気象予報士Kasayanのお天気放談

故郷長野に帰ってきたヨットオタクの気象予報士Kasayan。 天気予報は当たるのか?天気予報がハズレたらどうなるのか?天気予報の安全マージンは? 一般的な天気予報とは異なる視点からの解説をモットーに、日々の天気を放談?します。

2017年07月

 Twitterでは、今日の記事の内容をひとことでまとめています。お時間の無い方・更新時間を知りたい方はご利用ください。https://twitter.com/kasayangw

台風進路はさらに混迷??今日も大気不安定(170731)


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スマートフォンでご覧になる方は、ご面倒でも「PC版を表示」するよう設定願います。

 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 今日は外出先からのブログ更新(それも海の上)。
 小さなノートPCでの作図に加えて、Kasayanのちょっとした手違いもあって通信速度が非常に遅い状態です。

 大変申し訳ありませんが、超超?簡易的な更新になりますのでご容赦ください。

 1、台風最新データ

 いつものように最新の予想進路図は以下のURLで最新の情報をチェックしてください。

  気象庁台風情報: http://www.jma.go.jp/jp/typh/
  米軍(JTWC)台風情報: http://www.usno.navy.mil/JTWC/
  米軍(JTWC)台風情報(予備): https://www.nrlmry.navy.mil/tc_pages/tc_home.html

 その上で、気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)の最新データを確認。

 昨日までと大きく異なる6日と7日の空模様をざっくりとまとめておきました。

台風6日GSM170731

台風7日GSM170731

 無料GPV(GSM・MSMモデル)サイト: http://weather-gpv.info/

 6日と7日で地上天気図と高層天気図が左右反対になっていることはスルーしていただいて・・・

 昨日の記事でご紹介したヨーロッパ中期予報センターの計算結果に類似した進路へと大きく変化しています。

 一言でいえば、4日前後に通過が予想されていた上空の気圧の谷が浅くなり(台風9号と10号によって西日本方面に張り出す上空の高気圧が昨日より強まる傾向に変化したから?)、台風が北上できずに西進。
 台風9号、10号が十分に衰えた後、後行の上空の気圧の谷に補足されるというシナリオに変化したと思われます(あくまでKasayanの考え方です)。

 混迷はさらに深まった??

 ちなみに他国のモデルは・・・

モデル比較170731

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 ヨーロッパ中期予報センタ(ECMWF)は、西日本に接近した後、昨日までのように上陸させず、関東沖への東進を示唆。
 米国気象機関(NOAA)のGFSモデルは一昨日のように、上空の太平洋高気圧にも偏西風にもあまり左右されず、緩やかに東進することを示唆しています。

 やっぱり混迷は深まったといえそうですが・・・いずれにしても太平洋沿岸中心の(状況によっては全国的な)影響は想定しておいたほうが良いかもしれません。
 (今日はこの程度の検討で申し訳ありません。データ解析も不十分ですので、ご紹介したURLにアクセスし、ご自分の目で確認するようにしてください)

 (20時15分追記

 各国のモデル比較

モデル比較170731



 2、今日の空模様・・・不安定性の雨続く

 それでは、ここから今日の空模様。

 通信速度の遅さはどうしようもありません・・・・

GSM170731

 いつものように地図に着色もできず、十分な描き込みもできない状態。

 ただ、昨日までの記事をご覧いただければ、大気の不安定な状態が継続することがお分かりいただけると思います。

 ということで・・・今日はこのへんで・・・
 通信速度が速い場所で時間が取れれば追記等したいと思います。


 3、明日の空模様(19時30分追記

全国流線アニメ170731
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 明日は東日本太平洋岸を中心に雨の降りやすい状態が継続。
 大気の状態も不安定。

 明日は通常更新の予定です。

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 無料GPV(GSM・MSMモデル)サイト: http://weather-gpv.info/

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

 KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集):https://www.youtube.com/user/kasayangw

 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)

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潜在的梅雨前線付近でにわか雨・雷雨!台風5号、9号、10号最新データ(170730)


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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 思いもかけず、今日~明日と、少々バタバタ気味。
 シンプルなブログ更新になるかもしれませんけど、ご容赦下さい。

 1、台風5号、台風9号、そして台風10号、最新データ

 時々刻々と更新される台風の予想進路図は、書きっぱなしのブログに引用するのは原則的に不適切。
 気になる方は以下のURLで最新の情報をチェックしていただくとして・・・

