・このブログは天気図アニメ等、PCに最適化されています。
 スマートフォンでご覧になる方は、ご面倒でも「PC版サイトを見る」に設定願います。
・また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしています
 難しいと思われた方は飛ばし読みして理解できる図だけをご覧ください
(これがブログの良いところ)。それでも天気マークだけの天気予報より、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??
   


1、むこう2週間?梅雨寒傾向続く??・・・早期天候情報発表


 すでに天気予報番組でも伝えられていますが・・・

気象情報190709

 北・東日本の太平洋側では、日照時間が平年の50パーセントを下回っている状態、気温の低い状態が今後2週間程度も続くとのこと。
 かなり低くなる所も示唆されています。

 まさに農作物の生育期・・・タイ米、ブレンド米という言葉を覚えている世代には、「まさか」と思いながらも不安を感じる情報です。

 とりあえず実況天気図(8日21時)をチェックしてみると・・・

ASAS190709
(図をクリックすると拡大します)

 日本付近に高気圧マークは見当たらないものの・・・
 カムチャッカ半島の西に高気圧が解析されており、この高気圧から朝鮮半島方面と東日本方面に2本の気圧の尾根(高圧部)が張り出していることが分かります。

 カムチャッカ半島の先端に低気圧があるのでオホーツク海高気圧の張り出しに見えにくいですけど、サハリン付近にもう一つ(補助的に)「高マーク」を付けると、いかにも教科書的な梅雨時の気圧配置。

 しかも梅雨前線が南下しているので、オホーツク海高気圧から吹き出す冷たく湿った北東風が本州東岸に特に吹き込みやすい”梅雨寒パターン”ということになります。
(天気予報で本州東岸という表現はあまり使いませんけど海図では頻繁に使用される用語。この時期には使いやすいので多用しています。ちなみに日本海沿岸は本州北西岸だったりします。)

 で、全般気象情報によれば・・・この状態が・・・あるいは似たような状態が・・・固定的、周期的に形成されて、低温傾向が長引くということになるようですけど・・・
北半球実況190709
(図をクリックすると拡大します)

 これは昨夜(8日)21時の北半球上空の気圧配置と気温の様子。
 他の実況データも見ながら偏西風強風帯の様子も描き込んでみました。

 冬場・・・連日のように南下していた-30℃以下の寒気は見当たらず(当たり前ですけど)、日本付近には、周期的にー6℃~-9℃前後の寒気が南下している状態・・・なんて、しみじみと天気図を眺めていると・・・

 日本付近では、北に上空の高気圧、南に上空の低気圧(-9℃以下の寒気を伴う寒冷渦)が位置していることが分かります。
 いわゆる逆位相・・・天気変化が遅くなる典型的なパターンが形成されています。

 また、南の低気圧よりさらに南には、梅雨前線を形成する乾燥した偏西風と暖かく湿った偏西風の合流帯が、上空の太平洋高気圧の北側に停滞中。

 で・・・この天気変化の遅い状態を形成している最大の原因と思われるのが・・・ベーリング海付近で発達しているブロッキング高気圧。
 偏西風が大きく北に蛇行するあまり、偏西風の流れから切り離された時計回りの渦(上空の高気圧)として形成され、この渦が西からやってくる空気の流れをブロックしてしまいます。

 このため、日本付近を東進する偏西風の南側への蛇行域(上空の気圧の谷)では寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が形成され・・・
 さらに寒冷渦の西側ではさらに別のブロッキング高気圧が形成され、日本付近では玉突き式に空気の流れがストップしてしまい、同じ気圧配置が続きやすい状態になっているようです。

 またこの状態・・・偏西風の南北の蛇行が大きくなっているため、蛇行域の位置が少しズレると高温パターンが継続したり、蛇行域が変化する場所では寒気と暖気のせめぎあいが強まって嵐や大雨になりやすい状態と言えます。
 (東西の天気変化が遅いので、予報も特にハズレやすい状態といえるかも?)

 で・・・この状態はいつまで続くのか?
 気象庁は「2週間程度」と言っていますが・・・どうなりますやら?

 とりあえず向こう一週間の気温傾向(平年差)の最新データを見ると・・・

週間気温グラフ190709

 週末からは北海道も含めて(南西諸島を除いて?)低温傾向。

 ちなみに(あてにならない?)2週間後の計算値を見ると・・・状況を一変させそうな熱帯低気圧らしきモノの動きが?
 先週発表された一か月予報のように、今月末には梅雨明けしてくれるんでしょうかね??

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/ 



2、気になる?週末の空模様・・・最新データ!


