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(これがブログの良いところ)。それでも天気マークだけの天気予報より、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??
   


 放送終了時のクロージング画面に讃美歌13番を流し、スイス銀行長野支店に100万ドルを振り込んでくれ。入金を確認次第その日の天気予報番組の制作をしよう・・・なんていう仕事をしてみたいもんだ Orz
 

台風8号 先島諸島へ


 梅雨前線による大雨モードから一転、天気予報では無列な台風8号の影響が話題の中心。
 今日の記事も台風8号からスタートしますが、例によってコマメに更新される台風の位置や予想進路などは以下のURLで確認していただくとして・・・

 気象庁台風情報: http://www.jma.go.jp/jp/typh/
 米軍(JTWC)台風情報: http://www.metoc.navy.mil/jtwc/jtwc.html

 明日から明後日にかけての台風の直接・間接の影響を、気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってまとめておきました。

拡大台風3コマ180709
(図をクリックすると拡大します)

 台風8号の発達と西進に伴って、台風の上昇気流域と対になる上空の太平洋高気圧の下降流域が、北は津軽海峡付近、西は中国大陸まで張り出すことが予想されています。

 このため台風は北上できず、先島諸島付近を通過して大陸へ。
 沖縄付近は明日にも大荒れの天気になることが予想されています。

 一方、上空の太平洋高気圧によって梅雨前線が北海道付近に停滞。
 今のところ激しい降り方は予想されていませんが、すでに大雨があった北海道・・・積算の降水量の増加が気になります。

 そして上空の太平洋高気圧(東から地上の高気圧)に覆われる西~東日本付近・・・
 単純に梅雨明けの厳しい暑さになる・・・とは言えません。

 確かに厳しい暑さにはなるのですが・・・
 上層寒冷低気圧(UCL:UpperColdLow)と呼ばれる上空約9700m -30℃以下の寒気を伴う低気圧が小笠原方面に南東進。
 また、朝鮮半島方面からも上空約9700m -30℃以下の寒気が南下。
 
 このため、気温が上がれば上がるほど大気の状態が不安定に。
 東日本を中心に(11日以降も続く連日の)激しい雷雨が予想されています。

 この雷雨・・・西日本に拡大して先の大雨の追い打ちになることが心配されます。
 今日も含めてもうしばらくは、スマホのレーダーが役立つことになりそうです。

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)


今日の空模様・・・なかなか天気は落ち着かない!


 それでは、ここから今日の空模様


 (1)予報のスタートライン・・・実況


 今朝の長野市街地・・・

菅平180709

 夜明け直後は「ほぼ快晴」の空模様でしたが、日が昇るにつれて2000m以上の山の稜線に積雲が湧き始めています。

 ただ空気は透き通っていて・・・

北アルプス180709

 長野市からでも、ずいぶん細くなった北アルプスの雪渓も見ることができます。

 今朝はそんな様子をタイムラプス撮影

(4Kタイムラプス動画:長野市街地から南東 菅平高原方面 150分を60秒に圧縮)

 夜明け後、気温の上昇によって空気が動き出し、里山の谷筋に薄い層雲が発生(30秒過ぎ)。
 善光寺平(長野盆地)上空に薄い積雲や層積雲が沸き上がる様子が見て取れます。

 とっても微妙な空気の動きですが、まるで生きているかのよう。
 このわずかな空気の動きが、長野県を高度記録、距離記録を狙うグライダーの聖地にしています。

 ということで今朝03時の実況をチェック。

実況180709

 日本付近はそれぞれ南西側に尾根を延ばすオホーツク海高気圧(山)と、太平洋高気圧(山)に挟まれています。

 そして梅雨前線は日本海の気圧の沢筋?に停滞。
 シャープな降水帯が日本海に停滞し、津軽海峡を横切っていることがわかります。

 また、太平洋高気圧の南東縁辺を北上する暖湿気(暖かく湿った空気=雨の原料)が関東沿岸に流入。
 太平洋高気圧の尾根付近で活発な雨雲の帯を形成し、千葉県付近にかかり始めている模様。

 衛星の水蒸気画像を見ると・・・台風8号と対になって発達した上空の太平洋高気圧が西~東日本を覆い、梅雨前線上空に吹く(暖湿)偏西風と(乾燥)偏西風を、北海道付近まで押し上げていることがわかります。

全国レーダーアニメ12時間180709 中部レーダーアニメ12時間180709
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 これは昨日19時00分から今朝07時00分までのレーダー画像をアニメ化したもの。

 梅雨前線の北上によって西日本の大雨は終わりましたけど、今度は関東沿岸や秋田県沿岸で雨雲が活発になっています。
 先島諸島には台風が接近していますし・・・天気はなかかな落ち着かないですね。


 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それでは今日これからの空模様・・・気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。

GSM180709
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・今夜にかけても、上空の太平洋高気圧は、北へ西へと張り出したまま(このため台風は先島諸島方面に西進傾向)。

 梅雨前線に対応する(暖湿)(冷乾)それぞれの偏西風は北海道まで押し上げられ・・・
 偏西風に沿って、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)と、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が交互に通過し・・・
 周期的に前線が強まったり弱まったりを繰り返すことが予想されています。

 一方、西~東日本は上空の太平洋高気圧に覆われる模様。
 基本的に天気は回復傾向なんですが・・・上空約9700m(300hPa)の低気圧(寒冷渦)に対応する-30℃以下の寒気が東日本以北に残る模様。
 このため気温が上昇すれば上昇するほど大気の状態が不安定になることが予想されます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・梅雨前線の降水帯は北海道付近で強まったり弱まったり。

 また、台風8号は高気圧に北上を抑え込まれて先島諸島へ。

 上空の太平洋高気圧に覆われる西日本は、東海上の(地上の)太平洋高気圧の中心から離れているものの夏空優勢で推移することが予想されています(梅雨明け発表がある?)。

 そして東日本・・・やはり不安定な大気による夕立の降水域が予想されています。

相当温位180709
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 これは気温に水蒸気の様子を加味した相当温位図という特殊な天気図。

 梅雨前線に流れ込む暖湿気は大陸から朝鮮半島を経由する際弱まってそれほど多くはありません。

 また、太平洋岸に流れ込む暖湿気の量もそこそこ。

 今日は東海から関東甲信を経て三陸付近に延びる潜在的な前線帯(黄色の細い点線)に沿って、雷雲の発生しやすい状態が続くと思われます。


 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それでは以上のチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ180709
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 梅雨前線付近の降水は、上空の気圧の谷の通過に伴い周期的に活発化。

 先島諸島方面は明日未明には暴風雨に??

 そして関東甲信付近・・・
 午前中は沿岸で局地的な激しい雨。
 夜にかけては内陸の山沿い中心のにわか雨又は雷雨になる模様。
 (暖湿南東風が吹き込む西日本の山岳風上斜面でも再び雷雨が予想されています)

MSM中部雷雨180709

 これは15時の関東甲信付近を拡大したもの。

 海風と地形が局地的な雨雲を形成することがわかります。

 そして沸き上がった雨雲は上空約3000mの風に乗って北~北東方向へ。

 最寄の地域の天気予報の「所により」の具体的な場所を(安全マージンをもって)イメージするための参考にしてください。


 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html

拡大GSM180709 拡大相当温位180709 
 (図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

  KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集)https://www.youtube.com/user/kasayangw


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