ついに、秋田では雪崩による死者、青森では車の立ち往生が発生してしまいました。

 早速今朝の実況から。

実況120202

 昨日、日本海を北上していた低気圧が三陸沖に抜けて、西高東低、冬型の気圧配置が強まってきました
 これに伴い、低気圧に吹きこむ風と、大陸の高気圧から吹きだす風が日本海側の2か所で収束して、雪雲の帯が二つ出来ています。

レーダー拡大120202

 一つめは山形県から宮城県へと続く雪雲の帯、二つめは若狭湾から名古屋方面に抜ける雪雲の帯。
 この雪雲付近の風の様子をアメダスの風向風速の観測値で見ると・・・・

アメダス風120202

 いずれの場所でも、2方向の風がライン状に収束している(集まっている)ことがわかります。
 日本海からの水蒸気を含んだ空気が集まって上昇し、雪雲が発生・・・収束線の延長でまとまった雪を降らせているわけですが・・・・・

 よく見ると、北の収束域では、山形県沖の飛島と、新潟県沖の粟島の間で風速が大きく変化しています。
 余談になりますが、これらの島の風・・・・佐渡島をはじめとして日本海の風の様子を把握する目安になります。

粟島飛島120202

 粟島は標高266mの小高い山があって、北西の季節風にとっては風下側にアメダスがあるので、風向は少々南寄りに観測される傾向?
 一方、飛島は写真のように平らなテーブルのような島なので、アメダスの観測値は比較的「場の風」を反映していると思われます。

 最近、EEZ(排他的経済水域)の基点になる島を命名することがニュースになりましたが、日本海の数少ない島にあるアメダスの情報も非常に貴重・・・・気象解析だけではなく、ヨットクルージングにも有効な気象情報ですから、この機会に少しだけご紹介しておきました(他に海上保安庁の灯台の通報も役立ちます)。
 雪の降り方が気になる方は、お馴染みのレーダーだけではなく、島の風も含めたアメダスの風向風速の観測値も併用してみてください。

 さて、話を戻して・・・・二つの島はヨットで一日・・・・約60マイル(約110Km)離れていて、今朝はその間で風が収束し、雪雲の帯ができているわけですが、この雲の帯「日本海収束雲帯」(Conergent cloud bands)と命名されているようです。

 このような雪雲の帯のうち、朝鮮半島から山陰~北陸方面に延びる雪雲はメジャーで、1990年頃からJPCZ(Japan sea polar airmass convergence zone)と呼ばれるようになっているようですが、こちらが、今朝若狭湾方面に延びている雲の帯にあたります。

 今日は、これらの雲の帯の変化によって雪の降り方が変わってくると思われますから、そのあたりに注目してチェックしていきましょう。

GSMアニメ120202

  二つの雲の帯は風が収束して発生するわけですが、風が収束する場所は、地上天気図の弱い気圧の谷(等圧線が高気圧側に凸になっている部分)と対応します(弱い気圧の谷は、低圧部ですから、風が流れ込みやすい)。
 今朝の段階では二つの弱い気圧の谷が計算されています・・・・先に見た実況天気図と同じですね。

 もっとも、この二つの弱い気圧の谷は、今夜にかけて次第に弱まって等圧線は縦に真っすぐになって、その間隔も密になってきます(上空の深い気圧の谷と、-40℃以下の寒気のコアの通過が通過するタイミングと一致します)。

 等圧線の間隔が密ということは、気圧の傾きが急になって、季節風が強まってくること・・・・等圧線が直線になるということは、風が一か所に集まる傾向から、広い範囲に風が均等に吹きつけるようになることを意味します。
 西日本から北日本まで、広い範囲で、日本海から脊梁山脈に直接季節風が吹きつけるようになる・・・・ということですが、その傾向がよく計算されています (アメダスの風向風速の観測値に傾向が現れるかも?)。
 いわゆる里雪型から山雪型に変化する・・・・ということですね。

 もうちょっと詳しく見ると・・・・

全国流線アニメ120202

 今夜、2か所で風が集まる傾向から、大陸からダイレクトに季節風がぶつかる傾向に変化して、山口県から北海道まで日本海沿岸は広く雪になってきます。
 上空の深い谷が通過する今夜までは、予断を許さない状況が続くことは確かなようですね。

 そして・・・いよいよ大雪は解消に向かいそう・・・ですが・・・・・明日になると、再び日本海に風が収束する場所が顕在化してきます。
 もう一度、一つ上のアニメを見てみると、上空の弱い気圧の谷がやってきそう・・・・・・・・・・・・日本海側の雪は尾を引いてしまうかも・・・・・

予想図アニメ120202

 普通の天気図で概要をまとめておきましたが、明日夜、日本海に小さな低気圧が発生することが予想されています。
 天気予報番組では、立春で大雪も一休みという雰囲気が漂っていますが、気を抜くのはもう少し先ということにしていおいたほうがよいかもしれません。


 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm


 気象庁発表気象情報(降雪量などの情報): http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/
 (「気象情報」という名の気象情報です。「~と気象庁は注意を呼び掛けています」の原文)


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