気象予報士Kasayanのお天気放談

故郷長野に帰ってきたヨットオタクの気象予報士Kasayan。 天気予報は当たるのか?天気予報がハズレたらどうなるのか?天気予報の安全マージンは? 一般的な天気予報とは異なる視点からの解説をモットーに、日々の天気を放談?します。

2017年03月

 Twitterでは、今日の記事の内容をひとことでまとめています。お時間の無い方・更新時間を知りたい方はご利用ください。https://twitter.com/kasayangw

南岸低気圧 北東進!今夜~明朝 雪のエリアは?来週は高気圧優勢 気温上昇??(170331)


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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 今日は金曜日。
 いつものように、週末と来週の空模様もザックリとチェックしておきたいと思います。

 1、北半球上空の寒気の動向・・・北極寒気 東欧への流出続く

 今日も、昨夜21時に観測された北半球上空の気圧配置と寒気の様子から。
北半球寒気アニメ170331
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 一昨日から東欧には、北極に蓄積されていた-42℃以下の真冬の寒気が流出しています。
 この寒気も偏西風に流され、いずれは日本付近にやってくることになるわけですけど・・・

 ここにきて、インド方面の暖気が中央アジアに北上を開始。
 ユーラシア大陸上で偏西風が南北に大きく蛇行し始めています。

 となると、東欧に流れ出した寒気も素直に日本付近にやって来ません。
 一昨日は4月8日(土)頃、-30℃以下の寒気の谷として日本付近を通過することが予想されていましたが、昨日は-20℃以下の寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)として通過するという予想に変化し・・・

GSM8日170331
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 最新のデータでは、-20℃以下の寒気を伴う寒冷渦の通過と、西高東低 冬型の気圧配置として予想されています。

 今週末に予想されている寒の戻り(-30℃以下の寒気の谷の通過)がひと段落した後、しっかりと追いかけてみたいと思います。


 2、週末と来週の空模様・・・寒の戻りの後は徐々に気温上昇!

 では、金曜恒例、週末と来週の空模様。

 気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってまとめておきました。

 (1)週末の空模様・・・南岸低気圧 通過と寒の戻り。大気の状態も不安定?

 まずは週末・・・明日1日(土)の空模様から。

GSM1日170331

 今夜から影響を及ぼし始める(後でご紹介します)南岸低気圧・・・明朝09時頃には関東の南海上を北東進中。
 低気圧北側の降水域は概ね南東海上に抜け、回復に向かい始めることが予想されています。

 ということは・・・気温が最も低くなる未明・・・平地で雪の目安=-5℃以下の寒気が北関東まで南下することが予想されていますから、北関東では平地でも降雪の可能性、南関東でもミゾレや雪混じりの雨になることも考えられます。

 低気圧に吹き込む北寄りの風の強さ次第で降雪エリアが局地的・一時的に発生するイメージ。
 早々に回復に向かいそうですから、最悪今週月曜日の空模様をイメージして対応を考えておけばよいと思います。

 なお、夜にかけても関東甲信南部には湿った北東風が流れ込んで山岳中心ににわか雨・にわか雪が残りそうです。

 続いて、2日(日)の空模様。

GSM2日170331

 関東沖に気圧の谷が残るものの、日本海の高圧部、そして東シナ海から張り出す高気圧の影響で、全体として天気は回復傾向。
 ただ、夜にかけて東~北日本を、上空約5500m -33℃前後の強い寒気が南東方向に通過することが予想されています。

 このため天気が回復して気温が上がれば上がるほど大気の状態が不安定に。
 東~北日本ではにわか雨やにわか雪に加えて、落雷や突風などがあるかもしれません。

 具体的にどのあたりで発生するのか?・・・については明日土曜日夕方以降の天気予報でチェックしてくださいね。
 
 (2)来週の空模様・・・移動性高気圧 ゆっくり移動。気温も上昇傾向

 では、月曜日以降の空模様。

GSM来週170331
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 4日(火)~5日(水)にかけて移動性高気圧が本州上を北東進。

 前後の3日(月)と6日(木)には、日本海と東シナ海の気圧の谷(低気圧)の影響を受けそうですけど、概ね高気圧の晴天域が優勢になりそうです。

 また、高気圧の中心が本州上を東に移動するにしたがって西から暖気が流入。
 次第に気温が上昇すると思われます。

週間気温グラフ170331

 これは向こう一週間の気温傾向(平年差)の最新データ。

 来週後半にかけてジワジワと気温が上がり、金曜日には平年を上回ることが予想されています。
 もっとも、金曜日には気圧の谷の通過が予想されていますから、気圧の谷が通過した直後のお約束といえば・・・気温の急降下。
 記事冒頭でご紹介した4月8日(土)の空模様に繋がります。

 目先、緩やかな気温の上昇が予想されていますけど、その後の急降下・・・寒の戻りがどういったカタチで現れるのか??
 来週のチェックポイントになりそうです。

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)


 3、今日の空模様・・・南岸低気圧 北東進!西から下り坂!!

