このブログはPCに最適化されています。 スマートフォンでご覧になる方は、ご面倒でも「PC版を表示」するよう設定願います。 また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしていますが、難しいと思われた方は飛ばし読みして、理解できる図だけをお読みください(これがブログの良いところ)。 それでも、普通の天気マークの天気予報だけをチェックするより、ずっと多くの情報が得られる・・・はず?? |
1、台風13号の動向
昨日15時、フィリピンの東で台風13号が発生。
夏休み最後も台風に翻弄されるのか??と不安の方もいらっしゃるでしょうから、まずは「台風13号の直接の影響は無いよ」ということを確認しておきましょう。
気象庁台風情報: http://www.jma.go.jp/jp/typh/
米軍(JTWC)台風情報: http://www.usno.navy.mil/JTWC/
米軍(JTWC)台風情報(予備): https://www.nrlmry.navy.mil/tc_pages/tc_home.html
気象庁、米軍、いずれの予想を見ても、現時点で先島諸島方面の海が荒れるほか、日本への直接な影響はないと思われます。
2、今日の空模様・・・西から下り坂も??
それではここから今日の空模様。
(1)予報のスタートライン・・・今朝の実況
Kasayan・・・今日は新潟県境の信濃町、野尻湖畔に来ています。
湖畔にはディンギーが浮かび、妙高山には縦に延びる対流雲。
景色だけは夏真っ盛りの高原の湖という感じですけど、湖面を吹き抜ける風は東風。
秋の匂いがしています。
そんな今朝の実況ですが・・・
北日本は東回以上に中心を持つ高気圧の晴天域。
東日本も概ね高気圧に覆われているともいえますけど・・・
小笠原の東に中心を持つ高気圧との間で、関東周辺の本州南東岸は気圧の鞍部ともいえそうです。
このため、南の高気圧の縁に沿って北上する暖かく湿った空気=雨の原料と、北の高気圧から吹き出す冷たく湿った空気がぶつかる北陸~関東東岸付近に帯状の雨雲が発生。
局地的に雨の降っている所があるようです。
また、暖かく湿った空気の通り道になっている九州縁がや朝鮮半島南岸で降水が活発化。
局地的には激しい雨になっている所もあるようです。
衛星のい水蒸気画像を見ると、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の深い気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が東進中。
天気は西から下り坂に向かいそうですが・・・
(2)今日の空模様・・・気象庁発表GSMモデル
今日これからの空模様・・・
気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってチェックしておきましょう。
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)
まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・まず目につくのは上空の太平洋高気圧。台風13号が発生した影響で勢力を強め、今夜にかけて東北南部にまで張り出すことが予想されています。
とすると・・・空の神様?が忘れていた夏空がやってくる???という気がしますけど・・・・
北日本を好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が通過するものの・・・
西からは悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の深い気圧の谷が北東進。
西から下り坂に向かうと思われます。
このため地上では・・・下段の図・・・上空の太平洋高気圧の役割分担?で小笠原付近に地上の太平洋高気圧の中心が発生。
東日本は南から辛うじて高気圧の晴天パワーが届き・・・
北日本は三陸沖に中心を持つ高気圧の西側の晴天域に覆われることが予想されています。
(三陸沿岸には冷たく湿った南東風が吹き込み、今までほどではないにしても霧や低温傾向継続)
一方、西日本は高気圧縁辺の暖かく湿った南風の通り道。
午前中は九州や四国付近、夜には西日本の全域に、ムラのある降水域が予想されています。
また、高気圧の端っこに位置して日中は気温が上がる東日本・・・
夜にかけて暖かく湿った南風も吹き込んでくるため大気の状態が不安定に。
内陸部を中心ににわか雨又は雷雨と思われる降水域が予想されています。
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)
これは空模様の骨格と同じ上空約5500mの気温の様子。大陸生まれの-6℃以下の寒気が北西の偏西風に乗って東北南部付近まで南下してくる模様。
東日本上空は十分に冷え切っていないようですけど、日中の昇温次第で大気の状態は十分不安定に。
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)
暖かく湿った空気(濃い水色のエリア)も南西からどんどん流れ込んでくるようですから、東日本も潜在的な前線帯(黄色の点線)や山岳風上斜面など上昇気流が活発化する場所では夕立に要注意。南西からの暖湿気の流入が続く西日本も山岳風上斜面や南西風の収束線中心の雨の強まりに注意が必要だと思います。
(3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ!
それでは、以上のチェックポイントを確認しつつ・・・解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。
(スマホ版のブログではアニメが動きません。PC版に設定してご覧ください)
紫色は下層雲。
確かにGSMモデルと同様、西~東日本には降水域が予想されていますけど、その広さには下り坂という表現に迷います。
やはり東北南部にまで張り出す上空の太平洋高気圧の下降気流が雨雲を踏み潰すから??
むしろ明日になって上空の気圧の谷が接近・通過する北日本のほうがまとまった雨になる模様。
あくまで感覚的ですけど、西~東日本の雨・・・上空の太平洋高気圧の強さ次第??
一方、上空の太平洋高気圧のチカラが及ばない北日本・・・上空の寒気が流れ込んでいる分、大雨になるのが心配です。
府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック): http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
(マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
(マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
無料GPV(GSM・MSMモデル)サイト: http://weather-gpv.info/
アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue
専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)
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可能な限り返信いたします。
(2017.08.21 新潟県柏崎市鯨波沖約5マイル。北風3kt。Pionier9)
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(2017.08.21 新潟県柏崎市鯨波沖約5マイル。北風3kt。Pionier9)
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