このブログはPCに最適化されています。
スマートフォンでご覧になる方は、ご面倒でも「PC版を表示」するよう設定願います。

 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。
 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??










 1、今日の空模様・・・本州東岸中心、今日も”梅雨空”??

 (1)予報のスタートライン・・・今朝の実況

 Kasayan、新潟県柏崎市に来ています。

日本海170820

 昨日、関東で激しい雷雨が続く中、日本海は天気が回復したのですが、未明から霧雨。
 沿岸は低い層積雲に覆われ、沖合の佐渡島付近から北側に明るい空が見えています。

 この雨雲・・・どのように出来ているんだろう?
 気象レーダーに、それらしき雨雲は観測されていません。

アメダス風170820

 そこでアメダスの風向・風速をチェック。
 どうやら、北海道の北の高気圧から日本海に吹き降りる冷涼な北東風と、暖かく湿った南寄りの風が収束線を形成し、局地的に雨雲の帯を形成しているようです。

 こんなこと・・・普通の生活していればどうでもイイことなんですけど・・・・
 小さなヨットで海に出るのであればとても重要なこと。

 目先の雲が船を沈めるほどの荒天をもたらすものなのか?苦労させるだけのものなのか??それとも全く問題にならない雲なのか???
 「目の前の雲がいかなる雲なのか??」ということが気になる人ほど長生きすることができますし、遠くに出かけることができます。

 続いて、予報のスタートライン・・・今朝の実況をチェック。

実況170820

 昨日の気圧配置と大きな変化はありません。
 (明日夜にも台風13号になるかもしれない熱帯低気圧が登場していますけど)

 というのも、大陸上空では偏西風が北側に大きく蛇行し、時計回りの渦が発生・・・気圧配置の変化をストップさせるブロッキング高気圧が停滞しているから。

 今日も北海道の北から吹き降りてくる冷涼湿潤北東風と、太平洋から吹き込む温暖湿潤南西風が複雑に絡み合い、東日本中心に変わりやすい空模様、あるいはぐずついた空模様をもたらすと思われます。
 
 (2)今日の空模様・・・気象庁発表GSMモデル

 それでは今日これからの空模様・・・
 気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってチェックしておきましょう。

GSM20日170820

 これは地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置。
 
 まず目につくのは上空の太平洋高気圧。
 夜にかけて西日本だけでなく、東日本の太平洋側にも張り出してくることが分かります。

 ただ、関東甲信北部から東北南部付近にかけて偏西風の強風帯(水色の矢印)が停滞。
 悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の比較的浅い気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が、上空の寒気を伴いかすめるように通過していくことが予想されています。

 ということは・・・今日も東日本付近を中心に天気の崩れがありそうですが・・・??

 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ!

 それでは、このような骨格に対応する地上の空模様・・・
 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ170820
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 冷涼で湿潤な北寄り(主に北東)の風が北日本から吹き降り、暖かく湿った南寄り(主に南西)の風が太平洋から流入。
 風の収束線や、風がぶつかり上昇気流に転じる山岳風上斜面を中心に降水域が予想されているのが分かります。

 今日も本州太平洋岸中心にぐずついた空模様。
 今日は関東南東岸の収束線の北側・・・冷たく湿った北東風が優勢なので、昨日雷雨に見舞われた関東付近は沿岸を中心にシトシト・・・梅雨のような雨。

 暖かく湿った南寄りの風が流れ込みやすい中部山岳付近や関東平野西部・北部の山では昨日ほどではないにしても再び雷雨の発生が心配されます。

 一昨日、金曜日の全国ネットの天気予報では、「日曜日はシトシトの雨」という論調の解説を二つほど耳にしたのですが、それはあくまで関東南部や東部の沿岸の話。
 山に出かける方は天気の急変や雷に注意してくださいね。

 ということで、今日は外出先から、小さなノートPCを使ってののブログ更新。
 超簡易更新で申し訳ありません。

     府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
     府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
       気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
      (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

      府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
     府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
      (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 無料GPV(GSM・MSMモデル)サイト: http://weather-gpv.info/

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

     専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
                 http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2

 KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集):https://www.youtube.com/user/kasayangw

拡大GSM170820    
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)

航海のための天気予報利用学バナー121212