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(これがブログの良いところ)。それでも天気マークだけの天気予報より、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??
   

 

昨日の長野市南部 美ヶ原高原方面・・・積乱雲の発達と衰弱


 昨日は午後から長野県周辺で雷雲が同時多発。
 関東の方にとっては「雷雨は山沿いだけ」と表現される場面ですけど、長野県に住んでいる者にとっては「頭上の雷雨」です。

(4Kタイムラプス動画:長野駅付近から南 美ヶ原高原方面の積乱雲。2時間を30秒に圧縮)

 雄大積雲が対流圏界面まで発達して積乱雲(かなとこ雲)になり、雨を降らせることで(一時的に?)衰弱していく様子がわかります。

  KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集)https://www.youtube.com/user/kasayangw

台風8号 先島諸島付近通過


 さて、ご存知のように非常に強い台風8号が先島諸島に近づいています。
 
 07時30分までのレーダー画像をアニメ化しておきましたが・・・

先島レーダーアニメ180710
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 今朝になって、石垣島や宮古島方面に台風外側の雨雲がかかり始めたことがわかります。
 また、08時現在宮古島のアメダスでは北寄りの風が15m/sを超えている模様。。

 ここまでくれば台風の進路が予想から多少ズレても大荒れになることに変わりありません。
 レーダーやアメダスで実況を確認しつつ、自治体の情報に耳を傾ける段階。
 災害の無いことを祈りたいと思います。

 気象庁台風情報: http://www.jma.go.jp/jp/typh/
 米軍(JTWC)台風情報: http://www.metoc.navy.mil/jtwc/jtwc.html


向こう一週間の空模様・・・太平洋高気圧優勢も西日本中心。東日本は大気不安定。


 昨日、九州北部、中国、近畿、東海、北陸で梅雨明けの発表がありました。

 ということは・・・しばらく夏空が続き暑くなりそうですけど・・・
 平成30年7月豪雨が発生するほど異常な夏ですから、この先も素直な空模様で推移するとは思えません。

 ということで、気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、向こう一週間の空模様をザックリとチェックしておきました。

GSM6コマ180710
(図をクリックすると拡大します)

 ご察しの通り、天気図の主役は太平洋高気圧。
 ただ、西日本への張り出しが強いにも関わらず東~北日本への張り出し方が弱く、北海道まで北上した梅雨前線が東日本に「落ちてくる?」ような空模様が予想されています。

 このため、復旧の急がれる西日本では厳しい暑さの夏空が続き、北日本は梅雨空が継続。
 中間に位置する東日本では・・・にわか雨又は雷雨と思われる小さくても活発な降水域が予想されています。

 ではその理由・・・向こう一週間の高層天気図をまとめておきました。

週間高層天気図180710

 左側の図が地上の空模様の骨格といえる上空約5500mの気圧配置。
 梅雨前線上空に吹いている偏西風強風帯(水色の矢印)と、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)の様子も加筆しておきました。

 また、右側の図は地形の影響を受けにくい上空約1500mの気温分布。
 晴天時に猛暑日の可能性があるエリアを赤く塗っておきました。

 簡潔に言えば、偏西風が本州の東海上で大きく南に蛇行するのが特徴的。
 蛇行する偏西風が上空の太平洋高気圧(高度5880m サブハイ)にクビレを作るとともに、東~北日本上空に寒気を南下させ、西と東で地上の空模様を分断することが予想されています。

 したがって、このような空模様の骨格が形作られ継続することによって・・・
 偏西風に沿って梅雨前線が南に蛇行し、北日本では梅雨空が継続。
 偏西風によって上空の寒気が流れ込む東日本では、北日本より晴れて気温が上がりやすいぶん大気の状態が不安定になることが予想されていると思われます(梅雨明け十日の登山日和は無し)。

 また西日本では、上空の太平洋高気圧から乾燥した熱風が吹き下り続けるため、遠く東海上から太平洋高気圧に覆われるにも関わらず晴天が継続することに。
 また、猛暑日をもたらす可能性がある暖気エリアに覆われることになるようです。

 しかし・・・ずいぶん粗削りの空模様の骨格・・・そして地上の空模様ですよね??

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)


今日の空模様・・・まだまだ天気は落ち着かない!