 それでは、ここから今日の空模様。

 (1)予報のスタートライン・・・今朝の実況

菅平170331

 今朝の長野市は曇り空。
 最低気温はプラスの3.4℃(05時54分)で平年より2℃ほど高めになっています。

 いかにも下り坂を臭わせる空模様になっていますけど・・・そんな今朝の実況。

実況170331

 大陸に中心を持つ高気圧が北陸付近に張り出していますけど、日本付近は太平洋と大陸の高気圧に挟まれた気圧の谷(相対的に気圧が低いエリア)になっています。

 気圧の谷の中では・・・三陸沖で低気圧が南東進中。
 東シナ海では(今夜以降南岸に進む)低気圧と前線が東進していて、九州方面に活発な雨雲がかかり始めていることが分かります。

 衛星の水蒸気画像を見ると、悪連パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が東進中。
 まだまだ下り坂を転がり落ちそうですけど・・・

 (2)今日これからの空模様・・・気象庁GSMモデルでポイントチェック!

 今日これからの空模様・・・
 気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。

GSM31日170331
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・津軽海峡付近では、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の比較的浅い気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が、-30℃以下の寒気を伴って断続的に通過。
 影響は小さそうですけど、局地的・一時的な天気の悪化が想定されます。

 一方、西~東日本では、夜にかけて太平洋側に偏西風の強風帯(水色の矢印)が停滞。
 また、太平洋沖でも次第に偏西風強風帯が強まって、断続的に上空の浅い気圧の谷が北東進する模様。
 さらに夜になると、東シナ海~朝鮮半島から上空の気圧の谷が接近。
 西からジワジワと下り坂が急に?なってくることが予想されています。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・上空の浅い気圧の谷にドリブルされるように三陸沖の低気圧は遠ざかっていきますが・・・

 東シナ海~太平洋側では低気圧と前線が発達しながらジワジワと北東進。
 気圧の発達とともに太平洋側では等圧線が混雑し・・・
 低気圧や前線付近では波が高まるとともに、次第に強まる寒冷北東風と暖湿南西風の収束が強まって大気の状態が不安定に。
 前線付近(黄色の点線)を中心に降水が活発化し、落雷や突風を伴うことが予想されます。

 また、北東風の強まりによって、東日本付近で(地形の影響を受けにくい上空約1500m)0℃以下の寒気が急速に南下。
 夜間の気温低下も加わって、関東甲信地方の標高の高い地域(山梨県、長野県の山沿い、秩父など)を中心に降雪、積雪エリアの拡大が心配されます。


 続いて、今日の雨の原料・・・暖かく湿った空気(暖湿気)の流れ込みの様子にも目を通しておきましょう。

相当温位170331
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 上空約1500mにおける強い暖湿気(水色のエリア)の流入域は南海上の前線(黄色の点線)まで。
 前線から北側では上空に暖湿気が滑り上がり、雨・雪雲を形成すると思われます。

 一方、前線北側の地上付近では冷たい北寄りの風が優勢。
 この北寄りの風・・・上空から落ちてくる雪粒を、そのまま雪として地上に届けるのか?融かして雨にするのか??という役割を担っています。

 この北風の強さは低気圧の発達の程度と位置次第ですけど・・・どうなりますやら?

 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ!

 とうことで、以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ170331
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 南岸低気圧の際、本当にギリギリのギリギリ・・・湿度が低く、地上気温が2℃以下になった場合に降雪が予想される-4℃ラインも示しておきましたけど・・・わかりますか??

 最悪の場合には・・・
 関東南部でもミゾレ程度の可能性・・・・関東北部(茨城県付近?)では雪になることも十分に考えられます。
 もちろん、月曜日にシッカリ雪が降った地域では少なくとも薄っすら??

