という特殊な天気図ですが・・・

 高気圧の西側から東シナ海~九州西岸にかけて暖湿気の流れ込みが強まる模様。
 そして日本付近を覆っている寒波の残骸・・・寒気とぶつかって前線(黄色の点線:等相当温位線の混雑域南側)を形成することが分かります。

 今日の雨は前線が位置する海上主体ですが、夕方以降、前線がかかる九州方面で雨が活発化することになりそうです。

 また、上空にそこそこの寒気が残っているところ、地上付近に暖湿気が流れ込んでくるので・・・前線付近では大気の状態が不安定になることも考えられます。

SSI160128

 SSIという大気の安定度の指数を見ても・・・暖湿気の流れ込みが強まる九州西岸付近・・・今夜から大気の状態が不安定になって、雨だけではなく、落雷や突風も想定されます。

 ということで・・・最後は以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ160128
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)
 
 紫色は下層雲。

 GSMモデルと同様、今日、雨のエリアは西日本の西部まで進み・・・

 その先・・・明日朝までに東日本まで進んでくることが予想されています。

 そして問題は・・・気温が下がる明日朝・・・関東甲信付近の降水が雪になるのか?雨になるのか?ということ。

 明日朝の関東甲信付近の予想気温は、沿岸部で3℃前後、内陸部で0℃前後
 関東付近の上空の気温は-3℃前後ですから・・・

 南部の沿岸部は雨主体と思われますが・・・北関東や長野県中・北部では雪になる可能性大。
 気温が上がる日中、この雪が雨に変わるか否かで大雪になるのか?そこそこの雪で終わるのか?
 上空の雪雲から寒気が降りてくることもありますし・・・・???

 「南岸低気圧の雨雪の判別」・・・・いつものことながら、とっても微妙ですから、今夜の天気予報もキチンとチェックするようにしてくださいね。


 では、明日の空模様も、GSMモデル(地上だけですけど)でチェックしておきましょう。

GSM29日160128
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 明日いっぱい、西~東日本は広い降水域に覆われます。

 降るモノの量はタップリ・・・そして降る時間も長時間
 その中で、北東方向からの寒気がどれだけ流れ込んでくるのか?雨・雪判別のキモになるわけですが・・・

 素直に考えれば、長野県中北部や、北関東の山沿いは雪になる可能性大
 関東甲信以西のそれ以外の地域は・・・雨になったり雪が混じったり・・・一時的に雪になったり・・・目まぐるしい天気変化になるかもしれません。
 最寄りの気象台の予報をチェックして、安全マージンを大きく取った対応をお願いいたします。

 なお、気象庁発表の短期予報解説資料(プロ用の資料)に掲載されている図には、こんなことが書かれています。

短期予報解説資料160128

 今日の天気予報番組の解説では、このコメントを便りにした解説が多くなっていると思いますけど・・・
 ご覧になった解説者はどのような解説をしていましたか???

 Kasayan的には・・・「難しい」ではなく・・・わからないモノはわからないと素直に伝えて・・・最悪の想定と断ったうえで、大雪の可能性を伝えるしかないと思います。

      府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

拡大北半球160128 拡大GSM28日160128 拡大相当温位160128 拡大GSM29日160128  
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

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西日本、高気圧の晴天優勢。北日本中心の冬型続く。向こう一週間の空模様と次の寒波は?(160127)


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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
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 昨日は仕事場のリフォームにつき、簡易的なブログ更新で申し訳ありませんでした。

 北半球上空の寒気の様子・・・毎日のようにご紹介しているのですが・・・
 昨日は運び出された段ボールの山の上でノートPCを駆使して?作成したものの、荷物の搬出や搬入、職人さんとのやり取りなどでバタバタ・・・アップするに至りませんでした。
 
 そこで・・・今日は今回の寒波が始まる直前の23日(土)21時から昨夜21時までのアニメを作成しておきました。
北半球上空の寒気アニメ160127
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 24日(日)をピークに日本付近に流れ込んだ寒気の中心は、すでにアリューシャン列島付近に遠ざかっていて・・・後続の-30℃以下の寒気も東海上に抜け始めています。

 ただ・・・大陸に目を向けると、シベリア上空では再び-42℃以下の寒気が巨大な塊としてまとまり始めています
 仮にこの寒気がドッと日本付近に流れ込んでくるならば、今回の寒波と同等かそれ以上の影響になることが考えられますけど・・・

GSM500気温6コマ160127

 気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、向こう一週間の上空の寒気の様子をチェックしてみると・・・
 確かに-40℃以下の寒気は日本付近にやってきますが、「現時点では!」2月1日(月)頃に北海道をかすめて通過することがわかります。

 とりあえず目先一週間一時的に普通の寒波はやってくるものの、今回のような記録的な寒波はない模様(だから記録的なんですけど)。
 ただ・・・2月1日頃の普通の寒波の影響・・・ちょっぴり気になります。

