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・また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしています
 難しいと思われた方は飛ばし読みして理解できる図だけをご覧ください
(これがブログの良いところ)。それでも天気マークだけの天気予報より、ずっと多くの情報が得られる・・・はず??
   


1、台風10号 最新データ!・・・の前に・・・暑さによる災害?も忘れずに!!


 昨日17時頃、黒姫高原から撮影した黒姫山と妙高山

 写真左側の黒姫山が長野県、写真右側の妙高山が新潟県で、さらに右側40Km先が日本海になります。

黒姫高原190814
(写真をクリックすると拡大します)

 ところで、台風10号の接近・上陸の副産物?として、暖かく湿った南風が中部山岳地帯を超えることで発生するのがフェーン現象。

 山岳風上斜面で雲が発生・・・水蒸気がこそぎ落とされる(熱が放出される)ことで、風上斜面より風下側のほうが暑くなるのがフェーン現象ですけど・・・

 中部山岳地帯の北縁に位置する北信五岳(戸隠山・飯縄山・黒姫山・妙高山・斑尾山)の南斜面はは中部山岳最後の「山岳風上斜面」。
 昨日も黒姫山、妙高山の南斜面には積雲がかかり続け、長野県の山々でこそぎ落されてきた水蒸気を最後の一滴まで搾り取ろうとしている様子が見られました。

 もちろん、妙高山の風下に位置する新潟県上越市高田アメダスの昨日の最高気温は36.4℃(11時21分)。
 今日は08時の段階で35.1℃を記録していますけど・・・いったいどこまで上がるんでしょう??

 ここまでくると、高温も台風による災害と言えるかもしれません。


2、台風10号 最新データ!・・・進路予報比較!


 しつこいようですが・・・台風の進路予想は速報性が要求されるため更新頻度の少ないブログに掲載するのは、(進路を比較する場合等を除いて)好ましくないというのがKasayanの考え方。
 ご面倒でも進路予想は以下のURLで最新の情報をご確認いただくことにしているのですが・・・


 今季から改善された気象庁の進路予報のクセ?を把握すべく、特別に気象庁と米軍(JTWC)の進路予想の比較を行っています。

進路予報比較190814
(図をクリックすると拡大します)

 これまで台風が東に転向する場面では、台風の速度が遅くなるため予報にバラツキが生じやすく、気象庁と米軍の予報にズレが生じることが多かったのですが・・・

 今回は酷似という表現を使いたくなるほど両者は一致。

 また、台風の大きさと小さな予報円からすると、「台風がそれてくれることを祈って様子を見る」なんて言っている場合ではないことが分かります。

 JR西日本が山陽新幹線の終日運休を検討しているというニュースがありますけど、時期が時期だけに、淡い期待に迷っている方々に判断を促す大英断だと思います。

 では台風が西日本を通過する明後日にかけて、具体的にどのような影響があるのでしょうか?
 また、台風はなぜ進路を北東に転じるのでしょうか?


3、今日の空模様・・・西日本は次第に暴風域へ!雨も次第に活発化!!


 台風の影響も本格化!
 今日は時系列通り、今日の空模様をチェックした後、明日以降の空模様をチェックしたいと思います。

 その前に・・・今日03時実況天気図⇒今日21時予想天気図⇒明日21時予想天気図 アニメを作成しておきました。

天気図アニメ190814
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 明日夜までの空模様を、おおざっぱに把握していただければ幸いです。




 (1)今朝の実況・・・予報のスタートライン


 さて、今朝の 長野市街地・・・

菅平190814

 乾いた濃い青空が広がり、早朝にハケなぞったような「巻雲のような中層雲」が広がった後、ポコポコとアンパンのような積雲が浮かび始めました。

 南の美ヶ原高原や北アルプス南部方面の稜線上には張り付くような積雲。
 標高2000m以上の山々が暖かく湿った南風から水蒸気をこそぎ落し、フェーン現象を発生させているらしく・・・

 長野市の最低気温は余裕の熱帯夜の・・・27.2℃。
 長野県北部の黒姫高原・・・信濃町アメダスの最低気温も24.9℃を記録。
 新潟県上越市高田では08時に猛暑日を記録した後、さらに気温が上昇しています。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況190814
 
 台風10号についてはテレビの天気予報で伝えられているとおり・・・
 今日は西日本に限りなく接近・・・明日には西日本に上陸する位置まで北西進中。
 すでに風速15m/s以上の強風域に入っている西日本の南岸に台風本体の雨雲が迫っています。