 最寄りの気象台の「予報文」(マークの予報じゃないですよ)をチェックして「雨か雪」なんて書かれていないかをチェックしてくださいね。

 また、中部山岳方面に車でお出かけの予定の方・・・富士五湖方面や野辺山付近、碓氷峠周辺は雪道だと思って準備されたほうがイイと思います。

 最後に気象庁発表の短期予報解説資料(プロ用の資料)をご紹介。

短期予報解説資料170331

 山沿いの多い所の降雪の予想ですが、前回ほどではありません。
 もっとも南岸低気圧の発達次第では、夕方に気象情報(大雪情報)が発表される可能性がありますから、気になる方はチェックしてください。

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

 KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集):https://www.youtube.com/user/kasayangw

拡大GSM来週170331拡大GSM8日170331拡大GSM170331拡大相当温位170331  
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)

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晴天優勢も北と南に低気圧。週末の南岸低気圧 最新データ!(170330)


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 1、北半球上空の寒気の動向・・・北極の寒気 東欧へ!影響は?

 今日も最初は、昨夜21時に観測された北半球上空の気圧配置と寒気の様子から。
北半球上空の寒気アニメ170330
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 日本付近に-30~36℃以下の寒気と複数の寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が停滞する中・・・

 サハリン付近と北欧に停滞して北半球の寒気の動きをストップさせていた高気圧が弱まって上空の気圧の尾根(水色の点線)に変化。
 同時に東欧方面に-42℃以下の真冬の寒気の流出が始まりました。

 この寒気・・・いずれは偏西風に乗って日本付近にやって来るはずですが、その影響の予想はまだまだ流動的。
 昨日の計算値では、4月8日頃、西高東低 冬型の気圧配置とともに-30℃以下の寒気として日本付近を通過し、日本海側を中心に季節外れの雪になることが予想されていましたけど(昨日の計算値にリンク)・・・

GSM8日170330
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 今朝の計算値では、-20℃以下の寒気を伴う寒冷渦が日本付近を通過し、寒冷渦直下の低気圧が日本海で発達のピークを迎えることが予想されていて・・・
 春一番の気圧配置に似て暖かい南西風が優勢になって気温が急上昇!
 昨日の計算値とは全く異なる予想がはじき出されています。

 他国の計算値を見ても、傾向を云々するだけの自信が得られず・・・・
 強い寒の戻りの有無については、まだまだ様子を見続ける必要がありそうです。
 
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
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 2、日本付近の寒気の影響まだ続く・・・週末再び南岸低気圧!!

 もっとも目先、今週末の空模様は日を追う毎に確からしくなっています。

 天気予報番組でご存じのように、南岸低気圧の通過が予想されているわけですけど・・・

週間気温グラフ170330

 これは向こう一週間の気温傾向(平年差)の最新データ。

 昨日までのデータと同様、4月になっても日本付近に停滞する寒気の影響が継続し、今週末1日(土)~2日(日)にかけて寒さの底になることが予想されています。

 このタイミングで南岸低気圧が通過するわけですから・・・

GSM週末170330
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 那須方面など関東平野周辺の山々で大雪になった先日の南岸低気圧の通過と同様、関東甲信付近の山々を中心に雪になることが予想されています。

 特に気温が下がる31日(金)の夜から1日(土)の朝、(計算値通りの位置を低気圧が発達しながら通過すれば)平地で雪の目安になる-5℃以下の寒気が関東南部まで南下。
 このとき、発達する低気圧に吹き込む北寄りの風が寒気を地上に引き込めば、平地でも雪混じりの雨やミゾレになる可能性が・・・

 この点、今朝の計算値は、昨日の計算値より陸地にかかる降水域が縮小傾向。
 さらに縮小すれば、雪も雨も降らず寒くなるだけで済むことになりますけど・・・今後の計算値ではどうなりますやら?
 明日の記事でも追いかける予定です。
 
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 3、今日の空模様・・・晴天優勢も北と南で下り坂??

