・このブログは天気図アニメ等、PCに最適化されています。 スマートフォンでご覧になる方は、ご面倒でも「PC版サイトを見る」に設定願います。 ・また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしています。 難しいと思われた方は飛ばし読みして理解できる図だけをご覧ください(これがブログの良いところ)。それでも天気マークだけの天気予報より、ずっと多くの情報が得られる・・・はず?? |
-42℃以下の寒気を伴う寒冷渦接近!・・・いつまで居座る?影響は??
(1)強い寒冷渦接近!・・・北半球上空の寒気(実況)と今後の動き(予想)
「木を見て森を見ず」にならないよう、今日も北半球上空の気圧配置と寒気の動向(実況)からチェック!
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)
いつものように、過去6日間の北半球上空の様子をアニメ化しておきましたけど・・・
今週前半に小春日和をもたらした暖気が、「どこからやって来て」「どこに行ったのか?」が良く分かります。
そして今は、中心に-42℃以下の真冬の寒気を伴う寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が接近中。
誰が見ても、これから寒くなることがわかります。
では、「いつ?」「どこまで」寒気が南下し、寒冷渦が「いつまで?」影響し続けるのか?
週間予報支援図という専門の天気図を使ってザックリとまとめておきました。
北半球上空の気圧配置を極東にズームして、明後日から6日間の予想を並べたもの。
偏西風の様子と寒気が南下するタイミングをKasayanが加筆しておきました。
(-30℃以下の寒気の南限と高度5400m付近の偏西風強風帯がほぼ一致しているようです)
偏西風の南への蛇行域(赤の点線:上空の気圧の谷)が通過するタイミグで、寒気が南下するわけですけど・・・
2日(土)に寒気が抜けた後、西南西風の偏西風に乗っていったん暖気が流入。
そして、「5日(火)~6日(水)」にかけて、上空の気圧の谷とともに「太平洋側まで」冬の寒気が南下することが予想されています。
さらに、その後も寒冷渦はしばらく停滞する気配・・・?
そこで、最新の向こう一週間の気温の傾向(平年差)の予想もチェック。
今週末に気温が低下し、その後いったん気温が上昇した後・・・
5日(火)~6日(水)にかけて西日本から「平年を大きく下回る」ことが予想されています。
(2)強い寒気の影響・・・寒気南下ピークの空模様は??
となると、気になるのは寒気が南下するタイミングでの具体的な空模様。
気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って・・・
現時点で、寒気南下のピークと思われる明日1日(金)、6日(水)、そしてデータとしてはかなりアヤシイ10日(日)の空模様を、ザックリとまとめておきました。
①12月1日(金)
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)
そして、平地で雪の目安(地形の影響を受けにくい上空約1500m)-5℃以下の寒気は近畿付近まで南下。
北陸以北の日本海側に活発な降水(雪)域が予想されています。
(右側の図)上空では、-30℃以下の冬の寒気が東北北部まで南下することが予想されていて、北海道には大雪に目安になる-36℃以下の寒気が南下(平年より低め)。
北日本では雪雲が空高く発達しやすく、活発な降雪は北日本中心ということになりそうです。
②12月6日(水)
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)
気圧の谷に沿った降水(雪)帯が北陸を指向することや、九州北部から山陰にベッタリとかかる降水(雪)域が予想されています。
また、-5℃以下の寒気が九州南部まで南下。
地上気温にもよりますけど、西日本の平野部も含めた広範囲で降雪になることが予想されます。
(右側の図)上空では、-30℃以下の寒気が能登半島付近まで南下。
明らかに明日(1日(金))に予想されている冬型の気圧配置より強い冬型になることが分かります。
来週水曜日前後、西~東日本でも雪に注意をする必要があるかも??
③12月10日(日)
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)
実は12月10日に、6日(水)よりさらに強い冬型の気圧配置が予想されています。
もっとも現時点では・・・計算上のハナシというレベル。
ただ、計算通りに推移したとすれば、全国的に真冬の寒さになって、広範囲で季節外れの雪や大雪になることも考えられます。
このあたり、今日午後に発表される一か月予報(気象庁HPにリンク)が気になるところです。
府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
(マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
今日の空模様・・・冬型、次第に強まる!
それでは、ここから今日の空模様。
(1)予報のスタートライン・・・実況
今朝の長野市・・・
善光寺平周辺の里山の標高およそ600m以上はどんよりとした層積雲に覆われています。
まるで盆地にフタをされた状態。
最低気温は4.9℃(07時15分)。
気温は徐々に下がり続けていて、夜になって最低気温が観測されるかもしれません。
そんな今朝の実況ですが・・・
北日本は西高東低 冬型の気圧配置。
西日本の南岸には(晩)秋雨前線が停滞し、晩秋と初冬のハイブリッドのような気圧配置になっています。
衛星の水蒸気画像を見ると、冬の寒気を運ぶ偏西風強風帯が北海道付近で東西方向に停滞。
秋と晩秋を分ける?偏西風強風帯が西日本の南岸で、これまた東西方向に停滞。
このようなミルフィーユ状態?の偏西風強風帯によって南北に季節が並び、ハイブリッドの気圧配置になっていると思われます。
(2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル
では今日これからの空模様・・・気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)
若干東に向かった上り坂?になりますけど、偏西風のミルフィーユ傾向が続きます。
このため北海道を、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)と-30℃以下の冬の寒気を伴った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が、断続的に通過。
(雪雲を発達させる)大気の不安定な状態と強い冬型の骨格が続くと思われます。
また、西日本の太平洋岸でも、(晩)秋雨前線に対応する偏西風の強風帯が停滞。
思い出したように、時々浅く小さな上空の気圧の谷(正渦度極大域)が東進していくことが予想されています。
さらに、日本海を上空の浅い気圧の谷が足並み(位相)を揃えながら東進。
日本海の雨・雪雲を活発化させると思われます。
で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・引き続き北日本は西高東低 冬型の気圧配置が継続し、南岸に前線の降水帯が停滞するというハイブリッドな状態が続く模様。
また、ジワジワと(地形の影響を受けにくい上空約1500m)0℃ラインは南下しても、-5℃ラインの位置は新潟県付近に停滞し続けるようです。
ただ、日本海を東進する上空の浅い気圧の谷の影響で、日本海西部の気圧の谷(黄色の点線:低圧部)が深まり降水(雪)帯が活発化。
北陸付近の雨や雪を強めることに。
また、前線帯の北東進に伴い南岸の降水帯も関東の東海上に進むことが予想されています。
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)
昨日に引き続き、暖湿気(暖かく湿った空気)が東シナ海から西日本に流れ込んで(大陸から流れ込む寒冷乾燥空気とぶつかって)前線帯を形成(黄色の点線)。
夜にかけて東進し、寒冷乾燥空気の強まりに伴って南下することがわかります。
(3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ
それでは最後、以上のチェックポイントを確認しつつ・・・
解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)
紫色は下層雲。
ハイブリッドな気圧配置なので、ひとことでまとめきれる空模様ではありません。
アニメ中の書き込みを読みながら、最寄りの地域の予報を(具体的な空模様として)イメージしていただきたいと思いますけど・・・
ジワジワと北日本中心の冬型の気圧配置が強まって、全国的に寒くなることだけは確かです。
府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県天気予報(マークの予報 ・天気分布をチェック): http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
(マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
(マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue
専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html
KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集)https://www.youtube.com/user/kasayangw
ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
可能な限り返信いたします。
(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)
可能な限り返信いたします。
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)