  気象庁台風情報: http://www.jma.go.jp/jp/typh/
  米軍(JTWC)台風情報: http://www.usno.navy.mil/JTWC/
  米軍(JTWC)台風情報(予備): https://www.nrlmry.navy.mil/tc_pages/tc_home.html

 今日の各国のモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を比較していきましょう。

 まずは気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)。

台風GSM170730
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 無料GPV(GSM・MSMモデル)サイト: http://weather-gpv.info/

 (下段の図:地上の気圧配置・降水量・風)
 3日間連続、4日(金)頃から台風5号を本州東岸に北上させ、6日頃北日本に最接近又は上陸することを予想しています。

 (上段の図:地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置と偏西風)
 というのも、4日頃から本州上の上空の高気圧が弱まって偏西風の強風帯が大きく南に蛇行。
 台風5号をキャッチして、ベルトコンベアーのように北日本に運び込むためと思われます。
 (東海上では上空の太平洋高気圧が活発化して台風の東進をブロック)

 仮に岩手県付近に上陸しtえ日本海に抜けるようなことになれば、昨年北日本に甚大な被害をもたらした台風10号のコースとと同じです(統計開始以来2回目のコースといえるかも)。
 一貫して同じ計算結果がはじき出されているところがイヤな感じ。

 続いて、米国の気象機関(NOAA)発表のGFSモデル。

台風GFS170730

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global

 (下段の図:地上気圧・3時間降水量)
 こちらも4日頃、台風5号を関東付近まで北上させているものの・・・
 その後は東海上に遠ざかっていくことを予想しています。

 (上段の図:地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置と偏西風)
 というのも、気象庁発表のGSMモデルと異なり、偏西風の南への蛇行域(赤の点線:上空の気圧の谷)が浅く、台風を十分にキャッチすることが出来ず・・・
 後続の上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が、台風を東海上に押し出してしまうためと思われます。

 これなら影響も最小限で済むかも???

 最後にヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)発表のモデル。

台風ECMWF170730

 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 昨日同様、気象庁やアメリカの気象機関とは大きく異なり、四国付近への接近又は上陸を示唆しています。

 というのも・・・上段の図・・・他のモデルより日本付近の上空の気圧の尾根を発達させているため、先行する上空の気圧の谷が台風5号をキャッチすることを全く想定しておらず・・・
 後続の上空の気圧の谷が台風5号をキャッチして北上させるというシナリオになっているためと思われます。

 ということで・・・全体として言えることは「状況は昨日からほとんど変わらず」ということ。
 昨日の記事に掲載した2つのパターンのどちらかで推移し・・・最悪の場合は北日本に上陸、あるいは西日本に上陸・・・ということになるのかもしれません。
 
 夏休みの冒頭、本当に悩ましい空模様が続きます。

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 2、今日の空模様・・・潜在的梅雨前線の雨と不安定性の雨

 それでは、ここから今日の空模様。

 (1)予報のスタートライン・・・今朝の実況

 Kasayanの住む長野市・・・

菅平170730

 善光寺平周辺の山々には墨絵のような層雲がかかり、上空にはウネウネの層積雲。
 どうみても梅雨空です。

 最低気温は20.9℃、
 窓を開けると涼しい風が吹き込み、エアコンいらずで過ごせます。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況170730

 本州上では日本海の高気圧から吹き出す冷涼乾燥北東風と、台風や東海上の高気圧から吹き込む暖湿南東風が緩やかに収束。
 潜在的な梅雨前線帯が形成され、東日本中心に雨雲が停滞。
 所々で雨雲が活発化していることが分かります。

 衛星の水蒸気画像を見ると・・・悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が東海上に抜け・・・
 代わって、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が東進中。
 天気は回復傾向・・・のように・・・見えるのですが・・・・???

 (2)今日の空模様・・・気象庁発表GSMモデル

 今日これからの空模様・・・
 気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってチェックしておきましょう。

GSM30日170730
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・確かに上空の気圧の尾根が北日本へと北東進。
 加えて上空の高気圧も、西日本~東日本太平洋側に拡大することが予想されています。

 やはり天気は好天ベースで推移しそうに見えますけど・・・
 上空の気圧の尾根のすぐ後ろ側を上空の気圧の谷が北東に進むことが予想されています。

 だとすると、北日本の空模様はイマイチかもしれないけど、西~東日本は好天傾向でOK???