 それでは、ここから今日の空模様。

 (1)予報のスタートライン・・・今朝の実況

菅平170330

 Kasayanの住む長野市は晴れ・・・といっても春を感じさせる白っぽい青空。
 
 最低気温は0℃(05時46分)で、ほぼ平年並みの冷え込みになっています。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況170330

 日本付近は南から高気圧に覆われていますけど・・・

 北日本には沿海州から低気圧が接近中。
 また、九州北部でも低気圧が南東に進んでいて、そこに高気圧西側から暖かく湿った空気が流入中。

 このため津軽海峡付近には低気圧前面の潜在的な温暖前線(風の収束線)に伴う雨・雪雲が・・・
 四国の南では暖かく湿った空気と乾燥した空気がぶつかって発生した潜在的な前線の雨雲の帯が観測されています。

 衛星の水蒸気画像を見ると・・・北日本には悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷が接近中。
 低気圧の接近とともに、下り坂の天気がさらに急坂?になることが予想されます。

 また九州北部の低気圧・・・このまま北西の偏西風強風帯に乗って南東方向に進みそうですけど・・・
 四国沖の潜在的な前線の雨雲と相まって太平洋沿岸にどのような影響を与えるのか?が気になるところ。

 (2)今日これからの空模様・・・気象庁GSMモデルでポイントチェック!

 ということで、今日これからの空模様・・・

 気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。

GSM30日170330
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・北日本では、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が-30℃以下の寒気を伴って南東進し・・・今夜、東北を通過することが予想されています。

 また、後続の-35℃以下の寒気を伴った上空の気圧の谷が北海道に接近。
 このため今夜から明日にかけ、北日本は下り坂に向かい、大気の状態が不安定になることが予想されます。

 一方、西日本方面では・・・偏西風の強風帯(水色の矢印)が停滞するものの、これといって目立った上空の気圧の谷の通過は予想されていません。
 むしろ南西諸島方面では、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)の東進が目立ちます。

 とすると・西日本では・・・上空の気圧の尾根の北縁に位置する偏西風の強風帯付近でアヤシイ空模様が予想されるものの、まずまずの天気で推移するかもしれません。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・-30℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷前面で、低気圧が発達しながら津軽海峡付近へと南東進。
 このため、道南や青森県付近を中心に風雨(湿った雪)が強まり海上は高波に。
 上空寒気の流入と低気圧に吹き込む地上の暖かい南西風によって大気の状態が不安定になって落雷や突風等の激しい現象が発生することが考えられます。

 また、低気圧から南西の延びる潜在的な寒冷前線(黄色の点線:シアーライン)が北陸以北を南東進。
 潜在的な寒冷前線が通過するタイミングで、局地的・一時的な雨や雪、落雷や突風があるかもしれません。

 一方、九州北部の低気圧は、午前中には四国沖に抜ける模様。
 朝のうち通り雨が予想されるものの、(上空の気圧の谷や偏西風との対応が悪く)低気圧は太平洋沿岸をあまり発達しないまま北東進。
 
 暖かく湿った南西風が吹き込むため前線の降水帯は比較的活発化するものの海上主体で推移。
 太平洋沿岸への影響はほとんどないことが予想されています。


 続いて、今日の雨の原料・・・暖かく湿った空気(暖湿気)の流れ込みの様子にも目を通しておきましょう。

相当温位170330
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 強い暖湿気の流入域は太平洋沿岸を北東進する低気圧まで。

 前線付近を中心に大気の状態が不安定になるものの、九州南部や四国南岸への影響は局地的。
 むしろ、南西諸島方面での短時間強雨、落雷、突風に注意が必要になるかもしれません。

 なお、東北にも潜在的な寒冷前線が予想されているのがわかります。
 
 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ!

 では最後・・・以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ170330
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 紫色は下層雲。

 太平洋沿岸への低気圧の影響はかなり局地的。
 暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)の影響は、海上の潜在的な前線帯まで。
 むしろ、明朝からの下り坂のほうが気になるところ。

 一方、北海道を通過する低気圧の影響は一時的でもかなり強め。
 明日朝には落ち着くようですが、今夜は少々荒れ模様。
 道東では湿った雪になることも考えられそうですから、着雪等による被害にも注意したほうが良さそうですね。

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 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
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     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

 KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集):https://www.youtube.com/user/kasayangw

 拡大GSM週末170330拡大GSM8日170330拡大GSM170330拡大相当温位170330 
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
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回復傾向も虫食い多め。週末は南岸低気圧で雪の所も?4月も強い寒の戻りが??(170329)


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 今日は朝いちばんで病院・・・診察とリハビリに行かなければなりません。

 なんとか作図だけは終えましたので、昨日までの記事を参考に図中の書き込みをお読みいただければ幸いです。

 1、北半球上空の寒気の動向・・・北極の寒気流出始まる?

