このブログはPCに最適化されています。
スマートフォンでご覧になる方は、ご面倒でも「PC版を表示」するよう設定願います。

 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 とんでもないモノを見てしまったとき、「見なければ良かった!」とか「見なかったことにしよう・・・」なんて考えたくなることがありますけど・・・
 最新の天気図をチェックしながらそんな気持ちになりました。

 というのも、最新の予想天気図には・・・

予想図アニメ160824
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 今夜までに台風12号?が発生、その後北上することが予想されているから。

 ありゃりゃ・・・と思いながら気象庁、米軍(JTWC)の予想進路図をチェックしてみると・・・

JTWC03時発表160824

 南西諸島方面に進んで停滞気味の台風10号伊豆諸島方面にUターンすること・・・
 そして、台風12号??本州東方を北上することが予想されています。
 (あくまで今日午前3時の米軍の予想。必ず以下のURLで最新の情報をチェックしてくださいね)

     気象庁台風情報: http://www.jma.go.jp/jp/typh/
     米軍(JTWC)台風情報①:   https://metoc.ndbc.noaa.gov/web/guest/jtwc
    米軍(JTWC)台風情報②:  http://www.nrlmry.navy.mil/tc_pages/tc_home.html
    (米軍の予想は世界標準時で記載されています。日本時間換算には+9時間してください)

 では、その後台風はどのように動く「可能性」があるのか?
 また、どのような影響が「想定」されるのか?

 気象庁、米軍ともに予想進路図が5日間先までしか発表されていないのは、「5日間より先の予想は防災情報として不確かだから」ということを”前提”に・・・
 まずは気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターのシミュレーション)を使って、向こう一週間の空模様をチェックしておきましょう。

GSM6コマ160824
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 27日(土)にかけて東~北日本を中心に寒冷前線が通過
 台風10号、そして台風12号?から流れ込む暖湿気によって活発化する前線の影響が心配されます。

 そして28日(日)以降台風10号が伊豆諸島方面に発達しながら(950hPaを下回る?)Uターン
 関東周辺に上陸し、日本海へと抜けていくことが予想されています。

 この予想通りに推移すれば、一昨日の台風9号を優に上回る影響が想定されます。

 しかし、台風10号・・・なんでこんな動きをするんでしょうか?
 そこで、地上の空模様の骨格にあたる上空約5500mの気圧配置と偏西風の様子もチェック。

GSM500図6コマ160824
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 日本の西と東に分かれてる上空の太平洋高気圧(高度5880m)が、双方次第に弱まり・・・

 27日(土)頃から朝鮮半島方面に寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が南下
 寒冷渦南側の偏西風強風帯(水色の矢印)が東シナ海まで南下して、台風10号を関東付近まで運ぶことが予想されています(渦に乗って日本海まで台風を一気に引き上げる?)。
 (台風12号?の影響は心配なさそうですね・・・とりあえず・・・)

 上空の気圧の谷(偏西風の南側への蛇行域)が接近して台風が北東方向に転向することはしばしばありますが、この時期寒冷渦がここまで南下してくるのはちょっと珍しいかも??
 それだけ(温暖化によって?)北極付近と赤道付近の温度差が大きく、偏西風の大きな蛇行によって(地球自ら)温度調整をしようとしているのかもしれません(インド洋の高温なども影響?)。

 もっとも、これは気象庁発表のGSMモデルだけがはじき出した予想かもしれません!!
 そこで、米国の気象機関(NOAA)ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)が発表しているモデルもチェックしておきました。

 まずはヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)のモデル(スーパーコンピューターのシミュレーション)。

ECMWF6コマ160824

 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 残念ながら??気象庁発表のGSMモデルとほぼ同様
 現時点では誤差範囲といえるレベルですけど、GSMモデルより若干西寄り・・・近畿付近への上陸を示唆しています。

 続いて、アメリカの気象機関(NOAA)発表のGFSモデル(スーパーコンピューターのシミュレーション)。

GFS6コマ160824

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global

 こちらも気象庁発表のGSMモデルとほぼ同様

 3つのモデルが5日間先まで綺麗に?揃うのも珍しいことですから、現時点では来週早々にも台風10号の影響・・・それもかなり強烈な影響?があると考えて、週末に台風対策ができるよう計画をしておいたほうがイイかもしれません。

 もちろん、(つきなみですけど)コマメな予報チェックも欠かせません。
 このブログでも(なにせ個人がシコシコ更新しているブログなのでどこまで出来るかは???ですけど)、出来るだけ詳しく最新情報をご紹介していきたいと思っています。

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)