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・北海道を除く、広範囲に大きくはないけれどにわか雨又は雷雨と思われる降水気がたくさん予想されているのが分かります。

 台風5号や東海上に中心を持つ高気圧縁辺から暖かく湿った南東風が流れ込み続けるようですから、上空の空模様の骨格はまずまずでも、地上から水をさされる状態。
 一日を通して大気の状態が不安定で・・・昇温する午後には風の収束線や山岳風上斜面などを中心に雨雲が活発化し・・・局地的な短時間強雨、落雷、突風の発生が心配されます。
 
 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ!

 それでは、以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ170730
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 本州上の前線は潜在的な梅雨前線・・・
 日本海の冷涼乾燥北東風と太平洋の温暖湿潤南東風の収束線・・・あることはありますけど、明瞭なモノではありません。

 したがって、発生する降水域もかなり局地的。
 シッカリと予想できるような代物ではありません。

 いわゆるピンポイント予報が当たりにくい状況ですから、安全マージンは大きめに・・・
 スマホのレーダーを活用して雨を避けるのがおススメです。

 ということで今日はこのへんで・・・
 明日は超簡易更新になるかもしれません。

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 無料GPV(GSM・MSMモデル)サイト: http://weather-gpv.info/

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

 KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集):https://www.youtube.com/user/kasayangw

拡大台風GSM170730拡大GSM30日170730
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
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台風5号の迷走?続く。週末 広範囲で天気の急変要注意!(170729)


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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 やっと土曜日・・・
 週末金曜日に仕事のピークがあるとドッと疲れが吹き出します。

 ということで・・・今日は少しマッタリとしながらのブログ更新。

 1、台風5号の行方は台風9号の行く末次第??

 (1)台風進路のシナリオは2パターン?

 このブログでは、連日のように各国のモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を比較し、台風の進路をいち早く推測するためのヒントを探しているわけですけど・・・

 大きく2パターンに分けて考えられるかもしれません。

 ひとつめは日本海の偏西風が迎えに来るパターン。
 台風9号が大陸に進んで熱帯低気圧化になり、早めに弱まってしまう場合・・・

GSMベースシナリオ台風5号170729
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 日本付近の上空の高気圧が弱まって、日本海の偏西風が大きく南に蛇行。
 自力でゆっくりと北上してくる台風5号を偏西風がキャッチし、関東付近に引き寄せ・・・

 偏西風が素直に蛇行している場合は北東方向に台風を運び・・・
 さらに偏西風の蛇行が深まり渦を巻いた場合(切離低気圧が発生した場合)には、昨年の台風10号のように、東北あるいは北海道方向に台風を北西進させることが考えられます。

 そしてもうひとつのパターンは・・・
 台風9号が大陸に進んで熱帯低気圧化しても、熱帯低気圧として・・・あるいは温帯低気圧に変質し、そこそこの強さで黄海方面に北上する場合・・・

ECMWFベースシナリオ台風5号170729
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 熱帯低気圧あるいは温帯低気圧の北上とともに、上空の高気圧が日本付近上空で活発化。
 台風は北上を阻止され、上空の高気圧南側の弱い東風に乗って西進することに。
 その後、上空の高気圧後面に位置する偏西風の南側への蛇行域が接近するタイミングで西日本に北上することが考えられます。

 この点、上空の高気圧の位置が日本海まで北偏する場合、台風を押し流す風は極めて弱く、台風5号は南海上に長期間居座ることに。
 自力である程度北上したところに偏西風の南側への蛇行域がやってくれば、足早に北東進するかもしれませんし・・・
 東海上の高気圧が張り出して来れば、高気圧の西側の縁を回って本州に接近、あるいは北東に進むことも考えられます。

 結局、大陸に進む台風9号の勢力が早めに弱まるか?遅くまで維持されるのか?ということで状況が大きく変化するという考え方ですが・・・どうなりますやら??
 
 (2)各国のモデル(スパコンの計算値)の最新データは??
 
 では、各国のモデルの最新データをチェックしておきましょう。

 まずは気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)。

台風GSM170729
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 無料GPV(GSM・MSMモデル)サイト: http://weather-gpv.info/

 昨日同様、本州東岸付近を北上し、津軽海峡付近でやや西北西進。
 統計開始以来初めてのコースをとって北日本に甚大な被害をもたらした昨年の台風10号を思い出させるコースが予想されています(不確実な計算値なので過度の心配は不要です)。

 上空の偏西風の様子も描きこんでおきましたが・・・先にご紹介した台風9号が早めに弱まってしまった場合・・・偏西風の南側への蛇行が大きくなりすぎて渦を巻いてしまったとき(切離低気圧が発生したとき)のパターンと言えます。

