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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 1、今夜から今季一番の寒波スタート・・・いつまで続く?

 このブログでは元日から追いかけてきた今季一番の寒波・・・いよいよ今夜からスタートします。
 天気予報番組でも、「今季一番の強い寒気が」「少なくとも今週末にかけて居座り続ける」ということが伝えられていますけど・・・

 具体的にどんな空模様になるのか?
 今週末以降も続くのか?
 テレビの天気予報では伝えきれないところまで、できるだけ詳しくお伝えしたいと思います。

 (1)北半球上空の寒気と気圧配置

 まずは寒波の全体像・・・北半球上空の寒気と気圧配置(6日21時~9日21時の観測値)から。
北半球上空の寒気アニメ170110
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 沿海州付近の寒冷渦(低マーク:寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)に引き込まれるように、-42℃以下の寒気塊朝鮮半島方面に南東進中
 寒冷渦と反時計回りに回る上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)の乗って、これから日本付近にやって来ます。

 で・・・この寒気・・・偏西風から切り離された寒冷渦に取り込まれていますから、日本付近からなかなか動きません
 このため寒波の長期化が予想されているわけです。
 (なお、ポーランドやトルコで厳しい寒波になっているようですけど、-36℃以下の寒気を伴う寒冷渦が停滞していることが分かります。上空は日本より暖かい・・・)

 (2)気象庁発表、GSMモデルの予想は?

 では、寒波襲来中の具体的な空模様はどうなるのか?

 気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)の最新データを使ってチェックしておきましょう。

GSM6コマ170110
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 今日も、地上の空模様(気圧配置・降水量・風)に、雪雲を空高く発達させる上空約5500mの寒気、降雪をサラサラの積もりやすい雪にする地上付近(上空約1500m)の寒気の様子を描き込んでおきました(図が小さいので、クリックで拡大するこをとおススメします)。

 昨日ご紹介したデータは15日(日)まででしたが・・・16日(月)のデータが加わっても、向こう一週間、西高東低 冬型の気圧配置が続くことが分かります。

 雪の目安になる(上空約1500m)-5℃以下の寒気が太平洋まで南下し続けるため、日本海側に予想されている降水はずっと雪
 そして、連日のように気圧の谷(低圧部:等圧線の高気圧側への湾曲域)に伴う降雪帯(黄色の点線:JPCZ、日本海寒帯気団収束帯と呼ばれる雪雲の帯。局地的な大雪をもたらす)が北陸~山陰付近に停滞することが予想されています。

 特に、寒冷渦とともに(上空約5500m)-40℃以下の寒気が南下する14日(土)~15日(日)は、広範囲で雪雲が空高く発達
 西日本の太平洋側も含めて大雪になり・・・(上空約1500m)-10℃以下の寒気が太平洋側まで南下することに伴って、全国的に寒波の底といえる低温になることが予想されます。
 (詳しくは図中の書き込みをお読みください)

 向こう一週間の気温の傾向(平年差)の最新の予想をチェックしても・・・

週間気温グラフ170110

 週末までは北日本中心の低温
 -40℃以下の上空寒気が南下してくる14日以降は西~東日本中心の低温傾向が予想されています。

 (3)今回の寒波・・・いつまで続く??

 もっとも、多かれ少なかれここまでの内容は、テレビの天気予報でも伝えられています。
 「少なくとも来週にかけて寒波が続く」なんて言われていますけど、「少なくとも」という表現に煮え切らないものを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか???

 そこで・・・気象庁発表のGSMモデルがはじき出したシミュレーションの最も先までご紹介。
 さすがにシミュレーション通りに推移するとは限りませんから、そのつもりでお読みいただきたいのですが・・・

GSM3コマ170110
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 17日(火)以降、さすがに西高東低 冬型の気圧配置が緩む模様。
 
 もっとも、広範囲にまとまった雪をもたらす(上空約5500m)-30℃以下の寒気が北陸以北にコンスタントに流入
 大雪をもたらす-35℃以下の寒気も断続的に北陸付近まで南下することが予想されています。

 そして・・・気になるのは18日(水)頃、南岸低気圧らしき?低気圧が太平洋沖を北東に進むこと。
 (上空約1500m)-5℃以下の寒気が太平洋上まで南下し続ける状態での南岸低気圧の通過ですから、降るモノがあれば、西日本の太平洋側も含めて雪になると思われます。

 かなり厳しい空模様が続くようですから・・・
 念のため他国のモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)もチェックしておきました。

 まずは、アメリカの気象機関(NOAA)発表のGFSモデル

GFS3コマ170110

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/

 気象庁発表のGSMモデルとほぼ同様の(上空約1500mの)寒気の南下が予想されていて・・・
 GSMモデルより1日ほど遅れて南岸低気圧?かもしれない低気圧が本州東方に予想されています。
 (さらに20日以降、再び冬型が強まることも示唆しています)

