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今日にも「台風7号」発生!?・・・各国のモデル 最新データ比較


 昨日からアヤシサを増した南の海上。
 明日夜にかけての気圧配置の変化を”普通の天気図”でチェックすると・・・

予想図アニメ180629
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 今夜の予想図にはシッカリと「台」マークが記載されていて、沖縄方面に北上してくることが予想されています。

 予想通りに台風が発生すれば台風7号になるはず。
 今後の動向・・・そしてこの時期のお約束・・・「梅雨前線とセットになって」「梅雨前線を刺激して」「梅雨前線に台風の暖かく湿った空気が流れ込んで」発生する大雨はどうなるんでしょうか?

 まずは気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)の最新データで、30日21時~2日21時の空模様をチェック。

拡大GSM3コマ180629
(図をクリックすると拡大します)
 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/

 台風をブロックする上空の太平洋高気圧(オレンジエリア)と、台風を押し流す偏西風強風帯(水色の矢印)を加筆してあります。

 しばしば台風や熱帯低気圧が太平洋高気圧を育てるという言い方をする方も多いですけど・・・
 短時間での台風の発生も含め、赤道領域の海面水温、気温の上昇すべてが太平洋高気圧をバリバリに育てている感じ。

 このため、上空の太平洋高気圧と地上の太平洋高気圧がガッチリと台風の接近を阻止し、日本海西部にまで張り出すことで梅雨前線を引きちぎってしまうことが予想されています。

 このため、いわゆる台風が「梅雨前線を刺激して」大雨になる可能性は低め(朝鮮半島では大雨になる可能性が高そうですけど)。
 むしろ、太平洋高気圧から吹き下ろす乾燥した熱風によってジリジリと焦げるような暑さになることが予想されます(梅雨前線が停滞する北日本を除く)。

 水不足、大雨、熱中症、電力消費量・・・台風の接近・通過と比較して、これがイイのか悪いのか?表現に困ります。

 続いて、アメリカの気象機関(NOAA)発表のGSMモデルと、ヨーロッパ中期予報センターのモデルにも目を通しておきましょう。

拡大モデル比較3コマ180629
(図をクリックすると拡大します)

 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue
 
 気象庁発表のGSMモデルより台風を発達させているものの、太平洋高気圧の張り出しと、台風が朝鮮半島方面に進む点については同様。
 「現時点で」台風の直接の影響は南西諸島と九州西岸付近と考えておけば良さそうです。

 なお、米軍(JTWC)は予想進路図を発表し始めています。

拡大JTWC180629
(図をクリックすると拡大します)

 興味のある方は以下のURLで最新のデータをチェックしてくださいね。

 米軍(JTWC)予想進路図: http://www.metoc.navy.mil/jtwc/jtwc.html

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)


今日の空模様・・・九州北西部は前線の大雨!太平洋岸は不安定性の局地的な大雨に!!


 それでは、ここから今日の空模様

 (1)予報のスタートライン・・・実況


 今朝の長野市街地・・・

菅平180629

 06時過ぎ、千切れた積雲が浮かぶものの濃い青空優勢だったのですが・・・
 07時を過ぎた頃から雲底が灰色の積雲が優勢になってきました。

 最低気温は22.5℃(04時01分)。
 思ったより空気は乾燥して感じられるのですが、昇温の兆候が感じられ、高原に逃げ出したくなる心境です。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況180629

 最初に目を引くのが壱岐対馬、九州北西部、山陰西部にかかる梅雨前線の活発な雨雲。
 南西から北東方向に線状の降水帯を形成していて、佐賀県などでは時間50ミリ前後の雨が狭いエリアに降り続いているようです。
 もちろん災害級の大雨。

 この原因・・・インド洋から流れ込む暖湿気(暖かく湿った空気=雨の原料)と、太平洋発 熱帯低気圧経由の暖湿気が九州北西部の梅雨前線付近に集中し・・・
 さらに乾燥した空気(大きな水蒸気密度差を形成)と悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷が朝鮮半島付近に接近しているから。

 南西諸島に接近する台風7号のタマゴも気になりますが、目先はこの梅雨前線の動向から目が離せません。


 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それでは今日これからの空模様・・・気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。

GSM180629
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・九州北西部に大雨をもたらしている-10℃以下の寒気と悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)は朝鮮半島付近に停滞。

 梅雨前線に上空の偏西風強風帯(ピンクの矢印)に沿って上空の浅い気圧の谷が断続的に北東進して、梅雨前線を維持するものの・・・
 夜にかけて上空の太平洋高気圧(高度5880m)が関東甲信付近まで張り出し、下降気流が梅雨前線を踏み潰し始めることが予想されています。

 このため地上では・・・下段の図・・・九州北西部~日本海~北日本に延びる梅雨前線の降水帯は日本海側中心に維持されるものの、夜にかけて弱まる模様。
 ただ、寒気を伴い停滞する上空の気圧の谷に近い九州北西部では、一時的に降水が弱まるものの、明日にかけて再び活発化することが心配されます。

 一方太平洋側は、上空の太平洋高気圧が張り出してくる関東甲信より西側で暖湿南風が強まる模様。
 大気の不安定な状態が続き、紀伊山地や四国山地、中国山地などの山岳南斜面(風上斜面)を中心に、局地的な激しい雷雨と思われる降水域が予想されています。

相当温位180629
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 これは気温に水蒸気の様子を加味した相当温位図という特殊な天気図。

 パッと見たところ、梅雨前線の南側に強い暖湿気が流れ込み続けるように見えますけど・・・
 上空の太平洋高気圧の張り出しによって、高気圧から吹き下ろす乾燥熱風エリアが関東付近に北上してくることがわかります。

 関東甲信付近・・・明日には、まるで梅雨明けのようなジリジリの夏空になるかも??
  (追記)本当に梅雨明けの発表がありました。おっどろきぃ!!


 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それでは以上のチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ180629
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 九州北西部の大雨エリア・・・弱まりながら北東進する上空の気圧の谷とともに、偏西風強風帯に沿って北東進。
 いったん小康状態になるようですが・・・

 明日朝には、熱帯低気圧(台風7号?)の北上に伴い暖湿気の流れ込みが強まり、再び上空の気圧の谷が通過するため・・・またまた大雨になることが予想されています。

 最新の情報を入手するとともに、今夜の小康状態を利用して体制を立て直したり避難することが必要かもしれません。


 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html

拡大GSM180629 拡大相当温位180629
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

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