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 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 1、寒波スタート・・・影響は?、いつまで続く??

 (1)北半球上空の寒気と気圧配置
 
 いよいよ今季最も強い寒波がスタートしました。

 今日も最新のデータをご紹介したいと思いますが、まずは寒波の全体像・・・
 北半球上空の寒気と気圧配置(6日21時~10日21時の観測値)から。
北半球上空の寒気アニメ170111
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 -42℃以下の強烈な上空寒気が、寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)に取り込まれ北海道に流れ込み始めています。

 偏西風の流れから切り離された寒冷渦の動きは遅いので、寒気が長期間日本付近に停滞
 今季最強、最長の寒波と言われているわけですけど・・・

 ちなみに気象庁の用語集のよれば、寒波とは「主として冬期に、広い地域に2~3日、またはそれ以上にわたって顕著な気温の低下をもたらすような寒気が到来すること」と記載されています。
 

 2、今日これからの空模様・・・東~北日本中心に冬型強まる

 それでは今季最強、最長の寒波の影響・・・具体的にどうなるんでしょうか???
 寒波がスタートしましたから、今日の空模様から順番にチェックしていきましょう。

 (1)予報のスタートライン・・・今朝の実況

 Kasayanの住む長野市・・・

菅平170111

 今朝は雪が積もっていません

 長野県北部に雪雲が流れ込んではいますが、新潟県境から30キロほど南に位置する長野市は雪雲の南端
 雪雲が北風に乗って盆地に流れ込み、下降気流の中で消えてしまうようです。
 (午前8時前から長野駅付近でも雪がチラつき始めました)

 最低気温は-1.5℃(07時00分)。
 日付が変わってから気温はすっと下がり続けています

 そんな今朝の実況

実況170111

 気圧配置は西高東低 冬型ですが・・・
 北海道朝鮮半島付近等圧線が混雑気味なのに対して、東日本付近では間隔がやや広め
 北風が(比較的)弱く、雪雲が内陸まで流れ込みにくい状況になっているようです(風向も影響)。

 一方、北日本と、(等圧線が混雑気味の中)雪雲の帯(JPCZ:日本海寒帯気団収束帯)を形成する気圧の谷(黄色の点線)が停滞する山陰東部では雪雲が活発
 積雪が増加し始めているようです。

 衛星の水蒸気画像を見ると、大陸の寒気を運ぶ偏西風強風帯(水色の矢印)が北陸付近を南下中
 そして、(間宮海峡付近に停滞する寒冷渦を反時計回りに)偏西風強風帯に沿って、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が北陸以北を断続的に通過していることが分かります。

 これから太平洋側も含めて気温が下降
 日本海側の雪雲も活発化してくると思われますが・・・

 (2)今日これからの空模様・・・気象庁GSMモデルでポイントチェック!

 それでは今日これからの空模様・・・気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、詳しくチェックしておきましょう。

GSM11日170111
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・今回の寒波の中心、寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)がサハリン付近に停滞

 そして、寒冷渦を反時計回りに、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が・・・
 -40℃以下の寒気を伴って北海道・・・-35℃以下の寒気を伴って東北北部・・・-30℃以下の寒気を伴い北陸付近断続的に通過することが予想されています。

 また、九州南部に停滞する偏西風強風帯に沿って、上空の浅い気圧の谷が、断続的に九州方面を通過することが予想されています。

 このため、北日本中心に冬型の気圧配置の骨格が強まり・・・強い寒気によって雪雲が空高く発達しやすい状態が続くと思われます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・等圧線の間隔が広めの東日本も含めて、全国的に等圧線が混雑し始め、西高東低 冬型の気圧配置が強まって・・・
 強い北風に乗って平地の雪の目安になる(地形の影響を受けにくい上空約1500m)-5℃以下の寒気が太平洋まで・・・サラサラの積もりやすい雪をもたらす-10℃以下の寒気北陸まで南下
 (さらに-20℃以下の極寒をもたらす寒気が北海道に流入)

 北陸以北の日本海側で降水(雪)が活発化するとともに、気圧の谷に伴う雪雲の帯(黄色の点線:JPCZ:日本海寒帯気団収束帯と呼ばれる雪雲の帯)が北陸を指向して、大雪モードが本格化することが予想されています。

 もちろん、海上のシケ模様も拡大することに。

 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ!

