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 天気予報だけでなくニュースでも「台風15号が記録的な強さで」「関東付近に上陸」する可能性が伝えられています。

 もちろん、このブログでも「マスコミとは異なる視点から」「ネットならではの表現で」最新「データ」をお伝えしたいと思っていますが・・・その前に・・・・
 今日日中、「ある意味、災害に近い現象」として、フェーン現象による日本海側の猛暑の話。
 ※興味のない方は読み飛ばしてくださいね。

 フェーン現象発生の原因には2つあり、①湿った空気が山岳風上斜面で雨を降らせることで発生する熱力学的なフェーン現象(湿ったフェーン)。②乾いた空気が山岳風下で強制的に下降気流となり断熱圧縮によって発生する力学的なフェーン現象(ドライフェーン)が挙げられます。

菅平190907
(昨日7日の長野市街地南東上空 菅平高原方面)

 昨日の長野県北部は、2000m以上の山々の稜線にうっすらと積雲が張り付いていただけで乾燥した濃い青空優勢。

 とすると・・・

 昨日、朝鮮半島付近を通過した台風13号に吹き込む温かく湿った南風によって発生した山陰のフェーン現象は①湿ったフェーン(太平洋岸で局地的に雷雨が発生していました)。
 上空の太平洋高気圧吹きおろしの乾燥した高温の南風が中部山岳を越えて発生した北陸のフェーン現象は②ドライフェーンだったと思われます。

 ただ、ドライフェーンと言えども、乾いた空気が山岳を越える際、露点温度に達すれば雲が発生しないわけがありません。


(4Kタイムラプス動画:長野駅付近から南西方向 北アルプス表銀座方面)

 昨日、日没とともに山岳風下の風の(上下方向の)波動に対応して積雲が発生。
 高温の新潟県方面(映像右側手前)に流れていく様子が見られました。

 今日は台風15号が接近し、暖湿気が流入し、ドライフェーンは湿ったフェーンに変化することに?
 一体どんな雲が見られるんでしょうか?そして北陸の気温上昇はどこまで??

KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集)https://www.youtube.com/user/kasayangw


1、今日の空模様・・・台風15号上陸へ!?具体的な空模様は??


 いよいよ台風15号が上陸へ。

 03時発表の気象庁と米軍(JTWC)進路予報を比較してみると・・・

進路予報比較190908
(図をクリックすると拡大します)

 ※進路予報の賞味期限は3時間~1時間。上記URLで必ず最新の予報を確認してください。

 両者の予報は予報円の範囲内で一致(言い換えると範囲内でズレているということ)。
 もはや進路を云々しても意味がないので、「予報のブレ幅」を想定しつつ予想される空模様をチェックしていくことにしましょう。




 (1)今朝の実況・・・予報のスタートライン


 今朝の 長野市街地・・・

菅平190908

 昨日同様、乾燥した濃い青空が広がっていますが、菅平高原上空(向こう側は関東 群馬県)の積雲は少し多め。
 いよいよ台風15号の暖湿気が流れ込み始めたのかもしれません。

北アルプス190908

 もっとも北アルプス方面はの視程は非常に良好。
 山岳波(Wikiにリンク)のローター雲と思われる北アルプスに平行な帯状の積雲が同じ場所に浮かんでいるだけです。

 最低気温は熱帯夜一歩手前の24.9℃(04時06分)。
 そんな今朝の実況ですが・・・

実況190908

 地上の太平洋高気圧、上空の太平洋高気圧の西への張り出しをものともせず台風15号が発達しながら北上中。

 そして・・・天気予報解説で省かれがちだけど・・・東シナ海を熱帯低気圧が北上中。

 台風15号の行く先、東日本中心の影響が気になるところですけど、熱帯低気圧による南西諸島や九州方面の局地的な大雨も気になるところです。

昨日20時から今日08時まで12時間のレーダー画像と08時の推計気象分布のアニメ

全国レーダー08時まで190908
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 ※冒頭でご紹介した湿ったフェーン、ドライフェーンの区分・・・なんとなく分かりますよね?
  そして南西諸島の熱帯低気圧周辺の雲の動き・・・まるで台風のよう。





