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北米生まれの寒気の影響は週末まで。次の寒波は来週後半??
(1)北半球上空の気圧配置と寒気・・・北半球の寒気の中心、しばらくはシベリアに。
まずは寒波の全体像・・・北半球上空の気圧配置と寒気の動向(実況)から。
今日も元日から昨夜21時まで9日間の天気図に着色してアニメ化しておきました。
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北米生まれの-42℃以下の寒気が北極を経て日本付近へ。
いよいよ厳しい寒波というカタチで影響が始まりました。
ではこの先どうなるのか?
ヨーロッパ中期予報センター発表のモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)がはじき出した10日21時~19日21時の気圧配置と寒気の予想をアニメ化してみました。
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実線は先の実況と同様500hPa(上空約5500m)の気圧配置。
気温は850hPa(上空約1500m)の気温なので実況とは異なりますが、気圧配置と併せて見れば傾向は読み取ることができるはずです。
で、アニメ中に書き込んでおきましたけど・・・
今回の寒波をもたらしている寒気が抜けるのは14日(日)頃。
その後、来週前半は寒気が北上。
そして18日(木)頃、次の寒気の南下が予想されています。
ということで、今回の寒波はこの週末でひと段落する模様。
ただ気になるのは、シベリアが北半球上空の寒気の中心になるということ。
昨年末、寒気の中心が北米大陸に移ってアメリカで厳しい寒波の影響がありましたけど、ここにきて再び日本に近いシベリアが寒気の中心に。
大寒を前に「寒い冬」の準備が整うことになります。
その影響がどのようなカタチで現れるのか?
明日発表される一か月予報の内容が気になるところです。
(2)今回の寒波のエンドロール?・・・週末の空模様
ということで、今回の寒波の終わり・・・気になる週末の空模様をチェックしておきました。
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)
冬型の気圧配置は西から緩み始めるものの。北陸以北は少なくとも14日(日)午前中まで西高東低 冬型の気圧配置が続くようです。
また、地上付近(地形の影響を受けにくい上空約1500m)ではー10℃以下の真冬の寒気が太平洋側まで南下。
今回の寒波はピークを過ぎても長々と尾を引くことになりそうです。
今から40年近く前、Kasayanが共通一次試験を受けたころから続く「雪が降られる」というジンクスは脈々と続いているようですね(試験前に雪道でチェーンが外れ、手を油で真っ黒にしてマークシートを塗った記憶が・・・)。
府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
(マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
今日の空模様・・・里雪型の降雪活発!
それでは、ここから今日の空模様。
(1)予報のスタートライン・・・実況
今朝の長野市・・・
断続的に雪雲が流れ込み、一時的に菅平高原まで雪雲に覆われましたが(写真左奥)、長野市街地は雲を突き抜け、まぶしい日差しが降り注いでいます。
最低気温はー1.4℃(00時22分)で、午前7時にはプラスの気温に。
寒波という割には比較的気温は高めです。
そんな今朝の実況ですが・・・
気圧配置は西高東低。
日本海側に雪雲がびっしりと観測されているわけですが・・・
日本海の等圧線が西側に袋状に広がっていて、気圧の谷(低圧部:黄色の点線)になっていることがわかります(かなり特徴的)。
そして、気圧の谷に沿って雪雲が発達。
ほとんど西から九州北部、山陰、北陸方面に流れ込んでいることがわかります。
これ、いわゆる里雪型の冬型の気圧配置。
日本海側の平野部(里)を中心に大雪になるパターンと言えます(脊梁山脈でも雪は降りますけど、立山や頚城山塊など一部の山々を除いて平野部のほうが降雪優勢)。
このため、北アルプスや北信五岳(戸隠・飯綱・黒姫・妙高・斑尾)を越えた長野市街地に雪雲が流れ込みにくい状態になっているようです。
続いて衛星の水蒸気画像を見ると・・・悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を真冬の寒気を伴った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が朝鮮半島付近を東進中。
冬型の気圧配置がさらに強まることが予想され・・・
偏西風強風帯が比較的南北に深く蛇行しない限り、このまま里雪型のパターンが続くと思われます。
(等圧線が南北縦型の山雪型になるのは、冬型が弱まる週末頃??)
(2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル
では今日これからの空模様・・・気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)
また、寒冷渦の南側を(大雪をもたらすほど雪雲を空高く発達させる)―35~40℃以下の寒気と悪天パワーを伴う上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が北東進。
そして、日本海沿岸には、(雪雲を空高く発達させる)ー30℃以下の寒気が、西南西方向の偏西風に沿ってコンスタントに流入し始めることが予想されています。
このため地上では・・・下段の図・・・西高東低 冬型の気圧配置は、上空の気圧の谷接近に伴い西から等圧線が大混雑。
このため北西~西北西の季節風が強まり海上はシケ模様に。
また北西~西北西の季節風に乗って寒気が南下し、九州にも(地形の影響を受けにくい上空約1500m 乾いた雪を降らせる)―10℃以下の寒気が流入。
雪雲がいつもより西から流れ込むため、九州や四国周辺の普段雪があまり降らない地域でも降雪・積雪になることが予想されます(関門海峡付近を雪雲が通り抜ける?)。
もちろん、里雪型の冬型に特徴的な雪雲の帯がかかる東北や北陸も大雪。
さらに関東沿岸でも気圧の谷の深まり次第でチラチラと雪が舞うかもしれません(可能性は低そうですけど)。
(3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ
ということで、最後は以上のチェックポイントを確認しつつ・・・
解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)
紫色は下層雲。
とにかく今回の冬型・・・特徴は「雪雲の流れ込みが西方向から」ということ。
日本海に発生する収束線の降雪帯も東西方向なので、降雪帯が南下して上陸すると・・・
従来のように収束線がぶつかる地域だけでなく、かなり広範囲で降雪が活発化することになります
で・・・山陰~東北の日本海側では、そんなタイミングが何度もありそう・・・
チャンスを見て除雪を効率よく進めたいところですね。
府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県天気予報(マークの予報 ・天気分布をチェック): http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
(マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
(マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue
専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html
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