 それでは以上のチェックポイントを確認しつつ、解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を、具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ170111
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 詳しくはアニメ中に書き込みをしておきましたが・・・

 北日本は早めに大雪モードに。
 北陸付近は、-30℃以下の上空の気圧の谷の通過が本格化し、JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)の雪雲の帯が活発化する今夜以降が大雪モードのスタートラインになりそうですね。

 また、Kasayanの住む長野県も、(JPCZが北陸を指向し、上層から下層まで風速が強まる)明日未明頃から降雪が活発化するようです。

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

気象情報170111

 気象庁発表「暴風雪と高波及び大雪に関する全般気象情報」防災事項抜粋。
 (「・・・と気象庁は注意を呼び掛けています」というニュース原稿のもとネタ)


 3、向こう一週間の空模様・・・西~東日本は週末がピーク!

 それでは、明日以降、6日間の空模様もチェックしておきましょう。

 まずは、地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置と寒気の様子から。

GSM500図6コマ170111
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 今回の寒波の中心・・・寒冷渦13日(金)頃まで沿海州付近に停滞
 このため、-40℃以下、-35℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷の通り道は北日本中心
 北日本中心の冬型の気圧配置と大雪モードが続くわけですけど・・・

 14日(土)以降は、寒冷渦本体-40℃以下の寒気とともに北海道を経て三陸沖へと南下
 -35℃~-40℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷の通り道が、東日本だけでなく西日本にまで南下してくることが分かります。

 16日(月)には寒気がいったん弱まるので、今週末が西~東日本の寒波のピークということになります。
 (17日(火)に、再び次の寒気と思われる寒気が南下してくるのが気になりますけど)

 具体的な空模様をチェックすると・・・

GSM6コマ170111
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 15日(日)まで強い冬型の気圧配置が続き、日本海側で活発な降水(雪)が継続
 特に週末は、乾いた積もりやすい雪の目安になる(上空約1500m)-10℃以下の寒気が太平洋側まで南下し、西日本の太平洋側も含めて降水(雪)が活発化することが分かります。
 (14日以降は3時間降水量なので13日までの予想より割り引いて考えてください)。

 また、JPCZ(黄色の点線:日本海寒帯気団収束帯)の雪雲の帯が北陸から山陰へと南下
 山陰でも大雪が予想され・・・等圧線が比較的ストレートに並ぶ北陸以北では、山雪傾向(脊梁山脈付近中心の降雪)に変化してくると思われます。

 やはりこの週末が寒波のピークになるようですけど・・・

 冬型が緩む16日(月)以降も、日本海側には局地的にまとまった降水(雪)が予想されていて、(上空約1500m)-5℃以下の寒気も太平洋側に南下したまま
 上空には-35℃以下の次の寒気も南下してくるようですから、この先の空模様も気なります


 3、寒波は来週も続く??

 ということで、18日(水)~20日(金)の空模様もチェック。
 先のことなので、シミュレーションが大きく変化する可能性があることを前提にご覧いただきたいのですが・・・

GSM500図3コマ170111
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 なんと、20日(金)に、-40℃以下の寒気を伴う次の寒冷渦の南下が予想されています。
 シミュレーション通りになるのであれば、来週末にも再び寒波の襲来があるということになります。

 具体的な空模様を見ても・・・

GSM3コマ170111
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 再び冬型の気圧配置が強まり、日本海側では降雪が活発化する模様。

異常天候早期警戒情報170111

 実は昨日新たに大雪に関する異常天候早期警戒情報」(原本にリンク)が発表されています。

 雪が降り続く日本海側の地域では、チャンスを見てコマメに除雪や雪下ろしをする必要がありそうですが・・・
 チャンスとしては16日(月)~17日(火)、そして19日頃?

 そのチャンスもかなり微妙なところですから、わずかな雪の止み間を見て動いたほうがイイかもしれませんね。
 (新潟県境の山小屋の雪下ろしをしなくてはならないKasayanも、憂鬱な気持ちです)

 一方、スキー場にとっては恵みの雪ですけど・・・スキー場までの交通機関がネックになるかも???
 もっと平均的な降雪になって欲しいですよね!!

 (読み直しの時間が取れず意味不明な文章もあると思いますがご容赦ください)

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2


(4Kタイムラプス動画:10日午後、西北西から北信五岳~長野市に流入する雪雲)

 KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集):https://www.youtube.com/user/kasayangw

拡大GSM6コマ170111拡大GSM500図6コマ170111拡大GSM3コマ170111拡大GSM500図3コマ170111拡大GSM170111
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

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