長野駅の降雪131227

 今朝の長野市・・・明け方までは雨が降っていましたが、最低気温1.0℃(07時44分)を記録した頃から雪に変化し、長野駅付近でも大粒の雪が降っています。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況131227

 低気圧が4個も並んだ深い気圧の谷が東日本を通過していて、気圧配置は西から西高東低 冬型に変化している最中。

 気圧の谷の中に位置する東日本では太平洋側にも雨雲がかかっていますが、冬型に変化した西日本では日本海側中心の雨や雪になっていて・・・
 日本海西部の弱い気圧の谷に発生した北西風の収束線に沿って、山陰付近に雨(雪)雲が流れ込んでいることがわかります。

 衛星の水蒸気画像を見ると・・・沿海州に寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)があって、北海道方面に東進中
 また、朝鮮半島付近には上空の気圧の谷(偏西風の南側への蛇行域)があって、西日本方面に進んでいることがわかります。

 寒冷渦も上空の気圧の谷も、地上に反時計回りの渦(低気圧)を強め、上昇気流を強めて雨(雪)雲を活発にするチカラ=悪天パワーを持っていますから・・・天気はますます下り坂に向かうことに。

 いよいよ年末寒波による荒れ模様の天気がスタートしたわけですが・・・
 年末の民族大移動を控え、気象庁は「暴風雪と高波及び大雪に関する全般気象情報」(「・・・と気象庁は注意を呼び掛けています」というニュース原稿のもとネタ)を発表して注意を呼び掛けています。

全般気象情報131227

 防災事項は、強い冬型の気圧配置と寒気に伴う「大雪」
 そして、等圧線の大混雑によって強まる風がもたらす「暴風雪・高波」ということになります。
 テレビの全国版のニュースでは、この情報を要約して伝えるだけですから、原本に目を通しておくのが一番ですよね?

 この情報・・・地元の気象台も地域に特化したカタチに加筆して発表していますから、地元や帰省先、旅行先の気象台が発表している府県気象情報(ローカルニュースで伝えられます)をご覧になる前に目を通しておくとよいでしょう。

長野県気象情報131227

 これは「大雪に関する長野県気象情報」。
 今朝の段階では山陰・北陸各県の情報は発表されていませんけど、今日の夕方以降、続々と発表される可能性がありますから、お出かけ前にはチェックしておいてくださいね。


 では年末寒波スタートの様子・・・
 まずは普通の天気図を使って、明日夜までの気圧配置の変化と空模様の関係を、大ざっぱに把握しておきましょう。

予想図アニメ131227
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 普通の天気予報では、誰が解説しても・・・「低気圧が北海道の東で発達して冬型の気圧配置が強まり、強い寒気が南下してくるため、日本海側中心に大雪のおそれがあります」ということになると思います。

 でも・・・それじゃ天気予報ゴッコになってしまうので・・・
 等圧線のカタチをよーく見ると・・・日本海の西部に弱い気圧の谷(等圧線が高気圧側に湾曲し、周囲より相対的に気圧の低い場所)ができることがわかります。
 
 いつもこのブログをお読みいただいている方はご存じだと思いますが・・・この弱い気圧の谷の中・・・北西の季節風が吹きこんで発生する風の収束線JPCZと呼ばれる日本海寒帯気団収束帯。
 風が収束することで上昇気流が強まって雪雲が帯状に活発化・・・その延長線上で降雪が活発化するわけですが・・・
 この様子だと今日日中は山陰付近で雪が強まりそうですよね?

 で・・・明日にかけて・・・冬型の気圧配置が続くわけですが・・・等圧線のカタチは次第に南北縦型に。
 いわゆる山雪型(日本海沿岸部より脊梁山脈で降雪が強まるパターン)の気圧配置になって、冬型の気圧配置が最盛期を迎えることが予想されています。

 また、寒気西日本から北日本まで広く南下する・・・いわゆる鍋底型のカタチに変化。
 大雪が長引くことが考えられます。
 

 先にご紹介した「暴風雪と高波及び大雪に関する全般気象情報」と見比べれば・・・何が起こるのか?理解できると思いますけど・・・
 理由がわからなければ天気予報の安全マージンを考えることもできまんから、専門の天気図を使って、年末寒波のスタートの様子を、詳しくチェックしていきましょう。

