0、週末の空模様・・・晴天優勢も、関東甲信は連日にわか雨?雷雨??
連日チェックしてきた週末の空模様・・・
金曜日ですから、土日両日とも、もう少し詳しくチェックしておくことにしました。
まずは明日、11日(土)の空模様。
(図をクリックすると拡大します)
好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が朝鮮半島付近を超ゆ~っくりと東進(ほぼ停滞)。
このため、日本付近はやや北寄りの高気圧に覆われまずまずの天気に(風も弱め)。
この高気圧、比較的南側まで勢力を広げるので太平洋側も雲は少なめで推移することが予想されています。
ただ東~北日本にかけては、-20~25℃以下の寒気と悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が断続的に南東進。
高気圧の乾燥した下降気流が優勢なので大崩れはなさそうですけど・・・
気温が上昇する午後、地面付近の温かく湿った空気(赤エリア:975hPa 上空約350m 315K以上)が流入する東海~関東付近には、不安定な大気によると思われる小さな降水域が予想されています。
この点、今朝発表の気象庁予報で「所により雨」「・・雷を伴う」と記載されているのは静岡県と長野県南部だけ。
心配される雨や雷は静岡県と長野県の県境付近(南アルプスなど)のみと予想しているようですけど、GSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)では関東平野も含め、降水エリアはもう少し広め(解像度の高いMSMモデルは予報にかなり忠実?)。
そもそもスパコンによる予想が困難なにわか雨や雷雨の降水域。
アウトドアのレジャーや作業を予定しているのであれば、もう少しにわか雨や雷雨の範囲を広めにイメージしておいたほうが安心だと思います(スマホのレーダーで実況も確認)。
続いて明後日、12日(日)の空模様。
上空の-25℃以下の寒気は抜けるものの、-20℃以下の寒気が北日本に残り、上空の気圧の谷も引き続き東~北日本を南東進する模様。
また朝鮮半島~日本海の上空の気圧の尾根も、引き続き超ゆ~くりと東進(ほぼ停滞)。
このように地上の空模様の骨格がほとんど変わらないため、地上の気圧配置も空模様もほとんど変わらないことが予想されています。
もちろん、東海~関東付近のにわか雨や雷雨の発生も・・・
(厳密には少しずつ変化はしていますけど)
まあ、梅雨入り間近と言われて続けている沖縄付近の梅雨入り(平年は今日)が遅れ、まずまずの空模様で推移するのは(現時点で)大きな問題はないと思いますけど・・・
空模様の変化・・・なんで遅くなっているんでしょう??
これは明日11日(土)21時の上空の気圧配置を、ヨーロッパまで拡大したもの。
ユーラシア大陸上空では偏西風が南北に大きく蛇行。
蛇行域には上空の低気圧や高気圧など偏西風の流れから切り離された渦が形成されていて、西から東に流れる偏西風が淀んでいるのがわかります。
この状態が続く限り天気変化は遅め。
また天気が変化する際も、寒気や暖気の(南北の)アップダウンが激しく、大気の状態が非常に不安定になったり季節外れの暑さになるなど、あまりうれしくない空模様になってしまうことが心配されます。
一年の中でも過ごしやすい「はず」のこの季節。
ここ数年、すぐに終わってしまいますけど・・・今年はどうなるんでしょうか??
1、今日の空模様・・・北と西は大気不安定、その他の地域は暑い五月晴れ!?
それでは今日の空模様。
(1)今朝の実況・・・予報のスタートライン
ほぼ快晴・・・ですけど・・・濃紺の青空というわけではなく、少しだけ白っぽい。
北アルプスもハッキリと見えるわけではなく、少しだけ靄っています。
春らしいといえば春らしい景色・・・
それでも放射冷却現象は弱いながらも発生??
最低気温は平年より2℃ほど低い、7.3℃を観測しています。
そんな今朝の実況ですが・・・
昨日、西日本や東日本の太平洋側に雨を降らせた低気圧や潜在的な前線は太平洋上で停滞。
(梅雨前線ははるか南海上に停滞しているので、遅すぎた菜種梅雨の停滞前線??)
日本付近は、東シナ海を東進中の高気圧と東海上の高気圧が残していった晴天域が優勢になっているようです。
もっとも衛星の水蒸気画像を見ると・・・寒気と悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を伴った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が北日本を通過中。
地上低気圧の後面に位置する道南の一部に、弱い雨を降らせていることがわかります。
また、偏西風強風帯に対応して潜在的な前線がかかり続けている沖縄付近にも雨雲が。
天気予報では晴天と高温、そして熱中症注意が声高に伝えられていますけど、「そうでない地域」も存在していることがわかります(解説者の気配りがよくわかる空模様ですね)。
(2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル
それでは、今日これからの空模様・・・
気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってポイントを詳しくチェックしておきましょう。
実況でチェックした北日本を通過中の寒気を伴った上空の気圧の谷・・・
-25℃以下の寒気とともに北海道の東海上に抜けるようですが、-20℃以下の寒気は引き続き残る模様。
そして東~北日本付近は、引き続き大陸の寒気を運ぶ北西の偏西風の場が継続。
(太平洋上の潜在的前線の北側に位置するため)空気が乾燥しているので大崩れはないと思われますが、温かく湿った海風が吹き込みやすい太平洋側では、上空の気圧の谷が通過するタイミングで、一時的な曇る程度は想定されます。
また、東シナ海から太平洋岸にかけて、引き続き偏西風強風帯が停滞。
上空の浅い気圧の谷(正渦度極大値)が断続的に東進することが予想されています。
で、このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・北日本は引き続き大気の不安定な状態が継続。
低圧部が東海上に抜けるものの、弱い気圧の谷に伴う収束線の弱い降水帯が、サハリン方面から断続的に南下することが予想されています。
また、偏西風強風帯と上空の浅い気圧の谷に対応して西日本の太平洋沖には低気圧と潜在的な前線帯が停滞の降水帯が停滞する模様。
一方、北と南の上空の気圧の谷に挟まれ、地上付近でも北と南の低圧部や低気圧に挟まれた西~東日本は、引き続き東シナ海の高気圧と東海上の高気圧に橋渡し・・・気圧の尾根の晴天域優勢。
暖気も北上するため、今年一番の高温になることも想定されます。
ただ・・・ここで少々気になるのは西日本に吹き込む南東風の影響。
今季一番の昇温が予想される中、南東風によって暖湿気が陸地に流入すると・・・想定されるのが、にわか雨や雷雨。
気象庁の予報には一切触れられていないようですし・・・自分が予報を作るなら同様に考えると思いますけど・・・Kasayan的には少しだけ引っ掛かるものがあったりします。
(3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ
それではGSMモデルで確認したチェックポイントを確認しつつ・・・
解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)
今日は晴天優勢なので上層雲も掲載。
アニメ中の書き込み以上にあえてコメントをすることはありませけど・・・
午後、中国山地や東日本の内陸部に(気温上昇に伴う)海風の収束線の発生が予想されています。
もちろん、このエリアでは上昇気流が活発化。
だけど・・・降水域は予想されていません。
もし予報がハズレてにわか雨があるとしたら(可能性は低いですけど)、このエリアということになるのかもしれませんね?
府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県天気予報(マークの予報 ・天気分布をチェック): http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
(マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/
(マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)
気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue
専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html
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