 続いて、ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)のモデル。

台風ECMWF170729

 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 台風9号崩れの熱帯低気圧?あるいは温帯低気圧が黄海方面に進み・・・西日本付近で上空の高気圧が強まり・・・上空の高気圧が台風5号の北上をブロックするとともに台風を西進させ・・・
 上空の高気圧が東海上に抜けるタイミングで、九州に接近する偏西風の南側への蛇行域が台風5号をキャッチして西日本南岸に接近させることを予想しています。

 これ・・・台風9号が変質してもあまり衰えないまま北上するときのパターンと同じです。

 では最後に米国気象機関(NOAA)のGFSモデルの計算結果。

台風GFS170729

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global

 こちらは上空の高気圧が日本海に北偏して活発化。

 南の海上は無風?状態になって、台風は自力でジワジワと北上。
 日本のはるか東海上に中心を持つ高気圧の縁に沿って進むのかな???という予想になっています。

 これも台風9号が変質してもあまり衰えないまま北上するパターンの一種と言えるかも?
 また、このシミュレーションを見ると、結局台風5号の進路は、上空の気圧の谷や気圧の尾根(偏西風の蛇行)の深さと通過のタイミングにのみ依存していると言ってよいのかも・・・という気持ちになってきます。
 
 少なくとも今回・・・複数台風が発生した場合に連呼される「藤原の効果」とは無縁???
 明日以降も、時間と体力が許せば、台風の進路に関する考察・・・続けてみたいと思います。

 なお、予想進路図が気になる方は以下のURLで最新の情報をチェックしてくださいね。

  気象庁台風情報: http://www.jma.go.jp/jp/typh/
  米軍(JTWC)台風情報: http://www.usno.navy.mil/JTWC/
  米軍(JTWC)台風情報(予備): https://www.nrlmry.navy.mil/tc_pages/tc_home.html


 2、今日の空模様・・・潜在的梅雨前線の雨と不安定性の雨

 それでは、ここから今日の空模様。

 (1)予報のスタートライン・・・今朝の実況

 Kasayanの住む長野市・・・

IMG_0959

 07時頃?から雨が降っています。

 どう見ても・・・梅雨空!
 最低気温は23.4℃(07時29分)でムシムシ・・・

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況170729

 潜在的な梅雨前線帯に向かって、台風5号、そしてはるか東海上の中心を持つ高気圧縁辺から暖湿気(暖かく湿った空気=雨の原料)が流入。

 前線付近・・・それも悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が通過中の東北南部付近で活発でシャープな雨雲が発生。

 前線の南側でも、暖湿気の入り口にあたる東日本中心に雨雲が点在しています。

 で・・・この状態・・・
 台風5号の動きがほとんど止まっていることと・・・偏西風が緩やかに蛇行していて直ちに変化が見込まれないことから・・・しばらく継続してしまうことが考えられます。

 (2)今日の空模様・・・気象庁発表GSMモデル

 では今日これからの空模様・・・
 気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってチェックしておきましょう。

GSM29日170729
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・台風は九州南部付近に停滞する上空の高気圧と・・・東海上に停滞する上空の高気圧に北上を阻止されほとんど動かず。

 一方、北陸付近に停滞する(前線帯に対応する)偏西風強風帯に沿って、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が断続的に東進。

 実況でチェックした空模様の骨格が、夜にかけても維持されることが分かります。

 一方、北日本には好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が接近。
 少なくとも北海道は好天ベースで推移すると思われます。

 で・・・そんな空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・実況と同様、動きの遅い台風5号と、東海上の高気圧縁辺から、本州東岸に向かって暖かく湿った南東風が吹き続ける模様。

 潜在的な梅雨前線帯の沿って雨雲の帯が夜にかけて停滞。
 夕方以降は太平洋側でもにわか雨又は雷雨と思われる降水域も予想されています。

Wvis170729

 これは雲が発生しやすいエリアや暖かく湿った空気の流れを立体的に表示したもの。

 思い立って久々にチェックしたので、ご紹介まで・・・

 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ!

 それでは、以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ170729
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 GSMモデルでチェックした内容とほぼ同様の展開が予想されています。

 ただ・・・潜在的な前線帯だけあって風の収束線もちょっと複雑。
 降るエリア・・・降りにくいエリア・・・キッチリと分けるのは大変・・・・
 いわゆるピンポイント予報も当たらないパターンと言えそうです。

 さて・・・雨の中・・・今日は午後から出かけるとします。

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 無料GPV(GSM・MSMモデル)サイト: http://weather-gpv.info/

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

 KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集):https://www.youtube.com/user/kasayangw

拡大台風GSM170729 拡大GSM170729
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
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台風5号、台風9号 動向は益々混迷!週末と来週の天気も台風がらみ?(170728)


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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
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 今日は金曜・・・早朝からKasayanが仕事でバタバタする日。
 コメントは少なめ?・・・でも、図は充実??
 誤字脱字、意味不明?・・・ご容赦ください。

 1、台風5号、台風9号、最新データはさらに混迷!?