 まずは空模様の全体像・・・昨夜21時の北半球上空の気圧配置と寒気の観測値からチェック。
北半球上空の寒気アニメ170329
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 北極から東欧方面に寒気の流出が始まったかも?

 いずれ偏西風(西風)に乗って日本にやって来るはずですけど、いつ?どの程度の強さで?影響を与えるのかが気になるところです。

週間気温グラフ170329

 これは向こう一週間の気温傾向(平年差)の最新データ。

 この期間内に先の寒気がやって来ることはありませんが、明日いったん気温が上昇した後、昨日までの予想と同様週末は強い寒の戻りが予想されていて・・・

 来週もそれほど目立った気温の上昇は予想されていません。
 せいぜい平年並み???

 
 2、週末、再び南岸低気圧・・・内陸高地中心に再び雪??

 で・・・週末、寒の戻りのタイミングで予想されている南岸低気圧。

 昨日の記事でご紹介した気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)の最新データをご紹介。

GSM週末170329
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 昨日の予想より若干早め・・・31日(月)には影響が始まりそう。

 また、寒気の南下も先日の南岸低気圧とほぼ同様(少し強め??)。
 「計算値通りになるなら」再び季節外れの雪になる所があるかもしれません。

 つきなみですが、雪崩、湿雪の着雪による倒木、電線切断、交通障害・・・要注意ですね。


 3、さらにその先・・・4月にも寒の戻りが??

 気象庁発表のGSMモデルは(正確さは別として)10日間先の空模様も予想しています。

GSM4月8日170329
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 4月8日(土)・・・低気圧が発達しながら北海道の東海上に抜け、上空・地上ともに冬の寒気の流入が予想されています。

 現在、東欧方面に流出し始めた寒気が日本付近にやってくるのかも??

 現時点でこのようになるかは「なんとも言えませんけど」、少なくとも4月の前半、雪を降らせるチカラを秘めた寒の戻りの可能性を想定しておくべきだと思います。

 さすがに果物の開花が始まる時期。
 凍霜害が心配されますから、このブログでも可能な限り追いかけたいと思っています。


 2、今日の空模様・・・関東沿岸と北陸中心に雨・雪続く!

 それでは、ここから今日の空模様。

 (1)予報のスタートライン・・・今朝の実況

実況170329

 着目したいのでは西日本に接近中の低気圧の降水域と、北日本に点在する不安定性の雨・雪雲の行く末。


 (2)今日これからの空模様・・・気象庁GSMモデルでポイントチェック!

 ということで、今日これからの空模様・・・
 気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。

GSM29日170329
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 上段の図は、地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置と寒気の様子。
 下段の図は、普通の天気図と同じ地上気圧と地形の影響を受けにくい上空約1500mの寒気の様子。

 西日本に接近中の低気圧は、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が先行してしまうので、発達は鈍い模様。
 空気乾燥傾向なので降水も少なそうですけど・・・湿り気の流入があればどうなりますやら??

 一方、北日本には寒気の流入が続き、地上付近には次第に暖かい南西風が吹き込み始めるので、大気の状態は不安定傾向。
 日本海側中心に局地的、一時的ににわか雨・にわか雪、落雷や突風があるかもしれません。
 (昇温による雪崩等にも注意)

 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ!

 最後は以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ170329
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 紫色は下層雲。

 むしろ明日の太平洋側のほうが降水が活発になりそうですね。

 ということで、今日はここまで・・・
 リハビリ頑張ってきます!!

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     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
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 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

 KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集):https://www.youtube.com/user/kasayangw

  拡大GSM週末170329拡大GSM8日170329拡大GSM29日170329 
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

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天気回復も大気の状態不安定。週末は再び南岸低気圧(170328)


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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 1、北半球上空の寒気の動向・・・もう一回、雪の可能性も??

 今日も空模様の全体像・・・昨夜21時の北半球上空の気圧配置と寒気の観測値からチェック。
 毎日ご紹介しているので、新たな変化が気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
北半球上空の寒気アニメ170328
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 インド上空の高気圧(高度5880m)が発達し、ついに上空の太平洋高気圧と一体化。
 また、北欧まで北上した高気圧も発達を続け、アリューシャン列島付近に停滞していた高気圧も、サハリンの北で新たに発生した高気圧と気圧の尾根を形成するようになりました。

 全体としては昨日までの流れと大きな変化はありませんけど、季節が前に進んでいることは確か。
 北極に溜まっている真冬の寒気が押し出されるタイミングと位置、そして程度が気になるところです。

