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 昨日は佐渡島が見える日本海へ。

柏崎180618

 気温は25℃前後まで上がったものの空気は乾燥。
 上空には巻層雲が広がり、梅雨の中休みとしては最高の空模様でした。
 (新潟に向かう途中、国道を渡るツキノワグマ!を轢きそうになったのには参ったけど・・・)

向こう一週間の空模様は?・・・梅雨前線の動向と気温変化


 さて、今日は月曜・・・
 まずは週間の空模様からチェックしておきたいと思います。

 最初に明日から21日(木)までの空模様

GSM週間前半180618
(図をクリックすると拡大します)
 上空の太平洋高気圧が沖縄付近まで張り出し、北に押し上げられた偏西風強風帯(ピンクの矢印)に対応して梅雨前線の降水帯が西~東日本の南岸に停滞。
 偏西風強風帯の蛇行に伴い降水帯も南北に波打ち、南側への蛇行域(上空の気圧の谷)の通過に対応して前線上を低気圧が東進し、一時的に降水が活発化することが予想されています。

 続いて22日(金)から次の週末24日(日)の空模様

GSM週間後半180618
(図をクリックすると拡大します)

 今週前半とほぼ同様の空模様が継続。
 いまのところ、24日(日)は偏西風強風帯が南に蛇行するタイミングにあたり、前線の降水帯も沖縄付近まで南下してまずまずの空模様になる「気配」が見えますけど、どうなりますやら?

 また、北海道方面では寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)がゆっくりと通過し、週末は大気の状態が不安定になることが予想されています。

 まだまだ先のことですし、ご存知のように梅雨前線の位置次第で状況は大きく変化。
 コマメに予報をチェックする必要があるのはもちろんですけど、梅雨前線次第の梅雨空が続くことは確かなようです。

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)


今日の空模様・・太平洋岸では一時的に風雨強まる?


 それでは、ここから今日の空模様

 (1)予報のスタートライン・・・実況


 今朝の長野市街地・・・

菅平180618

 どんより・・・というほどではないけれど・・・薄曇り・高曇りとは程遠く・・・
 梅雨の曇り空のイメージはこんなものかな??という空模様。

 最低気温は16.1℃(05時31分)。
 幸いムシムシ感はありません。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況180618

 台風6号崩れの(お下品?なので放送では台風6号から変わったと言わなければならないんですけど、とても書きやすいのでブログではお許しください)低気圧が四国沖を北東進中。

 天気図上は梅雨前線上のありきたりの低気圧になっていて、北東側の降水域も(今のところ)それほど発達して見えませんけど、衛星の水蒸気画像ではシッカリとした円形の水蒸気塊を形成していることがわかります。

 ということは・・・今後東進するにあたり、東海上に位置を映したオホーツク海高気圧の冷たい空気とのせめぎあいが強まれば雨雲が活発化。
 朝鮮半島方面に進んできた悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷が接近すればさらに活発化することも考えられます。

 そして・・・天気図の左端に目を向けると新たな熱帯低気圧が発生。
 先にご紹介したGSMモデルではそれらしいモノは見当たりませんでしたけど・・・

 念のため米国の気象機関(NOAA)発表のGFSモデルもチェック。

GSM3コマ180618

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/

 気象庁発表のGSMモデルと同様、熱帯低気圧が発達する気配は見られません。

 とりあえず「現時点」では、梅雨前線を活発化させる一要因としてとらえ、明日以降のデータを追いかけることにしたいと思います。


 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それでは今日これからの空模様・・・気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。

GSM180618
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・昨日、西~東日本中心に好天をもたらした上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が東海上に。
 後を追うように悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が東日本を通過し・・・
 夜にかけて上空の浅い気圧の谷あ、断続的に西~東日本を東進することが予想されています。
 ということで・・・西~東日本は下り坂。

 一方北海道方面では、-15℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷が東海上へ。
 代わって、上空の気圧の尾根が接近・通過し、回復に向かうことが予想されています。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・上空の気圧の谷にドリブルされるように、台風6号崩れの低気圧がゆっくり東進。
 低気圧東側の活発な降水域が太平洋岸や伊豆諸島方面にかかり、大雨になることが心配されます。

 また、低気圧はプチ台風のように等圧線が混雑気味。
 東日本沿岸を中心に、強風・高波が続くことが予想されます。

 また、低気圧が通り過ぎた西日本にも暖かく湿った東よりの風が流入。
 天気の回復と真夏日の目安になる上空約1500m15℃以上の暖気の北上、そして断続的に通過する上空の浅い気圧の谷の通過に伴う、にわか雨又は雷雨と思われる小さな降水域が予想されています。

 一方、北海道付近・・・上空の気圧の尾根の接近に伴い、(冷湿南風が吹き込む道東沿岸を除いて)徐々に回復するよです。

相当温位180618
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 これは気温に水蒸気の様子を加味した相当温位図という特殊な天気図。

 午前中は暖湿気が南東方向から西~東日本南岸に流入。
 午後は、南西方向から東北まで暖湿気が流入し、複数の潜在的な前線帯を形成することが読み取れます。
 
 低気圧に近い太平洋岸の大雨が心配される中、上空の浅い気圧の谷が断続的に通過するタイミングで、日本海側も含めた広範囲で雨の可能性を考慮しておく必要がありそうです。


 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それでは以上のチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ180618
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 紫色は下層雲。

 詳細はアニメ中の書き込みをお読みいただくとして・・・

 GSMモデルとほぼ同様の空模様。
 雨が降りにくい地域でも概ね曇り空で・・・まさに梅雨空になりそうです。


 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html

拡大GSM180616 拡大相当温位180616
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

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