 続いて、ヨーロッパ中期予報センターのモデルをチェックすると・・・

ECMWF3コマ170110

 やはり気象庁発表のGSMモデルなみの寒気の南下が予想されています(南岸低気圧については???)。

 以上、気象庁を含めた各国のシミュレーション通りに推移すれば、「少なくとも来週後半にかけても寒さが続く」ということに。
 寒さに加えて、南岸低気圧の通過に伴う太平洋側の降雪の可能性も考えられます。

 週間予報をチェックする際は、このあたりが天気、気温、降水確率にどのように反映されているか?・・・注意されることをおススメします。

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)


 2、今日これからの空模様

 それでは、ここから今日の空模様・・・

 (1)予報のスタートライン・・・今朝の実況

菅平170110

 今朝の長野市・・・新潟県方面から低い雲が流れ込み、曇り空でしたが・・・
 北風の弱まりとともに低い雲の流れ込みが弱まり、白っぽい青空が広がってきました

 最低気温はプラスの0.5℃(05時28分)。
 まだまだ寒波は始まっていません

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況170110

 一昨日~昨日に通過した南岸低気圧が東海上で猛発達
 大陸から張り出してきた高気圧との間で、西高東低 冬型の気圧配置になっています。

 ただ、西~東日本の等圧線の間隔はかなり広め
 日本海側の雨・雪雲もあまり強くありません

 衛星の水蒸気画像を見ると・・・悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が東海上に抜けて、悪天傾向は一休みといったところ。
 朝鮮半島方面に南下中の、強い寒気を伴った上空の気圧の谷がやって来る今夜から冬型の気圧配置が強まり、今季一番(場合によっては記録的な)寒波がスタートすると思われます。

 (2)今日これからの空模様・・・気象庁GSMモデルでポイントチェック!

 それでは今日これからの空模様・・・気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、詳しくチェックしておきましょう。

GSM10日170110
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・実況でチェックした朝鮮半島方面に南下中の上空の気圧の谷が・・・(北半球上空の寒気の実況でチェックした)-40℃以下の寒気を伴って、北日本を通過することが予想されています。

 -30℃以下の寒気別の上空の気圧の谷とともに、北陸付近まで南下
 今夜が寒波のスタートラインになることが分かります。
 (寒冷渦が間宮海峡付近に進み停滞。このあたりに居座る寒波の座席?ができるようですね)

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・強い寒気を伴った上空の気圧の谷の通過に伴って、日本海気圧の谷(薄い低マーク:等圧線の高気圧側への湾曲域)が発生
 上空の気圧の谷の東進に伴い夜にかけて三陸沖に抜け低気圧が発生するタイミングで、西高東低 冬型の気圧配置が強まります

 全国的に等圧線が大混雑し、日本海側で降水(雪)域が拡大
 北風の強まりとともに、平地で雪の目安=上空約1500m -5℃以下の寒気が太平洋側まで南下し、サラサラの積もりやすい雪をもたらす-10℃以下の寒気も北陸まで南下し・・・
 極寒をもたらす-20℃以下の寒気まで、北海道に流入する模様。

 また、(上空の浅い気圧の谷が断続的に通過する)日本海の偏西風強風帯に沿って、JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)の降水(雪)帯が発生し、新潟県付近を指向
 新潟県下越や山形県付近を中心に、大雪モード(里雪傾向)がスタートすると思われます。
 (もちろん、海上はシケ模様)

 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ!

 それでは以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ170110
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 詳しいことはアニメ中の書き込みをお読みいただくとして・・・

 日中、‐6℃以下の寒気が北日本まで北上していますから、特に太平洋側では「これから寒波」というような穏やかな晴天になると思いますが、夜からは急速に気温が低下
 明朝JPCZが若狭湾付近を指向するようですから、滋賀県や関ケ原付近などでも雪がチラチラするかもしれません。

 また、日本海側の降雪・・・今夜の降り出しをスタートに、向こう一週間以上、足し算のように降り続くことが予想されています。
 今日午前中、チャンスがあれば、除雪や雪下ろしの準備をしておいても良さそうですね。

 なお、気象庁発表「暴風雪と高波に関する全般気象情報」(リンク:「・・・と気象庁は注意を呼び掛けています」というニュース原稿のもとネタ)から防災事項を抜粋しておきました。

気象情報170110

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2


(4Kタイムラプス動画:9日午後、北アルプス方面から流入する雪雲)

 KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集):https://www.youtube.com/user/kasayangw

拡大GSM6コマ170109 拡大GSM7日170109 拡大GSM3コマ170110
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

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