週間気温グラフ170328

 続いて、向こう一週間の最新の気温傾向(平年差)もチェック。

 目先、大陸から南下中の寒気が通過した後、いわゆる南高北低の気圧配置が予想されていて、週末にかけていったん気温が上昇(平年並み・・・日中は暖かいけど朝は放射冷却の冷え込み。寒暖差大?)。
 その後、週末・・・1日~2日にかけて再び平年を大きく下回ることが予想されています。

 この低温傾向の理由・・・そして低温によっていったい何が起こるのか???
 気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)をチェックしてみると・・・

GSM週末170328
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 再び(上空約5500m)-30~35℃以下の冬の寒気を伴った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)と寒冷渦(赤の渦巻:寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が日本付近を通過することが予想されています。
 このため、またまた全国的に季節が逆戻り。

 そして・・・地上では南岸低気圧が通過して、その後西高東低 冬型「のような」気圧配置になる模様。
 ちょうど一昨日から昨日(今朝まで?)の天気変化と似た空模様が予想されています。

 ということで、「計算値通りに推移したとすれば」寒気の南下や低気圧の発達次第で再び太平洋側でも・・・少なくとも関東甲信北部山岳では再び降雪になる可能性も。

 4月に入っても、素直に春らしくなってくれそうもありません。

 ちなみに昨日、「南高北低」の気圧配置によって気温の上昇が予想される3日(月)の空模様をご紹介しましたけど・・・今朝の計算値では、寒気が動向を支配する「北低」のほうが優勢に変化。
 3日以降の暖かさもアヤシイ雰囲気になり始めています。

 2週間ほど前、天気予報番組の中で何人かの気象予報士が、「もう寒さは終わり。なごり雪です」なんて言っていましたけど・・・ネガティブ思考のKasayanにはとても言えませんでした。
 結果的に再び寒さがやってきて雪まで降ったわけですけど・・・北半球の寒気の動向を見る限り、Kasayan的にはまだまだネガティブ思考から抜け出せないでいます。
 
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 2、今日の空模様・・・関東沿岸と北陸中心に雨・雪続く!

 それでは、ここから今日の空模様。

 (1)予報のスタートライン・・・今朝の実況

 Kasayanの住む長野市ですが・・・

菅平170328

 晴れてはきたものの・・・夜明け直後1時間ほどは、雲のカタチや動きが水平方向だけでなく上下方向にも活発に動いているように感じました(タイムラプス撮影をしていると感じるようになるんです)。

 夜明け後の気温上昇によって大気の対流活動がいつもより活発化したのかも??

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況170328

 昨日、東日本の山岳中心に季節外れの大雪をもたらした低気圧は東海上へ。
 低気圧の東進が早いので少々間延びしたカタチになっていますけど・・・一応、西高東低 「冬型のような」気圧配置になっています。

 このため北陸以北の日本海側では局地的な雪。
 弱い気圧の谷が発生している(風の収束線も発生している)西日本西部でも雨や雪。
 さらに関東沿岸にも局地的に発生した風の収束線に伴う雨雲が観測されています。

 そして日本付近・・・西から高気圧が移動して、天気は西から回復しそうに思われますが・・・
 衛星の水蒸気画像を見ると、日本付近の偏西風は北西方向。
 -30℃以下の冬の寒気を運ぶ偏西風強風帯が九州付近まで南下していることが分かります。

 ということは・・・寒気や偏西風強風帯が影響し、素直に天気は回復しないかも??

 (2)今日これからの空模様・・・気象庁GSMモデルでポイントチェック!

 ということで、今日これからの空模様・・・
 気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしていきましょう。

GSM28日170328
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・夜にかけても北西方向の偏西風強風帯(水色の矢印)が西~東日本付近に停滞。

 好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)の東進によって、少しずつ北上する傾向は見られるものの・・・
 東~北日本には-30~35℃以下の真冬の寒気が流れ込み続け、大気の不安定な状態が続くことが予想されています。

 加えて・・・近畿~東日本に停滞する偏西風強風帯に沿って、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線・黄色の円の中:偏西風の南側への蛇行域)が東日本付近を通過する模様。

 このため、上空の気圧の谷が通過するタイミングで、-35℃以下の寒気も東北南部付近まで南下し、(大気の不安定度も増して)一時的に雪・雨雲が活発化することが予想されます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・上空の気圧の尾根の東進に伴って、太平洋沖を高気圧の中心が東進し、西日本に晴天域が拡大するものの・・・