 ということで・・・結局のところ先が見えない低温傾向が続き、予報も(ハ?)ズレやすい状態が続きそうですけど・・・

 それでも週末だけは晴れてほしい!!・・・と考えちゃいますよね??
 (自分の考えを押し付けていたりしますけど・・・)

 ということで、今日も週末の空模様・・・最新データをチェックしておきました。

GSM週末190709
(図をクリックすると拡大します)

 昨日のデータ(昨日の記事参照)と比較すると・・・これでも「状況は好転」。

 というのも、天気図を崩す上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)の西日本への接近が半日ほど?遅くなったから。

 もっとも、大気の不安定な状態であることに変わりなく、計算値のブレ幅も大きいまま。

 アウトドアの仕事やレジャーの計画を、大胆に立てるのはちょっと怖い状況です。


2、今日の空模様・・・梅雨前線 再び南下、大気不安定エリア ゆっくり東進


 それでは今日の空模様


 (1)今朝の実況・・・予報のスタートライン


 今朝の 長野市街地・・・

菅平190709

 雨は降っていませんが、層積雲が善光寺平(長野盆地)にフタをして、層雲が志賀高原~菅平高原の麓の山々を真綿のように覆っています。

 長野市の最低気温は19.7℃(02時00分)。
 湿度は高めですけど、日差しが無いのでムシムシの不快感はありません。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況190709

 昨日チェックした実況と大きな変化はありませんけど・・・
 気圧配置が全体として少しだけ東にズレたというイメージ。

 梅雨前線のキンク部が四国沖を東進中で、キンク部に流れ込んだ暖かく湿った空気が九州南東海上の低気圧と日本海の気圧の谷(黄色の点線)に吸い上げられ、西日本中心に大気の状態が不安定に。
 風の収束線(北東風が収束する山陰や南東風が収束する太平洋岸、そして上昇気流が強まる山岳風上斜面等を中心に)にわか雨や雷雨が点在しています。

 衛星の水蒸気画像を見ると、(先にチェックしたように)逆位相を形成している寒冷渦が日本海を東進中。
 寒冷渦南側を東進中の悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を伴上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)も加わって、「梅雨前線本体の雨雲ではない」(不安定性の)雨雲を形成しているようです。

昨夜19時から今日07時までのレーダー画像と07時の推計気象分布

全国レーダー07時190709
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)





 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それでは、今日これからの空模様・・・

 気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってポイントを詳しくチェックしておきましょう。

GSM9日190709
(図をクリックすると拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置。
 
 日本海の寒冷渦はゆっくり東進。
 東北を通過して、夜には三陸沖に抜けることが予想されています。
 (もっとも上空の気圧の谷が東北日本海沖に残り、空模様の骨格の変化はゆっくり)

 一方、沿海州の上空の高気圧は停滞したまま。
 また、太平洋の乾燥・暖湿 両偏西風強風帯もほぼ同じ場所に停滞したまま。

 結局、気圧配置は大きく変わらず、大気の不安定なエリアだけズルズルと東に移動することになるかもしれません。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・やはり状況に大きな変化は見られず。

 寒冷渦や寒気を伴う上空の気圧の谷の東進に伴い東日本でも不安定性の降水域が拡大する気配は感じられますけど・・・にわか雨や雷雨のエリアが顕著に東日本に移動するという状況でもなさそう・・・

 また本州や北海道東岸には引き続き冷湿北東風が流入。
 夜にかけて気温の低い状態が予想されています。
 (もっとも脊梁山脈越えに東風が風下側(日本海沿岸等で)フェーン現象を引き起こすかも?)

 で、そうこうしているうちに後続の寒冷渦の接近に対応して、梅雨前線上の低気圧が東シナ海へ。
 明日には早くも西から下り坂???

 ※今日は相当温位図の作成時間が無くなってしまいました・・・orz



 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それではGSMモデルで確認したチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ190709
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 MSMモデルでも空模様に大きな変化がないまま・・・
 明朝には九州で(大雨以降最も)まとまった雨になる模様。

 ただ、寒冷渦や上空の気圧の谷の東進に伴って、(フェーンや日差しによって)昇温傾向の北陸西部周辺・・・特に(日本海の海風と南寄りの風が収束する)北アルプス付近中心に活発な降水域が予想されています。

 また、四国や紀伊半島では山岳風上斜面(南東斜面)で降水が活発。

 梅雨前線は南下したままなのに・・・偏西風の南への蛇行(寒気の南下)が梅雨の中休みを妨害しているようですね?




 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html


KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集)https://www.youtube.com/user/kasayangw


 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)


航海のための天気予報利用学バナー121212