 一方、テレビの天気予報ではあまり伝えらえれていない北日本では、オホーツク海高気圧が張り出していて、冷涼で湿潤な北東風と、温暖で湿潤な南風が三陸付近で収束中。
 秋雨?前線帯を形成し、太平洋岸に濃霧をもたらし弱い雨を降らせています。

 そして・・・台風東側から吹き込む温かく湿った南風が吹き込む東日本。
 太平洋側に点在する雨雲が途切れる脊梁山脈の北側・・・日本海側では強烈なフェーン現象が発生しているようです。

昨夜20時から今日08時までのレーダー画像と08時の推計気象分布をアニメ化

全国レーダー08時まで190814
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 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それでは、今日これからの空模様・・・

 気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってポイントを詳しくチェックしておきましょう。

GSM14日190814

 訂正:下段赤着色の相当温位は380K⇒360K お詫びして訂正いたします。

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置。

 台風10号の北西進に伴い、上空の太平洋高気圧の張り出しが東北方面へと後退。
 一方、-5℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が、大陸からゆっくりと東進することが予想されています。

 このため、高度5820m付近の偏西風強風帯が東シナ海方面に南下。
 また、高度5790m付近の偏西風強風帯が朝鮮半島方面に南下。
 まだ台風には届かないものの、偏西風強風帯が台風を補足し、北東に転向させる準備が整い始めることが予想されています。

 このため地上では・・・下段の図・・・台風北側への上空の太平洋高気圧の張り出しは弱まるものの台風を押し流す風が弱いため、台風10号は風船のようにフラフラと北上。
 風速15m/s以上の強風域、風速25m/s以上の暴風域、そして台風本体の雨雲がジワジワと北上し、夜には、太平洋岸を中心に暴風雨になることが予想されています。

 また、台風東側の暖かく湿った南東風(上空約150mで380K以上の非常に強い暖湿気)が吹き込むエリアでは、強制的に上昇気流が強まる山岳風上斜面中心に特に降水が活発化(紀伊半島や静岡県の山岳など)。
 風速が強まる夜にかけて激しい雨になりそうです。




 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それではGSMモデルで確認したチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ190814
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 詳細はアニメ中の書き込みをお読みいただくとして・・・

 風の収束線と山岳風上斜面で降水が活発化することが分かります。
 この点、風の収束線の降水帯は、停滞しない限り待てば止む可能性がある大雨エリア・・・
 山岳風上斜面での降水域は、台風が早く動かない限り同じ場所で固定的に続く大雨エリア・・・

 今回は台風の動きが遅いため・・・また比較的まっすぐ北上するため、いずれの降水域も大雨が長期化することが心配されます。

 そんな場所・・・このアニメからイメージしていただければ幸いです。


4、明日~明後日の空模様・・・台風は1日で日本海に抜けるけど、影響は2倍?


 それでは、台風が西日本を通過する明日~明後日の空模様!!

GSM15日から16日190814
(図をクリックすると拡大します)

 訂正:下段赤着色の相当温位は380K⇒360K お詫びして訂正いたします。

 (上段の図)明日09時頃、豊後水道方面に北上する台風は・・・
 高度5820m付近の偏西風に支えられながら、12時間かけてノロノロと島根県付近まで北上。

 その後、-5℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷とともに南下する偏西風強風帯(高度5790m)に補足され、足早に日本海を北東進することが予想されています。

 (下段の図)このため、西日本は丸一日以上・・・翌16日朝にかけて大荒れの天気が続く模様。
 今日の本格的な雨の降りだしから積算すると、2011年の紀伊半島豪雨に匹敵あるいは上回るような大雨になることが心配されます。

 ※2011年台風12号の様子は、以前使用していたブログにUPしてあります。

 具体的な注意点等は、ニュースや天気予報で「耳にタコ」状態でしょうから・・・
 図中の書き込みに目を通していただき、(高潮等も含めて)ご自分の地域で起こり得ることを(天気予報と併せて)具体的にイメージすることをお勧めします。

 最後に、今日21時、明日21時の沿岸波浪予想図

沿岸波浪予想190814
(図をクリックすると拡大します)

 これだけ水の事故が発生し、これだけ注意喚起が行われていますから、もはやこれ以上の事故が起こらないと思いますけど・・・

 この図を見れば、トンデモナイ海の状態・・・お分かりいただけますよね?



 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html


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