 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それでは、今日これからの空模様・・・

 気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってポイントを詳しくチェックしておきましょう。

GSM8日~9日190908
(図をクリックすると拡大します)

 ここまで台風の進路がハッキリすると、あとは具体的な空模様をチェックするだけですけど・・・

 今回、台風が偏西風が偏西風に乗って北東進するわけではなく、上空の太平洋高気圧・・・それも縁辺(高度5880m)ではなく、一回り高圧部(高度5910m)のコアに沿って北上、そして北東進することが予想されています。

 一般に台風は上空の太平洋高気圧(高度5880m)の縁辺に沿って進むと言われていますけど、あくまで経験則なんだな・・・ということを実感させられます。
 経験則を打ち破った様々な理由は考えられますけど、経験則破り?ということで、気象庁あるいは学者の先生方のご意見を聞きたいのはKasayanだけじゃないでしょう。

 ということで・・・台風15号が接近・上陸する際の中部地方の予想を拡大しておきました。

GSM拡大3コマ190908
(図をクリックすると拡大します)
 
 GSMモデルが予想する台風の中心位置や通過のタイミングは09時発表の台風進路予報とほぼ同じ。

 予報円の中心に沿って、台風が進んだ場合、図中に書き込んだ現象が想定されます。

 陸地における冠水被害や突風被害等については、テレビの解説でタップリ伝えられているでしょうけど・・・
 Kasayan的に心配しているのは沿岸部への影響。
 ここまで露骨に相模湾や東京湾に暴風が吹き込むのは久々・・・
 湾内風下沿岸での高波はもちろん高潮による被害も気になっています。

 暴風の風下に位置する沿岸施設や漁港、マリーナなどでは、過去に遭遇した最大の被害を想定した対策が必要になると思います。
 ※三浦半島のシーボニアのヤードが高波によって泥に埋まったことを思い出します。
 ※高潮、ジワジワ岸壁の高さまで潮位が上昇しただけでも被害が発生(船舶ののし上げ)。
  ジワジワ海からあふれただけでも、海水による浸水被害が拡大します。



 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それではGSMモデルで確認したチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ190908
(スマホ版のブログではアニメが動きません。「PC版サイトを見る」に設定してご覧ください)

 紫色は下層雲。

 台風15号の具体的な影響を考えるには図が小さめ。

 一方、東シナ海を北上する熱帯低気圧・・・MSMモデルが過剰に発達させている可能性がありますけど、気配りは必要。
 台風13号と同様、黄海に進む際に九州付近に南北の線状降水帯が発生しないか??注意する必要がありありそうです。

 さらに、上陸前後の空模様を6コマにまとめてみました。
 テレビの天気予報・・・アニメばかりで落ち着いてチェックできないと思いませんか?

MSM拡大6コマ190908
(図をクリックすると拡大します)
 
 そこで、今夜21時から明日12時まで、3時間毎の中部地方の空模様を6コマの図にしておきました。

 詳細は図中の書き込みをお読みいただくとして・・・

 先にご紹介したGSMモデルより、中心が西寄り(伊豆半島の西側)に予想されています。

 これ・・・どちらが正しい?なんて考えないで、少なくとも伊豆諸島周辺は全方向の風向を想定した暴風・高波・高潮対策(大潮でなくても吹き寄せが強い。満潮が23時頃)が必要だと考えるべきでしょう。

 米軍の進路予報も考慮すれば、相模湾も全方向で想定する必要があると思います(東寄りになれば吹き込みよりも吹き出しになるので相模湾にとっては有利?)。

 いずれにしても、以上のデータをもとに頭上の空模様をイメージし、コマメに実況(レーダーやアメダスなど)で修正・・・早めの対応が大切です。

 19時05分追記

 8日15時初期値

MSM拡大5コマ15時初期値190908



 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     
  (マークの予報は府県週間予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html


KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集)https://www.youtube.com/user/kasayangw


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