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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 今日は昨日お休みした北半球上空の寒気の様子から。
北半球上空の寒気160229
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 北半球で最も大きな-42℃以下の真冬の寒気のカタマリ・・・大きな寒気の谷(南側への流出域)を形成し、朝鮮半島方面から日本に向けて南下中

 この寒気が、昨日来、日本付近を覆っている春先の暖気と激しいバトルを引き起こし、荒れ模様の天気をもたらすことになるため・・・
 気象庁は、「暴風雪と高波及び大雪に関する全般気象情報」(リンク:「・・・と気象庁は注意を呼び掛けています」というニュース原稿のもとネタ)を発表して警戒を呼び掛けています。

気象情報160229

 具体的には、発達した低気圧に伴う暴風・暴風雪・高波、そして冬型が強まることによる大雪、さらに寒気と暖気のせめぎ合いによって不安定になる大気が引き起こ雷や突風等に警戒が呼びかけられているわけですけど・・・

 具体的にどのように激しい現象が発生するのか?
 今日の空模様・・・早速チェックしていきましょう。

菅平160229

 今朝の長野市・・・太陽は見えますが高曇り
 日の出から時間が経つにつれて、雲が厚みを増しています

 最低気温はプラスの5.7℃(01時23分)で4月中旬並みの暖かさ。
 南寄りの風が暖かく湿った空気を運び込んでいると思われます。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況160229

 日本海太平洋上を低気圧が発達しながら北東進中

 低気圧に向かって暖かく湿った南西風が吹き込んで、低気圧から南西に延びる寒冷前線付近で雨雲が活発化していることが分かります。
 まもなく長野県にも寒冷前線の雨雲がかかってきそうですけど・・・

 衛星の水蒸気画像を見ると・・・(北半球上空の寒気の様子でチェックしたように)大陸の寒気を運び込む偏西風の大きな蛇行域とともに、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域の頂点)が南東進中

 日本海と太平洋の低気圧・・・まだまだ発達して、気象情報が伝えるような荒れ模様の天気になりそうですが・・・

 今日これからの空模様・・・気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、詳しくチェックしていきましょう。

GSM29日160229
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・朝鮮半島付近を南東進中の上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)は、ますます深まりながら東~北日本を通過
 夜になると、偏西風の蛇行が深まりすぎて、北海道西方で渦を巻き始めることがわかります。

 このため、日本付近には強い悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)が降り注ぐとともに・・・上空の気圧の谷とともに流れ込んでくる真冬の寒気大気の状態が不安定に。
 雨雲、そして雪雲が空高く成長することになります。

 また、太平洋上でも、偏西風に沿って上空の気圧の谷が北東進
 日本付近は北と南・・・サンドイッチで下り坂に向かうことが想定されます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・日本海の低気圧は、さらに急発達して北海道西岸に進み・・・
 上空の渦直下に入って発達のピークを迎え・・・閉塞過程(寒冷前線が温暖前線に追いついた状態。寒気と暖気のせめぎ合いで寒気が勝利した段階)に入る模様。

 そして、閉塞点(寒冷前線と温暖前線の接点)になる道東付近に新たな低気圧が発生し・・・
 次第に西高東低 (等圧線が大混雑した強い)冬型の気圧配置が強まってくることが予想されています。

 また、このタイミングで、寒冷前線(黄色の点線)の活発な降水帯が東海上に抜け・・・
 低気圧に向かって吹き込んでいた暖かく湿った南西の強風域も東海上に抜けて・・・日本付近は、大陸の寒気を運ぶ北西の強風に変化し、日本海から雪雲が流入
 西日本でも-10℃以下の真冬の寒気が太平洋側まで南下するため、日本付近に予想されている降水域すべてが雪に変化すると思われます。

 もちろん、海上は大しけに。

 続いて、今日の天気予報番組の解説で多用されるであろう「暖かく湿った空気を表す赤の矢印」の原図・・・気温に水蒸気を加味した相当温位図という特殊な天気図を使って・・・
 雨や雪の原料になる暖かく湿った空気(暖湿気)の流れ込みの様子を、具体的にイメージしておきましょう。

相当温位160229
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 午前中暖かく湿った空気が流れ込むエリア東~北日本にシフト。
 西日本には、強まる北西風に乗って大陸の寒冷乾燥空気が流入してくることが分かります。
 このため、雨が活発化するのは東~北日本の前線付近・・・そして、暖かく湿った南西風が上昇気流になりやすい関東~東北南部太平洋側の山岳風上斜面付近
 大気の状態も不安定になることが想定されます。

 そして、東~北日本も含めて大陸の寒冷乾燥空気が優勢になる夜は、暖かい日本海から沸き上がった雪雲が流れ込む日本海沿岸や九州西岸付近・・・そして、冷たい北西風が流入しやすい太平洋側の地域降雪が活発化すると思われます。

SSI160229

 これはSSIという大気の安定度の指数を表現したもの。

 暖かく湿った空気の流入域と前線付近で大気の状態が非常に不安定になるようですね。

  それでは最後・・・以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ160229
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 詳しくはアニメ中に書き込んでおきましたが・・・

 日本海の低気圧から延びる寒冷前線が通過する際、東~北日本の太平洋側でも一時的に雨が降りそうですけど・・・
 日本海側に比べれば比較的短時間で済んだり、あまり降らないで済みそうな感じ

 南寄りの風が強まる際や、太平洋側を別の低気圧が発達しながら北東進する際にしばしば見られる現象ですけど・・・
 あまり雨が降らないな???なんて考えていると、いきなりザッと雨が降ったり、突然竜巻等の突風が吹き抜けたりすることもありますからご注意を!!
 
 また、日本海側の降雪・・・強い雪が長時間降るというカタチではありませんけど、短時間に湿った雪がズンズン積もるおそれがあります。
 また、電線等への着雪なども想定されますから、雪の降り方にもご注意ください。

      府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

拡大北半球160229 拡大GSM160229 拡大相当温位160229 
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

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