500図131227

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)の親分=寒冷渦が、今夜北海道上空へ
 また、悪天パワーの子分?=上空の気圧の谷が、午前中、西日本に上陸して、夜、東海上に抜けていくことが計算されています。
 また、その後も、大陸方面から上空の気圧の谷が深まりながら断続的に南下してくることも・・・・

 このため地上では・・・下段の図・・・寒冷渦の悪天パワーを受け取って、北海道付近の低気圧が急発達
 等圧線が大混雑して、西高東低 冬型の気圧配置が強まります。

 また、断続的に南下してくる上空の気圧の谷の悪天パワーによって、日本海に弱い気圧の谷(低圧部)が発生・・・雪雲を活発化させる季節風の収束線が断続的に南下し続け・・・日本海沿岸に大雪をもたらすことが予想されます。


 続いて、暖かい日本海から湧き上がる水蒸気(湯気?)を背の高い活発な雪雲に変化させる上空の寒気の様子にも目を通しておきましょう。

500気温131227

 上空の寒気も地上付近の寒気も、上空の気圧の谷が通過した後、西日本から南下してくる模様。
 JPCZの収束線がかかる山陰付近で大雪モードがスタートして、夜にかけて北日本でも大雪が始まることが考えられます。

 当然、大雪による交通障害などが心配されるわけですけど・・・
 寒気の流れ込みが遅い北日本では、降り出しの雪はかなり湿った雪になると予想されますから・・・
 低気圧の急発達に伴う強風によって、横殴りの湿雪が電線や鉄塔に付着・・・重くなった電線や鉄塔が強風に揺さぶられ、断線や鉄塔の倒壊によって、停電が発生することも心配されます。
 
 ファンヒーターなど、今は暖房機器に電気が使われていますから、この時期の停電は夏より大変かもしれませんよね?


 では、以上のチェックポイントを確認しつつ、MSMモデル(シミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ131227
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)
 
 必要なことはアニメの書き込みをお読みいただければわかると思います。

 明日にかけてJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)がかなり活発ですから・・・全般気象情報でも中国地方(山陰・中国山地中心だと思いますが)でも45センチ程度の降雪が予想されているんでしょうね。

 JPCZが計算値のようにある程度動けば大雪エリアが分散されますが、同じ場所に停滞すると局地的に短時間の積雪がうーんと多くなって、いつぞやのように長時間の車の立ち往生のおそれが高まります。
 北日本の降雪も収束線の位置によっては同じような被害をもたらしますから、車での帰省ではそんなリスクも頭の片隅に入れた準備をしたほうがイイかもしれません。

 なお、忘れられがちなのが海上の高波

沿岸波浪予想131227

 低気圧が急速に発達するため、波も急速に高まってきます
 フェリーでの帰省は・・・大変でしょうね・・・
 欠航にならないことを祈っています。

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)


 では最後・・・年末年始の天気・・・今日も最新のデータをまとめておきました。

GSM年末年始131227

 書き込みをお読みいただければOKですけど、やはりポイントは元日頃に一時的に雪が弱まる可能性があるということ・・・
 初詣にはラッキーですけど、冬山登山を予定されている方は要注意
 繰り返しになりますけど、仮に元日朝に晴天になっても、それは一時的な晴天という可能性があって、2日にかけて再び雪が強まってくるおそれがあります。

 いわゆる疑似好天になる可能性がありますから、山中でも最新の天気予報を入手できるよう、携帯だけではなく小型・高感度のラジオや144MHz・430MHzの小型の無線機(今年はKasayanもワッチしているかも?)を持参してくださいね。

 ちなみに、同期間の長野県付近の様子ですが・・・

GSM中部年末年始131227

 こちらは上空約3000mの気温を描き込んでおきました。
 (なぜ3000mなのか、わかりますよね?)

 あくまで計算値にすぎませんから、最新の様々な情報を総合的に考慮して判断していただきたいのですが・・・元日の一時的な回復・・・それも初日の出の時間帯・・・騙されないようにしてください。
 
 計算値どおりになれば・・・元旦の天気予報番組では「年末寒波もひと段落・・・新年は穏やかな・・・」なんて伝えられるかもしれませんが、そんな言葉は平地のこと・・・です。

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2


 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

航海のための天気予報利用学バナー121212

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)

江差エンドタイトル

検索ワード