 それでは、ここから今日の空模様
 昨日に引き続き、西~東日本中心に大雨・落雷・突風が予想されているのはご存じだと思いますが・・・

菅平160824

 今朝の長野市夜明け前まで青空優勢・・・志賀高原、菅平高原など2000m級の山々の稜線も良く見えていましたが・・・
 南から雲底1500mほどの高積雲や高層雲が流れ込み、山々を覆い隠し始めています。


(4Kインターバル撮影動画。菅平方面に南から流れ込む高積雲・高層雲)

  KasayanのYouTubeチャンネル: https://www.youtube.com/user/kasayangw

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況160824

 ご存じのように台風9号温帯低気圧に変わってカムチャッカ半島付近へ
 日本付近の台風は、南西諸島東側で停滞(迷走中?)する台風10号だけになっていますが、マリアナ諸島付近を北上中の熱帯低気圧が今日中にも台風12号に昇格することが予想されています。

 現在日本の東海上が、暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)の通り道になっていて、潜在的な前線の活発な雨雲の帯が停滞中
 伊豆諸島方面に断続的に激しい雨を降らせるとともに、東海の太平洋側にも局地的に激しい雨を降らせています。

 衛星の水蒸気画像を見ると、引き続き上空の太平洋高気圧が東西に分断されていて・・・
 悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が寒気を伴い東~北日本を通過中

 偏西風の流れから取り残されている台風10号は引き続き迷走し・・・
 東~北日本では昨日に引き続き、後続の上空の気圧の谷が通過するタイミングでにわか雨や雷雨がありそうですが・・・
 
 今日これからの空模様・・・こちらも気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターのシミュレーション)を使って、詳しくチェックしていきましょう。

GSM24日160824
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・実況でチェックした(-5℃以下の)寒気を伴う上空の気圧の谷は、午前中東海上に抜けますが・・・
 夜にかけて後続の上空の気圧の谷が、やや深まりながら(位相をそろえながら)東~北日本を通過することがわかります。

 このタイミングで東~北日本中心に大気の状態が不安定に。
 上空の気圧の谷から降り注ぐ悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)によって雷雲が活発化することが予想されます。

 一方、西日本方面には、西から上空の太平洋高気圧が張り出す模様。
 台風10号は北寄りの弱い風に流されて迷走しつつもゆっくり南西進
 そして西日本は、今日も厳しい暑さになりそうですが・・・

 このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・午前中、寒気を伴う上空の気圧の谷が通過するタイミングで、本州東岸の前線の降水帯が活発化

 午後は後続の上空の気圧の谷が通過するタイミングで、東日本中心に活発な降水域が沸き上がることが予想されています。

 また、上空の太平洋高気圧に覆われる西日本も、暖かく湿った南東風が吹き込む太平洋岸(山岳南東斜面)を中心ににわか雨や雷雨と思われる降水域が予想されています。
 (北海道は乾燥空気が流れ込んでいるので上空の谷の影響は小さめ?)

 
 では、今日の雨の素・・・暖かく湿った空気(暖湿気=雨の原料)の流れ込みの様子にも目を通しておきましょう。

相当温位160824
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 これは気温に水蒸気の様子を加味した相当温位図という特殊な天気図。

 午前中太平洋岸に前線帯が予想されていて、太平洋側中心に昨日来の雷雨が残りそうですが・・・
 午後になると、台風12号??の北上もあって、南東からの暖かく湿った空気の流れ込みが強まる模様。

 このため、日本海の高気圧から吹き出す乾燥空気とぶつかって、日本海側で潜在的な前線帯が活発化
 暖かく湿った空気の入り口にあたる太平洋側はもちろん、北陸~関東甲信北部でも雷雲が活発化することが考えられます。


 ということで、最後は以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターのシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ160824
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 乾燥北東風と暖湿南東風が収束する北陸付近の大雨と、暖湿気が山にぶつかる東海付近の大雨が気になるところ。

 西日本でも太平洋側では局地的に降水が活発化することがわかります。

 で・・・今日は関東甲信付近のデータ(12時~21時)を、3時間毎のアニメにしておきました。

中部流線アニメ160824
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 乾燥空気と暖湿空気の流入域、そして風の収束線や山岳強制上昇等による上昇気流が活発化するエリア・・・
 さらに、雷雲を押し流す上空約3000mの(今日は)南寄りの風をイメージしながら、「どちらの方向の雨雲に注意すべきか?」を考えてみてください。

 これだけ雨雲が散在すると、いわゆるピンポイント予報はアテにならないですよね???

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

  KasayanのYouTubeチャンネル: https://www.youtube.com/user/kasayangw

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

拡大GSM6コマ160824拡大GSM500図6コマ160824拡大GSM160824拡大相当温位160824
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)

航海のための天気予報利用学バナー121212