 偏西風強風帯の北側に位置する東~北日本は東西に等圧線が混雑傾向。
 (地形の影響を受けにくい上空約1500m)-5℃以下の寒気もあまり北上せず、「冬型のような気圧配置」と寒気の流入が続く北日本の日本海側では、弱いながらも雪雲による降水域が予想されています。

 また、偏西風強風帯に沿って寒気を伴う上空の気圧の谷が通過する東日本付近・・・関東沖に低圧部、そして小さな降水域が予想されています。。
 晴天による気温上昇と寒気を伴う上空の気圧の谷によって大気の状態が不安定になり、雨雲又は雷雲が発生するためと思われますが・・・

 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ!

 最後は以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ170328
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 やはり寒気を伴う上空の気圧の谷が通過する午後、関東付近で西寄の風が収束し、局地的に降水域が発生することが予想されています。

 関東平野の日中の予想気温は14℃前後。
 上空には気圧の谷とともに-30℃を下回る寒気が南下してきますから、大気の状態はかなり不安定になると思われます。

 関東付近で雷雲を押し流す上空約3000m(700hPa)の風はほぼ西風。
 西の空にアヤシイ雲が見えたら要注意です。

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  拡大GSM週末170328 拡大GSM170328 
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次第に西高東低 冬型に。4月一週は気温のアップダウン大??(170327)


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 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 今朝は東京でも季節外れの雪やミゾレになっている所がある模様。

 ラジオやテレビでは「まさか」とか「予想外」なんていうコトバが飛び交っていますけど、降雪になる「可能性」は少なくとも23日(木)(23日の記事にリンク)には予想されていました。

 にもかかわらず混乱を生じているのは、予報の「可能性」を「どのように伝えべきか?」、あるいは「どのように受け取るべきなのか??」ということが明確になっていないからだと思います。

 正確な気象情報を誰でも簡単に入手できるようになったにも関わらず、いまだに天気予報が「可能性」を伝える情報ではなく、占いと同様「当たる?当たらない??」情報として捉えている予報の受け手も多いと感じます。
 また、天気予報の送り手も、結論だけを伝えていたり、「可能性が低い(割れる)予報をもっともらしく伝えていたり」しているように思われます(自分の所属する気象会社の予報を自信なさげに伝えにくいのも事実ですが、予想が割れるのであれば、その事実をキチンと伝えるべきだと思います)。

 天気予報の送り手、受け手、それぞれが考え方の整理と修正をする必要があると思うのですが、いかがでしょう?
 (あと・・・「なごり雪」という表現は、できるだけ最後の雪(終雪)に対して使いたいですよね???)


 1、北半球上空の寒気の動向・・・気温のアップダウン激しく??

 では今日も空模様の全体像・・・昨夜21時の北半球上空の気圧配置と寒気の観測値からチェックしていきましょう。
北半球上空の寒気アニメ170327
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 アリューシャン列島付近で上空の高気圧が停滞中。
 この高気圧が日本付近で偏西風を南に大きく蛇行させ、-30~36℃以下の寒気が滞留し、気温の低い状態・・・そして季節外れの降雪をもたらしています。

 一方、上空の太平洋高気圧に加えて、アラビア海からインドにかけて上空の高気圧が発達中。
 また、北欧方面に高気圧が北上し、発達し始めたことが分かります。

 昨日の記事にも書きましたが、これらの高気圧の発達によって北極付近の寒気が押し出されたり、偏西風の蛇行が大きくなるなど、北半球の状況に変化が生じることが心配されます。

週間気温グラフ170327

 そこで・・・昨日に引き続き、向こう一週間の気温の傾向(平年差)の最新データをチェック。

 昨日のデータと同様、4月に入っても気温が平年を大きく下回ることが予想されていますけど・・・・
 どうやら3日頃から気温が急上昇する模様。

 いったい何が起こるのか???