 台風5号と6号・・・予想進路図を見ても、昨日から大きな変化はありません(今朝の段階です)。

 気になる方は以下のURLで最新の情報をチェックしていただくとして・・・

  気象庁台風情報: http://www.jma.go.jp/jp/typh/
  米軍(JTWC)台風情報: http://www.usno.navy.mil/JTWC/
  米軍(JTWC)台風情報(予備): https://www.nrlmry.navy.mil/tc_pages/tc_home.html

 今日も、気象庁発表のGSMモデル、米国気象機関(NOAA)発表のGFSモデル、ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)発表おモデル(いずれもスーパーコンピューターによるシミュレーション)の最新データを比較しておきました。

モデル比較地上170728

 今日はまとめてご紹介!

 気象庁GSMモデルは4日金)以降、台風5号を北上させ、昨年の台風10号を思い出させるようなコースを予想しています(あくまで不確定な計算値ですから過度な心配は不要です)。

 一方、米国気象機関(NOAA)発表のGFSモデルは、昨日より台風9号を発達させるとともに、台風5号の動きを遅くし、伊豆諸島東側を北上させています。
 どうやら台風9号を発達させる予想が台風5号の動向に影響を与えている模様。

 そしてヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)のモデル・・・
 台風9号を朝鮮半島方面に進め、台風5号を九州方面に北西進させています。

 ということで・・・各シミュレーションが自分勝手??な予想をはじき出し、混迷は深まるばかり。
 ただ・・・その理由を考察できなければ、単に計算値を比較しただけですし、今後の着目点を見出すことが出来ません。

 そこで、地上の空模様の骨格といえる上空約5500m(500hPa)の気圧配置や偏西風の予想・・・
 台風が動き始める4日までの変化の様子を比較してみました。

モデル比較上空170728

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 図と図中の書き込みをお読みいただくほうが分かりやすいと思いますけど・・・

 台風9号の発達や位置と連動するする西日本付近上空の高気圧の位置や強まりの予想の相違によって・・・
 上空の高気圧に行く手をブロックされる台風5号の進路が影響されたり・・・
 台風を足早に押し流す偏西風の蛇行の深さや位置に相違が生じて、台風の進路を全く異なるものにしていると考えられます(あくまでKasayanの考え方です)。
  (※簡単にまとめてしまえば、”台風9号が成長させる高気圧の位置と強さ次第”・・・)

 とすると・・・各モデルの予想がバラツイているとしても、上空の高気圧と偏西風の蛇行の深さの変化傾向に着目していれば、早めに進路の可能性を読み取る(感じ取る?)ことができるかも?

 明日以降もこのあたりに着目し、時間が許す限り最新のデータを追いかけてみたいと思います。
 
 ところで・・・

 天気予報番組の多くが、混迷する予想進路図を表示して「まだまだ台風の行方が分からない」「コマメなチェックを」と連呼する中・・・
 (番組の時間も必要ですけど)台風の進路が混迷している”理由”や、台風の動向に影響を与える”着目点”を分かりやすく伝えている番組をいくつか目にしました(Kasayanが目にしたのは2番組でした)。

 短時間しか与えられていなくても10秒あればキーワードをつなげて「解説」することが出来ます。
 どこまで深掘りして(考えて)解説しているか?あるいは解説しようとしているか??
 向こう一週間で解説者の真価が問われるような気がします。
 
 
 2、週末と来週の空模様・・・連日雷雨も・・台風の影響次第??

 金曜恒例の週末と来週の空模様。
 今日はおもいっきりシンプルにご紹介したいと思います。

 (1)週末の空模様

 まずは明日土曜日の空模様。

GSM29日170728

 台風5号と、東海上の高気圧縁辺から暖湿気(暖かく湿った空気=雨の原料)が流れ込み、東~北日本中心に(潜在的な前線帯に沿って)降水帯が活発化。
 午前中からにわか雨や雷雨の発生しやすい状態になることが予想されています。

