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 今日も新潟県境 信濃町、野路湖畔からのブログ更新。

野尻湖畔11日180712

南の海上の「ご様子」は?


 昨日の記事の最後に、南海上に予想されている「台風と思われる低気圧」をご紹介しました。

衛星JTWC180712
米軍台風情報(JTWC)が着目している雲の渦)

 ですからKasayanの性格上・・・あとは知らないよ!・・とは言えません。

 ということで、今日も「台風と思われる低気圧」の最新データをご紹介したいと思います。

台風モデル比較180712

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 昨日同様、各国いずれのモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)も、南の海上にアヤシイ低気圧(台風の可能性が濃厚ですけど表現は客観的に)を予想しています。

 引き続き南の海上は騒がしい状態が続くようです。

 なお米国のGFSモデルが予想する21日までの空模様を簡単なアニメにしておいたので、参考までに掲載しておきます(Twitter)。




日本付近の「ご様子」は?


 一方、平成30年7月豪雨の後、猛暑が続いている日本付近。
 西日本では復旧を手を鈍らせるような酷暑になっている一方、東北地方ではまだ梅雨明けの発表がありません。

 そこで、地上の空模様の骨格といえる上空の気圧配置や気温分布を一週間分簡単にまとめておきました。

拡大週間構想天気図180712
(図をクリックすると拡大します)

 左側の図は地上の空模様の骨格といえる上空約5500mの気圧配置と梅雨前線上の偏西風強風帯。
 右側が図は地形の影響を受けにくい上空約1500mの気温分布。

 西日本はずっと高気圧エリアで猛暑の晴天が継続。
 北日本では強弱あれど梅雨前線の影響が続き、なかなか梅雨が明けない状態。
 中間の東日本は連日大気の状態が不安定・・という感じに読むことができます。

 したがって南の海上がいくら騒がしくても、台風は上空の太平洋高気圧に北上を阻止され、大陸方面へと西進することになります。
 でも・・・台風が近づかないとはいえこの状態もかなり厳しいですよね??

 地球の温暖化は単純に暑くなるのではなく、(北の寒気と南の暖気を混ぜようとする偏西風の蛇行を一段と大きくして)極端な天気分布を形成するといいますけど・・・
 今年の日本付近・・・昨年のようやぐずついた夏(偏西風の南への蛇行域優勢)ではなく、日本を二分する極端な夏(蛇行域の南北の境目が日本付近に?)になるのかもしれません。
 もっとも、大きな蛇行エリアは時々刻々と変化しますから、過激な夏になるのかも??(あくまでカン・・・全く根拠はないのでご心配なく)。

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)


今日の空模様・・・梅雨前線 再び南下!影響は?


 それでは、ここから今日の空模様

 (1)予報のスタートライン・・・実況


 今朝の野尻湖畔・・・

野尻湖畔180712

 白っぽい空が優勢ですが、斑尾山方面から差し込む木漏れ日が、キラキラと緑の葉を照らし始めました。

 一番近い信濃町アメダスの最低気温は19.2℃(04時15分)。
 今朝もしっとりとした空気に覆われています。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況180712

 昨日まで北日本に停滞していた梅雨前線が東日本付近まで南下。

 南に蛇行しすぎたため前線としては不明瞭・・・天気図上に解析されてはいませんけど、若狭湾付近から関東南部にかけて潜在的な前線(黄色の点線)が停滞。
 かなりばらけてはいますけど、一応帯状の雨雲が停滞しているのがわかります。

 で・・・この前線を境に西側では上空の太平洋高気圧が優勢(地上では南海上に高気圧)。
 西日本は上空から乾いた熱風が吹き降りる猛暑エリアになっていることがわかります。

 一方、北日本では大陸の冷涼で乾燥した空気を運ぶ偏西風強風帯が大きく南に蛇行。
 地上までこの空気にすっぽりと覆われれば比較的好天で推移するのですが・・・南海上の高気圧の北縁に沿って暖湿気(暖かく湿った空気=雨の原料)が流れ込んで、大気の状態が不安定になっていると思われます。