GSM6コマ160127
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 ということで・・・同じくGSMモデルを使って、向こう一週間の気圧配置と降水エリアの変化をまとめておきました。

 明日28日(木)から30日(土)までの3日間は、いわゆる「南岸低気圧」の通過期間
 太平洋上に移動した高気圧西側、そして南岸低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込むので、気温は上昇傾向で・・・降水域が予想されている西~東日本は、概ね雨で推移すると思われますが・・・

 ここ数日、最新の計算値を見るたびに、南岸低気圧の通過位置が南寄りになる傾向で・・・南岸低気圧に向かって吹き込む北東風の影響で、東北南部付近の等温線が南の関東付近に大きく湾曲するカタチに変化してきました(東北から関東に地上の寒気が流れ込むパターン)。

 このため関東甲信北部では、当初雨だった予報が雪に変化しているわけですけど・・・
 この傾向がさらに続くのであれば、「あくまで心配事でしかありませんけど」関東南部で雪になることも考えられます。
 前回のような雪はもうゴメンという方は、最新の予報をコマメにチェックするようにしてくださいね。
 
 なお、向こう一週間の気温の傾向(平年差)の最新データは・・・

週間気温グラフ160127

 昨日ご紹介したものとほぼ同様・・・週末にかけての高温傾向と、来週の低温傾向(次の寒波?)を示しています。

 ただ、このデータ・・・地形の影響を受けにくい上空約1500mの気温傾向を表していますから・・・
 南岸低気圧の接近などで、もっと地面に近い高さで北寄りの風が強まったりすると、このグラフから感じられるほど気温が上がらないかもしれません。
 さらにその傾向が強まると・・・降るモノが心配になってきます。

 とりあえず傾向として受け止めておきたいと思います。


 では・・・ここからは今日の空模様

菅平160127

 今朝の長野市ほぼ快晴

 もちろん放射冷却現象が発生していて、最低気温は-7.1℃(05時03分)。
 平年(-4.7℃)を大きく下回っていますが・・・-10.0℃を観測した昨日より大幅に高くなっています。

 どうやら寒波の影響も弱まってきたようですけど・・・そんな今朝の実況は・・・

実況160127

 高気圧が西日本に張り出していて・・・冬型の気圧配置は北日本限定
 北陸以北の日本海側には引き続き雪雲がかかっていますが、北陸の沿岸部では雨になっている所もあるようです。

 衛星の水蒸気画像を見ると・・・北日本には悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷が、寒気を伴って接近中
 そして、この上空の気圧の谷に対応して・・・日本海では弱い気圧の谷(黄色の点線:等圧線の高気圧側への湾曲域)が発生し、日本海側へと南下していますから・・・北陸以北の日本海側では、もうしばらく雪や雨が続くと思われます。

 一方、西日本方面には好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が接近中
 上空の気圧の尾根に対応して、西日本にはさらに高気圧が張り出して、穏やかな日射しが降り注ぐことが予想されます。


 ということで、今日これからの空模様・・・こちらも気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、詳しくチェックしていきましょう。

GSM27日160127
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・実況でチェックした上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)は・・・-30℃~-35℃以下の寒気を伴い、午前中に北日本を通過する模様。
 上空の気圧の谷から降り注ぐ悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)によって、一時的に天気は悪化することが考えられます。

 ただその後、北日本では、偏西風が東西方向に比較的ストレートに流れるようになること(ゾーナルなんて言います)がわかります。
 したがって、北日本では夜にかけて寒気の流れ込みは続くものの天気変化は比較的穏やかになると思われます。

 一方、西日本方面では・・・好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根通過
 そして、南からはエルニーニョ現象の影響??・・・上空の太平洋高気圧が張り出してくることが分かります。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して、地上では・・・下段の図・・・北日本では、引き続き等圧線の混雑状態が続き、強風・高波が継続するものの・・・日本海側の降雪は弱まる模様。

 また、西から高気圧が移動してくるため、西日本東日本の太平洋側では、冬晴れエリアが拡大することが予想されています。


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 寒気を伴う上空の気圧の谷の通過に伴い、北陸以北の日本海側には、西よりの風の収束線に沿った雪雲の帯が南下
 一時的に降雪が強まる所があるようですけど・・・夜には弱まることが分かります。

 そして、西から高気圧が移動してきて・・・西日本中心に晴天域拡大
 寒気の北上はゆっくり気味なので、明日朝も放射冷却現象が発生して冷え込むはずですけど・・・あきらかに寒波は抜けたな・・・と感じられる所が多いと思います。

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      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

拡大北半球160127拡大GSM6コマ160127拡大GSM160127  
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プロフィール

Kasayan

大昔、気象会社や東京の放送局で天気予報番組を作っていたこともありますが今は故郷長野で2回目の日本一周を夢見るただのヨット好き。山岳ガイドのタマゴたちと気象の勉強中。最近多くの時間を野尻湖畔の山小屋で過ごしています。

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