 明後日日曜日。

GSM30日170728

 ほぼ同様の状況が継続。
 台風5号の位置次第でにわか雨や雷雨の強まる地域、程度が変化するかもしれません。

 先島諸島方面や台湾方面そして小笠原は暴風雨・大しけ・・・これは確かでしょうね。

 (2)来週の空模様

 続いて月曜日以降の空模様。

GSM来週170728
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 (別のモデルを使用している)予想進路図と同様、GSMモデルでも台風5号が小笠原付近に停滞する模様。

 週末に引き続き、東~北日本では連日のように朝から降水域が予想されています。
 台風の進路次第で状況は変わるはずですけど・・・現時点では”東~北日本中心に雨の降りやすい状態が続き、地域によっては大雨に注意!”という天気変化を想定しておく必要がありそうです。

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)


 3、今日の空模様・・・梅雨前線弱まるも大気の状態不安定!

 それでは、ここから今日の空模様。

 (1)予報のスタートライン・・・今朝の実況

 Kasayanの住む長野市・・・

菅平170728

 長野盆地(善光寺平)にフタをするような層積雲。

 最低気温は23.8℃(05時28分)。
 風が弱いため昨日より若干蒸し暑く感じられます。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況170728

 梅雨前線は本州上で途切れていますが、潜在的な前線帯(黄色の点線)が東北~北陸付近に停滞していて、小さな雨雲が帯状に点在していることがわかります。

 そして・・・小笠原に向かう途中の台風5号が関東付近に(一時的に)最接近。
 台風北側と東海上の高気圧縁辺の暖湿気(暖かく湿った空気=雨の原料)が東寄りの風に乗って本州東岸に流入し始めています。

 一方、北海道方面には大陸の寒気(冷気)を運ぶ偏西風強風帯(水色の矢印)に沿って悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷が接近中。
 これから北日本中心に下り坂に向かうことが予想されます。

 (2)今日の空模様・・・気象庁発表GSMモデル

 それでは今日これからの空模様・・・
 気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってチェックしておきましょう。

GSM28日170728
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・-5℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が、東北北部以北を断続的に通過。
 悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)によって下り坂に向かうとともに、大気の状態が不安定になることが考えられます。

 一方、西~東日本は上空の太平洋高気圧に覆われ、九州方面では高気圧の中心が停滞する模様。
 西~東日本は高気圧の熱風下降気流域になり、雨雲が踏み潰される状態。
 下降気流を打ち破るだけの強い上昇気流が発生する場所で局地的な雷雨があると思われます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して、地上では・・・下段の図・・・寒気を伴う上空の気圧の谷の通過に対応して、道東を中心に前線の降水帯が活発化。
 暖かく湿った南東風の流入によって大雨になることも想定されます。

 一方、上空の太平洋高気圧に覆われる西~東日本の降水域は限定的。
 特に・・・Kasyanの住む長野県付近だけ降水が活発化することが分かります。

相当温位170728
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 これは上空約1500m・・・気温に水蒸気の様子を加味した相当温位図という特殊な天気図。

 今夜にかけて東海上の高気圧縁辺の暖湿気が道東付近に流入するとともに・・・
 長野県付近では暖かく湿った北西風と、暖かく湿った南東風が収束することが予想されています。

 前線の降水が活発化するのはもちろん、風の収束によって上昇気流が強まる長野県付近・・・
 高い山による風の強制上昇も加わって複雑な雨の降り方(場合によってはあまり雨雲が発達しない可能性も?)になることが考えられます。

 ただ、この状態を見れば・・・雷雨が局地的になることを期待しつつ、激しい雷雨の発生を優先して考えるべきだと思います。

 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ!

 それでは、以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ170728
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 今日は道東と三陸で前線の大雨に要注意。
 明日朝は北陸や山陰でも雨が強まる可能性があります。

 一方、夕立が予想される関東甲信付近・・・
 GSMモデルより降水域が小さめに予想されています。

 ちょうど昨日の夕立と同じレベル。

 ただ、今日は昨日より暖湿気の流入が強まる模様。
 さらに台風からの東風と日本海からの北東風が収束することも考えられます。

 もう少し活発な降水域を拡大してイメージする必要があると思います・・・ネガティブ思考のKasayanとしては・・・

 ということで・・・今日はこのへんで。
 繰り返しますけど、書きっぱなしですので、誤字脱字、意味不明・・・ご容赦ください。

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

 KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集):https://www.youtube.com/user/kasayangw

拡大来週170728拡大GSM170728拡大相当温位170728
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)

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西~東日本 局地的な雷雨継続。台風5号、台風9号の動向は?(170727)


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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 1、台風5号、台風9号、最新データを比較すると・・・

