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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 今朝の長野市・・・

菅平150528

 空気中の水蒸気が増えてきたのでしょうか?・・・かなり白っぽい青空が広がっています。
 
 今朝の最低気温は17.3℃(04時40分)で湿度は60パーセント以上
 清々しい朝というよりは「このまま気温が上昇したらイヤだな」という空気に包まれています。

 長野市の風は夜中から西南西の風
 北アルプスや美ヶ原越えの風によってフェーン現象が発生するかもしれないイヤな風向です。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況150528

 引続き梅雨前線は大きく南下
 ただ、梅雨入りしている沖縄や奄美付近には前線が北に盛り上がり、暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)の流れ込みによって、しっかりとした雨雲がかかっています。

 一方、前線の北側は高気圧優勢
 今朝も晴天エリアが広がっていて・・・三陸沖の高気圧の南側に位置する東日本付近では、太平洋の暖かく湿った空気を運ぶ南東風が吹き始めています。

 このため、昨日までは乾燥していた東日本・・・今日はジメジメ感が上昇中

 続いて衛星の水蒸気画像を見ると・・・朝鮮半島方面から悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)と、上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が接近中

 天気は西から下り坂に向うかも???

 ということで・・・まずは普通の天気図を使って、明日夜にかけての気圧配置の変化と空模様の関係を、大ざっぱに把握しておきましょう。

予想図アニメ150528
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 南海上に南下している梅雨前線・・・実況でチェックした上空の気圧の谷の通過に伴い、今夜にかけて南西諸島方面で北上する模様。
 前線の「への字」部分・・・低圧部に向って暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)が集中的に流れ込むので、雨雲が活発化し・・・同じ場所に雨雲が停滞すれば、大雨になるおそれがあります。

 一方、西~北日本は、引続き東海上に中心を移した高気圧に覆われる模様。
 前線の北上に伴い、西から雲が多くなりそうですけど、日中も概ね晴天が続くと思われます。

 ただ・・・朝鮮半島付近の寒冷渦上空の寒気を伴いながら西~東日本方面に南下することが予想されていて・・・晴天に伴う地上の高温と相まって大気の状態が不安定に
 中でも南東方向から暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)が流れ込みやすい東日本では・・・前線上の低気圧が北上・接近するのに伴い、ますます暖かく湿った空気の流れ込みが強まり・・・局地的ににわか雨や雷雨の発生するところがあるかもしれません。

 そして明日・・・東シナ海の前線は天気図上に描くことができないほど弱まりますが、東日本沖前線を伴った低気圧が北東進
 大陸から張り出す高気圧と陣取り合戦をすることになりますが・・・「今のところ」、低気圧の雨エリアは海上主体になることが予想されています。


 ということで・・・西から下り坂というよりは・・・南西諸島の大雨、東日本付近の夕立・・・そして日中の高温が今日の心配事。
 いつものように専門の天気図を使って、詳しくチェックしていきましょう。

500図150528
(図をクリックすると、文字の書き込みのない色塗りの原図が拡大します)
 
 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・まず目につくのは、東~北日本を通過する好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)。

 このため地上では・・・下段の図・・・高気圧の中心が東海上に抜けても、東~北日本中心に高気圧の晴天域が勢力を残し、強い日射しによる高温が続くわけですけど・・・

 再び上段の図・・・実況でチェックした、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)と上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が、西日本~南西諸島~四国沖に南下してくることがわかります。

 このため・・・下段の図・・・東シナ海や九州南岸、四国沖で、前線と前線北側の降水域が活発化
 前線の「への字」部分=低圧部が通過する沖縄・奄美方面では、かなり雨が強まることが予想されています。

 ただ・・・陸地には、寒冷渦本体の影響らしき降水域は計算されていません
 この寒冷渦・・・かなり弱いの???


 ということで、寒冷渦の強さ?を左右する上空の寒気の様子と、季節はずれの暑さをもたらしている地上付近の暖気の様子にも目を通しておきましょう。
 
500気温150528
(図をクリックすると、文字の書き込みのない色塗りの原図が拡大します)

 こちらも上段の図から・・・空模様の骨格と同じ上空約5700mの気温分布ですが・・・朝鮮半島付近から南下してくる寒冷渦が運び込む寒気は-12℃程度
 上空の気温が上がっているので、寒気のカタマリのように振舞っていますが、山陰上空の気温としてはほぼ平年並ですから・・・周辺の大気を不安定にする寒冷渦とはいえ、そのチカラはかなり弱いと思われます。

 ただ・・・地上付近に暖気が流れ込めば、相対的に大気の状態は不安定に・・・・
 地上付近(地形の影響を受けにくい上空約1500m)の気温の様子を見ると・・・下段の図・・・ここ数日、大陸~朝鮮半島~日本海という経路で流れ込んでいた15℃以上の暖気が弱まりつつも、カタマリになって近畿~北陸付近を北東進することがわかります。
 このエリアでは30℃以上の真夏日が続き、フェーン現象が発生するとかなりの高温が予想されるわけですが・・・

 そして・・・上空の-12℃以下の寒気と地上付近の15℃以上の暖気が重なる北陸や関東甲信北部付近を中心に大気の状態が不安定になって・・・夕立の発生が心配されます。

SSI150528

 SSIという大気の安定度の指数を見ても、-12℃以下の寒気の先端付近で大気の状態が不安定になることがわかります(オレンジ色エリア)。

 ただ・・・大気の状態が不安定になっても、雨雲や雷雲の素になる水蒸気がなければ夕立は発生しませんし・・・
 高気圧の吹き降ろしの風が強ければ雨雲は空高く成長することができません

 そこで、東日本への流れ込みが予想されていた暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)の流れ込みの様子を詳しくチェックしてみると・・・

相当温位150528

 関東甲信北部から東北にかけて、南東方向から暖かく湿った空気の流れ込みが強まり、乾燥した空気とぶつかって、弱い前線帯(黄色の点線)を形成することがわかります。

 ということは・・・大気の状態が不安定になって、弱い前線帯が形成されるエリアで局地的なにわか雨や雷雨が発生???


 それでは最後・・・以上のチェックポイントを確認しながら、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ150528
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)
 
 紫色は下層雲。

 南西諸島付近で降水が活発化すること・・・
 そして、前線上の低気圧が活発な降水域を伴いながら関東方面に北上してくることは、ここまでのチェックと同様ですが・・・

 このアニメでは、弱い前線帯の発生が予想される北陸~東北にかけて南東風と北西風の収束線が形成されること以外、夕立と思わしき降水域は見当たりません。

 そこで、関東甲信付近を拡大・・・

中部流線150528

 16時の予想図ですが・・・

 降水域は北アルプス付近に予想されているのみ。
 その他、風が収束したり、風が山岳風上斜面にぶつかるなど上昇気流が発生しそうな場所に下層雲が計算されているほかは、ほぼ晴天エリアになっています。
 (長野県北部・・・北アルプスの雷雲は北に流れそうですが・・・どの程度拡大するかが気になるところ)

 でも・・・MSMモデルの解像度が高いといっても、にわか雨や雷雨をもたらす局地的な雲の予測には不十分
 あくまでこの図は参考資料と考え、最寄の地域の予報に「所により雨」「・・・雷を伴う」という文字がないか?確認するようにしてください(長野・北陸・東北南部の一部だけだと思いますけど)。

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
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      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

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   拡大500図150528 拡大500気温150528     
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