 ちなみにこの状態・・・先にご紹介した向こう一週間の(西と東で二分された)空模様のスタートラインといえそうです。


 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それでは今日これからの空模様・・・気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って詳しくチェックしておきましょう。

GSM12日180712
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置ですが・・・西日本は上空の太平洋高気圧に覆われた乾燥熱風下降気流エリア。
 昨日は岡山県付近がこのエリアの東の端っこになっていたようですが(だから雷雨が発生)、今日は近畿もこのエリアに含まれてくるかもしれません。

 【15時25分追記
 午後、上空の太平洋高気圧からの下降流をものともせず、西日本でも積乱雲が沸き上がっています。
 四国沖の高気圧西側から下層暖湿気の流入があるので、昇温とともに積乱雲が発達するのは確かなんですが、ここまで多発するとはイメージしていませんでした。
 酷暑だけでなく激しい雨まで降らせるなんて・・・

 一方、東~北日本は上空の太平洋高気圧エリアからはじき出された(大陸からやってくる)北西偏西風エリア。
 -5℃以下の寒気をコンスタントに北海道方面に運び込み、東日本には周期的に運び込むことが予想されています。

 また、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が断続的に南東進。
 午前中、実況でチェックした潜在的な前線の降水域を強めていた上空の気圧の谷が関東の南東海上に抜けて天気はいったん回復するものの・・・
 夜にかけて次の上空の気圧の谷が南下・通過し、再び下り坂に向かうことが予想されています。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・潜在的な前線の南北縦型の降水帯が東進。

 西日本では猛暑の晴天域が拡大し・・

 東日本では上空の気圧の谷の接近・通過に伴い、潜在的な前線の(南北縦型から転じた)南東から北西方向の降水帯が活発化。
 北日本にも梅雨前線の活発な雨雲が接近することが予想されています。

相当温位180712
(図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

 なお、これは気温に水蒸気の様子を加味した相当温位図という特殊な天気図。

 暖湿気の流れ込みと梅雨前線、潜在的な前線が形成される様子がイメージできると思います。
 
 Kasayan的には、南北縦型の潜在的な前線が南西~北西方向に変わることで、雨の降り方が変わるかも?・・・なんて考えています。


 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それでは以上のチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ180712
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 西日本を東進することが予想されている南北縦型の潜在的な前線の降水域はかなり不明瞭。
 ただ、南西~北東方向に変化する潜在的な前線(というより南西風の収束線)の降水帯は局地的にかなり活発。

 また、寒気を伴う上空の気圧の谷に対応して今夜北日本に近づく前線の降水帯・・・
 かなり活発なことがわかります。

 地上では南西から暖かく湿った空気が流れ込みそうですから大気の状態はかなり不安定。
 雨の降り方、そして付随して発生が予想される激しい現象にも注意が必要になりそうです。

中部レーダーアニメ11日12時~24時180712
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 なお、これは昨日12時~24時の関東甲信付近のレーダー画像。

 日照による昇温に伴って太平洋側の山沿いで積乱雲が発達。
 日没とともに不明瞭になった後・・・

 日本海から梅雨前線が南下。
 前線自体は弱まったものの、前線に流れ込む暖湿気によって再び大気の状態が不安定に。
 中部山岳地帯で活発化した積乱雲が北東風の乗って関東南部に進み、東京では朝方のまとまった雨になったと思われます。

 昨日の記事に、「前線の雨と不安定性の雨がどのようにミックスされるのか?」ということを書きましたが、なかなか複雑な天気変化になりました。

 ということで・・・今日の雨の降り方はどうなるんでしょうね?

九州北部、中国、近畿、東海、北陸が梅雨明け
九州北部、中国、近畿、東海、北陸が梅雨明け
九州北部、中国、近畿、東海

 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html

拡大GSM180712 拡大相当温位180712 
 (図をクリックすると注釈の書き込みのない図が拡大します)

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