 昨日、予定通り?台風9号が発生。
 現在日本付近には、台風5号と台風9号、2個の台風が存在しています。

 気象庁発表の5日間先までの進路予想をチェックすると・・・

台風進路気象庁170727

  気象庁台風情報: http://www.jma.go.jp/jp/typh/

 台風9号は、台湾付近を経て大陸方面へと北西進。
 台風5号は、小笠原付近へと南西進することが予想されています。

 予報円のどの位置を通過しても、沖縄や小笠原付近を除いて台風の直接はなさそうですけど・・・
 念のため米軍(Joint Typhoon Warning Center)の進路予想もチェック。

台風進路JTWC170727

  米軍(JTWC)台風情報: http://www.usno.navy.mil/JTWC/
     米軍(JTWC)台風情報(予備): https://www.nrlmry.navy.mil/tc_pages/tc_home.html

 台風9号、台風5号ともに、気象庁とほぼ同様の進路が予想されています。

 とすると・・・台風9号に関しては、先々の動きがなんとなくイメージできますけど(あくまで過去台風の経験則に従うとすれば)・・・
 台風5号については全く想像できません。

 外仕事はもちろん夏休みの予定を立てるにしても悩ましい状態。
 何かしらの目安が欲しいという方も多いでしょうから・・・
 未来の空模様の予測ではなく、「あくまで計算結果の比較」という位置づけで、各国の気象機関のモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)の計算結果をまとめておきました。

 まずは気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル。

台風GSM170727
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 昨日の計算結果から大きく変化!!

 小笠原方面に北東進することが予想されていた台風9号は・・・
 正反対の大陸方面に進んで北上することに。

 台風9号に押し出されるように関東方面への北上が予想されていた台風5号は・・・
 少なくとも5日頃まで小笠原付近に停滞することが予想されています。

台風GSM3日高層対比170727
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 これはGSMモデルを使った3日21時の高層天気図(上段)と地上天気図(下段)。

 台風9号が大陸に進むことで九州付近に上空の高圧部が停滞。
 台風5号と、その東側の熱帯低気圧?あるいは台風?の影響で東海上の上空の高気圧が北日本方面に張り出すことが予想されていて・・・

 これら上空の高気圧が台風5号の北上をブロック。
 小笠原付近に台風を停滞させるのかもしれません。

 続いてヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)発表のモデルをチェックすると・・・

台風ECMWF170727

 気象庁発表のGSMモデルと同様、台風9号を大陸沿岸で北上させ・・・
 台風5号を小笠原付近に停滞させていることが分かります(若干南西諸島方面へ?)。

 一方、アメリカの気象機関(NOAA)発表のGSMモデルをチェックすると・・・

台風GFS170727

 他のモデルとは異なり・・・

 昨日同様、台風9号を早めに衰えさせ・・・
 台風5号を4日~5日頃、関東付近に最接近(上陸の可能性も?)させていることが分かります。

 台風9号を早めに衰弱させることで九州付近に中心を持つ上空の高気圧が早めに弱まることになり・・・
 結果、台風5号の北上が早まるというシナリオになっているのかもしれません。
 (台風5号後続の台風又は熱帯低気圧の影響も小さめ?5日の東海上に上空の高気圧が予想されています)

 多数決をしても良いなら、台風5号が8月5日頃まで小笠原付近に停滞・・・ということになるんでしょうけど?どうなりますやら??
 繰り返しますが、予想進路図の射程に入らない未来の予定を立てるための目安・・・として考えてくださいね。

週間高層170727

 もっとも、週間予報の作成に用いられる週間の高層天気図を見ると・・・

 やはり九州付近に停滞する上空の高気圧と、日本のはるか東海上に中心を持つ高気圧の張り出し具合によって主役?たる台風5号の動きが決まる・・・と考えることが出来そうです。

 台風をサッサと北東に押しやる偏西風は日本海に北上したまま。
 小笠原付近に停滞した過去台風の気圧配置・・・探してみたいと思っています。

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 
 2、今日の空模様・・・梅雨前線弱まるも大気の状態不安定!