 それでは、ここから今日の空模様


 (1)予報のスタートライン・・・実況


 今朝の長野市街地・・・

菅平180710

 空は濃い水色の夏空ですが、近くは標高2000m級の志賀高原~菅平高原の稜線、遠くは美ヶ原高原の稜線にも積雲がボコボコ。
 気温が上昇する昼過ぎに向けて、雄大積雲、積乱雲に発達するタイミングを伺っているようです。

 このため空気が透き通っているにもかかわらず、積雲の屏風に隠れて北アルプスは見えず。
 
 そんな今朝の実況ですが・・・

実況180710

 昨日に引き続き梅雨前線は津軽海峡付近に停滞。
 梅雨前線の弱い雨雲が北海道にかかっていて・・・

 前線の南側・・・西~東日本の南岸には、東の海上から太平洋高気圧の尾根が伸びていることがわかります。
 このため、西~東日本は夏晴れ優勢になっているわけですけど・・・

 気圧の尾根の南西の端っこでは、台風8号が西進中。
 間もなく先島諸島付近を通過します。

 衛星の水蒸気画像を見ると、北海道では梅雨前線に対応する偏西風強風帯が空模様の骨格。
 一方、西~東日本は上空の太平洋高気圧が空模様の骨格。
 この状態・・・台風が大陸に進むまで、変化しそうもありませんが・・・


 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それでは今日これからの空模様・・・気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。

GSM180710
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・やはり今夜にかけても、空模様の骨格に大きな変化はありません。

 北日本には梅雨前線に対応する偏西風強風帯が停滞し、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が断続的に通過。
 強弱を繰り返しながらも梅雨前線が停滞することが予想されます。

 一方、西~東日本は上空の太平洋高気圧に覆われたまま。
 したがって台風は北上できず西進し・・・西~東日本は夏空優勢で推移することが予想されます。

 ただ、東日本には上空約5500m -5℃以下の寒気が残留。
 夜にかけて上空の(弱めな?)気圧の谷が北陸付近を通過することもあって、昇温する午後には今日も夕立の発生が想定されます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して、地上では・・・下段の図・・・津軽海峡付近には夜にかけて梅雨前線の降水帯が停滞。
 上空の気圧の谷の通過に対応して、前線上のキンク部(への字部分:低圧部)の活発な降水域が通過していくことが予想されています。

 一方、上空の太平洋高気圧に覆われる西~東日本は晴天優勢。
 ただ、昇温とともに上空の気圧の谷が北陸を通過する午後、関東甲信付近ににわか雨又は雷雨と思われる降水域が予想されています。

 そして先島諸島付近・・・夜にかけても大荒れの天気になることは言うまでもありませんね。

相当温位180710
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 これは気温に水蒸気の様子を加味した相当温位図という特殊な天気図。

 上空の太平洋高気圧の張り出しによって、太平洋沿岸の高気圧吹きおろしの乾燥・熱風エリアが昨日より拡大することが予想されています。

 陸地の上ではありませんけど、これによって太平洋から吹き込む海風も比較的乾燥することに。
 今日も内陸部に弱い前線帯(黄色の細い点線)が形成されますが、昨日ほど盛大?な雷雲は発生しないかもしれません。


 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それでは以上のチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ180710
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 MSMモデルでも、関東甲信付近に夕立と思われる降水域は予想されていますけど・・・
 西日本の降水はそれほどでも。

中部流線180710

 昨日同様、15時の関東甲信付近を拡大。

 昨日同様、太平洋と日本海それぞれの海風が各地で収束あるいは山岳斜面で強制上昇する模様。
 予想される降水域は昨日ほどではありませんけど(特に静岡県山沿い)、にわか雨又は雷雨の可能性は十分にあると思われます。

 今年の夏山シーズン・・・長野県民としてだけでなく、数年前から山岳ガイドに関わるようになった身として、気になって仕方がありません。

 ひとたび発生すると大量遭難になるのが気象遭難(トムラウシの事故など)。
 登山を予定している方は特に気を付けてくださいね。

九州北部、中国、近畿、東海、北陸が梅雨明け
九州北部、中国、近畿、東海、北陸が梅雨明け
九州北部、中国、近畿、東海

 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html

拡大GSM180710 拡大相当温位180710 
 (図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

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