 気になったので・・・4月3日(月)の空模様を、気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)でチェックしておきました。

GSM4月3日170327
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 右の図は、地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置と寒気の様子。
 左の図は、普通の天気図と同じ地上気圧と地形の影響を受けにくい上空約1500mの寒気の様子。
 (訂正:3日09時と表示してありますが21時の誤りです。お詫びして訂正いたします)

 (-30℃以下の冬の寒気を運ぶ)偏西風の南側への蛇行域が日本の東に抜け始め・・・
 (太平洋の暖気が流れ込む)偏西風の北側への蛇行域が大陸から日本付近に東進。

 これに伴い、日本付近はいわゆる南高北低の気圧配置に変化。
 高気圧の西側から暖かい南西風が吹き込み、西日本から一気に昇温することが予想されています。

 来週の月曜日頃、ようやく暖かくなるようですけど・・・
 このように偏西風の蛇行のパターン南から北へと大きく変化するということは、再びドッと寒気が流れ込んでくる可能性も十分に考えられます(気温のアップダウンの大きな4月に??)。

 ちなみに、2013年4月21日にはKasayanの住む長野市で4センチの積雪がありましたから、関東も含め、これで雪が終わるとは言い切れません。
 それにつけても、月末に東欧方面に流れ出す可能性がある北極の寒気の動向が気になるところです。

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 2、今日の空模様・・・関東沿岸と北陸中心に雨・雪続く!

 それでは、ここから今日の空模様。

 (1)予報のスタートライン・・・今朝の実況

 Kasayanの住む長野市ですが・・・

菅平170327

 厚い雲に覆われ、雪混じりの雨?、雨混じりの雪?が時々落ちてくるという状態。

 最低気温は1.2℃(07時20分)で、降るモノがあれば雪になってもおかしくありませんけど、湿度が96%前後とかなり高め。
 このためシッカリとした雪になりにくいようです。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況170327

 南岸低気圧が東海上に抜けようとしていて・・・西~東日本は西高東低 冬型「のような」気圧配置。
 北風が優勢なので地上付近に寒気が流れ込み、東日本の内陸を中心に広範囲で雪になっているようです。

 また、低気圧が通り過ぎた西日本でも、南岸低気圧に吹き込む北東の風と、大陸の高気圧から吹き出す北西の風が収束線を形成。
 山陰を中心に、局地的に雨・雪雲が活発化しているようです。

 念のため08時までの24時間降雪量をチェックすると、栃木県や群馬県北部、長野県東部の山を中心に30センチ前後の降雪があった模様。

 衛星の水蒸気画像を見ると・・・悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が、真冬の寒気を伴いながら西~東日本を通過中。
 まだまだ下り坂・・・(雪・雨雲が空高く発達し易い)大気の不安定な状態が続きそうですけど・・・

 (2)今日これからの空模様・・・気象庁GSMモデルでポイントチェック!

 今日これからの空模様・・・気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしていきましょう。

GSM27日170327
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・午前中、東日本を通過した上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)は、東海上に抜けて上空の渦(カットオフロー)に変化。
 そして後続の上空の気圧の谷が再び東日本を通過することが予想されています。

 また、偏西風の強風帯(水色の矢印)が九州付近に停滞し、夜にかえけて上空の浅い気圧の谷(正渦度移流)が九州方面に流れ込み続ける模様。

 さらに-30℃以下の冬の寒気が瀬戸内以北の広範囲を覆い続けるため、大気の状態は引き続き不安定に。
 今夜にかけても西~東日本を中心に悪天傾向が続くと思われます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・南岸低気圧が東海上に抜けるものの、停滞する上空の渦の影響で動きはゆっくり。
 北東風の収束線付近を中心に、東日本付近で雨や雪が降りやすく、強風や高波が継続することが予想されています。

 また偏西風の強風帯に対応して西日本西部には北東風・北西風の収束線が停滞。
 夜にかけて局地的に雨の降りやすく、雷や突風を伴う状態が予想されています。

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 主に東日本中心の雨や雪。
 雨と雪の境界は時々刻々と変化するので、推計気象分布(リンク)などでコマメにチェックすることをおススメしますけど・・・
 標高1000m近い峠道は雪の可能性が高く、雪でなくとも凍結していると考えるべきでしょう。

 なお、南岸低気圧が東に抜けた後は比較的短時間ですが西高東低 冬型と同様、北陸中心の降雪(雨)に。
 やはり高い山を中心に湿った雪になると思われます。

 昨日から重い雪の着雪・積雪によって倒木等が発生し、交通障害や停電等の様々な被害が発生しているようですからご注意ください。

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プロフィール

Kasayan

大昔、気象会社や東京の放送局で天気予報番組を作っていたこともありますが今は故郷長野で2回目の日本一周を夢見るただのヨット好き。山岳ガイドのタマゴたちと気象の勉強中。最近多くの時間を野尻湖畔の山小屋で過ごしています。

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