 それでは、ここから今日の空模様。

 (1)予報のスタートライン・・・今朝の実況

 昨日夕方から夜中にかけて、長野県の木曽地域では避難準備情報が発表されるような大雨になりました。

南木曽大雨レーダー動画26日15時~27日03時350p
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 同じ場所に活発な雷雲が停滞。

 ウィンドプロファイラ(上空の風の観測値)や、アメダスの風向風速をチェックすると、静岡県付近に小さな低気圧(低圧部)が発生し、南から暖かく湿った空気が流入・・・北から比較的乾燥した空気が流入・・・
 岐阜県から長野県木曽方面に風の収束線(上昇気流域)が発生し、同じ場所に停滞し続けたためと思われます。

 一方、Kasayanの住む長野市ではまとまった雨は降りませんでしたけど・・・

菅平170727

 一夜明けてどんよりとした曇り空。
 地域によっては通り雨もあったようです。

 最低気温は22.6℃(06時44分)。
 湿度は70%前後ですが、ここ数日では最も湿度が低く、4m/s前後の風が吹いているため、かなり涼しく感じられます(東風が吹き込む軽井沢の最低気温は15.2℃。さすが避暑地ですね)。
 
 そんな今朝の実況ですが・・・

実況170727

 梅雨前線が太平洋まで南下。
 上空の高気圧が強まり始めた九州方面では前線が不明瞭になり始めています。

 一方、前線の南端に位置する関東甲信付近・・・
 西から流れ込む暖湿気(暖かく湿った空気=雨の原料)の影響で、今朝になっても雨雲が残留。
 引き続き長野県西部や愛知~静岡県付近に雨を降らせているようです。

 衛星の水蒸気画像を見ると・・・目立った偏西風の流れは日本海~北日本付近で・・・
 西~東日本は混とんとした水蒸気エリア(白いエリア)。
 大気の不安定な状態が続くと思われますが、前線が不明瞭になり始めている状態で、雨雲が活発化するエリア・・・考えにくい状態です。

 (2)今日の空模様・・・気象庁発表GSMモデル

 それでは今日これからの空模様・・・
 気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってチェックしておきましょう。

GSM27日170727
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・上空の太平洋高気圧が東北北部まで張り出す模様。
 そして、高気圧の中心が九州付近に形成されることが予想されています。

 ということは・・・西~東日本の雨雲・・・下降気流によって押しつぶされ、大気の状態が極めて不安定になる地域でのみ活発化すると思われます。

 また、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が断続的に通過し始める北海道・・・
 空気が乾燥傾向なので、簡単に雨雲が発生するわけではありませんけど、暖湿気(暖かく湿った空気=雨の原料)が流れ込み始めれば下り坂に向かうと思われます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・北日本は晴天ベースで推移。
 夜になって道東から暖湿南東風が吹き込み始めるため、明日にかけて下り坂に向かうと思われます。

 一方、上空の高気圧に覆われる西~東日本・・・昨日までと異なり、地上では台風5号からの暖かく湿った東寄りの風優勢に。
 午前、午後を問わず広範囲に、にわか雨又は雷雨と思われるアヤシイ降水域が予想されています。

相当温位170727
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 これは上空約1500mの気温に水蒸気の様子を加味した相当温位図という特殊な天気図。

 地上とは異なり、こちらは九州方面から西寄りの風に乗って暖湿気が流れ込み模様。
 この図からは不明瞭になりつつある梅雨前線付近(黄色の太い点線)、そして不明瞭になっても残り続ける潜在的な前線(黄色の細い点線)付近を中心に雨雲が活発化することがイメージできます。

 昨日のようにゲリラ的に雷雨が発生する地域もありそうですが、とりあえずこのあたりが要注意エリア??

 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ!

 それでは、以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ170727
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 西日本・・・梅雨前線が不明瞭になるだけあって、風の収束線もあちこちに、それも一時的に発生。
 かなりゲリラ的な雨になるかもしれません。

 一方、東~北日本・・・こちらは台風5号から吹き込む東寄りの風の収束線(本州東岸付近)と、内陸に発生する低気圧(小低気圧)付近の収束線が要注意。
 ある程度ライン状に組織化された雷雨になることが考えられます。

中部拡大17時170727

 ただ・・・17時の予想を拡大してみると・・・東~北日本もかなりアヤシイ感じ。

 ある程度、雨のエリアは絞り込めますけど、やはり実況重視・・・コマメなレーダーチェックが必要になりそうです。

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2


(4Kタイムラプス動画。昨夕、長野市南部 里山沿いの驟雨)

 KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集):https://www.youtube.com/user/kasayangw

拡大GSM台風170727拡大GSM3日170727拡大GSM170727拡大相当温位170727
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)

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プロフィール

Kasayan

大昔、気象会社や東京の放送局で天気予報番組を作っていたこともありますが今は故郷長野で2回目の日本一周を夢見るただのヨット好き。山岳ガイドのタマゴたちと気象の勉強中。最近多くの時間を野尻湖畔の山小屋で過ごしています。

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